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2017-11-20

羊たちの沈黙

★★★★(4.0)
w羊たちの沈黙
鑑賞No:00192
原題:The Silence of the Lambs
製作:1991年/アメリカ/118分
監督:ジョナサン・デミ
出演:ジョディ・フォスター/スコット・グレン

FBIアカデミーの優秀な訓練生クラリスは連続誘拐殺人事件の捜査スタッフに組み込まれ、犯罪者として収監されているレクター博士と面会する。それは、天才的な精神科医でありながら、自らの患者を次々と死に追いやったレクターこそ事件の謎を解く鍵になると見込んでのことだった。レクターはクラリスに興味を示し、捜査の手がかりを与える。ふたりが次第に心を通わせていく一方、新たな誘拐事件が。そしてレクターは脱獄を図り・・・・。

あの保守的なアカデミー協会が、このようなホラー映画のジャンルの作品にアカデミー賞主要4部門を独占させるとは!という衝撃が走った作品。ただし、本作は普通のホラーと異なっている。普通なら、次々と若い女性を殺害し皮膚を剥いでボディスーツを作るという猟奇的な連続殺人犯にスポットを当て、主に視覚的に恐怖を感じさせるのが手っ取り早いはず。しかし本作は、この殺人鬼にはスポットを当てず、この事件を捜査するFBI訓練生と事件の謎を示唆する天才精神科医で連続殺人鬼のレクター博士にスポットを当て、2人の心理的なやり取りと同調を描いており、それがまた怖い。猟奇殺人そのものよりも、人の精神の奥底に潜む自身も認識していない暗黒面を引きずり出される恐怖は新しいジャンルのホラーと言えるのかもしれない。

劇場公開日 1991年6月14日



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2017-07-26

人のセックスを笑うな

★★+
人のセックスを笑うな
鑑賞No:01601
製作:2007年/日本/137分
監督:井口奈己
出演:永作博美/松山ケンイチ/蒼井優/忍成修吾

地方の美術学校に通う磯貝みるめは、新任講師の猪熊ユリに興味を持ち、彼女にリトグラフを習い始める。ある日、ユリに絵のモデルを頼まれ、彼女のアトリエに行ったみるめはそのまま男女の関係となる。それを機にみるめはユリとの恋にはまってしまうが、やがてユリが既婚者であることを知り、この不倫関係に悩むことに・・・・。

山崎ナオコーラの同名小説の映画化。永作博美はまさにハマリ役のような役どころで、すごく自然体で演じていたような気がした。でも配役的に永作博美がよかっただけで、あとは特に感じるものはなかった作品。まずこの手の映画で、2時間を超える(137分)は長すぎ。ストーリーがスローテンポなだけに途中何度も退屈した。それを埋めるものとしていわゆるエロいシーンがあるかと思いきや、タイトルとは裏腹に、いやらしいシーンはなく(多少その手のシーンはあるが、全然いやらしくはない!)、退屈しのぎにもならなかった。会話シーンも、演技というよりアドリブのようなやりとりで、自然な感じを出そうという意図があったかもしれないが、安っぽい素人映画のような印象を受けた。ポイントは、20歳も年上の女性との愛に苦しむ若者の気持ちを描いている点なのだろうが、その点も今ひとつよく分からなかった。

劇場公開日 2008年1月19日

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2017-07-15

ヒトラーの贋札(にせさつ)

★★★★
ヒトラーの贋札
鑑賞No:01593
原題:Die Falscher
製作:2006年/ドイツ、オーストリア/96分
監督:ステファン・ルツォヴィツキー
出演:カール・マルコヴィクス/アウグスト・ディール

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツはイギリス経済を混乱に陥れるため大量の贋札製造を計画する。そのためにザクセンハウゼン強制収容所に世界的贋作師のサリーほかユダヤ系の技術者が集められる。彼らはユダヤ人であるにもかかわらず破格の待遇を受けながら、贋札作りに従事することになるが・・・。

