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2019-01-14

あしたのジョー (2011年版)

★★★(3.0)
wあしたのジョー(2011年)
鑑賞No:02131
製作:2011年/日本/131分
監督:曽利文彦
出演:山下智久/香川照之/伊勢谷友介/香里奈

東京の下町で、矢吹丈は元ボクサーの丹下段平にボクサーとしてのセンスを見出される。しかし、問題を起こしたジョーは少年院に収監される。そこで、プロボクサー・力石徹と運命の出会いを果たしたジョー。やがて少年院を出た二人は、ボクサーとしてそれぞれ登りつめていくが、力石は世界戦を前にジョーとの決着を望む。しかし、ウエイト差が対決の障害となっていたため、力石は過酷な減量をはかり、ついに2人は宿命の対決に挑む・・・・。

言わずと知れた日本漫画史上の傑作であり、ボクシング漫画の金字塔といえる「あしたのジョー」の実写版。アニメ版同様、宿命のライバル・力石徹との対決を軸に描かれている。原作本もTVアニメも全て見切っている者にとってはたった2時間の映画では物足らなさが残るだけだが、映画としいて描くにはこれが限界か!? どうしても最初はアニメとの違和感は感じぜらるは得なかったが、それでも観ていると、山下智久の矢吹丈、伊勢谷友介の力石徹のキャスティングはなかなか良かった。また、彼らのこの映画に賭けた肉体改造も見もの。そして彼らにも増してはまっていたのが香川照之の丹下段平。もはや本人のイメージは完全に消し去って、丹下段平になりきっている俳優魂には脱帽。ストップモーションを多用しているのは一見効果的でもあったが、ややスピード感を失っていてその点は残念。

劇場公開日 2011年2月11日



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2019-01-12

相棒 劇場版II 警視庁占拠!特命係の一番長い夜

★★★(3.0)
w相棒 劇場版II 警視庁占拠!特命係の一番長い夜
鑑賞No:02130
製作:2010年/日本/119分
監督:和泉聖治
出演:水谷豊/及川光博/小西真奈美/小澤征悦

警視庁本部内で、警視総監はじめ各部の部長ら幹部12名を人質にした籠城事件が起こる。犯人は1人だったが動機は不明で要求もないまま、時間だけが過ぎていった。やがて特殊捜査班と機動隊員が強行突入し、犯人は射殺され、人質は全員無事保護される。事件は一件落着するが、なぜ犯人は籠城したか解明されないまま、事件は闇に葬られようとしていた。疑問を持った杉下右京と神戸尊は独自の調査を始めるが・・・・。

籠城事件そのものがストーリーの中心と思って観始めましたが、籠城事件そのものは意外とあっさり解決してしまい、ストーリーは籠城事件を起こした犯人の動機である、7年前のテロ事件の真相追求となってくる。テロ事件を闇に葬ったとされるのは警察上層部ということで一見、スケールが大きそうだが、傍から見ていると警察内部の権力抗争も含めた内輪もめのようで、実際の政界と同様、映画的な面白さやスケールの大きさは感じられなかった。ラストは確かに衝撃的だったが、ある意味、「相棒」の重要なキャストだけにあれでよかったのだろうか・・・?

劇場公開日 2010年12月23日



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2018-05-03

亜人

★★★★(4.0)
w亜人
鑑賞No:02893
製作:2017年/日本/109分
監督:本広克行
出演:佐藤健/玉山鉄二/城田優/千葉雄大

2017年、東京。研修医の永井圭は、交通事故で死亡した直後に生き返ったのをきっかけに、絶対に死なない新人類「亜人」であることが発覚する。亜人研究施設に監禁されて非人道的な実験のモルモットにされた圭は、同じく亜人の男・佐藤によって救われるが、佐藤は国家転覆を狙い大量虐殺を繰り返すテロリストだった。同じ亜人として佐藤の思想に共感できない圭は、亜人と人類の壮絶な戦いに身を投じていく・・・。

ストーリーは単純で分かりやすく、また、特に亜人同士の闘いはスピード感があって見ごたえある。しかし、どちらも不死身なのでエンドレスな戦いとなり、決着がつくの?と心配になるほど。だが、オチはあった。殺さずに眠らせればいいのだ。となると、SATも全滅するような戦い方ではなく、もっと頭を使った色んな作戦があるだろうにと思わずにいられなかった。主演の佐藤健は、「るろうに剣心」を思わせるようなキャラと殺陣を披露していたが、本作の最高のキャラは綾野剛演じる佐藤。冷酷な亜人を、却ってユニークなキャラで演じることで恐怖感を倍増している。無敵・不死身と思わせた佐藤も最後はあっけない。どこか、「ターミネーター2」と被る気がしないではなかったが・・・。

劇場公開日 2017年9月30日



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2018-04-28

アウトレイジ 最終章

★★★★(4.0)
wアウトレイジ最終章
鑑賞No:02891
製作:2017年/日本/104分
監督:北野武
出演:ビートたけし/西田敏行/大森南朋/ピエール瀧

関東最大の暴力団組織・山王会と関西の雄・花菱会との抗争後、韓国に渡った大友は日本と韓国を牛耳るフィクサー、張会長のもとにいた。花菱会幹部の花田は取引のためやって来た韓国でトラブルを起こして張会長の手下を殺してしまい、張グループと花菱は緊張状態へと突入する。激怒した大友は日本に戻り、過去を清算する好期をうかがっていた。その頃、花菱会ではトップの座をめぐる幹部たちの暴走がはじまっていた・・・。

北野武監督・主演のバイオレンス映画「アウトレイジ」シリーズの最終作。前作から続投されているキャストに加え、大森南朋、ピエール瀧、岸部一徳、大杉漣などが新たに参加しているが、スケールアップ感は感じられない。ただし、予測のつかない殺戮劇に見逃せない緊張感が最後まで持続する104分だ。ストーリーは非常にわかりやすいが、シリーズを最初から見ていないと、イマイチ人間関係や対立関係が分かりにくい。主演のビートたけし演じる大友は、控えめな出演時間ながら、おいしいところは持っていくいい役どころ。特に強調的にスポットが当たる人物はいなくて、ある意味それぞれの出演者が均等に出番があるようで、皆インパクトの残る演技をしているような意気込みが感じられた。だが、特にこの手の映画には欠かせないバイプレイヤーの大杉漣さんが2018年2月に急逝したのは残念。

劇場公開日 2017年10月7日



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2018-02-09

アヒルと鴨のコインロッカー

★★★★+(4.5)
wアヒルと鴨のコインロッカー
鑑賞No:01483
製作:2007年/日本/110分
監督:中村義洋
出演:濱田岳/瑛太/松田龍平/大塚寧々

仙台の大学に入学し、一人暮らしを始めた椎名は、アパートの隣に住む河崎と知り合い、本屋襲撃を誘われる。同じアパートに住むブータン人留学生のために「広辞苑」をプレゼントするという。椎名は戸惑いながらも河崎の手伝いとして本屋を襲撃することに・・・・。

予告編だけを観て鑑賞に入ったが、予告編のイメージからはオチャラケ映画かと思っていた。確かに前半は軽いタッチでコミカルにストーリーが展開していく。コミカルだが、一応強盗事件らしいので笑ってもいられない。どう展開して、オチはどうなるのか・・・? と思いながら観ていると、後半様相が一変する。そして今までの話も謎も一つ一つ丁寧に解かれていく。見事なストーリーと感じ入った。と同時に笑い話ではない、切ないストーリーに思わず涙してしまう。椎名を演じた濱田岳、河崎を演じた瑛太の演技もよかったが、後半、存在感のある演技で、在りし日の松田優作を思い出させる松田龍平もとてもよかった。

劇場公開日 2007年6月23日



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2018-02-04

アンダルシア 女神の報復

★★★+(3.5)
wアンダルシア 女神の報復
鑑賞No:02210
製作:2011年/日本/125分
監督:西谷弘
出演:織田裕二/黒木メイサ/伊藤英明/戸田恵梨香

スペイン北部にある小国・アンドラのホテルで日本人投資家の川島が遺体で発見される。川島は日本の警視総監の息子という事で、国際会議の準備でパリにいた外交官・黒田康作は調査に飛んだ。事件の捜査は、インターポールの捜査官・神足誠が担当していたが、黒田は事件の第一発見者のビクトル銀行行員・新藤結花をスペイン・バルセロナの領事館に保護しようとする。しかし、何者かに襲われ・・・。

よく分からなかった「アマルフィ 女神の報酬」よりは内容は分かりやすかったが、前作同様、アンダルシアあるいはそもそも外国である必要があるのか? 主人公が外交官という設定なので仕方ないかもしれないが、大勢外人がうろちょろするものの、物語の中心は織田裕二、黒木メイサ、伊藤英明の3人で成り立っており、場所なんかどこでもいいって感じ。織田裕二が撃たれて死ぬ?シーンもすぐ見せかけとわかる意外性のなさだし、そもそもバックに国際テロ組織の影が見え隠れするが、テロ組織という名ばかりであまり緊張感や恐怖は伝わりにくかった。

劇場公開日 2011年6月25日



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2017-12-18

あゝ、荒野 後篇

★★★★(4.0)
wあゝ、荒野 後篇
鑑賞No:02879
製作:2017年/日本/147分
監督:岸善幸
出演:菅田将暉/ヤン・イクチュン/木下あかり

ボクシングのプロデビュー戦を終え、トレーニングに励む毎日を送る新次とバリカン。宿敵である裕二との対戦に闘志を燃やす新次は、自分の父親の死にまつわるバリカンとの宿命を知ってしまう。一方、バリカンは図書館で出会った京子に初めての恋をするが、彼の孤独が満たされることはない。やがてバリカンは自身の殻を打ち破るべく、兄弟のように過ごしてきた新次との日常を捨てることを決意。戦うことでしか繋がることのできない2人の死闘の日々がはじまる・・・・。

