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2019-05-06

人生スイッチ

★★★+(3.5)
w人生スイッチ
鑑賞No:02688
原題:Relatos salvajes
製作:2014年/アルゼンチン、スペイン/122分
監督:ダミアン・ジフロン
出演:リカルド・ダリン/リタ・コルテセ

飛行機の乗客たちは、不思議なことに全員に共通点があり・・・・(『おかえし』)。偶然にも自分が働く店を訪れた親の敵に遭遇した女性に、調理担当が料理に毒を入れることを提案する。さすがに毒はと戸惑うが・・・・(『おもてなし』)。ドライバーは走る車もほとんどない道路で、追い越しを邪魔するボロ車を抜き去るが・・・・(『エンスト』)。

スペインの名匠ペドロ・アルモドバルがプロデューサーを務めたブラックコメディ。第87回アカデミー賞でアルゼンチン映画として外国語映画賞にもノミネートされた、6つのショートストーリーから成る作品。それぞれの作品は独立していて、特につながりはないが、どのストーリーもちょっとしたスイッチの押し違いで人生が狂ってしまう悲劇を描いている。ちょっとオーバーな内容ではあるが、実際に世の中で起きている事件も、この映画のようにちょっとしたボタンのかけ違いがきっかけのような気がする。6つのストーリーで個人的に最もお気に入りは車の追い越しがきっかけのエピソード。きっかけは日常よくありそうだが、結末は悲惨。ちょっとしたきっかけがこの結末とはとても恐ろしい。

劇場公開日 2015年7月25日



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2016-02-21

ジャッジ 裁かれる判事

★★★★
ジャッジ 裁かれる判事
鑑賞No:02757
原題:The Judge
製作:2014年/アメリカ/142分
監督:デビッド・ドブキン
出演:ロバート・ダウニー・Jr./ロバート・デュバル

有能な弁護士だが真偽よりも勝利にこだわり、金持ちを強引に無罪することで知られるハンク・パルマー。父のジョセフ・パルマーは世間から信頼を集める判事だったが、そんな父が苦手なハンクは、長らく父と絶縁状態にあった。しかし、ある時、ジョセフが殺人事件の容疑者として逮捕されるという事件が起こり、ハンクが弁護人を務めることに。正義の人である父が殺人を犯すはずがないと信じるハンクだったが、調査が進むにつれて疑わしき証拠が次々と浮上する・・・・。

殺人容疑で裁判にかけられる元判事の父の弁護をすることになった息子のハンク。だが過去の父子の確執により、なかなか協力しあえない進行に少しイライラさせられる。それなのに父の容疑が深まる状況が次々と現れ、観ているほうも疑惑の目で観てしまうほど。それでもやはり実の親子の見えない絆を次第に感じさせる展開になっていくところはさすが。主人公だけでなく、息子は3人いるが、それぞれ個性や過去があり、それを丁寧に交えながら、裁判を通してこの一家の絆を描く形になっている。

劇場公開日 2015年1月17日



(キャスト一覧)
ロバート・ダウニー・Jr.(ハンク・パルマー)
ロバート・デュバル(ジョセフ・パルマー)
ベラ・ファーミガ(サマンサ・パウエル)
ビンセント・ドノフリオ(グレン・パルマー)
ジェレミー・ストロング(デイル・パルマー)
ダックス・シェパード(ケネディ)
ビリー・ボブ・ソーントン(ドワイト・ディッカム)
レイトン・ミースター(カーラ・パウエル)
ケン・ハワード(ウォーレン判事)
エマ・トレンブレイ(ローレン・パルマー)
バルサザール・ゲティ
デビッド・クラムホルツ
グレイス・ザブリスキー(ブラックウェルの母)
デニス・オヘア(モリス医師)
サラ・ランカスター(リサ・パルマー)
マーク・キーリー(マーク・ブラックウェル)


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2015-12-23

騒音

★+
騒音
鑑賞No:02750
製作:2014年/日本/103分
監督:関根勤
出演:温水洋一/村松利史/飯尾和樹/岩井ジョニ男/酒井敏也

再開発に沸き立つ平和な街に、突如出現した謎の生物。人間の抵抗力を奪う有毒ガスを吐きながら、二足歩行で人々を襲う不気味な怪物の正体は「地底人」だった。戦う術もなく、誰もが諦めかけたその時、有毒ガスへの耐性を持つ者が現れた。彼らはなぜか皆、家庭や職場で虐げられている「ダサくてしょぼいオヤジ」たちだった。愛する家族、愛する街を守るため5人の男たちは立ち上がるが・・・・。

関根勤の初監督によるコメディ作品。関根勤の人柄・人脈によるものか、多彩な友情出演で主役のしょぼいオヤジたちの脇を華やかに固めていたが、そもそもの内容はひどい。日頃、会社や家庭で虐げられ蔑まれている惨めなオヤジたちにスポットを当て、活躍させるというところまではいいと思うが・・・。そのために出てくるのが現実離れした地底人、それもリアル感ゼロのコントレベルの風体だから、もう笑えもしない。本当に映画を作りたくて作ったのか甚だ疑問。おふざけもここまでくると嫌悪感すら抱いてしまう作品。

劇場公開日 2015年5月23日



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2015-11-11

ビッグゲーム 大統領と少年ハンター

★★★
ビッグゲーム 大統領と少年ハンター
鑑賞No:02725
原題:Big Game
製作:2014年/フィンランド、イギリス、ドイツ/91分
監督:ヤルマリ・ヘランダー
出演:サミュエル・L・ジャクソン/オンニ・トンミラ

アメリカ大統領を乗せたエアフォースワンがテロリストの地対空ミサイルに攻撃され、フィンランドの山岳地帯に墜落した。大統領は緊急脱出ポッドで森の奥深くに着地するが、アメリカ国防総省はポッドの位置を見失ってしまう。山奥に潜んでいたテロリストたちは、孤立無援となった大統領を捕えようと動き出す。窮地に追い込まれた大統領は、伝説の狩人を父に持つ13歳の少年に命を救われ、極限状態の中で固い友情を結んでいく・・・・。

サミュエル・L・ジャクソンが大統領役で主演と聞いててっきりハリウッド大作かと思いきや、フィンランド、イギリス、ドイツ合作の、いわゆるB級アクション映画。大統領プラス少年ハンターVSテロリストという、あり得ない設定アイデアが先行したのか、その設定にするためいろいろツッコミどころの多い作品となってしまっている。大統領らしくない大統領と、未熟なハンターとのコンビは面白いのだが、イマイチその面白い設定も生かし切れていない気がした。ストーリーはごく普通の、特に意外性はない展開のため、少々盛り上がりに欠ける。

劇場公開日 2015年8月15日


  1. 洋画-ひ

2015-09-27

アンリミテッド

★★★
アンリミテッド
鑑賞No:02714
原題:Tracers
製作:2014年/アメリカ/94分
監督:ダニエル・ベンメイヤー
出演:テイラー・ロートナー/マリー・アブゲロプロス

ニューヨークでメッセンジャーをしているカム。配達の途中で謎の美女ニキと接触事故を起こしたことがきっかけで、走る、跳ぶ、登るといった移動に重点を置いて心身を鍛えるスポーツ「パルクール」に魅了される。やがてパルクールのグループ内でその実力が認められ、彼らがやっているプロの運び屋の仲間入りをすることになるが、そんなカムにロシアの大物の隠れ家への強盗計画という大仕事が舞い込む・・・・。

ストーリーは至って平凡。本作の見ものはやはり、全編で披露されるパルクールかな。パルクールとは、フランス発祥の、走る・跳ぶ・登るなどの移動動作で、特別な道具などは使わず周囲の環境を利用した運動方法であるが、これがビルからビルや、車が通る大通りで繰り広げられるから凄い。もちろん、危険なシーンや難易度の高いシーンはスタントマンが演じているのだろうけど、ちょっと見入ってしまう。ただ、アクション主体の作品ではあるが、ロマンス要素もあり。最後は絵に書いたようなハッピーエンドで、意外性は少ないが、消化不良感も少ない。

劇場公開日 2015年3月28日



  1. 洋画-あ

2015-09-03

滝を見にいく

★★★+
滝を見にいく
鑑賞No:02701
製作:2014年/日本/88分
監督:沖田修一
出演:根岸遙子/安澤千草/荻野百合子/桐原三枝

幻の滝を見に行くツアーに参加した7人のおばちゃんたち。写真を撮ったりおしゃべりに花を咲かせたり、それぞれの楽しみ方で紅葉のひろがる山道を進んでいくが、ガイドの男性が先を見に行ったきり戻ってこなくなってしまう。携帯の電波も届かない山中に取り残されたおばちゃんたちは、食料も寝床もないサバイバル生活を送るハメになり・・・・。

