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2019-08-17

キスできる餃子

★★+(2.5)
wキスできる餃子
鑑賞No:02934
製作:2018年/日本/100分
監督:秦建日子
出演:足立梨花/田村侑久/佐野ひなこ/中島広稀

バツイチとなり、シングルマザーとして地元の宇都宮に帰ってきた陽子。子育てをしながら、実家である餃子屋の再建に奮闘する毎日を送る陽子は、謎のイケメン新聞配達青年と出会う。陽子は青年に恋心を抱くが、彼の正体は、なんと今をときめくプロゴルファーの岩原亮だった・・・・。

リアルな設定の割には現実味のない作品。観ていて餃子は食べたくなったが、主人公が作った餃子を食べたいと思わせる要素はなかった。父親のレシピを受け継いだのならまだしも、それもなく、精神論だけでラストシーンであれだけ店が繁盛するのは納得できない。宇都宮が舞台だっただけに映像的に本当に美味しそうな餃子を見たかった。

劇場公開日 2018年6月22日



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2018-04-16

君に届け

★★★★(4.0)
w君に届け
鑑賞No:02064
製作:2010年/日本/128分
監督:熊澤尚人
出演:多部未華子/三浦春馬/蓮佛美沙子/桐谷美鈴

周囲の人のことを第一に考え、他人の役に立ちたいと人の嫌がる掃除なども積極的に行う高校1年生の黒沼爽子だったが、見た目が暗く、映画「リング」の“貞子”というあだ名までつけられ、周りから怖がられていた。一方、クラスメイトの風早翔太は明るく爽やかな男の子で、爽子に対しても優しく接してくれていた。そんな風早が励みとなって、徐々に爽子はほかのクラスメイトたちとも打ち解けていくようになり・・・・。

予告編を観たときは、恋愛物だがその陰で陰湿なイジメが描かれているのかとちょっと引いて観ていたが、全体的には爽やかな青春もので、懸念していた陰湿な部分は気にするほどではなく、後味もいい、気持ちのよい作品に仕上がっている。主演を演じた多部未華子演じる爽子も、現代では皆無との思えるけなげな少女を好演しており、可愛くてしょうがなかった。さらに恋愛部分を強調するために、主人公は特に女子からも孤立しているように描かれるかと思ったら、2人の好感の持てる友人も現れ、観ていて本当にホッとする友情映画にもなっている。ともかく、多部未華子の可愛さに尽きる映画。「アイコ16歳」の富田靖子が主人公の母親役を演じる年になっていたのがちょっと驚きで、月日の経つ早さを改めて実感しました。

劇場公開日 2010年9月25日



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2018-03-04

疑惑

★★★★(4.0)
w疑惑
鑑賞No:00292
製作:1982年/日本/127分
監督:野村芳太郎
出演:桃井かおり/岩下志麻/鹿賀丈史/柄本明

富山県の港で車が転落する事故が起こり、乗っていた地元の財閥、白河福太郎が死亡する。しかし、同乗していた後妻の球磨子は無事で、さらに球磨子は夫に多額の保険金をかけていたことが判明する。この事故は、保険金詐取のための偽装ではないかと疑った北陸日日新聞の秋谷は、この事件を積極的に報道し、やがて物的証拠がないまま球磨子は逮捕されるが・・・・。

まさに2大女優、桃井かおりと岩下志麻ががっぷり四つに組んだ、見ごたえある法廷劇。憎々しいほどの悪女を桃井かおりが演じれば、まったく対照的な怜悧な女弁護士を岩下志麻が演じている。ストーリー上では被告人役の桃井を弁護士役の岩下が弁護するものだが、実際はこの2人の女の対決というイメージを強烈に感じさせる内容となっている。原作は社会派ミステリー作家の松本清張で、題材となった実在の事件も話題となったが、法的劇だけでなく、警察の先入観捜査やマスコミの世論誘導など、冤罪の根底にもなっている現代の問題点を鋭く突いた作品にもなっている。