前編の流れから宿敵の裕二との対戦がクライマックスとして描かれているのかと思いきや、後編のクライマックスは何と同じジムで一緒にトレーニングしてきた仲良しのバリカンとの対決だったとは驚かされた。そして、バリカン戦の結末はまさに衝撃的。ボクシング漫画として金字塔ともいえる我々世代の名作「あしたのジョー」を彷彿させる内容で、真剣勝負で拳を交える2人には、宿命とはいえ、何とも言えない悲しさ、侘しさが感じられるとともに、美しい戦いだった。ただ、結末は、「こうでなければならなかったのか・」と思えるほど、暗く寂しい気持ちにさせられたのは辛かった。

劇場公開日 2017年10月21日



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2017-12-11

あゝ、荒野 前篇

★★★★+(4.5)
wあゝ、荒野 前篇
鑑賞No:02878
製作:2017年/日本/157分
監督:岸善幸
出演:菅田将暉/ヤン・イクチュン/木下あかり

2021年の新宿。かつて親に捨てられた新次は、兄貴分の劉輝を半身不随にした元仲間・裕二への復讐を誓っていた。ある日彼は、街でティッシュ配りをしていた吃音で赤面対人恐怖症の「バリカン」こと健二と一緒に、「片目」こと堀口からボクシングジムへ誘われる。新次は復讐を果たすため、バリカンは内気な自分を変えるため、それぞれの思いを胸にトレーニングに励む2人。徐々に名を挙げていく新次に対し、バリカンは特別な感情を抱くようになっていく。そんな中、新次はついに裕二との戦いに臨むことになり・・・・。

寺山修司が遺した唯一の長編小説「あゝ、荒野」を実写映画化した2部作の前編。前編だけで157分、後編の147分を入れると全編で304分(5時間4分)という超長尺の作品。そのため、中だるみしないのかと懸念して観ていたが、飽きさせないストーリー展開で、中だるみはなかった。ただ、複数のストーリーが並行し、途中、ぶつ切りのようにストーリーが切り替わっていくのに多少戸惑い、ストーリー全体の分かりにくさは感じられた。なお、ストーリーが進むにつれ、並行していたストーリーがつながり始めると面白さも倍増していく。主演の菅田将暉は今、TV・映画に引っ張りだこの超売れっ子俳優だが、そのワケが納得できる本作での演技でもある。そこには演技の上手さと言うか、主人公に成り切るため、作品ごとにキャラやイメージが明らかに異なるのは凄い。さらに本作では大胆な濡れ場も演じており、挑戦姿勢が半端ではないように思われた。ボクシング映画としては定番的なストーリではあるが、後編の予告編を見ると、復讐相手との対決だけではなく、最後は唯一の仲間のボクサーであるバリカンと対決するようで、後半も見どころが多く楽しみ。

劇場公開日 2017年10月7日



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2017-11-14

アフロ田中

★★★+(3.5)
wアフロ田中
鑑賞No:02240
製作:2012年/日本/114分
監督:松居大悟
出演:松田翔太/佐々木希/堤下敦/田中圭

幼い頃、髪型のせいでいじめられた田中は、自らアフロヘアに変身し、以来ずっとアフロヘアで通してきた。高校をノリで退学して家を追い出された田中は、1人暮らしを始めるが、何もしないでふらふら生きて、気が付けば24歳になっていた。ある日、高校時代の友達・井上の結婚が知らされる。「結婚式には彼女同伴で出席しよう」という約束を思い出し、焦る田中。そんな時、隣の部屋に超美人が引っ越して来て・・・・。

「ライアーゲーム」での松田翔太とは一転したコミカルなキャラクターを好演し、演技の幅は広げていたものの、ぎこちなさが目立った。キャラクターの最大の特徴でタイトルにもなっている“アフロ”だが、最後までアフロであることがストーリーを広げていくこともなく、アフロである意味がちょっと疑問の作品だった。ストーリーはバカバカしいほど単純で分かりやすいが、ラストは期待通りの展開ではなく少しもやもや感が残る。下ネタ連発の作品のため、観ていて低俗感は否めなかった。

劇場公開日 2012年2月18日



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2017-11-01

悪徳の栄え

★+(1.5)
w悪徳の栄え
鑑賞No:0116
製作:1988年/日本/96分
監督:実相寺昭雄
出演:李星蘭/清水紘治/牧野公昭/石橋蓮司

戦争の影がひたひたと忍び寄る昭和10年の東京。不知火侯爵の晩餐には夜な夜な女伯爵、裁判長、金貸しが集まり、おのれが犯した悪徳の自慢話に花を咲かせていた。不知火邸内には劇場がしつらえてあり、そこで侯爵は妻と男にサドの『悪徳の栄え』を演じさせ、賓客たちに彼らの性交を覗かせるのであった。だが、男と妻の絆は次第に真正のものとなってゆき、侯爵はジェラシーを募らせてゆく・・・・。

翻訳出版された書物がわいせつ文書として裁判にまでなったマルキ・ド・サド原作の「悪徳の栄え」を映画化した作品。そのため、作品全体に淫靡な雰囲気が漂う作品となっている。冒頭からわいせつである。主人公・不知火侯爵のお屋敷で開かれているアブノーマルな晩餐会には、大審院の裁判長、財閥会長、女伯爵といったハイソなメンバーばかり。美食を頬張り裸エプロンの女奴隷を弄ぶ。ストーリー展開なんてどうでもいいと言わんばかりの内容。この手の映画が好きな人にはたまらない映画かも!?

劇場公開日 1988年8月27日

(予告編なし)

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2017-10-20

アナザヘヴン

★★★(3.0)
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鑑賞No:01121
製作:2000年/日本/131分
監督:飯田譲治
出演:江口洋介/市川実和子/原田芳雄/柏原崇

満月から7日後の夜、アパートから男の死体が発見される。被害者は首を叩き折られ、頭からは脳みそがなくなっていた。部屋に充満するシチューの匂いに気付いた刑事・早瀬がとっさに鍋の蓋を開けると、そこには……! 検死の結果 、犯人は握力150キロ以上の大男と報告されたが、現場から見つかったのは女のものと思われる小さな指紋だった。混乱する捜査本部。ほどなく、同じように脳みそを抜き取られ料理された殺人が次々と発生する・・・・。

冒頭からグロテスクな手口の犯罪が映し出され、何とも観る気が失せる感じの作品。ただ、全体を通してみると、ホラーサスペンス映画としては面白い。何かに憑りつかれた人間たちの、予測できない展開だけに、恐怖と不安はどんどんかきたてられ、最後まで息をもつかせない。しかし、思ったほど意外性はなく、大きな広がりもないため、単なるホラーサスペンスの域を出ていないような気がした。テレビドラマとの連動らしいため、今後広がりが出るのかもしれないが、テレビドラマを観ない私にとってはスケールの小さい作品という感想は否めない。

劇場公開日 2000年4月29日



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2017-09-21

相棒 劇場版IV 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断

★★★+(3.5)
w相棒 劇場版IV
鑑賞No:02872
製作:2017年/日本/120分
監督:橋本一
出演:水谷豊/反町隆史/鈴木杏樹/川原和久

7年前、イギリスの日本領事館関係者が集団で毒殺されるという事件が起こり、唯一生き残った少女が国際犯罪組織「バーズ」に誘拐された。事件から7年後、日本政府に対し行方不明となっていた少女の身代金が要求される。日本政府はバーズをテロ組織と断定し要求を拒否するが、それによってバーズは、50万人の観客が集まる国際スポーツ競技大会の凱旋パレードを狙ったテロ計画を実行に移す。晴れやかなパレードが行われる最中、特命係は真犯人を追いつめるが、その先には70年前のある出来事につながる真実が待ち受けていた・・・・。

人気テレビドラマ「相棒」シリーズの劇場版第4作。杉下右京の4代目相棒となった冠城亘に扮する反町隆史が「相棒」劇場版に初出演している。TV]版との差別化もあって、TV版ではありえないほどのスケールの大きさだが、それもシリーズを重ねるほど大きくなっており、とても特命係の仕事とは思えない役目を担っているようだ。ただ、スケールが大きい割にはストーリーは意外と単純で分かりやすい。新犯人もキャストから早い段階で目をつけることができる。水谷豊演じる杉下右京も今回はかなりアクティブで激し易いシーンが多く、特に上層部に対する言動はいつものイメージとは少し異なる。反町演じる冠城との微妙な関係も見もの。

劇場公開日 2017年2月11日



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2017-08-08

本能寺ホテル

★★★+(3.5)
w本能寺ホテル
鑑賞No:02869
製作:2017年/日本/119分
監督:鈴木雅之
出演:綾瀬はるか/堤真一/濱田岳/平山浩行

勤務先の会社が倒産し、職を失った繭子は、恋人の恭一からプロポーズされ、周囲の後押しを受けて婚約を決意。恭一の両親の金婚式を祝うため京都を訪れるが、手違いによって予約していたホテルに泊まることができず、偶然たどり着いた路地裏の「本能寺ホテル」にチェックインする。すると彼女は、いつの間にか奇妙な寺の中に迷い込んでおり、そこは天下統一を目前にした名将・織田信長が滞在する1582年の本能寺だということが判明する。訳がわからないまま本能寺ホテルと安土桃山時代の本能寺を行き来し、信長や信長に使える小姓・森蘭丸と交流を深めていく繭子だったが・・・・。