7人のおばちゃんが山の中で迷子になって四苦八苦する話だが、出てくる主要キャストの7人のおばさんたち、誰一人知った顔の女優さんではない。それもそのはず、全員がオーディションで選出された人であり、中には演技経験のない人もいたそうだ。そういえば、ぎごちない演技のひとがいたいた。ストーリーは単純で陳腐ではあるが、おばちゃん特有の性格がよく出ていて、最初は対立も起こるが、非常事態状況に置かれたことで次第に協力・協調する姿勢が現れてくる様子を描いている。ただ、描き方が漠然と全体的で、もっとひとりひとりに踏み込んだ内容であればよかった。そのため、タイトルである、見に行きたい「滝」と各個人との関係が感じられず、滝にたどり着いた時の感動もさほどではなかったのは残念。

劇場公開日 2014年11月22日




  1. 邦画-た

2015-09-02

アメリカン・スナイパー

★★★★
アメリカン・スナイパー
鑑賞No:02683
原題:American Sniper
製作:2014年/アメリカ/132分
監督:クリント・イーストウッド
出演:ブラッドリー・クーパー/シエナ・ミラー

米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの隊員クリス・カイルは、イラク戦争の際、その狙撃の腕前で多くの仲間を救い、「レジェンド」の異名をとる。しかし、同時にその存在は敵にも広く知られることとなり、クリスの首には懸賞金がかけられ、命を狙われる。数多くの敵兵の命を奪いながらも、遠く離れたアメリカにいる妻子に対して、良き夫であり良き父でありたいと願うクリスは、そのジレンマに苦しみながら、2003年から09年の間に4度にわたるイラク遠征を経験。過酷な戦場を生き延び妻子のもとへ帰還した後も、ぬぐえない心の傷に苦しむことになる・・・・。

実話を基にした作品で、できるだけ事実に即した内容にしようという姿勢が見え、過剰な演出はなく、淡々と描かれている印象があった。それゆえに却ってリアルで、臨場感も半端ではなかった。そして、主人公は最強のスナイパーとして周りから称えられるようになるが、戦争という化け物の恐ろしさは、この英雄にして、戦争から帰還後、恐るべき苦悩に苦しむという現実を目の当たりに見せることだ。そして、あまりにも衝撃的で、やるせない結末。これは戦争による悲劇のほんの一例に過ぎないのだろうが、平和な国・日本で安穏と生活している者には考えさせられる映画。

劇場公開日 2015年2月21日



  1. 洋画-あ

2015-08-17

シン・シティ 復讐の女神

★★★★
シン・シティ 復讐の女神
鑑賞No:02695
原題:Sin City: A Dame to Kill For
製作:2014年/アメリカ/103分
監督:ロバート・ロドリゲス/フランク・ミラー
出演:ミッキー・ローク/ジェシカ・アルバ

どこからともなく、ならず者たちが集う街シン・シティ。ストリップバーの看板ダンサーのナンシーは、なまめかしいダンスで男たちを癒やしながら愛していた刑事ハーティガンに死をもたらした街の支配者ロアーク上院議員に復讐するチャンスをうかがっていた。だが、ロアークは手段を尽くして力を拡大、さらに悪女エヴァの登場で街の腐敗は加速していく。そんな中、ギャンブラーのジョニーがロアークにポーカーで勝負を挑む・・・・。

悪徳がはびこる街シン・シティを舞台に、アウトサイダーたちの生きざまをハードボイルドに描いた「シン・シティ」の9年ぶりとなる続編。前作同様、モノクロームの中に鮮烈な色彩を映えさせた「シン・シティ」独特の映像美は継承されている。前作からのエピソードの続きと新たなエピソードを加えた内容になっているが、ストーリーは至って分かりやすい。映倫区分がR15+も尤もと思わせる暴力シーンが多く、「キル・ビル」を彷彿させる。ともかく容赦ない殺戮に唖然とする作品。

劇場公開日 2015年1月10日


  1. 洋画-し

2015-08-15

さよなら歌舞伎町

★★★+
さよなら歌舞伎町
鑑賞No:02694
製作:2014年/日本/135分
監督:廣木隆一
出演:染谷将太/前田敦子/イ・ウヌ/ロイ

一流ホテル勤めと周囲に偽りラブホテルの店長をしている徹は、ミュージシャンを夢見る同居中の恋人・沙耶との関係が倦怠期になりかけていた。歌舞伎町にあるラブホテルに出勤し多忙な1日が始まるが、ホテルでは家出少女と来店した風俗スカウトマン、時効を間近に控え男と潜伏生活を送るホテルの清掃人など、年齢も職業もさまざまな男女の人生が交錯し・・・・。

染谷将太と前田敦子の初共演で話題となった本作だが、実態は染谷将太を主人公とした群像劇。前田敦子は染谷将太の恋人役だが、数々のエピソードの中の1つの登場人物レベルで、そのエピソードも大した内容ではないため、インパクトは薄い。逆に印象に残り、エピソードとしても作品の核となる、時効を待つ男とそれをかくまうホテルの清掃員、恋人にホステスと偽って働くデリヘル嬢のエピソードがなかなか良い。同じラブホテルに主人公の恋人や妹、時効を待つ男女を追う刑事などが居合わせるという、奇跡的な偶然はちょっと行き過ぎだが、1つ1つ単独ではあってもおかしくないエピソードなので、映画的には目をつぶれるか。時効の件はどういう結末で終わるのか興味津々だったが、この結末にはどうも100%納得できない、何かもやもや感が残った。でも最悪はエンディング直前のラストでの前田敦子のソロで歌うシーン。歌唱力の無さに興ざめした。
 
劇場公開日 2015年1月24日



  1. 邦画-さ

2015-07-28

福福荘の福ちゃん

★★★
福福荘の福ちゃん
鑑賞No:02685
製作:2014年/日本、イギリス、台湾、イタリア、ドイツ/111分
監督:藤田容介
出演:大島美幸/水川あさみ/荒川良々/芹澤興人

はみだし者たちが集まるおんぼろアパート「福福荘」に暮らす塗装職人の福ちゃんこと福田辰男は、面倒見もよく、住人たちにも慕われている。しかし、恋愛には奥手で女性恐怖症のため、親友のシマッチがセッティングしてくれたお見合いもうまくいかない。そんなある日、福ちゃんの初恋相手で、女性恐怖症になってしまった原因でもある女性・千穂が、福ちゃんを訪ねて福福荘にやってくる。最初は千穂を突き放した福ちゃんだったが、次第に打ち解け、恋心が芽生えていく・・・・。

お笑いトリオ、森三中の大島美幸を主演に迎えた人情喜劇。大島は丸刈り頭と体重増量でオッサン役にチャレンジ。違和感無いオッサン役を見事に演じ切った。不器用ながら、愛すべき愛嬌があり、なぜか応援したくなるキャラの福ちゃんだが、福福荘は福ちゃんにとどまらず、ちょっと得体の知れない住人が多く、福ちゃんの周りはどこか独特の雰囲気が醸し出されている。ストーリーは平凡ながら、ほのぼのとできる作品。ただし、水川あさみとのロマンスや、写真集の採用などリアル感が乏しい内容もある。

劇場公開日 2014年11月8日


  1. 邦画-ふ

2015-07-27

アゲイン 28年目の甲子園

★★★★
アゲイン 28年目の甲子園
鑑賞No:02679
製作:2014年/日本/120分
監督:大森寿美男
出演:中井貴一/波瑠/和久井映見/柳葉敏郎

46歳の晴彦のもとに、高校時代にともに甲子園を目指したチームメイトの娘・美枝が訪ねてくる。美枝は東日本大震災で亡くなった父の遺品から、出さずにしまいこんであった27年分の年賀状の束を見つけ、その宛先である晴彦に会いに来たのだった。美枝がボランティアとして働いている「マスターズ甲子園」に誘われた晴彦は、気乗りしないままかつての野球部員たちと再会を果たすが・・・・。

元高校球児たちが再び甲子園を目指す「マスターズ甲子園」を題材に描いた重松清の小説「アゲイン」の映画化。再び甲子園を目指す理由が傷害事件が原因で決勝戦辞退となったことや、そのマスターズ出場のため関係者を説いて回る女性が実は傷害事件を起こした選手の娘であることなどが絡まって、当時辛酸をなめたチームメイトの葛藤をよく描いている。ストーリー自体は単純で、様々な葛藤やわだかまりを越えて出場する選手たちだったが、傷害事件の当事者の一人である女子マネージャーの衝撃の告白によってわだかまりは解け、思わず涙ぐんでしまえるシーンは感動的。ただ、主人公の晴彦とその娘の関係の描写が中途半端で、あれだけ父に反発していた娘が急にラスト、球場に来て父親とキャッチボールをするシーンはあまりにも唐突で不自然だった。