国家による史上最大の贋札事件と言われる、“ベルンハルト作戦”を題材にしたヒューマンドラマ。実際に強制収容所で贋造(がんぞう)に携わった印刷技師アドルフ・ブルガーの著書を基に映画化している。国家レベルでこれほど大きな贋札事件があったことも驚きだが、事件そのものよりも、強制的に贋札作りに従事させられた技術者の心の葛藤を見事に描き出していた。強要される贋札作りを拒否すると即銃殺される、しかし贋札作りを成功させることは自分たちの同胞をより危険にするという状況の中で、サリーとブルガーは反目しあうことになる。そこで彼らにとって唯一とれる行為が、100%拒否もしない、協力もしないサボタージュだったことも納得できる。サリーの言うことも一理あり、またブルガーの正義感にも理解できるが、こんな葛藤も大きな権力の前では何ら意味もなく踏みにじられることも理解しなければならない。それにしても、イングランド銀行にすら贋札を見破られず、さらには本物とのお墨付きかでもらえる贋札を作った技術には驚く。短尺ながら見ごたえのある作品。

劇場公開日 2008年1月19日



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2017-04-27

ビッグ・フィッシュ

★★★★
ビッグ・フィッシュ
鑑賞No:01444
原題:Big Fish
製作:2003年/アメリカ/125分
監督:ティム・バートン
出演:ユアン・マクレガー/アルバート・フィニー

ウィルの父エドワードはホラ話をするのが好きで周りの人を楽しい気分にさせる名人だった。しかし、そのホラ話をウィルの結婚式にしたことがきっかけで喧嘩となり、その後ウィルは父と3年間不仲となっていた。ある日、父の病状が悪化したとの連絡を受けたウィルは妻を連れて実家にかえるが・・・。

ティム・バートンらしい幻想的な内容のエピソードがふんだんにある映画。自分の人生に少し尾ひれをつけて、聞く者の興味を惹くためにやや幻想的に語るとこうなるのかと思わせるような内容で、語られるエピソードに見入ってしまった。色彩も華やかで幻想性をより深めている。根底には親子の絆・和解があるようだが、ファンタジー映画というカテゴリが相応しい。ラストはやや涙を誘う。

劇場公開日 2004年5月15日



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2017-03-28

ヒットマン

★★★★
ヒットマン
鑑賞No:01523
原題:Hitman
製作:2007年/アメリカ/93分
監督:ザビエ・ジャン
出演:ティモシー・オリファント/オルガ・キュリレンコ

幼い頃から暗殺者として訓練された“47”は冷酷な凄腕の暗殺者だった。そんな彼は指令によりロシア大統領を暗殺するが、殺したはずの大統領は生きており、何者かの密告でインターポールとロシア連邦保安庁の双方から追われる身となる。真相を追う“47”は事件の鍵を握る娼婦ニカに接触し、裏に隠された陰謀を知ることに・・・。

製作がリュック・ベッソンということで、21世紀版「レオン」とのキャッチフレーズがついている作品。確かに「レオン」は殺し屋と少女、「ヒットマン」は暗殺者と娼婦という似たような設定ではあるが、ストーリー展開やアクション性は「ジェイソン・ボーン」シリーズの方が近い感じがした。映像的には迫力があり、特に爆破シーンは「生きてるのが嘘!」というぐらい。計画実行に当たっての下準備も完璧で、攻撃力も圧倒的。テンポも小気味よく、観ていてスキッ!とする。93分という短尺の映画だが、なかなか充実した映画。

劇場公開日 2008年4月12日



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2017-03-02

ビッグ

★★★★
ビッグ
鑑賞No:00190
原題:Big
製作:1988年/アメリカ/104分
監督:ペニー・マーシャル
出演:トム・ハンクス/エリザベス・パーキンス

チビであることが悩みのジョッシュは、カーニバルの夜に願いをかなえてくれる魔王のボックスにコインを入れる。翌朝起きると、心は12歳のままジョッシュの身体は35歳の“ビッグ”になっていた。家を追い出されたジョッシュはニューヨークにやってきて玩具会社に就職するが・・・。

12歳の少年がある朝突然35歳の男に変身してしまうという奇想天外なお話し。奇想天外な話ではあるが、観ているものにチョッとした夢と幸せを与えてくれる映画でもある。当時はまだ若くコメディタッチの映画が多くてあまり評価されていない感があったトム・ハンクスだが、現在のような誰もが認める演技派の片鱗をみせる大人の姿をしながら子供の心を持った少年の演技はすばらしい。ちなみにこの映画を観ていてちょっと思ったのは、自分なら逆(大人の心?を持った少年)のほうがいいな~ってことでした。

劇場公開日 1988年7月30日



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2016-12-06

P2

★★
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鑑賞No:01554
原題:P2
製作:2007年/アメリカ/97分
監督:フランク・カルフン
出演:レイチェル・ニコルズ/ウェス・ベントリー