綾瀬はるか、堤真一、鈴木雅之監督という「プリンセス トヨトミ」のメインキャスト&スタッフが再結集して描かれたオリジナルの歴史ミステリー。ホテルと本能寺(それも本能寺の変の前日)が時空を超えてつながっているという設定は、たとえば「テルマエ・ロマエ」での設定に似た感じだったが、この手の設定が最近多くなってきたなぁ、その割にどの作品も納得のいく説明というか必然性がないのが残念。本作も「本能寺の変」という、日本の歴史の中でもネームバリューの大きい出来事に依存している部分が大きいような気がしたが、歴史は変えられない(変える場合は、その影響の説明が必要になるため)ので、ストーリーの展開に限界があり、設定が奇想天外でも、ストーリーには意外性が無かった。主人公の繭子が信長に明智の謀反を告げた時点では、本人もつぶやいたように「歴史を変えた」ので、その後の展開に俄然興味を持ったが、結局は信長は謀反が起こることを知りながら逃げないという不自然さを残してつじつまを合わせようとしたところがちょっと残念だった。唯一、面白かったのは、信長が自分亡きあとの後継者として秀吉を指名し、秀吉宛ての手紙を送ることで、秀吉の中国大返しの謎を解いた点。ただし、もし、実際に映画のようなことが起こっていた場合、信長が後継者に秀吉を指名したとはまず思えないという気はするが・・・。たとえ本能寺の変で信長が死ななかったとしても、歴史上から消えていれば歴史は変わることが無いので、たとえば本能寺の変で死なずに繭子とともに現代にタイムスリップして、信長が望んでいた世の中になっていたかどうかコメントさせてみても面白かったのではないかとふと思った。

劇場公開日 2017年1月14日



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2016-11-06

アキレスと亀

★★+(2.5)
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鑑賞No:01707
製作:2008年/日本/119分
監督:北野武
出演:ビートたけし/樋口可南子/柳優怜/麻生久美子

裕福な家に生まれ、幼いころから絵を描くことだけに集中してきた真知寿は将来、画家になることを夢みていた。しかし父親の会社が倒産し、両親の自殺、貧乏生活、画家仲間の事故死などを経験しながらも絵を描き続けていた。そんな彼の前に唯一の理解者ともいえる幸子が現れる。二人は結婚し、幸子は働きながら彼を支えるが、いくら創作に励んでも絵は一向に認められず売れなかった・・・・。

北野作品は個人的には当たり外れの多い気がする。そして前作の「監督・ばんざい!」でとうとう北野作品の限界を感じたというか、世間の評価に疑問を感じぜらるをえなくなってきた。この作品は「監督・ばんざい!」ほどではないにしろ、自分がやりたいことのみ追求する我儘で自己満足的な映画のような気がして、共鳴するものはなかった。出てくる絵(北野武の絵?)もよく分からない絵だし、画商が言う評価も納得。絵に象徴されるような映画だと思った。あと、多少憤りを感じるのは、死に対するあまりにも安直な描き方。笑いを取ろうとしているのか分からないが、そうであれば徹底したコメディにして欲しい。そういう意味でも中途半端で高評価しがたい。

劇場公開日 2008年9月20日



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2016-11-05

アイアムアヒーロー

★★★(3.0)
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鑑賞No:02818
製作:2016年/日本/127分
監督:佐藤信介
出演:大泉洋/有村架純/長澤まさみ/吉沢悠

漫画家アシスタントとしてパッとしない日々を送る、35歳の鈴木英雄。そんな彼の恋人が、人間を凶暴に変貌させるウイルスに感染して襲い掛かってくる。慌てて趣味の射撃で所持する散弾銃を手に外に飛び出す英雄だが、街はZQNと呼ばれる感染者であふれていた。そこで出会った女子高生・早狩比呂美と逃げるが、彼女は歯のない赤ん坊のZQNにかまれて半分ZQN半分人間という状態になっていた・・・・。

「ボーイズ・オン・ザ・ラン」などの花沢健吾の人気コミックを実写化したパニックホラー。ZQN(ゾキュン)が何の略か分からないが、原因不明の感染によって狂暴化した人間を指すみたいで、平たく言えばゾンビ映画のよう。原因不明というのが実は曲者で、最近特に感じるが、できるだけ興味を惹くような奇想天外な設定にのみ注力され、その根拠や説明は一切ないという作品が多いような気がするが、本作もまさにそれ(原作は読んでいないので、原作ではきちんと書かれているのかもしれないが・・・)。ともかく、突然、ZQNの襲撃が始まり、ZQNからの逃亡と対決を描いているだけ。原因や理由は一切説明はない。また、後半はアウトレットモールでの、人間とZQNとの闘いが描かれてはいるが、ただ、ZQNからの攻撃に対するだけで、未来への希望は見出せない。結局、主人公たちはアウトレットモールでZQNを撃退し、脱出に成功するが、行き先に希望はないという、映画とは思えない暗~い気持ちで終るエンディング。唯一の希望は何故か富士山らしいが、それもラストでは言及されていない。そんな中、唯一光ったのが大泉洋の演技。持ち前の軽妙さと、逆にシリアスな演技をうまくミックスさせ、普段は演じることの少ない印象の腰の低い人間を演じながら、やがてヒーローに変身していく姿を見事演じていた。

劇場公開日 2016年4月23日



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2016-11-04

R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私

★★(2.0)
wR-18文学賞vol1 自縄自縛の私
鑑賞No:02817
製作:2012年/日本/106分
監督:竹中直人
出演:平田薫/安藤政信/綾部祐二/津田寛治

サービス残業や社会のいじめでストレスを抱えるOLの百合亜は、自らを縛り上げることを密かな趣味にして、ストレスを解放していた。やがてブログを通じて知り合った「運命の人」と出会った百合亜は、次第に大胆になっていき・・・・。

全体的にストーリーは緩やかに進むため、ちょっと退屈気味になる作品。ストレスを抱えているのは分かるが、それが自縄自縛をするきっかけや、のめり込んでいく理由がイマイチ描けていないというか、よく分からなかった。登場人物も、だれもかれも普通の人はおらず、皆、異常者に見えたのは私だけだろうか?主人公と同類(同趣味)のメル友が実は意外な人物というか、ちょっとしたオチのようで、これは良かった。題名からもうちょっとエロチックな作品かと思っていたが、意外と普通で、一言でいえば異常な世界の作品といえる。

劇場公開日 2013年2月2日



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2016-10-25

あやしい彼女

★★★+
あやしい彼女
鑑賞No:02816
製作:2016年/日本/125分
監督:水田伸生
出演:多部未華子/倍賞美津子/要潤/北村匠海

女手ひとつで娘を育てあげ、自分の望む人生を送ることができなかった73歳の瀬山カツは、ある日、娘とケンカして家を飛び出すい。吸い寄せられるように1軒の写真館にたどり着いたカツは、そこで写真を撮り、店を出ると20歳の姿に戻っていた。かつての美しい姿を取り戻したカツは、髪型や洋服、さらに名前も節子と変え、新しい人生を楽しみはじめる。やがて商店街ののど自慢大会に出場し、昭和歌謡を熱唱して会場中を魅了した彼女に、夢見ていた歌手になるチャンスが舞い込むが・・・・。

20歳の姿に若返ってしまった毒舌おばあちゃんが巻き起こす騒動を描いた韓国のヒット映画「怪しい彼女」のリメイク。多部未華子が容姿だけ20歳のおばあさんを生き生きと好演(怪演とすらいえる)し、歌声も披露している。ただ、多部未華子が過剰ともいえるはっちゃけぶりの演技をせざるを得なかったのも、元のおばあさんを演じた倍賞美津子の冒頭のキャラインパクトだろう。この貫禄を再現するためには、かなり無理したオーバーアクションが必要だったと思う。あと忘れてはならないのが、志賀廣太郎演じる次郎だろう。カツに対する一途な気持ちはあまりにもピュアで、人の好さが伝わってくる。

劇場公開日 2016年4月1日



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2016-10-13

映画 暗殺教室 -卒業編-

★★+
映画 暗殺教室 -卒業編-
鑑賞No:02814
製作:2016年/日本/118分
監督:羽住英一郎
出演:山田涼介/二宮和也/菅田将暉/山本舞香

新学期を迎え、殺せんせー暗殺を託された椚ヶ丘中学校3年E組の生徒たちに残された時間も残り少なくなっていた。慌ただしい学園祭が終わり、つかの間の安息が訪れたある日、それまでE組の中で息を潜めていた茅野カエデが、殺せんせー暗殺に動き出す。しかし、カエデが雪村あぐりの妹だと知った殺せんせーは自らの秘められた過去を明かし、その内容に衝撃を受けたE組の生徒たちは2つに分裂してしまう・・・・。

「映画 暗殺教室」の続編。奇想天外な作品であり、ストーリーは謎だらけではあったが、殺せんせーをあの手この手で暗殺しようとする3年E組の生徒たちと殺せんせーとの死闘は単純で面白かった。ただ、この続編は、半分は前作の謎解きを占めていたが、別に期待したほどの謎ではなく、また地球滅亡という究極の危機にも関わらず、作品全体的に危機感、切迫感、絶望感、といったものが全くと言って感じられない不思議な内容。そもそも世界的危機にもかかわらず、出てくるのは皆、日本人、舞台は田舎の中学校というリアル感を通り越したギャップ。それに謎の解明によって、殺せんせーに対し同情的になり、前作のような小憎たらしさが感じられなくなり、面白さも半減した感があった。

劇場公開日 2016年3月25日



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2016-09-27

OUT

★★★+
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鑑賞No:01173
製作:2002年/日本/119分
監督:平山秀幸
出演:原田美枝子/倍賞美津子/室井滋/西田尚美

東京郊外の弁当工場で働く雅子、ヨシエ、邦子、弥生はそれぞれ家庭に問題を抱えていた。そんなある日、弥生が衝動的にギャンブル狂の夫を殺害してしまう。弥生に泣きつかれ、死体処理させられるはめになった雅子は、ヨシエと邦子も巻き込んで死体を解体し、ごみと一緒に廃棄するが・・・・。