劇場公開日 2015年1月17日


  1. 邦画-あ

2015-07-22

バンクーバーの朝日

★★+
バンクーバーの朝日
鑑賞No:02681
製作:2014年/日本/132分
監督:石井裕也
出演:妻夫木聡/亀梨和也/勝地涼/上地雄輔

1900年代初頭、新天地を夢見てカナダへと渡った多くの日本人が、過酷な肉体労働や貧困、差別という厳しい現実に直面する。日本人街に誕生した野球チーム「バンクーバー朝日」は、体格で上回る白人チーム相手に負け続け、万年リーグ最下位だった。ある年、キャプテンに就いたレジー笠原は、偶然ボールがバットに当たって出塁できたことをきっかけに、バントと盗塁を多用するプレースタイルを思いつく。その大胆な戦法は「頭脳野球」と呼ばれ、同時にフェアプレーの精神でひたむきに戦い抜く彼らの姿は、日系移民たちに勇気や希望をもたらし、白人社会からも賞賛と人気を勝ち取っていくが・・・・。

1914~41年、戦前のカナダで活躍し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした日系移民の野球チーム「バンクーバー朝日」の実話の映画化。実話が基になった作品なので、かなり感動できるだろうと期待していたのだが、思ったほどではなかった。実話ゆえ逆に事実に忠実に製作したからかもしれないが、ストーリー展開や結末はありきたり、予想通りで、意外性に乏しく、感動し損なった感が強い。また、カナダにおける日本人への差別の現実を多く描いているが、それが暗く、緩慢なストーリーにさらに拍車をかけて全体的に冗長感を増長していた。後半はやや明るくなって盛り上がってくるが、やはりラストは重苦しい現実で終るため、後味はあまり良くない。

劇場公開日 2014年12月20日


  1. 邦画-は

2015-07-09

海月姫

★★★
海月姫
鑑賞No:02677
製作:2014年/日本/126分
監督:川村泰祐
出演:能年玲奈/菅田将暉/長谷川博己/池脇千鶴

幼いころからクラゲに憧れて生きてきたオタク女子・月海は、男を必要としない人生を目指すオタク女子集団「尼~ず」が暮らす男子禁制のアパート「天水館」で、それなりに楽しい毎日を送っていた。ある日、行きつけのペットショップでひとりの美女と出会った月海は、その正体が女装趣味のイケメン・蔵之介であることを知る。月海の心配をよそに、蔵之介は自分が男であることを隠して天水館に出入りするように。そんな中、尼~ずの心の拠り所である天水館が、土地再開発による取り壊しの危機に陥り・・・・。

アニメ化もされた東村アキコのベストセラー・コミックの実写化。全体的にオーバーではあるが、コミカルな作りでそれなりに楽しめる。基本的に悪人が出てこないのも良かったのかも。オタク集団「尼~ず」のキャラも一風変わっていて面白いが、蔵之助の兄や、その兄を色仕掛けで落とそうとする翔子役の片瀬那奈なんかも強烈に面白かった。また、菅田将暉の女装もなかなかのもの。男装の時とかなり違って本当に女性に見間違うほど。ちなみにばんばさん役は池脇千鶴だったんですね。気付かなかった・・・。それくらい、オタク女子になり切っていたのかなぁ。そう言えば、池脇千鶴と菅田将暉は「そこのみにて光輝く」で姉弟役で共演してたけど、全然印象違ったね。

劇場公開日 2014年12月27日



  1. 邦画-く

2015-07-01

エクソダス:神と王

★★★+
エクソダス神と王
鑑賞No:02673
原題:Exodus: Gods and Kings
製作:2014年/アメリカ/150分
監督:リドリー・スコット
出演:クリスチャン・ベール/ジョエル・エドガートン

紀元前1300年。最強の王国として名をはせるエジプトの王家に養子として迎えられて育ったモーゼは、兄弟同然のような固い絆で結ばれていたはずのエジプト王ラムセスとたもとを分かつ。その裏には、苦境に立たされている40万にも及ぶヘブライの人々を救わねばならないというモーゼの信念があった。そして、彼らのための新天地「約束の地」を探し求めることに・・・・。

旧約聖書の出エジプト記に登場する、モーゼのエピソードをベースにしたアドベンチャー。同世の映画としては1956年のチャールトン・ヘストン主演の「十戒」があまりにも有名だが、さすがに最近のVFX技術を駆使しているだけあって、あまりにも有名な紅海が割れるシーンなど、CGを使ったシーンの迫力は凄い。そのほかにも、モーゼが起こしたといわれる「10の奇跡」である、血に染まるナイル川、空から降る雹、カエルの大量発生など圧倒的な映像で迫ってくる。それ以外でも、エジプトの都市景観や軍勢、戦闘なども圧巻。ちなみにタイトルの「エクソダス」は旧約聖書にある出エジプト記のことで、転じて大量の国外脱出のことをいう。

劇場公開日 2015年1月30日


  1. 洋画-え

2015-06-28

神様はバリにいる

★★★★
神様はバリにいる
鑑賞No:02669
製作:2014年/日本/106分
監督:李闘士男
出演:堤真一/尾野真千子/ナオト・インティライミ/玉木宏

婚活ビジネスに失敗して多額の借金を抱えてしまった元起業家の祥子。失意のままにバリ島へやって来た彼女は、謎めいた日本人の大富豪アニキと出会う。「爽やか」を自称しながらも胡散臭そうな雰囲気を醸しだしているアニキは、現地の人々からは厚い信頼を寄せられていた。そんなアニキのもとでお金持ちになるための人生哲学を学び、再起を図ろうとする祥子だったが、アニキのあまりにも型破りな教えに次第に疑問を抱くようになり・・・・。

クロイワ・ショウが執筆したエッセイ「出稼げば大富豪」を原案にした作品。クロイワがバリ島で出会った「兄貴」こと丸尾孝俊が本映画の主人公のモデルとなっていることから、実話がベースになっているよう。実際の人物はどうか知らないが、人間味あふれるアニキを、堤真一が面白おかしく見事に演じている。そして、婚活ビジネスに失敗し、借金を抱えて自殺するまで追い込まれた元女社長・祥子とのやり取りも面白い。下手な漫才よりも上手い夫婦漫才のよう。しかし、アニキと対立しながらも次第にアニキの実像、本音を知り、打ち解けていきながら、自らも再生していくストーリーは観ていて清々しい。ともかく、堤真一演じるアニキの強烈なキャラの魅力に尽きる作品。

劇場公開日 2015年1月17日


  1. 邦画-か

2015-06-26

リピーテッド

★★★+
リピーテッド
鑑賞No:02658
原題:Before I Go to Sleep
製作:2014年/イギリス、フランス、スウェーデン/92分
監督:ローワン・ジョフィ
出演:ニコール・キッドマン/コリン・ファース

事故の後遺症で、毎朝目覚める度に前日までの記憶を失ってしまうクリスティーン。夫のベンは、自分のことを忘れてしまうクリスティーンを献身的に支え、暮らしていた。そんなある日、医師を名乗る男からの電話で、クリスティーンはベンに内緒で毎日の出来事を映像日記として残すという治療を受けていることを知る。しかし、その映像にはベンが語る内容とは異なる現実が記録されており、クリスティーンは誰を信じていいかわからないまま謎を追っていくが・・・・。

イギリスのベストセラーミステリー「わたしが眠りにつく前に」を映画化した作品。「記憶」がテーマなので、ちょっと判りにくい部分もあるが(というか設定としておかしい、不自然とも言えるが)、メインキャストが少ないので、中盤からある程度、筋は読める。そして結末は意外なほどあっけなく、拍子抜け。それでもニコール・キッドマンの存在感はさすがで、すでに50歳近い御年ながら、冒頭のサービスカットなどサービス精神には驚き。

劇場公開日 2015年5月23日


  1. 洋画-り

2015-06-25

MIRACLE デビクロくんの恋と魔法

★★+
MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
鑑賞No:02670
製作:2014年/日本/114分
監督:犬童一心
出演:相葉雅紀/榮倉奈々/ハン・ヒョジュ/生田斗真

漫画家になる夢を抱きながら書店員として働く光は、世界的な照明アーティストのソヨンに恋をし、幼なじみの杏奈に相談するが、偶然にもソヨンは杏奈の仕事仲間だった。杏奈は光の恋を応援するが、彼女は幼いころから密かに光に思いを寄せている。一方の光は、大学の同級生で売れっ子漫画家の北山が、かつてソヨンと付き合っていたことを知り・・・・。

山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」をモチーフにした中村航の小説「デビクロくんの恋と魔法」を映画化した作品。原作は読んでないので知らなかったが、デビクロくんなるアニメキャラクターが出てくる時点で、大人向きのラブストーリーの枠から外れていた。さらに相葉雅紀の幼稚な演技がさらに拍車をかけて子供じみた作品にしていた。あと、映画とはいえ、登場人物の関係があまりにも狭すぎる。光と杏奈が幼馴染はいいとして、光と偶然出会うソヨンが杏奈の仕事仲間で、そのソヨンの別れた彼氏が光の大学時代の同級生なんて、偶然にも程があるって感じ。それにしてもソヨンを演じたハン・ヒョジュは良かったぁ。