クリスマス・イヴの夜、仕事を終えて帰るために地下駐車場に向かったアンジェラだったが、車のエンジンがかからないため、警備員に助けを求める。最初は親切に対応してくれる警備員トーマスだが、突如アンジェラを襲い地下駐車場内に監禁してしまう。アンジェラはなんとか脱出しようと試みるが・・・。

メインの登場人物がアンジェラと警備員トーマスだけなので、“密室劇”、“心理戦”そして“意外な脱出劇”などを想像して観ていたが、それは期待を大きく裏切られる。ストーリーも単純ながら、動機も薄弱、奇想天外さもなく、なにもかにもインパクト不足。その上、後半はスプラッター映画の如く、グロいシーン続出。「ソウ」と「モーテル」の悪いところを足して2で割ったような映画。レイチェル・ニコルズが美人だっただけに、もう少しお色気シーンがあればよかったかも!?

劇場公開日 2008年5月10日



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2016-11-10

病は気から 病院へ行こう2

★★★
病院へ行こう2
鑑賞No:00334
製作:1992年/日本/111分
監督:滝田洋二郎
出演:小泉今日子/三上博史/真田広之/柄本明

美容師の安雲祐子は飲み過ぎで片倉総合病院に担ぎ込まれ、院長から胃潰瘍と診断されるが実は末期ガンだった。延命措置を主張する院長の一郎に対し、弟の保は苦痛のない死に方をあたえるべきと反対した。そんな中、うかつな保の一言から自分の病気を知った祐子は病院を抜け出そうとするが・・・・。

「2」となっているが続編ではない。「1」に患者役で出演していた真田広之は「2」では医者役となっている。本作は、病院を舞台にしたコメディ映画という体裁は継承しながら、ガン告知やホスピスといった医療テーマにも踏み込んだ社会派的な側面も持つ映画となっている。さらに医者と患者とのラブストーリーでもあり、末期ガンの患者がアイドルになってしまうなど、突拍子もない展開にまずまず楽しめた。キョンキョン・ファンにはいい映画ではないだろうか。

劇場公開日 1992年12月19日

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2016-02-23

ピース オブ ケイク

★★★+
ピース オブ ケイク
鑑賞No:02773
製作:2015年/日本/121分
監督:田口トモロヲ
出演:多部未華子/綾野剛/松坂桃李/木村文乃

仕事も恋愛も、周囲に流されるまま生きてきた女性・梅宮志乃。バイト仲間との浮気がばれたことで、DV体質の恋人・正樹からは振られ、バイトも辞めることに。このままではいけないと心機一転した志乃は家を引越し、そこで出会った隣人で、新しいバイト先の店長でもある男・京志郎に本気の恋をする。しかし、京志郎には同棲中の恋人がいて・・・・。

ジョージ朝倉の同名コミックの映画化。主人公役の多部未華子が最も魅力的に見えたのは「君に届け」でのピュアな女子高生役の時で、以降、観た限りでは、ピュアで可愛い女性というよりも、どちらかというと嫌味な鼻につく女性役が多いように思う。それはそれで残念ではあるが、女優としては演技の幅も出て、いい方向に進んでいるのだろう。この作品で演じた志乃も言ってみればダメな女である。貞操観念は低く、思ったことはずけずけという、容姿は別にして実在していたら決して好きにはならないタイプの女性である。同様に綾野剛演じるヒゲ店もダメ男だ。ダメ男とダメ女のラブストーリーだから、付き合おうが分けれようが何とも感じない。そういう意味では共感できるカップルとは言い難く、個人的には盛り上がりに欠ける作品だった。あと注目すべき俳優は松坂桃李。最近は主演を張る作品は減ったように思えるが、その代わりに演技の幅が大いに広がる個性的な役に積極的にチャレンジしている感が強い。「エイプリルフールズ」ではSEX依存症、「日本でいちばん長い日」ではクーデーターの中心将校、「劇場版MOZU」では殺人鬼、そして本作ではオネエ役と、これまでのイメージを覆す役が多い。同様に役柄の幅の多さで注目している菅田将暉も共演していて期待して観ていたが、こちらは今回はさほど印象に残る役で放ったのは残念。

劇場公開日 2015年9月5日



(キャスト一覧)
多部未華子(梅宮志乃)
綾野剛(菅原京志郎)
松坂桃李(オカマの天ちゃん)
木村文乃(ナナコ)
光宗薫(成田あかり)
菅田将暉(川谷)
柄本佑(正樹)
峯田和伸(千葉)
中村倫也
安藤玉恵
森岡龍
山田キヌヲ
宮藤官九郎
廣木隆一