はっきり言ってあまりにも現実性に乏しい設定なので俄かには入り込めなかった。そもそも仲のよい主婦同士かもしれないが、そんなに簡単に死体処理の片棒を担ぐものなのか? 4人はそれぞれ家庭に問題は抱えているものの、その問題自体は現実でも普通にあり得るものばかりで、共犯になるような設定ではない。そういう意味でもちょっと強引なストーリー展開という印象は否めなかった。ただしそれは映画という風に解釈して観ると、それなりに前半部は緊張して観ることができる。強引ながら前半のつかみは良かった分、後半の展開にはやや疑問と落胆が残る作品。

劇場公開日 2002年10月19日

(キャスト一覧)
原田美枝子(香取雅子)
倍賞美津子(吾妻ヨシエ)
室井滋(城之内邦子)
西田尚美(山本弥生)
香川照之(十文字彬)
間寛平(佐竹光義)
千石規子(吾妻千代子)
吉田日出子
大森南朋(山本健司)
小木茂光(香取良樹)
吉永雄紀
江藤漢
斎藤歩
浜田道彦
田中要次
伊藤グロリア
眞島秀和
佐藤貢三


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2016-09-01

あげまん

★★★★
あげまん
鑑賞No:00278
製作:1990年/日本/118分
監督:伊丹十三
出演:宮本信子/津川雅彦/大滝秀治/金田龍之介

捨て子だったナヨコは芸者の置き屋に預けられ、やがて僧侶の旦那を持つようになるが、その僧侶の位はどんどん高くなっていった。僧侶の死後、OLとなったナヨコはふとしたことからうだつのあがらない銀行員と知り合うが、その男もどんどん出世していった。ナヨコは、周囲の男の運を開いていく“あげまん”だったのだ・・・。

“あげまん”と呼ばれる上昇運をもたらすヒロインを中心に、彼女を取り巻く男たちの葛藤を描く。“あげまん”はもともとは色街で使われていた隠語らしいが、この映画で広く流行した。そういう意味でも伊丹映画はあまり知られていないが興味深い世界を我々に紹介し分かりやすく映画という形で紹介してくれている。本作も他の作品と違わず、いい構成・展開で楽しめた。宮本信子の18歳役には少々無理があったが、あげまん芸者を見事に演じていた。この映画のヒットからも、宮本信子自身があげまん女優ともいえるのではないか。

劇場公開日 1990年6月2日



(キャスト一覧)
宮本信子(ナヨコ)
津川雅彦(鈴木主水)
大滝秀治
金田龍之介
一の宮あつ子
菅井きん
三田和代
ミツコ
洞口依子
南麻衣子
黒田福美
橋爪功
高瀬春奈
杉山とく子
柳谷寛
横山通乃
関弘子
矢野宣
北見治一
久保晶
加藤善博
内田あかり
柴田美保子
不破万作
上田耕一
押阪忍
東野英治郎
猿若清方
北村和夫
宝田明
島田正吾


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2016-08-24

愛の亡霊

★★★
愛の亡霊
鑑賞No:02806
製作:1978年/日本、フランス/108分
監督:大島渚
出演:田村高廣/吉行和子/藤竜也/小山明子

復員兵の青年と関係を持つ26歳も歳の離れた人力車夫の人妻。男女の仲を断ち切れない女は、ついに青年を共謀してその夫を殺害し、井戸に投げ捨てる。しかしやがて夫の亡霊が姿を現わし、夜な夜な彼らを苦しめはじめる・・・・。

原作は中村糸子の小説「車屋儀三郎事件」。「愛のコリーダ」の大島渚監督の作品で、タイトルもまるで対をなしたようなので、ハードコアポルノであるかのような印象を持たれているが、そんな激しい内容ではありません。また、これは原作の「車屋儀三郎事件」とあるように実際に起こった殺人事件を扱っており、義三郎を殺した妻とその愛人が儀三郎の幽霊に怯え、やがてそれが元で事件が発覚していくという、むしろ怪談話のようなストーリーです。その怪談性を高めているのが、田村高廣の幽霊になってからの演技です。本作の主演は、出演時間から見ても吉行和子や藤竜也のような感じに見えますが、圧倒的なインパクト・存在感から、出演時間はこの2人より短い田村高廣が真の主役のような印象の作品です。

劇場公開日 1978年10月28日



(キャスト一覧)
田村高廣
吉行和子
藤竜也
杉浦孝昭
小山明子
河原崎建三
川谷拓三
長谷川真砂美
伊佐山ひろ子
佐藤慶
殿山泰司


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2016-08-21

あしたのジョー2

★★★★
あしたのジョー2
鑑賞No:00280
製作:1981年/日本/110分
監督:出崎統
声の出演:あおい輝彦/藤岡重慶/檀ふみ/岡田眞澄

ライバル・力石徹の死から1年。丹下ジムに戻ってきた矢吹丈はボクサーとしてカムバックするが、力石との死闘が後遺症となって頭部へのパンチができなくなっていた。そんな丈の前に、彼の野生の闘争心を駆り立てるような新たなライバル、カーロス・リベラが現れる。カーロスとの死闘の末、後遺症から解放された丈はついにバンタム級世界チャンピオン、ホセ・メンドーサと戦うことに・・・。

名作アニメの映画版の続編。力石徹との死闘とともに、名勝負ともいえる「カーロス・リベラ戦」「ホセ・メンドーサ戦」を中心に描かれている。力石の死を乗り越え、新たなライバルのカーロスと対戦するも、そのカーロスも丈のパンチによってパンチドランカーとなり、ホセとの試合で廃人にされてしまう。また丈もパンチドランカーになっており、ホセとの試合で・・・、とボクシングというスポーツの厳しさ・過酷さをアニメの世界でも再現している。ラストシーンは伝説ともなった有名なシーンで何度見てもジーンとくる。ちなみに、あしたのジョーの主人公・矢吹丈のモデルは一時期お笑いタレントとしてTVなどに出ていた、たこ八郎という話がある。実際、たこ八郎は元ボクサーで、1962年に日本フライ級チャンピオンとなっている。左目の視力がほとんどなく、それを悟られないために、相手に打たせるだけ打たし、疲れたところで反撃するという戦法をとっており、それが矢吹丈のノーガード戦法のモデルになったといわれている。また、引退理由はパンチドランカーになったためであるが、それも矢吹丈に通じている。

劇場公開日 1981年7月18日



(キャスト一覧)
あおい輝彦(矢吹丈)
藤岡重慶(丹下段平)
檀ふみ(白木葉子)
岡田眞澄(ホセ・メンドーサ)
細川俊之(力石徹)
岸部四郎(マンモス西)
ジョー山中(カーロス・リベラ)


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2016-08-06

あしたのジョー

★★★★+
あしたのジョー
鑑賞No:00279
製作:1980年/日本/153分
監督:福田陽一郎
声の出演:あおい輝彦/細川俊之/藤岡重慶/檀ふみ

東京下町のドヤ街で丹下段平はふとしたことで知り合った矢吹丈のボクサーとしての資質を見抜く。しかし非行を重ねる丈は少年院に、さらには特等少年院送りにまでなる。そこで出会った男こそ、のちに宿命のライバルとなる力石徹だった・・・。

人気TVアニメを再編集して製作された映画。不良少年・矢吹丈とボクシングトレーナー・丹下段平との出会いから、宿命のライバル・力石徹との死闘までを描く。「巨人の星」と並んでスポ根アニメの名作中の名作といえる作品。アウトローな主役はまさにハングリーなスポーツの代表であるボクシングのイメージにピッタリ。喧嘩はするわ、少年院送りになるわ、言葉遣いも荒っぽく、礼儀なんてない一少年が、ボクシングという格好の目的を得、さらに宿命ともいえる最高のライバルをも得て、そのあふれんばかりの若き欲望をぶつけていく姿に思わず見ているほうものめりこんでいく。終盤はどちらかというと力石徹が主役のようにも見えるが、主役の丈を食わんばかりの存在感と男らしさは最高。両者の死闘もすざましいが、試合に至るまでの力石の命を賭けた減量も鬼気迫る。死闘を終えた後のシーンはまさに衝撃的。

劇場公開日 1980年3月8日

(キャスト一覧)
あおい輝彦(矢吹丈)
細川俊之(力石徹)
藤岡重慶(丹下段平)
檀ふみ(白木葉子)
岸部四郎(西)


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2016-07-18

明日の記憶

★★★★
明日の記憶
鑑賞No:01502
製作:2005年/日本/122分
監督:堤幸彦
出演:渡辺謙/樋口可南子/吹石一恵/水川あさみ

広告会社の営業部長の雅行は、大きなプロジェクトと娘の結婚を控え忙しい毎日を送っていた。そんなある日、体調不良に襲われたり、ミーティングのスケジュールや部下の名前を忘れるなどの出来事に不安を覚え、妻と共に病院に診察に行く。診断の結果、「若年性アルツハイマー」と宣告された雅行は絶望感に襲われるも、妻の枝実子とともに病気と闘うことを決意するが・・・。

第18回山本周五郎賞を受賞した荻原浩の同名小説の映画化。50歳を前にして不幸にもアルツハイマーを発症した夫と、それを献身的に支える妻の愛のドラマではあるが、それよりもアルツハイマーの恐ろしいさを目の当たりに見せつけられた映画でもあった。エリートサラリーマンからアルツハイマーを宣告された衝撃、そして次第にアルツハイマーに冒されていく雅行を実に見事に丁寧に演じていた渡辺謙もさすがだったが、映画そのものも非常に丁寧で見ごたえがあった。治療できるすべのない病気とのことだが、ラストはやはり衝撃的で、とても切なかった。最近、物忘れをすることが増えた自分にとっても決して他人事ではない、とても考えさせられる映画。