劇場公開日 2014年11月22日


  1. 邦画-み

2015-06-19

百円の恋

★★★★
百円の恋
鑑賞No:02666
製作:2014年/日本/113分
監督:武正晴
出演:安藤サクラ/新井浩文/稲川実代子/早織

実家でひきこもり生活を送る32歳の一子は、離婚して出戻ってきた妹とケンカしてしまい、やけになって一人暮らしを始める。100円ショップで深夜勤務の職にありついた一子は、その帰り道に通るボクシングジムで寡黙に練習を続ける中年ボクサーの狩野と出会い、恋をする。しかし幸せも長くは続かず、そんな日々の中で一子は自らもボクシングを始めるが・・・・。

2014年・第27回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門で作品賞を受賞した作品。32歳だというのに働きもせず実家で自堕落な生活を送っていた主人公の一子が一人暮らしを始めたことにより、今まで経験しなかったことを経験し、女として、人間として変わっていく。特に恋をしたボクサーの男にふられたことがきっかけで、自らボクシングを始め、顔つき、体格などが実家時代とかなり変わっていく様に驚かされる。自堕落な頃のダラダラした動きからは想像できない、スパーリングの成長ぶりはもはや拍手喝采ものだった。ただ、映画とはいえ人生は甘くない。ようやく掴んだ試合だが、滅多打ちにされ惨敗。ラストで心から悔しがる一子だが、負けても一心不乱に打ち込んだボクシングへの取り組みは家族や元カレにも共感を与え、元カレとはヨリを戻すという、勝利を最後に手に入れて終わるラストは何かよかった。

劇場公開日 2014年12月20日


  1. 邦画-ひ

2015-06-15

この世で俺/僕だけ

★★
この世で俺/僕だけ
鑑賞No:02665
製作:2014年/日本/109分
監督:月川翔
出演:マキタスポーツ/池松壮亮/佐野史郎/野間口徹

元バンドマンで今はしがない中年サラリーマンの伊藤博と、警察官の父親への屈折した思いを抱く不良高校生・黒田甲賀。伊藤はあるテレビ番組を見たことをきっかけに、怪しげな男がコンビニ前に止めた車を思いきって強奪。その様子に何かを感じた甲賀は伊藤を追いかけ、捕まえるが、そこで2人は車の後部座席にあった段ボール箱の中に、ひとりの赤ん坊を見つける。その赤ん坊は街の再開発に反対する政治家・大隈泰三の子どもで、大隈の立候補を阻止したい市長の指示で、ヤクザが偽装誘拐を企てていたことがわかるが・・・・。

面白そうな予感がしたので期待して観たが、大して面白くはなかった。ストーリーに奇想天外な展開あるいは大ドンデン返しなど、予想外のものを大いに期待していたのだが、それがなかったのが大きな原因。また、内容があまりない割には、何か冗長でダラダラした感が否めなかった。109分の作品だが、さっさとやれば半分ぐらいの時間で終わりそうな感じ。ダラダラしている割にはつながりはぎこちなく、スムーズな展開とも言いにくい。リアリティもなく、観ていて、何なのこの映画は?と思ってしまった。

劇場公開日 2015年1月31日


  1. 邦画-こ

2015-06-12

そこのみにて光輝く

★★★★+
そこのみにて光輝く
鑑賞No:02663
製作:2014年/日本/120分
監督:呉美保
出演:綾野剛/池脇千鶴/菅田将暉/高橋和也

仕事を辞めブラブラと過ごしていた佐藤達夫は、粗暴だが人懐こい青年・大城拓児とパチンコ屋で知り合う。ついて来るよう案内された先には、取り残されたように存在する一軒のバラックで、寝たきりの父、その世話に追われる母、水商売で一家を支える千夏がいた。世間からさげすまれたその場所で、ひとり光輝く千夏に達夫はひかれていく・・・・。

41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志の唯一の長編小説を基にした作品。主人公の達夫は、むかし働いていた山の現場で部下を死なせてしまうという十字架を背負って生きていたが、偶然知り合った拓児とその姉・千夏はさらに重いものを背負っており、主人公に匹敵あるいは上回る存在感があった。まさにこの3人が主人公のような感じだ。そして終始漂う重苦しい空気。特に後半以降は、決してタダでは済まない、絶対にハッピーエンドはありえない、といった雰囲気いっぱいで、もう何が起こるのかハラハラしっぱなしだった。予想通り事件は起きるが、どうも最後までスッキリしない感じで後味はイマイチ。

劇場公開日 2014年4月19日


  1. 邦画-そ

2015-06-09

花宵道中

★★★
花宵道中
鑑賞No:2659
製作:2014年/日本/102分
監督:豊島圭介
出演:安達祐実/淵上泰史/小篠恵奈/三津谷葉子

江戸時代末期、新吉原。人気女郎・朝霧は、とらわれの身でありながらも懸命に働き、遊郭から離れることができる年季明けを迎えようとしていた。そんなある日、縁日に出掛けた彼女は半次郎という青年に出会う。彼に心を奪われてしまう彼女だったが、花魁(おいらん)という身分ゆえにかなわぬ恋と諦める。しかし、日増しに思いが募るに従って、彼女の運命は大きく変化していく・・・・。

宮木あや子の小説の実写化。安達祐実の濡れ場シーンは思った以上に大胆で、思い切ったなぁという感じはしたが、映画の内容はありきたりの純愛もの。ただ、結末はハッピーエンドとはいかず、こういう稼業にありがちな最期だったのはちょっと残念だった。また、濡れ場が多く長い分、やや冗長で、テンポが悪い感は否めなかった。

劇場公開日 2014年11月8日


  1. 邦画-は

2015-06-08

メイズ・ランナー

★★★+
メイズ・ランナー
鑑賞No:02661
原題:The Maze Runner
製作:2014年/アメリカ/113分
監督:ウェス・ボール
出演:ディラン・オブライエン/カヤ・スコデラーリオ

高い壁で囲まれたエリアに、記憶を失った1人の少年が姿を現す。そこには月に1回の頻度で彼と同じような若者が生活物資と共に送り込まれており、彼らはコミュニティを形成して暮らしていた。エリアの周囲には巨大な迷路があり、その謎を解明しなければ外界へ戻ることはできない。迷路の扉は夜になると閉ざされ、朝が来るまでに内部の構造が変化してしまう。若者たちは脱出を図るべく迷路の探索を続けるが・・・・。

全世界55か国No.1ヒット記録樹立の作品ということで期待して観たが、意外と普通。謎もラストに解けはするが、意外性は薄い。謎の迷路だが、こちらも思ったほどのシーンは少なく、出てくる怪物も俊敏なようで主人公の速さには追いつけない、何ともリアリティのなさ。リアリティの無さと言えば、主人公ありきなので、迷路内での崩壊シーンや壁が閉まるシーンなんかも、どうも人間の動きよりも遅いため、スピード感が伝わってこない。本シリーズは3部作らしいが、そこまでの魅力がイマイチ感じられない作品。

劇場公開日 2015年5月22日


  1. 洋画-め

2015-06-06

アイ・フランケンシュタイン

★★
アイ・フランケンシュタイン
鑑賞No:02608
原題:I, Frankenstein
製作:2014年/アメリカ/92分
監督:スチュアート・ビーティー
出演:アーロン・エッカート/ビル・ナイ

かつてヴィクター・フランケンシュタイン博士が創造した人造人間アダム・フランケンシュタインは、誕生から200年を経た現代もなお、ひそかに生き続けていた。やがて世界支配を目論む悪魔と、それを阻止せんとする天使との全面戦争が巻き起こり、フランケンシュタインは自身のもつ特殊な「再生細胞」が戦いの鍵を握っていることを知り、戦いに身を投じていく・・・・。

映像的にはよかったが、その分の内容が全くついてきていない。そもそもフランケンシュタインはタイトルにするほどの関係はなく、メインはガーゴイル。ただ、ガーゴイルでは誰も興味を惹かないだろうということで、知名度の高いフランケンシュタインの名を借りたというのが見え見え。だから本来持つフランケンシュタインの哀愁というものが伝わってこない。何とも残念な作品。

劇場公開日 2014年9月6日


  1. 洋画-あ

2015-06-01

紙の月

★★★★(4.0)
w紙の月
鑑賞No:02660
製作:2014年/日本/126分
監督:吉田大八
出演:宮沢りえ/池松壮亮/大島優子/田辺誠一

バブル崩壊直後の1994年。夫と2人で暮らす主婦・梅澤梨花は、銀行の契約社員として外回りの仕事に従事し、その丁寧な仕事ぶりで周囲にも評価されていた。一見すると何不自由ない生活を送っているように見えた梨花だが、自分への関心が薄い夫との関係にむなしさを感じていた。そんなある日、年下の大学生・光太と出会った梨花は、光太と過ごすうちに顧客の預金に手をつけてしまう。最初は1万円を借りただけのつもりだったが、次第にその行為はエスカレートしていく・・・・。