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2015-11-11

ビッグゲーム 大統領と少年ハンター

★★★
ビッグゲーム 大統領と少年ハンター
鑑賞No:02725
原題:Big Game
製作:2014年/フィンランド、イギリス、ドイツ/91分
監督:ヤルマリ・ヘランダー
出演:サミュエル・L・ジャクソン/オンニ・トンミラ

アメリカ大統領を乗せたエアフォースワンがテロリストの地対空ミサイルに攻撃され、フィンランドの山岳地帯に墜落した。大統領は緊急脱出ポッドで森の奥深くに着地するが、アメリカ国防総省はポッドの位置を見失ってしまう。山奥に潜んでいたテロリストたちは、孤立無援となった大統領を捕えようと動き出す。窮地に追い込まれた大統領は、伝説の狩人を父に持つ13歳の少年に命を救われ、極限状態の中で固い友情を結んでいく・・・・。

サミュエル・L・ジャクソンが大統領役で主演と聞いててっきりハリウッド大作かと思いきや、フィンランド、イギリス、ドイツ合作の、いわゆるB級アクション映画。大統領プラス少年ハンターVSテロリストという、あり得ない設定アイデアが先行したのか、その設定にするためいろいろツッコミどころの多い作品となってしまっている。大統領らしくない大統領と、未熟なハンターとのコンビは面白いのだが、イマイチその面白い設定も生かし切れていない気がした。ストーリーはごく普通の、特に意外性はない展開のため、少々盛り上がりに欠ける。

劇場公開日 2015年8月15日


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2015-09-24

ビッグ・アイズ

★★★★
ビッグ・アイズ
鑑賞No:02712
原題:Big Eyes
製作:2014年/アメリカ/106分
監督:ティム・バートン
出演:エイミー・アダムス/クリストフ・ワルツ

悲しげで大きな目をした子どもを描いたウォルター・キーンの「ビッグ・アイズ」シリーズは、ハリウッド女優たちにも愛され、世界中で大ブームになる。作者のウォルターも美術界の寵児として脚光を浴びるが、実はその絵はウォルターの妻マーガレットが描いていたものだった。絵は飛ぶように売れていくが、内気な性格のマーガレットは、自分の感情を表すことができる唯一の手段である「ビッグ・アイズ」を守るため、真実を公表することを決意する・・・・。

1960年代アメリカのポップアート界で人気を博した「ビッグ・アイズ」シリーズをめぐり、実在の画家マーガレット&ウォルター・キーン夫妻の間に起こったスキャンダルの映画化。本作の製作年に国内で起きた佐村河内守のゴーストライター問題を彷彿させるような内容だ。映画を観る限り、ウォルターの人間的本質のレベルの低さは伺えるものの、スキャンダルのきっかけは必ずしも後々出てくるような悪意を感じられず、ついついてしまった小さな嘘が次第に抜き差しならないものになり、やがて最初の嘘を隠すためにさらなる嘘をつかなければならなくなって、もはや制御できなくなる怖さがよく出ていた。それもこれも、ウォルターを演じたクリストフ・ワルツの小心さとふてぶてしさ、優しさと狂気といった二面性を持った男を見事に好演した結果だろう。

劇場公開日 2015年1月23日



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2015-06-21

ビバリーヒルズ・コップ

★★★★
ビバリーヒルズ・コップ
鑑賞No:00193
原題:Beverly Hills Cop
製作:1984年/アメリカ/105分
監督:マーティン・ブレスト
出演:エディ・マーフィ/ジャッジ・ラインホルド

デトロイト市警の問題児アクセル刑事のもとにビバリーヒルズから幼馴染のマイキーがやってくる。しかし、マイキーと再会した夜、マイキーは殺されてしまう。アクセルはマイキーの仇を討つべく、上司の反対を押し切ってビバリーヒルズに乗り込むが・・・。

エディ・マーフィが熱血刑事を演じる大ヒット刑事アクション。まさにエディ・マーフィーの等身大の役ではまり役ともいえる作品。お得意のマシンガントークにも切れがあり、エディの持ち味が十分出ているだけでなく、若いだけあってアクションもよくこなしている。コメディとしても楽しめるだけでなく、刑事アクションとしてもスピード感や展開もイイ。まさにエディの代表作であり、出世作といえる。エディ演じるアクセル刑事をサポートするビバリーヒルズの刑事2人もとぼけた味を出していて、エディと絶妙のトリオを形成している。