劇場公開日 2006年5月13日



(キャスト一覧)
渡辺謙(佐伯雅行)
樋口可南子(佐伯枝実子)
吹石一恵(佐伯梨恵)
水川あさみ(生野啓子)
市川勇
松村邦洋
MCU
木梨憲武(木崎茂之)
及川光博(吉田武宏)
遠藤憲一
木野花
渡辺えり子(浜野喜美子)
香川照之(河村篤志)
大滝秀治(菅原卯三郎)


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2016-07-06

あゝ野麦峠

★★★★
あゝ野麦峠
鑑賞No:00275
製作:1979年/日本/154分
監督:山本薩夫
出演:大竹しのぶ/原田美枝子/友里千賀子/古手川祐子

明治36年、飛騨から野麦峠を越えて信州諏訪に向う少女たちの集団があった。少女たちはわずかな契約金で女工として製糸工場で働くために連れてこられていたのだ。河合村のみね、はな、きく、ときもこの一行の中におり、新工として山安足立組で働くことになっていた・・・。

明治から昭和初期にかけて、長野県の製糸工場で低賃金と長時間労働を強いられた女工たちの悲惨な現実を描いた作品。「クワイエットルームにようこそ」や「黒い家」などで見せた大竹しのぶの、一種狂気じみた役柄とは180度違う、初々しい演技がまぶしくすら感じる作品でもある。また、原作の山本茂実が10数年かけて取材しただけあって、女工たちの悲惨な実情が見事に浮き彫りにされている。そんな悲惨な実情の中で、時には励ましあい、時には対立しながらも、それぞれ力強く、たくましく生きる女性のすごさには驚かされる。(近代日本の飛躍的進歩の裏には女性の力が大であったことを改めて感じさせられた)
それにしても、やはり悲しく哀れな彼女たちの青春には涙せずに入られない。

劇場公開日 1979年6月30日



(キャスト一覧)
大竹しのぶ(政井みね)
原田美枝子(篠田ゆき)
友里千賀子(三島はな)
古手川祐子(庄司きく)
浅野亜子(平井とき)
岡本業利(久保えい)
黒川明子(杉山みつ)
志方亜紀子(荒井たみ)
今村文美(山村さわ)
森次晃嗣(足立春夫)
山本亘(野中新吉)
赤塚真人(川瀬音松)
地井武男(政井辰次郎)
北林谷栄(お助け茶屋の老婆)
三國連太郎(足立藤吉)
斉藤美和(足立とみ)
三上真一郎(黒木権三)
小松方正(金山徳太郎)
西村晃(政井友二郎)
野村昭子(政井もと)
渡辺由光(政井菊五郎)
中原早苗(石部いわ)
津田京子(木谷やえ)
采野圭子(井上まさ)
石井くに子(松本さだ)
江幡高志(丸正の検番)
長浜藤夫(山安の守衛)
福原秀雄(きくの父親)
平田昭彦(伏見宮殿下)
三条泰子(伏見宮妃殿下)


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2016-03-18

アンフェア the end

★★★+
アンフェア the end
鑑賞No:02775
製作:2015年/日本/108分
監督:佐藤嗣麻子
出演:篠原涼子/永山絢斗/阿部サダヲ/加藤雅也

国家を裏で操る権力組織から機密データを手に入れることに成功した警視庁捜査一課刑事・雪平夏見は、ある人物の転落死亡現場で「アンフェアなのは誰か?」という一枚の栞を見つける。それは、10年前の「推理小説事件」から始まる一連の事件で使用されたものと同一の栞だった。さらに、事件の犯人たちを結びつけていた「×サイト」も復活していたことが判明。やがて雪平を巻き込む新たな事件が発生するが、雪平は亡き父が目指した警察内部の浄化を成し遂げるため奔走する・・・・。

シリーズ3部作の完結編。しかし、その前のTVシリーズは観ておらず、映画1作目、2作目は観たものの、結構間があいたので、ほとんどつながりが分からない(あるいは忘れた)まま、本作を観た。よって前半はあまり入り込めなかった。また、通常の警察モノの構図である、警察(刑事)VS犯人という構図はこのシリーズにはなく、テーマが警察の不正を暴くと言っているように警察内部での話になっている。だからたとえフィクションであっても、こんなのあり?といったシーンも多く、リアルさには欠ける冒険的な作品。完結編ということで主要なキャストは皆殺しにしてしまおうといった安易な演出が見られる反面、意外と結局は死なないといった未練がましいチグハグな演出も見受けられた。

劇場公開日 2015年9月5日



(キャスト一覧)
篠原涼子(雪平夏見)
永山絢斗(津島直紀)
阿部サダヲ(小久保祐二)
加藤雅也(三上薫)
向井地美音(雪平美央)
吉田鋼太郎(特捜部長)
AKIRA(武部将臣)
寺島進(山路哲夫)
佐藤浩市(一条道孝)


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2016-02-01

at Home アットホーム

★★★★
at Home アットホーム
鑑賞No:02763
製作:2015年/日本/110分
監督:蝶野博
出演:竹野内豊/松雪泰子/坂口健太郎/黒島結菜

両親に長男、長女、次男の5人で暮らす森山家。一見するとどこにでもある平凡な家庭だが、彼らに血のつながりはなく、父は空き巣、母は結婚詐欺師、長男も偽造職人と、全員が犯罪で生計を立てている。ある夜、ターゲットと食事に出かけた母の詐欺がばれ、誘拐されてしまう。和彦は家族を守るため、ある決断を下す・・・・。

本多孝好の人気小説の映画化。小説は読んでいないのでどのように書かれているか分からないが、映画の方は時間軸を戻して事実を明かしていく、いわゆる「逆行映画」に分類される映画だと思う。よって、前半は少々分かりにくい。私の場合はろくにあらすじも知らず、いきなり観始めたので、何の映画だろう? なんだこの家族は?といった戸惑いで一杯だった。やがて、家族は皆、他人同士の集まりで、しかも犯罪者の集まりであることが分かってくる。すると、次に違和感というか、リアリティに疑問が出てくる。どういうこと?どういう家族なの?なんで家族なの?と思ってしまう。クライマックスは中盤にいきなりやってきて驚かされるが、そこから逆行が始まり、これまでの疑問が明かされていくという構成になっており、やっと納得できる。5人が家族になる経緯はやや不自然さもあるが、本当の家族とは何かを問われる作品だ。

劇場公開日 2015年8月22日



(キャスト一覧)
竹野内豊(和彦)
松雪泰子(皐月)
坂口健太郎(淳)
黒島結菜(明日香)
池田優斗(隆史)
村本大輔(ミツル)
千原せいじ
板尾創路
國村隼(ゲンジ)


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  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-11-24

愛を積むひと

★★★★
愛を積むひと
鑑賞No:02733
製作:2015年/日本/125分
監督:朝原雄三
出演:佐藤浩市/樋口可南子/北川景子/野村周平/杉咲花

東京の下町で営んでいた工場をたたみ、豊かな老後を求めて北海道に移住してきた篤史と良子。しかし、ガーデニングや内装アレンジなど充実した毎日を楽しむ良子に対し、仕事一筋だった篤史は暇を持て余すばかりで、そんな夫を見かねた良子は、篤史に家の周りの石塀づくりを頼む。ところが、良子の持病である心臓病が悪化し、篤史の願いもむなしく亡くなってしまう。妻の死に絶望し、心を閉ざした篤史だったが、彼女が死の直前につづった自分宛の手紙を読んだことをきっかけに、周囲の人々や疎遠だった娘との関わりを取り戻していく・・・・。

エドワード・ムーニー・Jr.の小説「石を積むひと」を原作にしたヒューマン・ドラマ。お互いのことを思いやる熟年夫婦がとても素敵に描かれている。特に妻の夫に対する思いやりは凄い。余命短いことを悟った自分の亡きあとのことを不安に思い、至る所に書き綴った手紙が、何度もタイムリーに夫を救う形になっている。また、そんな夫婦は若いカップルと関わっていくことで、互いに拠り所となっていくストーリー展開にも惹きこまれる。もうひとり、見逃せないのが柄本明演じる紗英の父親。頑固ながら、一時の感情に流されず、血のつながらない娘の紗英の本当の幸せを一番に考える、筋の通った父親を好演。その後、篤史とも友情が芽生えるようでとても好感が持てる。ただ、もう一つのストーリーの柱であるべき父・篤史と娘・聡子の確執についてもう少し詳しく描いて欲しかった。

劇場公開日 2015年6月20日



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  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-11-10

網走番外地

★★★★
網走番外地
鑑賞No:02726
製作:1965年/日本/92分
監督:石井輝男
出演:高倉健/南原宏治/丹波哲郎/安部徹/嵐寛寿郎

義父と不仲だった橘真一は、やくざの世界へ飛び込み、傷害事件を起こして網走刑務所に収容される。曲がったことが嫌いな彼は、大部屋の顔役・依田や、野卑な権田らと反りが合わない。やがて、母が危篤との報が橘に知らされる。刑期の終わりは目前だったが、大部屋では集団脱走計画が持ち上がっていた・・・・。

有名な映画タイトルで、調べるとシリーズ18作にもなる最初の作品だが、高倉健が主演していること以外まったく予備知識がない作品だった。チラシなどを見る限り、任侠映画らしいという想像だけはしていたが、「網走」は単なる作品の舞台なのか、任侠ものなら単純に網走刑務所が頭に浮かぶが、どういうつながりになるのか、などサッパリわからないまま鑑賞に入った。すると、想像とかなり違っていて驚いた。網走はやはり網走刑務所を指していたが、任侠というより、獄中&脱獄映画だった。それだけに予想に反してワクワクして観れた。まだ若き日のやんちゃで少しお茶目な高倉健も意外だったが、意地悪いワルのよく似合う南原宏治や安部徹、粋な役の丹波哲郎や嵐寛寿郎など、ハマり役も多く、なかなかいい出来。