劇場公開日 1982年9月18日



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2018-02-14

嫌われ松子の一生

★★★(3.0)
w嫌われ松子の一生
鑑賞No:01310
製作:2006年/日本/130分
監督:中島哲也
出演:中谷美紀/瑛太/伊勢谷友介/香川照之

53才で殺害死体として発見された川尻松子。その半生はすさまじいものだった。中学の教師となり、いい感じの人生かと思いきや、セクハラ教師のせいで退職せざるを得なくなり、その後は実らぬ恋を繰り返しながら、特殊浴場のサービス嬢にまで転落していく。しかし、努力を重ね、店のトップにまで上りつめるが、同棲していた男の浮気に逆上して殺人を犯してしまう・・・・。

ヒロイン川尻松子の転落に次ぐ転落の人生を描いた映画。愛に生きながらも次々と男に裏切られ、最後には殺人犯になってしまうところは、まことに哀れ。軽快かつコミカルに物語りは進行し、最初からの謎だった「誰に殺された」のクライマックスに向かうところは、非常に胸が高鳴ったが、存外あっけない幕切れで少々がっかりした。

劇場公開日 2006年5月27日



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2018-01-15

君の膵臓をたべたい

★★★★(4.0)
w君の膵臓をたべたい
鑑賞No:02885
製作:2017年/日本/115分
監督:月川翔
出演:浜辺美波/北村匠海/大友花恋/矢本悠馬

高校時代のクラスメイト・山内桜良の言葉をきっかけに教師となった“僕”は、教え子の栗山と話すうちに、桜良と過ごした数カ月間の思い出をよみがえらせていく。高校時代の“僕”は、膵臓の病を抱える桜良の秘密の闘病日記を見つけたことをきっかけに、桜良と一緒に過ごすようになる。そして桜良の死から12年後、彼女の親友だった恭子もまた、結婚を目前に控え、桜良と過ごした日々を思い出していた・・・・。

余命を宣告された桜良と、その秘密を知った“僕”とのせつないラブストーリーを描いているが、前向きで明るい桜良と、他人に関心のない“僕”とのやりとりからは事の深刻さやせつなさは伝わってこない不思議な関係なので、普通のラブストーリーとして観れる。それゆえ、その分、ラストに切なさが急激に押し寄せてくる。それにしても桜良のキャラクターには非常に好感が持てた。なので、常道ではあるが、病気で死んで欲しかった。衝撃というか、ショックというか、あっけにとられたのはその死に方。「それはないでしょう!」と思わず叫んでしまった。すべては常道だったのにここだけ違った。ラストの闘病日記の中身や隠された手紙も予想を裏切らない内容でまたしても涙した。

劇場公開日 2017年7月28日



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2018-01-08

君の名は。

★★★+(3.5)
w君の名は。
鑑賞No:02883
製作:2016年/日本/107分
監督:新海誠
声の出演:神木隆之介/上白石萌音/長澤まさみ

1000年ぶりという彗星の接近が1カ月後に迫ったある日、山深い田舎町に暮らす女子高生の宮水三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。日頃から田舎の小さな町に窮屈し、都会に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で都会を満喫する。一方、東京で暮らす男子高校生の立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている夢を見ていた。心と身体が入れ替わる現象が続き、互いの存在を知った瀧と三葉だったが、やがて彼らは意外な真実を知ることになる・・・・。

男子高校生と女子高校生の心と身体が入れ替わる現象といえば即座に大林宣彦監督の「転校生」(1982年)が頭に浮かぶ。本作に関する予備知識は全くなかったため、パクリ作品かとも思って観ていたが、男女の身体の入れ替わり」という基本的な設定は同じだったが、展開はまったく違っていた。タッチこそはどちらもコメディっぽい感じだが、「転校生」の方はこの入れ替わり状態に対して2人とも絶望感に追い込まれていくという、シチュエーションそのものに対する男女の感情や行動を描いているのに対し、「君の名は。」の方はテーマが男女の身体の入れ替わりにあるのではなく、彗星落下と言うディザスターものだったとは・・・。状況の急変に観ていて驚きはしたものの、思ったほどの興味は湧かず、むしろそれまでのコメディタッチや展開が台無しのようなストーリーの急変に面白味は半減した感が強い。本作品で驚いたというか感心したのはビジュアルの綺麗さ・リアルさ。アニメでこれほど細部までリアル感を出す必要があるのかと思わせる映像美は注目。