女子行員が銀行のお金を横領して男に貢ぐという事件は実際にも何件も起こっており、滋賀銀行、足利銀行、三和銀行の横領事件などが有名だが、この作品も実在の事件の例に漏れず、横領した金を男に貢ぎ続け、転落していく様を描いている。ただ、本作のヒロインの女子行員の動機がイマイチ分からない。先ほどの実在の事件の共通点は、ハイミス、婚期遅れ、結婚話などからくる独身女性のあせりが根底にあり、お金は男には貢ぐが自分自身は質素な生活をしており、あくまで悪の元凶は男であって、女子行員には同情すべき点もあった。しかし、本作のヒロインは違う。夫とは多少、気持ちのすれ違いはあるものの、夫自身の人柄は決して問題があるわけではなく、貢がれる若い男も心から悪い男ではない(多少、人生に甘えたところがあり、また浮気もするが・・・)。それなのに、彼女は銀行の金を横領し、それを自分の欲望を満たすため(若い男と優雅に過ごすため)に使っている。決して同情に値しない。やはり天からの制裁を加えるべきと観ていたが、どうもヒロインなので主人公目線で描いているのか、ラストは曖昧あやふや、誤魔化されたような終わり方で消化不良感が残った。

劇場公開日 2014年11月15日



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  1. 邦画-か

2015-05-24

想いのこし

★★★★
想いのこし
鑑賞No:02657
製作:2014年/日本/118分
監督:平川雄一朗
出演:岡田将生/広末涼子/木南晴夏/鹿賀丈史

女と金、そして楽に日々を過ごすことしか頭にないガジロウは、ある日、交通事故をきっかけに3人のポールダンサーと老運転手の幽霊と出会う。4人がこの世に残した願いをかなえ、無事に成仏させることができれば、彼らが残した預金をもらえるということになったガジロウは、金目当てに奔走するが・・・・。

本当ならろくでもなく、どうしようもない嫌な男であるガジロウだが、どこか憎めないキャラクターを岡田将生が見事に好演。また、なぜかコミカルでほっこりした雰囲気で、実は悲しい物語ながら随所に笑いが起こる。とはいえ、大きく4つのエピソードで構成されている本作だが、各エピソードのラストはいずれも涙を誘う。キャスト的に広末涼子のエピソードが中心かと思いきや、4つのエピソードはバランスよく、かついずれも丁寧に描かれていた。本質的に悪い人が出てこないのも、この映画を心地よく観ることができた要因だろうか?(しいて言えば、広末涼子演じるユウコの息子をいじめる同級生が一番悪かったか!?)

劇場公開日 2014年11月22日


  1. 邦画-お

2015-05-23

小川町セレナーデ

★★★★
小川町セレナーデ
鑑賞No:02656
製作:2014年/日本/119分
監督:原桂之介
出演:須藤理彩/安田顕/藤本泉/小林きな子

「スナック小夜子」を営む真奈美は、親友のオカマダンサー・エンジェルとの間に生まれた娘・小夜子を女手ひとつで育ててきた。高校を卒業した小夜子は上京してひとり暮らしをはじめるが、いくつかの失恋を経験して実家に戻ってくる。「スナック小夜子」が経営難で閉店寸前に追いこまれていることを知った小夜子は、偽オカマバーとして店を立てなおすことを決意。そしてエンジェルが実の父親であると知らないまま、母の旧友である彼に助っ人を頼むが・・・・。

本作のことは事前によく知らず、偶然観ることになったのだが、ハズレではなかった!2時間の映画だが、やや冗長に感じるきらいもあるが、丁寧に描いており、とても分かりやすく、生き生きとしており、感情移入もしやすかった。登場人物もイイ。主人公の真奈美も粋な女性で最後まで好感が持てるし、やや反抗的な娘もその気持ちは理解できるし、潰れかけた実家のスナックを本気で立て直そうとする姿勢には心打たれる。そして何と言っても安田顕演じるエンジェル。独特の雰囲気と哀愁を漂させながら、一見澄ました生き方をしているようで実は一番人間らしい横顔を見せるところがいい。なかなか面白い作品。

劇場公開日 2014年10月4日


  1. 邦画-お

2015-05-19

神さまの言うとおり

★★+
神さまの言うとおり
鑑賞No:02654
製作:2014年/日本/117分
監督:三池崇史
出演:福士蒼汰/山崎紘菜/神木隆之介/優希美青

高校生の高畑瞬は、退屈な日常にうんざりしていたが、ある日突然、教室にダルマが出現し、命をかけた授業の開始を告げる。ダルマや招き猫、コケシ、シロクマ、マトリョーシカといった物たちが不気味に動き出し、彼らが出す課題をクリアできなかった者には、容赦のない死が待ち受けていた・・・・。

原作を読んでいないので何とも言えませんが、原作はどうなのか?と首をかしげたくなる作品。それだけ、あまりにも雑な仕上がり。オープニングの衝撃的なグロシーンは好きではないが、オープニングとしてはインパクトがあり惹きつけられた。ただ、最後まで観て、この話に対する納得のいく説明が一切なかったのは残念。というか、最近、この手のものが多すぎる。設定さえ面白ければ何でもアリ、理論的な説明や根拠などはなし、いや安易な思い付きだけで説明できないのであろう。こんな映画がまかり通っていること自体、とても遺憾である。さらにこの映画は人物が全く描かれていない。だから登場人物に対する思い入れも生まれてこないし、あっけなく死んでも何とも思わない。そういう意味でもあまりにも雑。

劇場公開日 2014年11月15日


  1. 洋画-か

2015-05-18

イコライザー

★★★
イコライザー
鑑賞No:02646
原題:The Equalizer
製作:2014年/アメリカ/132分
監督:アントワン・フークア
出演:デンゼル・ワシントン/マートン・ソーカス

元CIAエージェントのマッコールは、いまはホームセンターで働く、ごく普通の真面目な人間として生活していた。しかし、ある夜、なじみのカフェで娼婦の少女テリーと出会い、彼女を囲うロシアンマフィアの非情さに、内に眠っていた正義感が目を覚ましていく。かつてのマッコールは、身のまわりにあるあらゆる物を武器に変え、警察では解決できない不正をこの世から瞬時に消してしまう「イコライザー」と呼ばれる男だった・・・・。

予告編を観た際はすぐ「レオン」を思い出したけど、実際観ると、クロエ・グレース・モレッツの出演は前半がメインで意外と少なく、少女との交流を描く「レオン」とは趣が違い、デンゼル・ワシントン独り舞台のアクション映画である。それにしても強すぎる。安心して観れるぐらい強すぎてハラハラ感は少ないものの、爽快感は強い。終盤、さすがにピンチになるシーンもあるが、意外な助っ人に救われるのも面白い。

劇場公開日 2014年10月25日


  1. 洋画-い

2015-05-14

がじまる食堂の恋

★★★
がじまる食堂の恋
鑑賞No:02643
製作:2014年/日本/98分
監督:大谷健太郎
出演:波瑠/小柳友/竹富聖花/桜田通

先代のおばあが残したレシピを引き継ぎ、名護の町の一角にある「がじまる食堂」を切り盛りするみずほ。ある日、食堂に見知らぬ旅行者の隼人が転がり込むように現れ、みずほは隼人の面倒をみることに。時を同じくして元カレの翔太も7年ぶりにみずほの前に現れ、翔太は東京から来たという美女・莉子と急接近するが・・・・。

沖縄・名護の町を舞台にした男女4人のラブストーリー。だが、沖縄らしさはあまり伝わってこない。つまり、舞台はどこでもあまり関係はないって感じ。物語の途中のセリフの中で「沖縄」というのが出てくると、「あぁ、ここは沖縄だったんだ」と改めて思うぐらい。また、タイトルに食堂とあるが、グルメ映画でもない。オーナーの死で謎となったメニューのレシピも話題には出るが深くは言及されない。メインの登場人物は2組の元カップルである男女4人になるが、その経緯、出会い、関係など設定や成り行きはややリアリティに欠け、ちょっと白ける場面も。全体的にはほのぼのはしている作品。

劇場公開日 2014年9月20日


  1. 邦画-か

2015-05-11

ふしぎな岬の物語

★★★★
ふしぎな岬の物語
鑑賞No:02633
製作:2014年/日本/117分
監督:成島出
出演:吉永小百合/阿部寛/竹内結子/笑福亭鶴瓶

海の向こうに富士山をのぞむのどかな岬で、喫茶店「岬カフェ」を経営する柏木悦子。お店には、彼女がいれる一杯のコーヒーを求めて里の住人たちが集まり、のどかな日常が続いていた。そんなある日、常連客・徳三郎の娘で、結婚して東京へ出ていたみどりが数年ぶりに帰郷してくる。さらに、悦子と甥の浩司を長年見守り続けてきた不動産屋のタニさんが大阪へ転勤しなければならなくなり、穏やかだった里の暮らしにも変化の風が吹き始める・・・・。