劇場公開日 1965年4月18日


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2015-10-29

アルゼンチンババア

★★★
アルゼンチンババア
鑑賞No:01719
製作:2007年/日本/112分
監督:長尾直樹
出演:役所広司/鈴木京香/堀北真希/森下愛子

女子高生・みつこは両親と仲良く暮らしていたが、ある日、入院していた母が病死し、その日のうちに父親はどこかに失踪してしまう。それから半年後。父親は、町外れの広い草原の中にある1軒の屋敷にいることが判明する。さっそく事実を確かめ、父親を連れ帰るべく、みつこはその屋敷に向うが、そこで父親は、周りから”アルゼンチンババア”と呼ばれている一風変わった女性と暮らしていた・・・・。

人気作家よしもとばななの同名小説の映画化。この映画もタイトルに興味を持って内容を知らずに観たが、最初の予想とは大違いの映画だった。そもそも、アルゼンチンババアなる世間から弧絶した一人住まいの強烈な個性の老婆の奇奇怪怪な生活(例えば騒音おばさんやゴミ屋敷の住人のような人)を描いているのかと思いきや、そうではなかった。アルゼンチンババアなる人物は鈴木京香が演じているが、見た目は少々怪しげだが強烈な印象を持つような変な人物ではなく、むしろおかしくなった親子の絆を取り戻す役目を果たすイイ人的存在。妻の死を受け入れられない男の気持ちも分からないでないが、それでも父親の行動は突飛で理解しがたいところは、原作がどうかは分からないが描ききれてないのは?との心象を持った。周りにも色々と登場する人物がいるが、例えばみつこがアルバイトするマッサージ屋の青年との関係も中途半端で、イマイチ取り上げ方や描き方に不満の残る作品でした。

劇場公開日 2007年3月24日


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2015-09-23

映画「暗殺教室」

★★★+
映画「暗殺教室」
鑑賞No:02711
製作:2015年/日本/110分
監督:羽住英一郎
出演:山田涼介/菅田将暉/山本舞香/竹富聖花

名門進学校・椚ヶ丘中学校の落ちこぼればかりが集められた3年E組に、突如として謎のタコ型生物が現われた。すでに月の7割を破壊したというその生物は、1年後に地球の破壊も予告しており、多くの刺客や軍隊が暗殺を試みるも全て失敗に終わっていた。そして謎の生物は、自らの希望で椚ヶ丘中学校3年E組の担任に就任。通称・殺(ころ)せんせーの暗殺を政府から秘密裏に依頼された3年E組の生徒たちは、様々な手段で暗殺に挑む一方で、意外にも生徒思いな殺せんせーのもとで成長していく・・・・。

「週刊少年ジャンプ」連載の松井優征による人気コミックの実写映画化。冒頭観ると、同じような学園を舞台にした「神さまの言うとおり」の類似作品かと思ったが、ちょっと違っていた。「神さまの言うとおり」のような次々と生徒が死んでいくといく残酷なシーンはなく、そしてもっとも奇妙なのが、地球を破壊するためにやってきたという、この最強最悪のタコ型生物が実に言葉丁寧で紳士的であり、生徒と異様な関係ながら次第に奇妙な信頼関係も生まれ、生徒も成長していくという、フツーの学園ドラマ的要素を兼ね備えていることだ。結局本作では殺せんせーの暗殺は成功しないが、すでに続編が決まっており、その告知はエンディングでされている。どんなラストなのか、ちょっと期待。

劇場公開日 2015年3月21日



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2015-09-22

明烏 あけがらす

★★★★
明烏 あけがらす
鑑賞No:02710
製作:2015年/日本/106分
監督:福田雄一
出演:菅田将暉/城田優/若葉竜也/吉岡里帆

品川でひっそり営業するホストクラブ「明烏」の最下位ホスト、ナオキは借金返済に必要な1000万円を用意することができて安堵し、同僚と祝杯をあげる。しかし翌日に目を覚すと、金が用意できたというのは夢だったことに気付く。目前に迫る返済期限に慌てふためくナオキだったが、同僚も常連客も、周囲はみな頼りにならない人たちばかりで・・・・。

ホストクラブを舞台にしたシチュエーション・コメディ。よって、場面は最初から最後までホストクラブ「明烏」で繰り広げられるが、ともかく、そのドタバタぶりというか、小気味よい台詞のやり取りがともかく面白い。基本ストーリーは、古典落語の人気演目「明烏」や「品川心中」をもとに作られているが、それを現代風に、舞台をホストクラブに置き換えて見事にアレンジし、基の落語の良さも再現している。さらに、登場人物も皆、個性があって面白い。基本的に悪者がいないのもいい。内容は、借金が期限までに返済できないと生きたまま東京湾に沈められるという物騒な話で、その借金取りに新井浩文が演じていてリアル感が出ているにもかかわらず、この借金取りが栄に描いたようなバカという面白さ。他にも、異常に眼力にこだわる店長役のムロツヨシや主人公の父親役の佐藤二朗など個性派俳優たちの怪演も見もの。

劇場公開日 2015年5月16日



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2015-07-27

アゲイン 28年目の甲子園

★★★★
アゲイン 28年目の甲子園
鑑賞No:02679
製作:2014年/日本/120分
監督:大森寿美男
出演:中井貴一/波瑠/和久井映見/柳葉敏郎

46歳の晴彦のもとに、高校時代にともに甲子園を目指したチームメイトの娘・美枝が訪ねてくる。美枝は東日本大震災で亡くなった父の遺品から、出さずにしまいこんであった27年分の年賀状の束を見つけ、その宛先である晴彦に会いに来たのだった。美枝がボランティアとして働いている「マスターズ甲子園」に誘われた晴彦は、気乗りしないままかつての野球部員たちと再会を果たすが・・・・。

元高校球児たちが再び甲子園を目指す「マスターズ甲子園」を題材に描いた重松清の小説「アゲイン」の映画化。再び甲子園を目指す理由が傷害事件が原因で決勝戦辞退となったことや、そのマスターズ出場のため関係者を説いて回る女性が実は傷害事件を起こした選手の娘であることなどが絡まって、当時辛酸をなめたチームメイトの葛藤をよく描いている。ストーリー自体は単純で、様々な葛藤やわだかまりを越えて出場する選手たちだったが、傷害事件の当事者の一人である女子マネージャーの衝撃の告白によってわだかまりは解け、思わず涙ぐんでしまえるシーンは感動的。ただ、主人公の晴彦とその娘の関係の描写が中途半端で、あれだけ父に反発していた娘が急にラスト、球場に来て父親とキャッチボールをするシーンはあまりにも唐突で不自然だった。

劇場公開日 2015年1月17日


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2015-07-26

相棒 -劇場版-

★★★
相棒
鑑賞No:01572
製作:2008年/日本/117分
監督:和泉聖治
出演:水谷豊/寺脇康文/木村佳乃/西村雅彦

現場に謎の記号が残されるという不可解な事件が連続して発生する。この記号がチェスの棋譜と見抜いた警視庁特命係の杉下右京は亀山とともに独自の捜査を始める。捜査は一時暗礁に乗り上げるが、右京は事件に関連するサイトの管理人とメール交換によるチェスを行ったことからある手がかりを掴む。それは3万人のランナーと15万人の観衆を人質に取るという前代未聞の大規模テロ計画だった・・・。

人気TVドラマの映画版。正式名称は「相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」。2008年のGWのNo.1作ということで期待して観た。相変わらずTVドラマの方は一度も見たことがなかったので新鮮な気持ちで観れたが、ドラマのスペシャル版の感は否めなかった。ただ事件の舞台が東京シティマラソンというところに映画としてのスケールの大きさはでていたので、これをもう少し活かせれば良かったかも?(イマイチ、危機感やハラハラ感がなかった)あと、理詰めで事件を解決していく手法は大好きですが、チェスのことがよく分からないのでチェスをヒントに事件を解き明かしていく過程は理解に苦しんだ。こんなにヒットするほどの映画との印象は持たなかったが、まずまず楽しめる作品。

劇場公開日 2008年5月1日


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2015-06-07

明日やること ゴミ出し 愛想笑い 恋愛。

★★★+
明日やること ゴミ出し 愛想笑い 恋愛。
鑑賞No:02214
製作:2010年/日本/95分
監督:上利竜太
出演:谷村美月/西田尚美/六角精児/山下容莉枝

桜美散は、働き始めてまだ3ヶ月の新人AD。憧れて飛び込んだテレビの世界だったが、結婚し損ねたお局デスク、セクハラまがいの先輩ディレクター、ろくに仕事もしないのに高いギャラだけもらう大御所放送作家などなど、クセモノばかりだった。そして毎日のようにミスをしては怒鳴られ落ち込んでいたが、そんな彼女の心の支えは、いつも優しく慰めてくれる先輩・堂本照子APと、密かに恋心を寄せるファミレスで出会ったイケメンだった・・・。

一般人には分からない、テレビ業界の裏側をコミカルに描いた作品。知られざる世界の本当にありそうな裏話ばかりで結構楽しめる。そんな世界で孤軍奮闘する新人AD役を谷村美月がうまく演じていた。内容は多少バタバタしていて、落ち着きがないのが難だったが。本来は俳優ではないタレントが多く出演しているのもちょっと気になったが、それなりに楽しめる作品。