劇場公開日 2016年8月26日



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2017-08-18

鬼畜

★★★★+(4.5)
w鬼畜
鑑賞No:00290
製作:1978年/日本/110分
監督:野村芳太郎
出演:緒形拳/岩下志麻/小川真由美/岩瀬浩規

竹下宗吉と妻のお梅は川越で印刷屋を営んでいたが、火事や大型店の台頭で店は傾きかけていた。そんな時、菊代と名乗る女性が3人の子供を連れて宗吉の店に怒鳴り込んでくる。実は菊代は宗吉の妾で、連れてきた3人の子供は宗吉の隠し子だった。菊代はお梅とさんざん口論した挙句、3人の子供を宗吉に押付けて消えてしまう。それから、お梅は毎日のように宗吉と3人の子供に当り散らす日々が始まった。そしてやがて末の子が故意か事故か、死んでしまう・・・・。

岩下志麻演じるお梅は怖かった。いちいち言うことも棘があって怖いが、やることも怖い。単なるイジメや虐待を超えて殺人という一線を越えようとしている怒りの情念はすざましい。しかし、憎む対象は本来は浮気をした緒形拳演じる宗吉であって子供ではないはず。しかし理屈は分かっていても、他人の女に産ませた子供のほうが憎くなるのであろう。そんな生々しさがこの映画ではよく出ている。一方、問題の張本人である宗吉。気が弱く、お梅に頭が上がらないため、結局お梅にいわれるまま、我が子を殺そうと何度も試みるはめに。その度に父親らしい一面は見せるものの、懲りずに続けようとする。そんな鬼畜な親でも実の親は親。どんな仕打ちを受けても父親を信じて慕ってくる。こんなシーンを見せられると、もう涙が止まりません。切ない、やるせない映画ですが、必見です。気弱な面と鬼畜な面を合わせ持つ宗吉を見事に演じている緒形拳。大好きな俳優の一人だっただけに、元気な姿がもう見れないかと思うと非常に残念です。

劇場公開日 1978年10月7日



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2017-08-17

KIDS

★★★+(3.5)
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鑑賞No:01629
製作:2007年/日本/109分
監督:荻島達也
出演:小池徹平/玉木宏/栗山千明/泉谷しげる

自動車修理工場を営むタケオ。彼はかつて傷害罪で逮捕歴があり、保護観察処分を受けていたような腕っ節の強い男だったが、寂れた町から出て行けない自分に悶々としながら毎日を過ごしていた。そんなある日、好物のハンバーガーを食べにいつも行くダイナーに行った際、ダイナーの片隅で塩の入った瓶を何も使わずに移動させる青年を目撃する。アサトと名乗るその青年に興味を持ったタケオは彼に声をかけ、次第に親しくなっていくが・・・・。

他人の傷を自分に移動できるという設定が面白く、なかなか楽しめた映画だが、映画というよりはTVのスペシャルドラマを観ているような感じ。前半のストーリー展開は興味深いところがあったが、後半の展開はチョットどうでしょうか?特に玉突き事故のシーンはチョット白けましたし、ラストに持っていくのにこんなんで締めくくるの?という感じがしました。まあ、哀しい結末ではなかったので後味は悪くなかったけど、ちょっと重みのない薄っぺらい感は拭えませんでした。若手の俳優陣はそれぞれ個性を出したいい演技だと思いましたが、やはり脚本でしょうか、それとも演出でしょうか。もっと練れていれば、もっといい作品になったと思うのですが・・・・。期待せずに軽い気持ちで観れば、それなりに楽しめます。

劇場公開日 2008年2月2日



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2017-08-12

君と100回目の恋

★★★(3.0)
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鑑賞No:02864
製作:2017年/日本/116分
監督:月川翔
出演:miwa/坂口健太郎/竜星涼/真野恵里菜

事故に遭った大学生の葵海は気付くと、1週間前の教室にいた。時間を戻す能力を持つ幼なじみの陸は、葵海の運命を変えるため、何度も時を戻していた。互いの思いを知った2人は、恋人として日々をやり直すために1年前に戻る。幸せな時間を過ごす2人だったが、再び事故の起きたあの日がやってきて・・・・。

運命を変えることができないのなら、何度でも時間を巻き戻して楽しめばいいじゃんとも思ったが、やはりそれには楽しい現実はあるかもしれないが、決して未来はない。未来の無い現実を100回繰り返すのもどうかと思う。どんなに好きでも飽きてしまうかな?何とも切ない映画。