劇場公開日 1985年4月27日


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2015-04-04

ヒンデンブルグ

★★★
ヒンデンブルグ
鑑賞No:00195
原題:The Hindenburg
製作:1975年/アメリカ/115分
監督:ロバート・ワイズ
出演:ジョージ・C・スコット/アン・バンクロフト

ナチス・ドイツの権勢の象徴として建造された大飛行船ヒンデンブルグ号が1936年、ドイツのフランクフルトとアメリカのレイクハーストを結ぶウ大西洋横断航路に就航する。そして新時代の乗り物としてイメージ定着された翌1937年の5月3日、運命のフライトが行われた・・・。

20世紀最大のミステリーといわれる、ヒンデンブルグ号の謎の大爆発事故を、当時のニュース・フィルムを盛り込んで描くサスペンス映画。実際に起こったヒンデンブルグ号爆発事故の真相に迫るサスペンスものだが、なんといっても圧巻はラストの大爆発シーン。このシーンはあまりにも有名なニュース映像を使用しているが、実際の事故の映像のため、そのものすごさと恐ろしさは真に迫ってくる。この迫り来る強烈なインパクトは、いかに急進歩したCG技術をもってしても再現できないと思った。(実際の映像ほどリアルなものはないからでしょう)また、このリアリティは映像だけではなく、この事故の模様を伝えるアナウンサーの泣き叫ぶような実況からも高められます。映画では反ナチスによる爆破説がストーリーの中心ですが、実際の事故原因には数々の説があるようです。この事故で、乗員・乗客97名中35名と地上整備員1名が亡くなりますが、それにしてもあのすさまじい爆発で生存者がいたこと自体、奇跡ですね。

劇場公開日 1976年7月10日


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2015-01-19

101日

★★★
101日
鑑賞No:02610
製作:2010年/クロアチア/82分
監督:ネヴィオ・マラソヴィッツ
出演:スヴェン・メドヴェセク/ナターシャ・ドルチッチ

TV番組の企画で集められ、ある家から6ヵ月間外に出ずに過ごすことになった6人のカップル。視聴者の投票で一人ずつ脱落していくが、そんな中、第三次世界大戦が勃発する。だが、参加者は戦争が始まった事実を知らされず、眠っている間に地下の核シェルターに移送される。やがて核ミサイルが撃ち込まれ、参加者6人を除く人類は死滅してしまう・・・・。

予備知識なく、何気に観始めた映画だけど、クロアチア映画だったんですね。どうりで、どうもハリウッド映画とはちょっと雰囲気が違う気が随所に出てたね。いきなり冒頭で、ある部屋にいる複数の男女が映し出されるが、状況や理由など全く分からないままストーリーは進んでいく。ストーリー展開も時系列ではなく、時間軸があちこち飛びながら進むので最初は戸惑うが、次第に状況が分かってくる。主人公夫婦の最大の懸念事項である息子をどうするか?の結末には親としての愛情とエゴが入り混じった行動で複雑な気持ちにさせられたが、核シェルターの中の人々の結末に言及しなかったのはやや消化不良。


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2014-11-09

美女と野獣(2014年版)

★★
美女と野獣(2014)
鑑賞No:02577
製作:2014年/フランス、ドイツ/113分
監督:クリストフ・ガンズ
出演:バンサン・カッセル/レア・セドゥー

バラを盗んだ父の罪を背負い、野獣の城に閉じ込められた美しい娘ベル。しかし、城の主の野獣は毎夜ディナーを共にすること以外、何も強要してこない。やがてベルは野獣の恐ろしい姿の下にある、もうひとつの姿に気付きはじめ、野獣が犯した罪や城で過去に起こった出来事の真実が解き明かされていく・・・・。

ディズニーアニメ版で広く知られるファンタジードラマの名作「美女と野獣」の実写版。ただ、ディズニーアニメにはほとんど興味がなかったので、この「美女と野獣」もタイトルは知っていたが、ストーリーは皆無。今回のこの作品の鑑賞で初めて内容を知った。ストーリーは割と単純で、理解はしやすいが、実写版のせいなのか、どうも美女感も野獣感も強烈な印象がなく、タイトルが空回りした感があった。これは実は、元々の原作を映画化したもので、ディズニーの原作ではないところにも関係しているかもしれない。
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2014-05-22