劇場公開日 2010年8月1日


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2015-05-29

蒼き狼 地果て海尽きるまで

★★★+
蒼き狼
鑑賞No:01394
製作:2007年/日本/136分
監督:澤井信一郎
出演:反町隆史/菊川怜/若村麻由美/松山ケンイチ

モンゴル部族ボルジギン氏族の族長の長男・テムジン(のちのチンギス・ハーン)は、母がモンゴル部族でないため自分の血筋にコンプレックスを持っていた。そんな矢先、父が敵部族に殺されたため、テムジンの血筋を理由に父の部下の多くがテムジンから離反していく。そんな困難も乗り越え、成長したテムジンはモンゴル統一を夢に掲げ、次第に勢力を拡大していくが・・・。

モンゴル帝国を築いたチンギス・ハーンの半生を描く。2時間を越える大作とはいえ、世界最大の帝国を樹立したチンギス・ハーンの生涯を2時間やそこらで描くのは所詮無理があるだけに、全体的には中味の薄いものになってしまったのは致し方ないか?部族の血を重視し、それゆえ自分も苦しんだことを身にしみて分かっていながら、また我が子に対し同じような苦悩をさせる悲しさ、結局最後は後悔してしますが、チンギス・ハーンの半生というよりも親子の関係をテーマにした歴史ドラマといった感があった。

劇場公開日 2007年3月3日


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2015-05-26

愛の流刑地

★★
愛の流刑地
鑑賞No:01408
製作:2006年/日本/125分
監督:鶴橋康夫
出演:豊川悦司/寺島しのぶ/長谷川京子/仲村トオル

小説が書けなくなり文壇から遠ざかっている恋愛小説家の村尾は、自分のファンと名乗る冬香を紹介される。やがて2人は愛し合うようになり不倫関係を持つようになるが、村尾への愛と家族との板ばさみに苦しむ冬香は死を望むようになる。ある日、情事の最中に「殺して欲しい」とせがまれた村尾は冬香の首に手をかける・・・。

渡辺淳一の同名小説の映画化。「愛ルケ」現象なる言葉ができるほど話題となった作品なので観てみたが、恋愛モノにはとんと疎い私にとって本作のよさは全く分からなかった。モノの本では“究極の愛”などと謳っているが、所詮は不倫。自分たちの家族を省みず自分たちの欲望のみで逢瀬を重ねる思慮分別のない中年男女としか映らなかった。“死ぬほど好きな人”に出会うこと自体はうらやましいこととは思うが、世の中自分たちだけのために回ってはいない。どう見ても私には2人のエゴとしか思えず、全く感情移入できなかった。また裁判シーンも多々出てくるが、その割には踏み込みが甘いように思えた。原作は読んでいないので知らないが、長谷川京子が演じた女性検事はいかがなものか?裁判自体も盛り上がりに欠けたように思う。

劇場公開日 2007年1月13日



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2015-04-30

悪魔の手毬唄

★★★★
悪魔の手毬唄
鑑賞No:00277
製作:1977年/日本/144分
監督:市川崑
出演:石坂浩二/岸恵子/北公次/永島暎子

鬼首村で起こった20年前の迷宮入り事件の解明に執念を燃やす磯川警部の依頼で金田一耕助がやってくる。同じ時、この村出身の人気歌手大空ゆかりが凱旋し村は盛り上がるが、その夜、村の二大勢力の一つ由良家の泰子が惨殺される。これを機に鬼首村では連続殺人が続くことになる・・・。

「犬神家の一族」に続く市川崑の金田一耕助シリーズ第2弾。横溝正史作品映画としては「犬神家の一族」と並ぶ傑作といえる。原作をわりと忠実に再現しており、また原作を読んでいなくてもわかりやすい構成になっている。また他の映画化された横溝作品に比べ残虐性が少ない分、ミステリー性やストーリー性が高くなっている。手毬唄通りに殺人が起こるというのは横溝正史らしい設定だが、時代背景とうまくマッチさせ、あまり違和感のないようにうまく仕立て上げられている。また数奇な運命を巡る話も、殺人事件の謎解きよりミステリー性があり、楽しめる。

劇場公開日 1977年4月2日


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2015-04-19

愛のコリーダ2000

★★
愛のコリーダ2000
鑑賞No:01151
製作:1976年/日本/109分
監督:大島渚
出演:藤竜也/松田瑛子/中島葵/芹明香

料亭の女中定は店の主人と関係を持つが、それが主人の妻に知れることになり、駆け落ちすることになる。二人は快楽に溺れる日々を過ごすが、やがて定は男を独占しようとして・・・。

“オーシマ”の名を世界に轟かせた映画。昭和11年に実際に起きた“阿部定事件”を題材にした作品で、過激なセックス描写でも話題となった。本作は、1976年に制作され初公開時にカットされた部分をほぼ完全に復元したもの。実在の事件を扱った映画が好きなので観ましたが、はっきり言ってよさが分かりませんでした。評価されているとしたら、定があのような事件を起こすに至った奥深い心理的なものを描いているからだと思いますが、私にはあまり伝わってきませんでした。結局、単なるポルノ映画ではないにしろ、過激なセックス描写のある実録恋愛映画といった感じ?

劇場公開日 1976年10月16日(2000年12月2日)


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2015-02-10

雨あがる

★★★★
雨あがる
鑑賞No:00928
製作:1999年/日本/91分
監督:小泉堯史
出演:寺尾聰/宮崎美子/三船史郎/吉岡秀隆

強い剣術を持ちながら仕官できない浪人・三沢伊兵衛とその妻は雨のため、宿場町の安宿で足止めをさせられる。そこで鬱々と雨が上がるのを待っている人々のために、三沢は褄に禁止されている賭け試合をして得た金で酒や食べ物を振る舞う。人々の心が和んだ頃、やっと雨があがり、三沢は外に出るが、そこで若侍同士の果し合いに遭遇したことから・・・。

雨があがるのを待ちながら安宿に泊まっている人々と主人公夫婦のふれあいを描いた心温まる時代劇。監督の目指した「見終って晴れ晴れとした気持ちになれるような作品」になっており、タイトル通り、雨上がりに差し込む日差しのようなさわやかな感じの残る良品である。寺尾と宮崎の演じる夫婦も非常に感じよく、この作品を心温まるものにしている。

劇場公開日 2000年1月22日


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2014-12-10

歩いても 歩いても

★★★
歩いても歩いても
鑑賞No:01703
製作:2007年/日本/104分
監督:是枝裕和
出演:阿部寛/夏川結衣/樹木希林/原田芳雄

夏の終わりに、良多は妻・ゆかりと息子・あつしを連れて久々に帰郷した。良多は開業医だった父とは昔からそりが合わず、さらに現在失業中ということもあって、気の重い帰郷となっていた。実家には姉のちなみの一家も来ており、忙しそうに手料理を振舞おうとする母と、相変わらず家長然としている父の姿があった。ありふれた光景だったが、実はこの秘は5年前に亡くなった長男の命日だった・・・・。

特に何の事件も起こらない、ある家族の帰省の1日を描いた映画。最近多いですね、この手の映画。ホント、映画化する必要のない、どこにでもある帰省の風景です。でもなぜか惹きつけられます。実家の風景や会話にいちいち思い当たるところがあり、懐かしさもあり、なんか等身大で観れてしまうのですね。物語は良多一家が実家に帰省した1泊2日を描かいていますが、その短い時間の中に、15年にわたる亡くなった長男への思いや、この帰省から3年後も描かれており、単なる1日のドラマとは感じられませんでした。原田芳雄、樹木希林ほか出演者たちの自然体の演技も、ごく普通の帰省風景を極めて自然に演出しており、特に私のような実家と離れて暮らす、子を持つ親に是非観てもらいたいです。

劇場公開日 2008年6月28日


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2014-10-14

相棒 劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ

★★★
相棒3
鑑賞No:02566
製作:2014年/日本/114分
監督:和泉聖治
出演:水谷豊/成宮寛貴/伊原剛志/釈由美子

東京から300キロ離れた太平洋に浮かぶ鳳凰島という小さな島で男性の死亡事故が発生。警視庁特命係の杉下右京と甲斐享は、その事故を調べるという名目で、島についてささやかれる奇妙な噂を調査するため島に降り立つ。そこは、ある実業家が個人所有している島で、島内では元自衛隊員たちが訓練のために共同生活を送っていた。まずは表向きの事故の調査を始めた右京と亨だったが・・・・。

孤島における密室殺人を扱っているので、1作目、2作目に比べ、どうしてもスケールが小さく感じられる作品。それを補うかのように、天然痘による生物兵器という、パンデミックを想像させる設定としているが、単なる言葉だけで実体がないので、リアル感も危機感もなく、これによってスケールが大きくなることもない。また、事件も、馬に蹴られて死んだ男が実は殺されていたという、映画にしては何とも地味な事件。犯人も本命通りで意外性はなく、トリックらしきトリックもない。どちらかというと刑事ドラマというよりは政治ドラマに近い内容。ちょっと期待外れの感のある作品。
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2014-09-04

旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ

★★★★
旭山動物園物語
鑑賞No:01807
製作:2009年/日本/112分
監督:マキノ雅彦
出演:西田敏行/中村靖日/前田愛/堀内敬子

北海道旭川市の旭山動物園。そこに昆虫好きの青年・吉田が飼育係としてやってきて、滝沢園長ほかベテラン飼育係らに迎え入れられる。しかし、動物園は閑古鳥が鳴く状態で、滝沢園長は動物園を再建すべく奔走していた。そして動物の魅力を解説する“ワンポイントガイド”や夜行性動物を見てもらうために“夜の動物園”を始めるなど、新しい試みで活気を取り戻していくが・・・・。