劇場公開日 2017年2月4日



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2017-08-11

北の零年

★★★★(4.0)
w北の零年
鑑賞No:01615
製作:2004年/日本/145分
監督:行定勲
出演:吉永小百合/渡辺謙/豊川悦司/柳葉敏郎

維新後の明治初期。新政府の命によって淡路から北海道に移住した稲田家とその家臣たちは新しい国を新天地・北海道に築くべく開墾に励む。しかしその夢は廃藩置県によって砕かれ、主君の稲田家もこの土地を去っていく。家臣の小松原らは定住を決意するが、その小松原も北の地で育つ稲を求め札幌に旅立つが、約束の半年を過ぎても戻ってこなかった。残された妻の志乃は娘とともに夫の帰りを待ちながら牧場を経営するまでになるが・・・・。

吉永小百合は相変わらず年齢を感じさせない若さがあり、物柔らかさの中に、芯の強い武士の妻を見事に演じていた。まさに吉永小百合のための映画のようで、対照的に描かれていた石田ゆり子とともに、女性のたくましさが前面に出た映画だった。これに反して、時代の流れとはいえ、権力の前に屈せざるを得ない男たちの哀れさ・情けなさも目立った。特に渡辺謙の前半と後半の変貌ぶりには同情の余地はなく、感動のドラマになるだろうという期待を一気に砕いてくれた。唯一、アシリカを演じていたトヨエツのみが最後まで筋の通った男だったが、あのラストには少々がっかりした。実力派俳優が揃い、骨太の感動ドラマに仕上がるはず?と期待大だっただけに、やや肩透かしを食わされる展開とラストだが、それなりに楽しめる。北の大地での開拓の厳しさがもっと伝わってくれば、もっと良かったかも。(前半はその兆しがあったのに、後半は意外とスムーズにみんな暮らしているのに少々疑問?)

劇場公開日 2005年1月15日



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2017-05-18

銀色のシーズン

★★★★
銀色のシーズン
鑑賞No:01579
製作:2007年
監督:羽住英一郎
出演:瑛太/田中麗奈/玉山鉄二/青木崇高

山向こうのリゾートに客を取られ、さびれた町の活性化のため集客に躍起になる桃山町のスキー場。そのスキー場の客をカモに、銀たち3人組は“雪山の何でも屋”を営んでいた。ある日、町おこしの目玉企画である雪上結婚式のため町に来た七海に銀はスキーを教えることになるが・・・・。

予告編と、「海猿」シリーズの羽住英一郎監督の作品ということで、スキー版海猿かと思いきや、いい意味で期待を裏切られた。またスキー=ロマンスという図式が先入観としてあったので、「私をスキーに連れてって」のような明るいラブストーリーかとも思ったが、それも違っていた。これは悪い意味ではなく、いい意味でオリジナル性があったということ。ただ、それなりに楽しめたが、結局は瑛太演じる銀のストーリーだけ締めて終わったため、玉山鉄二演じる祐治や田中麗奈演じる七海のエピソードは中途半端な終わり方をした感があった。しかし、スキー映画は久しぶりに観たが、昔スキーをやっていただけに、こんな映画を観るとまたスキーがやりたくなった。

劇場公開日 2008年1月12日



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2017-01-29

キャッチボール屋

★★★+
キャッチボール屋
鑑賞No:01489
製作:2005年/日本/105分
監督:大崎章
出演:大森南朋/キタキマユ/寺島進/松重豊

東京の会社をリストラされたタカシは、故郷に戻って高校時代の野球部の仲間と飲んでいるうちに、かつて片思いだった女性に会うため、東京行きの最終電車に乗せられてしまう。二日酔いのまま、都会の公園で目覚めたタカシは見知らぬ男から10分100円でキャッチボールの相手をするキャッチボール屋の留守番をすることに。その男はすぐ帰ってくるはずだったが、結局戻ってこず、タカシはキャッチボール屋を引き継いで続けることに・・・。