ビバリーヒルズ・コップ2

★★★+
ビバリーヒルズ・コップ2
鑑賞No:00194
製作:1987年/アメリカ/103分
監督:トニー・スコット
出演:エディ・マーフィ/ジャッジ・ラインホルド

高級宝石店が襲われ、ビバリーヒルズ警察のボミル刑事部長が撃たれて重傷を負う事件が起こる。捜査から外された部下のローズウッド刑事とタガート巡査部長はデトロイト市警のアクセル刑事に援助を求め、友情に燃えるアクセルは早速ビバリーヒルズに向うが・・・・。

まさにエディ・マーフィ絶頂期の、彼の代表作シリーズ。この作品でも高く評価されているのが彼のマシンガン・トークだが、字幕ではそこまで表現できないため、このトークをフルに味わえないのは残念(英語力をつけて字幕なしで観れるようになるしかないか!)前作の面白さを引き継ぎながら、アクション性も高め、テンポよいストーリー展開も心地よい。彼の協力者であるビバリーヒルズ警察のローズウッド刑事とタガート巡査部長のコンビもアクセル刑事に振り回されながらもいい味を出していて、作品のいいアクセントになっている。

ビバリーヒルズ・コップ2-1

出演者
エディ・マーフィ
ブリジット・ニールセン
ジャッジ・ラインホルド
ジョン・アシュトン
ロニー・コックス
ユルゲン・プロフノウ
ディーン・ストックウェル

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2014-03-20

101回目のプロポーズ SAY YES

★★★

鑑賞No:02493
製作:2012年/日本、中国/106分
監督:レスト・チェン
出演:リン・チーリン/ホアン・ボー/武田鉄矢


しがない内装業者のホアンは、99回目のお見合いに失敗した日、美しいチェロ奏者のイエに出会う。ホアンはイエにひかれるが、イエには婚約者を結婚式当日に交通事故で失うという悲しい過去があった。イエが人を愛することに憶病になっていることを知ったホアンは、自らダンプカーの前に飛び出すという決死の行為で思いを伝えるが・・・・。


日本で大ヒットしたドラマ「101回目のプロポーズ」のリメイク。「レッド・クリフ」でその美貌を如何なく披露し、存在感を示したリン・チーリンが、本作でもはまり役ともいうべき美しいチェロ奏者を演じている。日本での武田鉄矢と浅野温子のカップル以上にギャップのある本作のカップルだけに違和感は否めないが、かといってホアン・ボー演じるホアン・ダーの憎めない役どころについつい引きこまれて観てしまう。ポイントポイントは日本版を押さえつつ、後半はオリジナルのストーリーを展開するところは見もの。武田鉄矢が日本版ドラマと同じ役で登場するサービスシーンもある。





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2014-02-24

P.S.アイラヴユー

★★★

鑑賞No:01740
製作:2007年/アメリカ/126分
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンク/ジェラルド・バトラー


最愛の夫ジェリーを脳腫瘍で亡くし、失意のため自宅に引きこもったままとなっていたホリー。そんな時、ホリーは30歳の誕生日を迎え、ホリー宛に誕生日プレゼントが贈られてくる。それはジェリーからのメッセージが入ったテープレコーダーだった。そして次の日からメッセージ通り、次々とジェリーから手紙が届けられるようになるが・・・・。


女性からの視点の映画なので、男性と女性では感じ方が違うかもしれないが、男性である自分にはあまり感動的なものは伝わってこなかった。まずは冒頭の険悪な夫婦喧嘩シーン。結局は仲直りするが離婚間近か?とも思える夫婦関係に深い愛情は冒頭から伝わってこなかった。そして突然の夫の死。いきなり葬儀のシーンなので、死に対するリアル感がなく、主人公の悲しみをすぐに共有できなかった。ストーリーが進行するにつれ、二人の愛情の深さは分かってくるが、突然の死の割には用意周到な手紙の準備(まぁ、これは映画の核の部分なのであまり突っ込んでも仕方ないが・・・)や、夫の友人と簡単に寝てしまうところなど、不自然で理解しがたい部分もあり、なかなか映画の中に入り込んでいけなかった。もう1点、主人公の配役にも問題があったかもしれない。ヒラリー・スワンクは私の中では「ミリオンダラー・ベイビー」での印象が強すぎ、この作品の主人公のイメージとマッチしていなかったのも原因かもしれない。