森沢明夫の小説「虹の岬の喫茶店」の映画化。女優の吉永小百合が初めて自ら企画から立ち上げた主演作。登場人物は基本的に皆イイ人ばかり。喫茶店に侵入する強盗も登場するがこの強盗も基本的には悪い人ではなく、悦子に諭されて改心する。悦子の営む喫茶店にまつわるいくつかのエピソードで成り立った作品だが、ほのぼのとしたエピソードばかりで心和む反面、インパクトは薄く、印象には残りにくい。あと、謎というか、なぜこんなシーンがあるのか?説明不足なところも目立った。たとえば、小池栄子演じる花嫁が実家に帰ってしまうシーン。本当に帰ってしまってそのまま。その後の説明はなく、後味が悪い。また火事のシーン。火事自体も謎だが、火事の時の悦子の行動も不可解。なんかよく分からない部分も多かった作品。

劇場公開日 2014年10月11日


  1. 邦画-ふ

2015-05-08

ホットロード

★★★
ホットロード
鑑賞No:02630
製作:2014年/日本/119分
監督:三木孝浩
出演:能年玲奈/登坂広臣/木村佳乃/小澤征悦

望まれて生まれてきたわけではないと知り、心を痛める和希は、転校生のえりに誘われて行った夜の湘南で暴走族「Nights(ナイツ)」の春山に出会い、不良の世界に居場所を求めるようになる。次第に春山への思いを募らせていく和希だったが、Nightsのリーダーとなった春山は敵対するチームとの抗争に巻き込まれていく・・・・。

紡木たくによる少女コミックを実写映画化した青春ドラマ。他の人の評価では原作との違和感を訴える人も多かった作品だけれど、原作を読んでいない私には全然違和感なく観れた。ただ、ストーリーはきれいすぎる。原作通りなのかもしれないが、仮にも暴走族のリーダーとのラブストーリーなのに、観ていて歯がゆくなるほどピュアすぎた。これが原作通りの時代設定ならまだよかったかもしれないが、現代ではちょっと考えられない感じ。

劇場公開日 2014年8月16日


  1. 邦画-ほ

2015-05-07

ホビット 決戦のゆくえ

★★★★
ホビット 決戦のゆくえ
鑑賞No:02648
原題:The Hobbit: The Battle of the Five Armies
製作:2014年/アメリカ/145分
監督:ピーター・ジャクソン
出演:イアン・マッケラン/マーティン・フリーマン

ビルボ・バギンズ、トーリン・オーケンシールドら旅の一行は、邪龍スマウグからドワーフの故郷を奪還することに成功するが、怒りに燃えるスマウグは町を襲う。スマウグから取り戻した財宝に執着するトーリンは、友情や名誉も犠牲にしても財宝を守ろうとし、その行為をいさめようとするビルボは危険な選択をせねばならなくなる。そうした中、魔法使いのガンダルフは、さらに恐るべき存在である冥王サウロンの復活に気付いていた。サウロンはオークの大群を放ち、その危機にドワーフやエルフ、人間といった中つ国に生きる各種族は、わだかまりを捨てて団結するか、さもなくば滅びるか、究極の決断を迫られる・・・・。

「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の前日譚を映画化したアドベンチャー3部作の最終章。地球でいえば、国と国とが戦争しているときにエイリアンが攻めてきたので、敵国同士、手を結びエイリアンに対抗するといった内容。前半はいわゆるその敵国同士の反目を中心に描いているが、やや中だるみしてしまう。ただ、後半の戦闘シーンに入ってからは目が離せない。特にドワーフ、エルフ、オークの三つ巴の戦いになると息をもつかせない。最新のCG技術を駆使したスピード感ある戦闘シーンは見もの。

劇場公開日 2014年12月13日


  1. 洋画-ほ

2015-05-04

太陽の坐る場所

★★
太陽の坐る場所
鑑賞No:02625
製作:2014年/日本/102分
監督:矢崎仁司
出演:水川あさみ/木村文乃/三浦貴大/森カンナ

高校時代、学校中の人気を集め、クラスの女王として君臨していた響子と、そんな彼女の傍らにひっそりと寄り添っていた、同じ名前を持つクラスメイトの今日子だが、ある日をきっかけに2人の立場は逆転する。高校卒業から10年後、響子は地元地方局のアナウンサーとして満たされない毎日を過ごし、今日子は東京で人気女優として活躍していた。そんな2人が同窓会で再会を果たし、10年前の真実が明らかになっていく・・・・。

いわゆるスクールカーストを題材にした作品のようだが、それに対するメッセージ性はあまり感じない。また、恨みや復讐といったどろどろとした展開があるのかと思ったがそれもなく、そもそものきっかけ(真実)も思ったほどのことではなく、結局まったく特徴のない、何を描きたかったの?映画という感じになってしまった。どこにでもありそうなゆえ、特筆すべき点のない内容となった作品。

劇場公開日 2014年10月4日


  1. 邦画-た

2015-05-02

柘榴坂の仇討

★★★★
柘榴坂の仇討
鑑賞No:02632
製作:2014年/日本/119分
監督:若松節朗
出演:中井貴一/阿部寛/広末涼子/中村吉右衛門

幕末の安政7年、主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、仇討ちを命じられた金吾は、時が明治へと移り変わってもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、井伊を討った水戸藩浪士の最後のひとりで、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛を見つけ出すが、その日、明治政府によって仇討ち禁止令が発せられる・・・。

人気作家・浅田次郎による短編集「五郎治殿御始末」所収の一編を映画化した時代劇。主人の仇討のためのみ、明治になってからも生き続け、仇討相手を探し続ける元・武士と、名を変えて身をひそめ、ひっそりと生き続ける仇討相手を、双方の立場から描いている。双方に事情があり、事件後のお互い苦しい立場を抱えて生きざるを得ない様子がよく表現されているため、この両者が最後は相まみえなければならないかと思うと、その結末にハラハラさせられた。

劇場公開日 2014年9月20日


  1. 邦画-さ

2015-04-29

トワイライト ささらさや

★★★★
トワイライト ささらさや
鑑賞No:02642
製作:2014年/日本/114分
監督:深川栄洋
出演:新垣結衣/大泉洋/中村蒼/福島リラ

売れない落語家の夫ユウタロウを交通事故で亡くし、生後間もない息子を抱え、不思議な町「ささら」に引っ越してきたサヤ。頼れる身寄りもない妻子が心配で成仏しきれないユウタロウは、さまざまな人の体を借りて現れ、サヤを助けていく・・・・。

大泉洋と新垣結衣の夫婦役が話題になった映画だが、夫役の大泉洋は冒頭で死んでしまうという、ちょっと変わった展開でスタートする作品。そして、死んだ夫は、様々な人に憑依して、妻のサヤを助けようとする物語だ。冒頭に死んでしまうし、憑依するだけなので見た目は他人のため、大泉洋の登場は少ないかと思いきや、声や幽霊や回想やらでそれなりに登場し、持ち前のキャラを披露している。そんな中、夫に先立たれ、全く身寄りもなく、乳飲み子を抱えながら、懸命に生きようとする新垣結衣演じるサヤは健気でカワイイ。夫婦愛を描いたファンタジードラマと受け取って観ていたが、ラストは父子愛のドラマになり、それはそれでよかったが、やや焦点がボケた感じはした。

劇場公開日 2014年11月8日


  1. 邦画-と

2015-04-28

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション

★★★+
エクスペンダブルズ3
鑑賞No:02641
原題:The Expendables 3
製作:2014年/アメリカ/126分
監督:パトリック・ヒューズ
出演:シルベスター・スタローン/ジェイソン・ステイサム

バーニー率いる消耗品軍団=エクスペンダブルズの前に、チーム結成時のメンバーでありながら、バーニーと袂を分かち、悪の武器商人になったコンラッド・ストーンバンクスが現れる。チームの弱点を知り尽くした過去最強の敵に対し、エクスペンダブルズは崩壊の危機に直面する・・・・。

スタローン、シュワちゃん、ブルース・ウィリスの共演、その他有名アクションスターが勢ぞろいしたことで話題となったシリーズの第3弾。今回、ブルース・ウィリスは出ていないが、その代わりにハリソン・フォード、そして敵役としてメル・ギブソンが加わり、よりパワーアップした感がある。また、新たに今回は若手メンバーも加わるが、こちらはあまり知名度なし? 若手も有名キャストならもう凄すぎたんだけどなぁ。アクションは相変わらず、あり得ないほどの派手さ。CIAの責任者役で指示のみの出演かと思ったハリソン・フォードが「スター・ウォーズ」ばりのラストの参戦に思わず興奮。豪華キャストで挑むエクスペンダブルズをいわば一人で相手するメル・ギブソンの存在感も凄い。