TVドラマなどでも話題となった「旭山動物園」を題材とした映画だが、ドラマは観たことがなかったので、旭山動物園に関するドラマとしてはこの映画が初めて観るものとなった。それでもマスコミ報道等で大筋は知っていたので新鮮味はないものの、改めて「そういうことか」と納得させられる部分は多々あった。
それにしても日本最北という地理的にも不利な状況下にあって、廃園寸前まで追い込まれた動物園が、あの上野動物園を抜いて入場者数日本一の動物園になるまで復興するという、その関係者の努力とアイデアには頭が下がる。飼育係などの動物園関係者に一癖も二癖もある名脇役を配し、動物だけでなく魅力ある動物園を演出しているが、やはり園長役を演じた西田敏行はまさにはまり役のような役どころで、“旭山動物園”というよりは“旭山動物園長”物語ともいうべき内容になっている。


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2014-08-15

愛の渦

★★★+
愛の渦
鑑賞No:02548
製作:2013年/日本/123分
監督:三浦大輔
出演:池松壮亮/門脇麦/滝藤賢一/中村映里子/新井浩文

都内の高級マンションの一室に設けられた秘密のクラブ“ガンダーラ”。そこで開催される乱交パーティにフリーター、女子大生、サラリーマン、OL、保育士など8人の男女が集う。快楽に溺れていく彼らは、やがて性行為のパートナーを巡って、愛憎渦巻く争いを始める・・・・。

第50回岸田國士戯曲賞を受賞した、演劇ユニット「ポツドール」の同名舞台劇の映画化。「着衣時間が全編中たった18分半」というのを売りにした乱交パーティが舞台の映画ということでどんだけ淫乱な内容かと思いきや、いわゆる濡れ場シーンは思ったほどなく、またそこまで過激でもなかった。大半はバスタオルい1枚の格好で、男女8人が次第に本能、本性をさらけ出しいていく待合室での言動が中心。それにしても、この映画でも感じられるが、男って単純で純粋でバカだなって思うこと。男に比べ女は残酷で表と裏の顔の差が激しく、男以上にスケベだということ。それは本作のラストでも象徴的で、何か切ない。


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2014-06-11

アフタースクール

★★★+
アフタースクール
鑑賞No:01658
製作:2008年/日本/102分
監督:内田けんじ
出演:大泉洋/佐々木蔵之介/堺雅人/常盤貴子

母校の中学校で教師をしている神野と、サラリーマンの木村は中学時代からの親友だった。仕事で忙しい木村に代わって夏休み中の神野が、身重の木村の妻の面倒を何かとみていたが、木村が出勤中に産気づき、神野が無事病院に送り届ける。そんな神野のもとに島崎と名乗る男が現れ、木村の行方を捜索しているという。木村は、子供が産まれたにもかかわらず謎の女と共に行方不明になっていた。島崎に強引に頼まれ、神野は一緒に木村を捜すことに・・・・。

評価が微妙な作品です。前評判が高かっただけに期待して観た分、少し肩透かしを食わされた感じは否めなかった。意外な展開と結末という点では評価できる部分もあるが、「あっ!」というような驚きの意外性でもなかったのが少々不満として残る。最初から単なる失踪事件ではないという雰囲気だったが、どこか曖昧なままストーリーが展開していくところが、期待が膨らむところでもあり、逆に話を面白くなくしているところでもあって、何とも評価しがたい! ラストはそれまで張り巡らした伏線をちゃんと説明はしてくれるが、今一歩爽快感の味わえない作品となった。メインの3人の男優は、それぞれ持つ個性を十分活かした演技で良かった。ちなみにこの映画はtakusyun妻と一緒に観ましたが、takusuyn妻は途中寝てしまいました。




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2014-05-08

あさひるばん

★★★
あさひるばん
鑑賞No:02517
製作:2013年/日本/110分
監督:やまさき十三
出演:國村隼/板尾創路/山寺宏一/桐谷美玲

高校球児の浅本、日留川、板東の3人は、その名前から「あさひるばん」と呼ばれ、マネージャーの幸子にそろって惚れ込んでいた。それから30年。3人は中年になりそれぞれの人生を歩んでいたが、幸子の娘から「入院中の母に会いに来てほしい」との手紙が届いたことから、3人はひさびさの故郷・宮崎に集まるが・・・・。

「釣りバカ日誌」シリーズの原作者、やまさき十三が監督を務めただけあって、「釣りバカ日誌」のテイストがふんだんに盛り込まれた作品。ストーリーも「釣りバカ日誌」にありがちなエピソードだが、主役は高校野球部の同級生3人で、今はそれぞれ違った人生を歩んでいる中年オヤジたち。中年になった今でも、時には喧嘩もするが、いざとなると見事な連携と協力体制を見せる、何ともうらやましい親友関係である。ありふれたストーリーながらほのぼのとした内容の作品である。「釣りバカ日誌」の西田敏行が、幸子の父親役で登場し、得意の釣りシーンも見せてくれる。



出演者
國村隼(浅本有也)(あさ)
板尾創路(日留川三郎)(ひる)
山寺宏一(板東欽三)(ばん)
桐谷美玲(阪元有三子)
斉藤慶子(阪元幸子)
雛形あきこ(長友寿美)
間寛平(北山俊夫)
温水洋一(安永医師)
松平健(野沢七郎)
西田敏行(阪元雷蔵)
上島竜兵(松尾)
國本鍾建(尾松)
竹富聖花


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2014-04-05

赤い帽子の女

★★

鑑賞No:00276
製作:1982年/日本/104分
監督:神代辰巳
出演:永島敏行/クリスチーナ・ファン・アイク


インフレによる経済悪化が進行する1923年のドイツ。男は先輩・東野の誘いでミュンヘンにやってくる。この街は、外国の金があれば好き勝手なことができるということだった。男はそこで赤い帽子をかぶった女と出会い、その魅力の虜となってしまう。そしていつしか男は赤い帽子の女と関係を結び、奇妙な生活が始まることに・・・・。


本作は芥川龍之介の作品とも噂されている同名小説の映画化。文豪が書いた(らしい)作品という触れ込みだが、イマイチ良さはよく分からなかった。ただ、元はポルノ小説なので当然映像的にはポルノ映画のごとくだが、どこか奔放な赤い帽子の女に振り回され、愛欲に溺れ、そして捨てられる男の悲哀というか、惨めさを永島敏行がよく演じていた。


赤い帽子の女-1



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2014-03-26

劇場版 ATARU THE FIRST LOVE & THE LAST KILL

★★+

鑑賞No:02496
製作:2013年/日本/119分
監督:木村ひさし
出演:中居正広/北村一輝/栗山千明/玉森裕太


警視庁の管轄内とニューヨークのFBI組織で爆破事件が発生。警視庁は犯罪に使われた「ウィザード」というコンピュータウィルスを作成した謎の女性マドカを追うが、そこへラリー率いるFBIチームがやってくる。2つの事件の手口が同じであることから、警視庁とFBIが合同捜査することになり、ラリーに連れられてきたアタルも捜査に加わるが・・・・。


この作品も相変わらずTVドラマの劇場版で、私はTVドラマの方は見ないので、常連キャストの人間関係や人柄などがにわかには分からず、最初はとまどう。特にアタル(アタルのことをイノクチと言ったり、チョコザイ君と言ったりするのも、初見の人は戸惑う)の設定が先天性サヴァン症候群という聞きなれない設定なので、観る前にやはり予習しておくのがいいかも。事件の発端は日米の同時期の爆破事件となるが、その主犯である国際的犯罪者マドカは堀北真希演じるうら若き女性だし、犯行の主がコンピュータ・ウィルスということで、映画版刑事ものとしては派手さに欠ける地味な内容。





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2014-03-24

甘い鞭

★+

鑑賞No:02494
製作:2013年/日本/118分
監督:石井隆
出演:壇蜜/間宮夕貴/中野剛/屋敷紘子


隣人男性に拉致監禁され、1カ月にわたって弄ばれ続けた末に男を殺害して生き延びた女子高生・奈緒子。トラウマを抱えたまま成長した彼女は、昼間は不妊治療専門の女医、夜はSMクラブの売れっ子M嬢というふたつの顔を持つようになる・・・・。


壇蜜と間宮夕貴のAVに匹敵するような大胆なヌードシーンには脱帽。よくぞここまで・・・と思わせる。ただ、ヌードは美しいが、痛々しいシーンが多く、また後半は血みどろのシーン満載で、ホラー映画のような映像になっている。また壇蜜と間宮夕貴のそれぞれのストーリーが何かバラバラで、過去と現在がリンクしたような感じがしなかった。壇蜜の台詞も相変わらず棒読みで、他の俳優やシーンと馴染んでいないため、どうも一人浮いた感があった。体当たり演技だけが評価できる、あまり内容のない作品。





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2014-02-26

アブダクティ

★+

鑑賞No:02482
製作:2013年/日本/95分
監督:山口雄大
出演:温水洋一/麻亜里/仁科貴/播田美保


家族にも見捨てられ、借金を抱えた中年の日雇い警備員・千葉厚志は、目を覚ますとコンテナの中に閉じ込められていた。コンテナは船に積まれてどこかへ運ばれていき、やがて千葉と同じように拉致され、コンテナに閉じ込められている被害者が何百人もいることがわかる。千葉は隣り合うコンテナの壁越しに他の被害者と話をし、情報を集めるが・・・・。


個性派俳優の温水洋一が主演のシチュエーションサスペンス。冒頭はカナダ映画「CUBE/キューブ」を思わせるような設定で、どのような展開になるのか、どんなラストが用意されているのか、いやがうえにも期待が高まる設定の映画。登場人物も少なく(というか、後半まではほとんど温水洋一の一人芝居で、他の俳優は声のみの出演)、コンテナの中というワン・シチュエーションなので、どう見ても低・低予算映画。それゆえ、この手の映画はアイデア勝負だったが、ストーリー展開のテンポが悪すぎ。しかも全くワクワク・ドキドキ感がなく、ありきたりというか、雑で平凡な展開。そしてオチのない、酷い展開のラスト。もう、ひどすぎます。「CUBE」には足元にも及ばない低レベル映画。





  1. 邦画-あ