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2013-10-22

ビーン

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:00698
製作:1997年/アメリカ/89分
監督:メル・スミス
出演:ローワン・アトキンソン/ピーター・マクニコル


イギリス国立美術館の幹部たちは最悪の監視員ビーンを、アメリカ絵画の傑作「画家の母親」の披露スピーチを依頼してきたカリフォルニアの美術館に、その道の権威と誤魔化して派遣する。しかしあろうことか、「画家の母親」を破損してしまい、細工して展示するが・・・。


やはり「Mr.ビーン」はTVの短編ドラマでその魅力を十二分に発揮するのだと再認識させられる映画。決して面白くないわけではないが、長編映画にしたことでテンポのよさとコンパクトに上手く詰め込まれた充実感のあるエピソードが、却って間延びした感がある。また少々理解しにくい英国ギャグだが、TVの場合は観客の笑い声が入っているため釣られて笑えたが、映画ではそれが無く、ちょっと寂しい感じがした。

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2013-09-05

ピアノを弾く大統領

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01883
製作:2002年/韓国/93分
監督:チョン・マンベ
出演:チェ・ジウ/アン・ソンギ


とあるソウルの女子高に赴任してきた新任の女教師ウンス。赴任早々、突飛な行動で生徒たちを唖然とさせていたが、クラスの問題児ヨンヒに手を焼く。そこで親を呼び出すことにするが、なんと現れたのは韓国の大統領ハン・ミヌクだった。やがて、娘の教育問題でたびたび大統領に会うことになったウンスは誠実な大統領の人柄に惹かれていき・・・・。


ドラマ「冬のソナタ」は見たことないが、何となく抱いていたチェ・ジウのイメージ(物静かで清楚なイメージ)とはちょっと違う役柄に、新たなチェ・ジウのイメージができてしまった。それにしても冒頭の女子高生役のチェ・ジウには驚かされた!(ストーリーを知らなかったので「マジ!」という衝撃)ストーリー自体は単純で分かりやすく、なかなか面白い。現役の大統領と簡単にコンタクトが取れ、二人きりで会ったり、愛し合ったりと、現実離れした設定には苦笑するが、そこはラブ・コメ映画と割り切ってみればそんなに気にならない。タイトルについている「ピアノ」については取ってつけたようなアイテムで、エピソード的には重要ではなかったのがちょっと残念だったが。

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2013-04-06

ヒッチコック

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02354
製作:2012年/アメリカ/99分
監督:サーシャ・ガバシ
出演:アンソニー・ホプキンス/ヘレン・ミレン


1959年、「北北西に進路を取れ」の成功で上機嫌だったアルフレッド・ヒッチコックは、後にサスペンス映画の金字塔と称される『サイコ』の製作に着手することに。しかし独創的かつ奇抜であるがゆえに資金繰りは難航し、数々の困難に見舞われてしまう。さらに、常に彼を支え続けてきた最大の理解者である妻アルマとの関係にも影が・・・・。


サスペンスの神様と言われ、映画界でも最も有名な監督の一人であるヒッチコックだが、これまで一人間としてはよく知らなかった。カリスマ的な監督なのでそれでもよかったが、この映画を観て、ヒッチコックのより人間臭い一面が垣間見れて、意外だった。アンソニー・ホプキンスのヒッチコックは思ったほど似ておらず、最初違和感があったが、ヒッチコックとホプキンスの顔の融合を目指した監督の意向であえてそっくりにメイクしなかったらしい。本作はヒッチコックの代表作「サイコ」の製作譚が中心の内容だが、これを観て改めて「サイコ」をもう一度観たくなった。

  1. 洋画-ひ

2013-04-04

ビューティフル・マインド

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01185
製作:2001年/アメリカ/134分
監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ/エド・ハリス


プリンストン大学の数学科から優秀な成績でウィーラー研究所に進んだナッシュは、その才能に目をつけた謀報員パーチャーにソ連の暗号解読を依頼されるようになる。最初はスパイ活動に生きがいを感じ、やがてアリシアと結婚するが、スパイ活動は続けていた。しかし次第に任務へのプレッシャーが大きくなり、やがて幻覚に教われるようになる・・・。


第74回アカデミー賞作品賞、監督賞助演女優賞、脚色賞を受賞。実在の天才数学者ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニアをモデルにした主人公の数奇な運命を描いた作品。実話に基づいた話なので、フィクションとは違い、やはり伝わってくるものが強いような気がしました。それにしても精神分裂症になりながら最後はノーベル賞を受賞するとは見事なものです。他の映画はあまり感心しませんが、この映画でのラッセル・クロウは抑えたいい演技だったように思います。それにしても妻役のジェニファー・コネリーはさらによかった!(助演女優賞受賞も納得)レベルは違いますが、会社でも期待されすぎてそのプレッシャーに負け、精神的に追い込まれた人がいたことをつい思い出してしまいました・・・。