劇場公開日 2014年11月1日


  1. 洋画-え

2015-04-27

寄生獣

★★★+
寄生獣
鑑賞No:02640
製作:2014年/日本/109分
監督:山崎貴
出演:染谷将太/深津絵里/阿部サダヲ/橋本愛

ある日、人間の脳を乗っ取って肉体を操り、他の人間を捕食する「パラサイト」と呼ばれる謎の寄生生物が出現。平凡な高校生活を送っていた泉新一も、一匹のパラサイトに襲われるが、新一の脳を奪うことに失敗したパラサイトは、そのまま右腕に寄生し、自らを「ミギー」と名乗って新一と共生することに。当初は困惑した新一も、次第にミギーに対して友情に近い感情を抱くようになる。やがてパラサイトと人間とが殺し合う事態が発生。新一とミギーもその争いに巻き込まれていく・・・・。

鑑賞したのは劇場版ではなく、TVの金曜ロードshowで放映されていた特別編。放映前に、顔が割れるシーンがあるが注意して観るように警告していたが、確かにこの映画の象徴的なシーンで、子供たちも観るTV放送でこのシーンは衝撃的ではあるが、ないと作品として成り立たないほどの映像だった。やはり、CG技術が可能にした映画で、CGがないとできない作品でもあることがわかった。ストーリーは割と単純で分かりやすいが、そもそもこの寄生獣のことについての説明はほとんどない。本作は2部構成で真相は後編に当たる「完結編」で明らかになるようなので期待したい。

劇場公開日 2014年11月29日


  1. 邦画-き

2015-04-25

蜩ノ記(ひぐらしのき)

★★★★
蜩ノ記
鑑賞No:02639
製作:2014年/日本/129分
監督:小泉堯史
出演:役所広司/岡田准一/堀北真希/原田美枝子

前代未聞の事件を起こした戸田秋谷は、10年後の夏に切腹すること、そしてその日までに藩の歴史である「家譜」を完成させることを命じらる。幽閉されたまま家譜の編纂を続け、切腹の日まであと3年となったある日、城内で刀傷沙汰を起こした藩士の檀野庄三郎が、秋谷の監視役としてやってくる。庄三郎は、秋谷が7年前の事件を家譜にどう記しているかを確認して報告し、また、逃亡するようであれば家族もろとも斬り捨てよとの密命を帯びていた・・・・。

直木賞作家の葉室麟のベストセラー小説の映画化。まさに武士の美学を描いた作品。全体を通して激しいアクションとかもなく、淡々と静かにストーリーは進んでいくが、秋谷の息子の友人・源吉の死にはやるせない憤りが残る。武士の美学を感じる作品だが、それを際立たせるのが親子愛、家族愛、師弟愛などだ。そう、この作品には愛が溢れているのかもしれない。死を覚悟した秋谷の潔さは男として、武士として格好は良かったが、家族のことを思うとラストまで大ドンデン返しの助命がないか、期待して観ていた潔くない自分がいました。

劇場公開日 2014年10月4日


  1. 邦画-ひ

2015-04-24

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

★★★★
イミテーション・ゲーム
鑑賞No:02623
原題:The Imitation Game
製作:2014年/イギリス、アメリカ/115分
監督:モルテン・ティルドゥム
出演:ベネディクト・カンバーバッチ/キーラ・ナイトレイ

1939年、第2次世界大戦が始まり、イギリスはドイツに宣戦を布告。ケンブリッジ大学の特別研究員で、27歳にして天才数学者と称えられるアラン・チューリングは英国政府の秘密作戦に参加し、ドイツ軍が誇る暗号エニグマの解読に挑むことになる。解読チームには6人の精鋭が集められるが、他人と協調することを嫌うチューリングとチームメンバーとの間には溝が深まっていく・・・・。

第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。暗号解読作戦のチームに参加するチューニングだが、天才ゆえ仲間と相容れず、最初は孤立するが、やがて彼の天才性や一途さが徐々に理解され、協力を得られるようになっていく。しかし、難解すぎる解読作業や上層部の不理解により、苦難の道は続く。それでも難攻不落の暗号エニグマを解読したときは、思わず「やったー」と声を上げたが、実はそれで終わりではなかった。解読したことを相手に知られずに相手に勝っていくという、至難の業が要求されたのだ。まさに解読成功は新たな苦難の始まりだったのだ。最後までハラハラの作品。

劇場公開日 2015年3月13日


  1. 洋画-い

2015-04-21

まほろ駅前狂騒曲

★★★★
まほろ駅前狂騒曲
鑑賞No:02636
製作:2014年/日本/124分
監督:大森立嗣
出演:瑛太/松田龍平/高良健吾/真木よう子

まほろ市で小さな便利屋を営む多田啓介のもとに、変わり者の同級生・行天春彦が転がり込んできてから3年目。多田は行天の元妻から、行天さえも会ったことがない彼の実娘はるの子守りを依頼されてしまう。一方、まほろ市の裏番長・星からは、新興宗教団体を前身とする謎の野菜販売集団の極秘調査を押しつけられる。かつてない厄介な依頼に悪戦苦闘するなか、バスジャック事件にまで巻きこまれてしまい・・・・。

三浦しをんのベストセラー小説を実写化した『まほろ駅前』シリーズ第2弾。1作目の方は便利屋として依頼される仕事は面白味があって親近感が感じられたが、今回はちょっと現実感が薄く、面白味も欠けた。メインストーリーの新興宗教団体の調査も意外とあっさりしていて拍子抜け。老人たちのバスジャックも脈絡のない展開で意味不明。松田龍平が醸し出すシュールな感じが漂うシーンはいいが、全体的には少々不満が残る作品。

劇場公開日 2014年10月18日


  1. 邦画-ま

2015-04-20

インターステラー

★★★★+
インターステラー
鑑賞No:02635
原題:Interstellar
製作:2014年/アメリカ/169分
監督:クリストファー・ノーラン
出演:マシュー・マコノヒー/アン・ハサウェイ

近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡のカウントダウンが進んでいた。そんな状況で、あるミッションの遂行者に元エンジニアの男が大抜てきされる。そのミッションとは、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというものだった。地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避、二つの間で葛藤する男。悩み抜いた果てに、彼は家族に帰還を約束し、前人未到の新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込むが・・・・。

久々に見ごたえのあるSF映画。意味はよく分からないがよく耳にする相対性理論やブラックホール、今回初めて耳にしたワームホールなどがバンバン出てくる、本格的なSFを感じさせる内容。ただジャンルはSF映画だが、観ていると、父と娘の長年にわたる約束を果たそうとするヒューマンドラマでもある。宇宙の果てで明かさせるミッションの真の目的、父娘の約束の結末など、見どころや驚きも多く、長尺ながら飽きさせない。

劇場公開日 2014年11月22日


  1. 洋画-い

2015-04-16

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

★★
バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
鑑賞No:02634
原題:Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
製作:2014年/アメリカ/120分
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:マイケル・キートン/ザック・ガリフィアナキス

かつてスーパーヒーロー映画「バードマン」で世界的な人気を博しながらも、現在は失意の底にいる俳優リーガン・トムソンは、復活をかけたブロードウェイの舞台に挑むことに。レイモンド・カーバーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出も主演も兼ねて一世一代の大舞台にのぞもうとした矢先、出演俳優が大怪我をして降板。代役に実力派俳優マイク・シャイナーを迎えるが、マイクの才能に脅かされたリーガンは、次第に精神的に追い詰められていく・・・・。

第87回アカデミー賞で作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、撮影賞の4冠に輝いた作品。特に撮影賞にも輝いた、全編が1カットのようなカメラワークは話題となった。実際は1カットではなく、見事な編集でカットをつなぎ合わせているらしいが、それを可能にした計算されつくした構成、脚本、カメラワークもすごいのかもしれない。ただ、それを意識して観ると、そちらの方ばかり気になって、本編に身が入らなかった。そのため、アカデミー作品賞受賞作の割には面白くはなかった。というか、正直分かりにくい映画。

劇場公開日 2015年4月10日


  1. 洋画-は

2015-04-14

マザー

★★
マザー
鑑賞No:02631
製作:2014年/日本/83分
監督:楳図かずお
出演:片岡愛之助/舞羽美海/真行寺君枝/中川翔子

人気漫画家・楳図かずおの自叙伝の出版準備を進める担当編集者・若草さくらは、楳図独特の創作の原点には、彼の亡き母イチエの影響があることを知る。イチエについて調べるため、楳図の生まれ故郷の山村を訪ねたさくらは、そこで次々と怪奇現象に襲われる・・・。

漫画家の楳図かずおが、初めて長編映画監督を務めたホラー映画。素人監督らしく、出来はイマイチ。実写化されたことで、漫画ではおどろおどろしい画像で恐怖感をあおっていたシーンが全然伝わってこないところが多かった。映像的に綺麗すぎたのかもしれない。あとストーリーというか、母親の怨念の元が理解できないし、ホラーだが怖くはないし、何かチグハグさが目立った。

劇場公開日 2014年9月27日


  1. 邦画-ま

2015-04-13

サボタージュ

★★+
サボタージュ
鑑賞No:02629
原題:Sabotage
製作:2014年/アメリカ/109分
監督:デビッド・エアー
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/サム・ワーシントン

