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2016-09-17

隠し砦の三悪人 (1958年版)

★★★★+
隠し砦の三悪人
鑑賞No:01516
製作:1958年/日本/109分
監督:黒澤明
出演:三船敏郎/千秋実/藤原釜足/上原美佐

戦国の世、秋月家は隣国の山名家に敗れ、秋月家跡継ぎの雪姫は侍大将の真壁六郎太と隠し砦にこもった。砦近くの泉には軍資金の黄金二百貫を隠して。六郎太は同盟国の早川領に逃れるべく、砦近くで出会った百姓の太平と又七を利用しようと考える。ここに、敗軍の将と美女、そして百姓2人が敵中突破するための旅がはじまる・・・。

物語は一言で言うと、戦に敗れた真壁六郎太と雪姫が百姓2人とともに数々の難関を突破して同盟国に脱出するというストーリーだが、息もつかせない展開にハラハラドキドキさせられる。といって緊張感ばかりではなく、合間合間に行われる太平と又七の掛け合いが絶妙。強いものに対してはすぐ屈服するものの、生きることや金への執着、隙あらばといった、身分制度の厳しかった頃の百姓のしたたかさが見事に描かれている。敵中をクリアしていく策略も面白く、折角策略で切り抜けていこうとする六郎太を尻目に隙あらば出し抜こうとする百姓2人に、予想外の物語の展開を期待させられる。CG技術のない頃の映像としてはスリル感たっぷりの乗馬シーン(特に三船敏郎が両手に刀を振りかざして疾走するシーン)は圧巻!また、絶体絶命のピンチにあって、敵ながら六郎太と心の通じ合う田所兵衛の「裏切り御免!」のシーンは最高にスカッとする名シーンである。ちなみに、裏話とはいえないくらい有名な話が、太平と又七の百姓コンビが、あの「スター・ウォーズ」のC-3POとR2-D2のモデルだということ。また、「スター・ウォーズ」のストーリー自体、本作の影響を受けている。

劇場公開日 1958年12月28日



(キャスト一覧)
三船敏郎
藤原釜足
藤田進
千秋実
上原美佐
志村喬
三井弘次
佐藤允


  1. 邦画-か

2016-01-20

灰とダイヤモンド

★★★
灰とダイヤモンド
鑑賞No:00726
原題:Ashes and Diamonds Popiot I Diament
製作:1958年/ポーランド/102分
監督:アンジェイ・ワイダ
出演:ズビグニエフ・チブルスキー/エヴァ・クジイジェフスカ

第二次世界大戦末期、ポーランド。反ソ派テロリストのマチェックは、ソ連から来た共産地区委員長暗殺の指令を受ける。しかし、誤って別の男二人を殺してしまう・・・・。

1950年代終盤の、フランスのヌーヴェル・バーグが台頭する前のポーランド映画の傑作。やはり、この作品で強烈な印象を残すのが、ラストで撃たれた主人公が、ぞっとするような笑みを浮かべて広いゴミ捨て場をさまよい歩く姿だろう。そう強烈な印象に残ったのも、ポーランド人俳優のチブルスキーの巧みな表情の変化を見せる演技だろう。彼はこの演技で、東欧のジェームズ・ディーンと呼ばれ、若い世代のシンボルになったぐらいだ。

劇場公開日 1959年7月7日

(キャスト一覧)
ズビグニエフ・チブルスキー(Maciek)
エヴァ・クジイジェフスカ(Krystyna)
Waclaw Zastrzynski(Szczuka)
アダム・パウリコフスキー(Andrzej)
ボグミール・コビェラ(Drewnoski)
Jan Ciecierski(Portier)


  1. 洋画-は
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-12-14

忠臣蔵

★★★+
忠臣蔵
鑑賞No:02745
製作:1958年/日本/166分
監督:渡辺邦男
出演:長谷川一夫/市川雷蔵/鶴田浩二/勝新太郎/川口浩

元禄十四年三月、江戸城松の廊下で、浅野内匠頭は度重なる侮辱にたえかね、勅使接待役指南の吉良上野介へ刃傷に及んだ。幕府では上野介派の老中柳沢出羽守が目付役多門や老中士屋らの反対を押しきり、上野介は咎めなし、内匠頭は右京太夫邸で即日切腹という処分を裁決した。赤穂で、悲報を受けた内蔵助は、家中の意見を篭城から殉死へ導き、その後初めて仇討の意図を打ち明ける・・・・。

すでに50年以上も前の作品なので、出演者の多くは亡くなっているが、長谷川一夫を筆頭に、鶴田浩二、菅原謙二、山本富士子、京マチ子、市川雷蔵、根上淳、淡島千景、三益愛子、川口浩等々オール・キャストの豪華出演者による忠臣蔵。冒頭、いきなり松の廊下刃傷事件を赤穂に知らせる早籠から始まるので、「ええっ、ここから?」と思うが、すぐに刃傷事件前までさかのぼる。あとはお決まりのシーンをふんだんに取り入れた、スタンダードと言えばスタンダードな忠臣蔵。ただ、討ち入り前までは割と丹念に描かれているが、討ち入りそのものは割とあっさりな描き方。

劇場公開日 1958年4月1日


  1. 邦画-ち
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-10-24

めまい

★★★★
めまい
鑑賞No:00367
原題:Vertigo
製作:1958年/アメリカ/128分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ジェームズ・スチュアート/キム・ノバク

犯人追跡中に同僚を墜落死させた元刑事のジョン。その事件以来、ジョンは高所恐怖症になっていた。ある日、友人から妻の監視を依頼されたジョンは、尾行中に彼女が教会の鐘楼から飛び降りようとした際にめまいに襲われ、彼女を見殺しにしてしまう。しばらくしてジョンは街中で彼女そっくりの女性を見かけるが・・・。

主人公同様、私も高所恐怖症のため、いわゆる有名な「めまいショット」は非常に恐怖感あるシーンと感じられた。ヒッチコックの代表作の一つに挙げられているが、ラブロマンスの要素が強いこととストーリーの分かりにくさから、ヒッチコック作品としてはやや一線を画したい作品。

劇場公開日 2014年1月25日



  1. 洋画-め

2013-12-21

蝿男の恐怖

★★★

鑑賞No:00172
製作:1958年/アメリカ/94分
監督:カート・ニューマン
出演:ヴィンセント・プライス/アル・ヘディソン


物理学者のアンドレは、物体を瞬時に別の場所に移動させる物質転送機を発明する。そして自分自身で人体実験を行い、成功したかにみえる。しかし、機械の中に一匹のハエが紛れ込んでいたため、転送中に両者が混じりあい、アンドレは頭がハエで身体が人間のハエ男になってしまう・・・・。


ジョルジュ・ランジュランの小説「蝿」の映画化。1986年にデヴィッド・クローネンバーグ監督によって製作された「ザ・フライ」はこの映画のリメイク。「ザ・フライ」を観てこの映画の存在を知り、オリジナル鑑賞となった作品。今から50年前の作品ということもあり、「ザ・フライ」に比べ特殊メイクに稚拙さはあるものの、どちらの作品にも通じる悲しく切ない恋愛感情は共通しており、単なるSFホラー映画とはいえない。また技術的制約によりあまりリアルでないハエ男の頭を敢えて映さず、観客の想像力で恐怖を増長させる演出は秀逸。

  1. 洋画-は