  1. 洋画-ひ

2012-07-08

引き裂かれたカーテン

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02049
製作:1966年/アメリカ/128分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ポール・ニューマン/ジュリー・アンドリュース


アメリカの物理学者マイケル・アームストロングは、助手で婚約者のサラ・シャーマンと共に、国際物理学者学会への参加のためコペンハーゲンを訪問していた。その学会の最中、マイケルは書店に注文していた本を受け取る。その本を見た後、マイケルはサラに突如ストックホルムに行くと告げるが、実は東ベルリンに行こうとしていることをサラは知ってしまう。そしてマイケルと同じ飛行機に乗り、マイケルの後を追うが・・・・。


前半はさほどでもない展開ですが、東ベルリンに行って真相が分かってからは結構ドキドキの展開。農家での殺人から様相は大きく変化し、ヒッチコックお得意の追われ型・脱出劇が展開し始める。背景が東西冷戦ということもあり、その緊張感はその時代を知っている人には高い。追う方も逃げる方も組織力を駆使しての応戦に最後まで息をつくことができないのはさすが。特にバスでの逃亡シーンは緊張の最高点だった。

  1. 洋画-ひ

2012-05-18

瞳の奥の秘密

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02088
製作:2009年/スペイン、アルゼンチン/129分
監督:フアン・ホセ・カンパネラ
出演:リカルド・ダリン/ソレダー・ビヤミル


刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、残りの人生で25年前の殺人事件を題材に小説を書こうと、久しぶりに当時の職場を訪れ、当時の上司だったイレーネにその話をする。その事件とは、新婚の銀行員モラレスの若き妻が自宅で暴行されて殺害された事件だった。ベンハミンは無残な遺体に衝撃を受け、やがて一人の男が容疑者として浮かび上がるが・・・・。


本国アルゼンチンアカデミー賞で13部門で受賞し、第82回アカデミー賞でも外国語映画賞を受賞した作品。最初、ベンハミンが何者か良く分からなかったが、それは観ていると次第に分かってくる。日本と警察制度や司法制度が異なっているようなので、その辺はちょっと分かりにくい。25年前の殺人事件が題材だが、単純なストーリーのように見えて、実は犯人当てや真実当てがメインではなく、別のところにあるのがラストに分かる。その衝撃のラストはネタバレになるのでここでは書きませんが、それ以外は割と単調で分かりやすいストーリー展開。ただ、現代と25年前が上手く交錯し、さらにミステリーだけでなく、大人の切ないラブストーリーも絡めたなかなか見どころの多い作品。

  1. 洋画-ひ

2012-05-06

ヒューゴの不思議な発明

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02229
製作:2011年/アメリカ/126分
監督:マーティン・スコセッシ
出演:エイサ・バターフィールド/クロエ・グレース・モレッツ


1930年代のフランス・パリ。父を火事で失ない、ひとりぼっちとなったヒューゴは、駅の時計台に隠れ住み、駅の時計のネジを巻いて毎日を過ごしていた。ある日、彼は駅の中の玩具店で玩具を盗もうとし、店主のジョルジュに見つかってしまい、父の遺品である手帳を取り上げられてしまう。その手帳には、父がヒューゴに遺した機械人形の修理方法が書かれていたため、彼は手帳を取り返すべく、ジョルジュの養女・イザベルに協力を頼むが・・・。


マーティン・スコセッシ監督と言うと伝記ものや重厚な人間ドラマの作品という印象が強く、こんなファンタジー映画も作るのか?と思ったほど。第84回アカデミー賞でも最多11部門にノミネートされ、本命作品のような印象もあったが、ふたを開けてみると、撮影賞、美術賞、視覚効果賞といったビジュアル的な賞のみ受賞しただけで、作品賞ほか主要賞は逃している。まさに作品の評価としてはアカデミー賞が如実に表しており、映像的には非常に美しく、ファンタジックな世界を見事に表現していた。ただ内容的には、やや陳腐なもので、感動的になるシーンもほとんどなく、アカデミー賞を獲るにはちょっとハードルが高いような気がした。





  1. 洋画-ひ