ある麻薬組織のアジトに突入したDEA(麻薬取締局)特殊部隊を率いる捜査官ジョンは、そこに残された大金を手にするが、そのことがきっかけでチームは謎の猟奇連続殺人の標的となってしまう。部下が1人また1人と消されていき、ジョンへの恨みを抱く麻薬組織の仕業か、チーム内の誰かによる裏切りなのか、メンバー間にも疑心暗鬼が募っていき、連続殺人はさらなる異常な展開を見せていく・・・・。

久々にシュワちゃん主演の新作アクション映画を観た感じ。ともかく一番感じたのは、「シュワちゃん、年とったな」ということ。まぁ、アクション俳優とは言いながら、若い頃からどちらかというと俊敏な動きは見せてはいなかったが、本作を観ると、さらに落ち着いた動きというか、完全に老人の動きに見える。それだけに、特殊部隊のリーダーで次々と敵を打撃ち倒していくシーンは違和感があるというか、もはや滑稽。その分、ストーリーに期待したが、内容も結末もありきたり。

劇場公開日 2014年11月7日


  1. 洋画-さ

2015-04-05

ドライブイン蒲生

★★
ドライブイン蒲生
鑑賞No:02628
製作:2014年/日本/89分
監督:たむらまさき
出演:染谷将太/黒川芽以/永瀬正敏/小林ユウキチ

街道沿いのさびれたドライブインを経営する家庭に生まれた姉サキと弟トシ。ヤクザ崩れでろくでなしの父親のせいで、2人は物心ついたころから「バカの一家」と蔑まれ、絶望したサキは非行に走った挙句、妊娠して家を飛び出してしまう。それから数年後、夫のDVから逃れて出戻っていたサキは、トシの制止を聞かずに幼い娘を連れて夫との話し合いに向かうと言い出し、トシも同行することに・・・・。

「指輪をはめたい」などで知られる芥川賞作家・伊藤たかみの小説の映画化。主演の染谷将太の持つキャライメージからか、作品の醸し出す雰囲気が「ヒミズ」に通じるものがあった。特にいつ爆発するか分からない、内に溜まり続ける憤りのやり場をハラハラしながら観ていたが、結局は姉の夫の車のタイヤをパンクさせる程度で終ってホッとした。ただ、短尺ながら、これといったストーリー展開もなく、何かダラダラした進行だったので、意外と長く感じた。原作は読んでいなかったので勝手な思い込みだったが、想像とは全然違った作品だった。

劇場公開日 2014年8月2日


  1. 邦画-と

2015-04-01

ぶどうのなみだ

★★
ぶどうのなみだ
鑑賞No:02626
製作:2014年/日本/117分
監督:三島有紀子
出演:大泉洋/安藤裕子/染谷将太/田口トモロヲ

北海道・空知で暮らす男性アオと、ひとまわり年の離れた弟のロク。アオは父親が残したぶどうの木でワインをつくり、ロクは小麦を育てている。アオは「黒いダイヤ」と呼ばれるピノ・ノワールの醸造に挑んでいるが、なかなか上手くいかずにいた。そんなある日、アオとロクの前に、キャンピングカーに乗った旅人の女性エリカが現れ、彼女の持つ不思議な魅力が、兄弟の穏やかな日常に変化をもたらしていく。

大泉洋のキャラが全然活かせてない作品。大泉洋はやはりこんなシリアスな、重い映画には似合わない。ストーリーもよく分からない。阿部サダヲの「奇跡のリンゴ」のぶどう版かと思ったが、「奇跡のリンゴ」のように危機感・切迫感は伝わってこないし、リアリティもない。また、周りの人々もよく分からんし、特にいきなり来て穴を掘りだす女は何なの? 求めるワインに行きつく過程も分かりにくいし、人間ドラマでもドキュメンタリーでもコメディでもラブストーリーでもない、ともかくよく分からない映画。

劇場公開日 2014年10月11日


  1. 邦画-ふ

2015-03-18

25 NIJYU-GO

★+
25 NIJYU-GO
鑑賞No:02616
製作:2014年/日本/102分
監督:鹿島勤
出演:哀川翔/寺島進/温水洋一/高岡早紀

半グレ集団から金を巻き上げ着服するなど、やりたい放題の悪徳刑事・桜井慎太郎と日影光一は、押収した金の行方が警察内で問題となり、翌朝までに250万円を提出するよう命令される。困った2人は、巨額年金横領事件のニュースを知り、容疑者の九十九信夫に目を付ける。九十九は横領した金の大半を使いこんでいたが、まだ手元に25億円が残っていた・・・・。

東映Vシネマ25周年を記念して製作された作品。Vシネマはほとんど観た記憶がないので、ひょっとしたら本作が初めてかも。まぁ、腰を据えてじっくり観るモノではなく、暇な時の退屈しのぎに観る程度かな。ストーリー展開はまずまず面白いところもあるが、全体的には雑でツッコミどころも多い。そもそも25周年というだけで25という数字にこだわっているが、25億円を狙う25人って・・・?


  1. 邦画-に

2015-03-17

小野寺の弟・小野寺の姉

★★★
小野寺の弟・小野寺の姉
鑑賞No:02620
製作:2014年/日本/114分
監督:西田征史
出演:向井理/片桐はいり/山本美月/及川光博

早くに両親を亡くし、2人で暮らしている33歳の弟・小野寺進と40歳の姉・小野寺より子。引っ込み思案で奥手な進は、過去の失恋の痛手からいまだに抜け出せず、世話好きなより子はそんな弟にとやかく口を出しながら暮らしていた。そんな小野寺家にある日、1通の手紙が誤って配達される。その手紙をきっかけに、進とより子それぞれの恋と人生が動き始める・・・・。

向井理と片桐はいりが姉弟という、何ともありえない落差のある設定で、最後まで違和感が拭えなかった作品。早くに両親を亡くし、幼い時から姉に苦労を掛けているとはいえ、やはりこの姉弟の関係は異様。麻生久美子演じる進の恋人が逃げるのも無理はないかも。それにしても、優しい一面を垣間見せることもありながら、本質は自意識が強く陰険な姉・より子には、その容姿からもどうしても同情はできなかった。それゆえ、ラストの結末にも納得!?


  1. 邦画-お

2015-03-16

イントゥ・ザ・ウッズ

★★★
イントゥ・ザ・ウッズ
鑑賞No:02618
原題:Into the Woods
製作:2014年/アメリカ/124分
監督:ロブ・マーシャル
出演:メリル・ストリープ/エミリー・ブラント

魔女にかけられた呪いのせいで子どもに恵まれなかったパン屋の夫婦は、子どもを授かりたければ「赤いずきん」「黄色い髪」「白い牛」「黄金の靴」の4つのアイテムを森から持ち帰れと魔女に命じられ、森へ向かう。時を同じくして、赤ずきんやラプンツェル、ジャック、シンデレラたちもそれぞれの願いをかなえるために森へとやってくるが・・・・。

童話の主人公、赤ずきんやラプンツェル、ジャックと豆の木のジャック、シンデレラが登場し、それぞれのストーリーがうまく絡まりながら話は進んでいく。それぞれのストーリーは、お馴染みの内容を基本としてはいるが、意外な一面や展開もあって面白い。ただミュージカル仕立てなので、ミュージカル好きでないと楽しめないかもしれない。魔女役を演じた大女優メリル・ストリープは役を楽しみながら演じている雰囲気を感じた。オオカミ役のジョニー・デップの出番が少なかったのは残念。

劇場公開日 2015年3月14日



  1. 洋画-い

2015-03-15

イン・ザ・ヒーロー

★★★+
イン・ザ・ヒーロー
鑑賞No:02619
製作:2014年/日本/124分
監督:武正晴
出演:唐沢寿明/福士蒼汰/黒谷友香/寺島進

ブルース・リーにあこがれる熱血漢の本城渉は、25年間スーツアクターとしてのキャリアを重ねるも、顔出しでの映画出演がかなわず、ついに妻子に逃げられてしまう。さらに、新人の一ノ瀬リョウの台頭によって追い詰められていたある日、千載一遇のチャンスが舞い込むが、その仕事は命を落としかねない危険なスタントだった・・・・。

スーツアクターという言葉はこの映画を観るまで知らなかったが、いわゆる戦隊アクションものなどで、変身前の俳優に代わって、ヒーローのスーツや着ぐるみを着てスタントを行う俳優のこと。そのスーツアクターにスポットを当てたのがこの作品。ヒーローものやアクションものにはなくてはならない存在ながら、作品の中では顔も映らない、いわば日陰の存在だ。それゆえ、うだつのあがらない俳優たちの、卑屈な映画かと思っていたら大きな間違いだった。映画は監督や主演俳優だけのものではなく、ましてや彼らだけで作れるものではない。裏方・スタッフも含めた関係者全員が一丸となって作るもの、そして唐沢寿明演じるスーツアクターたちの気概、心意気を感じる作品になっている。ラストの長尺の殺陣にはちょっと感動。


  1. 邦画-い