これもいわゆる脱力系の映画だろうか!?タカシに留守番を頼むキャッチボール屋のキャッチボールの下手さにも、頼み方にも不自然さや違和感が感じられるも、ついつい最後まで何となく観てしまう不思議な映画だった。キャッチボール屋なんて風変わりな商売と最初は思ったが、人間関係の希薄な都会にあって、逆にわずらわしさのない人とのつながりというものは求められているのではないか?それを容易にみたしてくれるものの象徴としてキャッチボールが描かれているのではないか?と思って観るようになった。
この映画が初主演らしい大森南朋の、脇役以上に目立たない地味で素人っぽい演技がかえって爽やかで心地よかった。作中、頻繁に流れる山口百恵の「夢前案内人」も懐かしく、改めて「いい歌だな~」と思われた。この映画を観て、久しぶりに子供とキャッチボールをしたくなった。

劇場公開日 2006年10月21日



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2016-05-12

逆境ナイン

★★
逆境ナイン
鑑賞No:01574
製作:2005年/日本/115分
監督:羽住英一郎
出演:玉山鉄二/堀北真希/田中直樹/藤岡弘

全力学園の野球部キャプテン、不屈闘志は、あまりにも弱小チームゆえ校長から野球部廃部を言い渡される。廃部を避けるため、校長に「甲子園出場」を誓った不屈はやる気のない部員たちを言葉巧みにその気にさせながらもう特訓を始めるが、彼の前に次から次へと試練ともいえる逆境に襲われることに・・・。

島本和彦の同名マンガの映画化。真面目に観てはバカを見るような、あまりにもバカバカしく、ありえない映画。ともかく、過剰な演技、ありえないシーン、奇想天外な展開、などなど何もかもハチャメチャ。何も考えずに観るならば、そしてこういう映画(原作)という理解の下に観るならばそれなりに楽しめるのかもしれないが、悪く取れば観客をバカにしたような映画と取れなくもない。ただただ低俗な笑いを取るためだけのギャグは満載だが、感動も教訓も何も得ることのできない映画でもあった。まぁ~、ここまでおバカに徹しているのはある意味評価できるかもしれないが・・・?

劇場公開日 2005年7月2日



(キャスト一覧)
玉山鉄二(不屈闘志)
堀北真希(月田明子)
田中直樹(榊原剛)
藤岡弘(校長)
柴田将士(キャッチャー大石)
出口哲也(ファースト後藤)
寺内優作(セカンド小林)
坂本真(サード南)
青木崇高(ショート新屋敷)
土倉有貴(レフト古屋)


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2016-05-04

ギャラクシー街道

★★+
ギャラクシー街道
鑑賞No:02789
製作:2015年/日本/110分
監督:三谷幸喜
出演:香取慎吾/綾瀬はるか/小栗旬/優香/西川貴教

西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニーの「うず潮」と地球を結ぶ、スペース幹線道路「ギャラクシー街道」は、老朽化が進んで廃止の噂もささやかれていた。そんな街道の中央にひっそりとたたずむハンバーガーショップ「サンドサンドバーガー・コスモ店」には、スペース警備隊やスペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦など、今日も様々な宇宙人たちが集う・・・・。

三谷幸喜の長編映画監督7作目となるスペースロマンティックコメディ。これまでの作品では、ラジオ局、ホテル、裁判所など身近なようで実はよく内情を知らない世界を面白可笑しくく描いている作品が多かったし、際どいながらもリアリティもあった。ただ、「ステキな金縛り」で幽霊が出ることでそれが崩れ始め、「清須会議」では歴史ドラマということでリアリティ無視の自由奔放な描き方になってきた。そして本作。未来の宇宙ということでもはや制約は何も無くなり、何でもありの状態。それが却って笑いにも悪影響となり、次々に繰り出されるギャグは多くは空振り。笑えないSFコメディ作品となってしまっている。キャストについては相変わらず豪華だが、キャストが多すぎるため、一人一人が丁寧には描かれていないし、役柄の宇宙人の個性が強すぎるキャラも多く、その俳優が本来持つ個性が消されているきらいもあった。これまでの三谷作品の中では明らかに期待外れであり、それは興業的に低迷したことでも明らか。

劇場公開日 2015年10月24日



(キャスト一覧)
香取慎吾(ノア)
綾瀬はるか(ノエ)
小栗旬(ハトヤ)
優香(レイ)
西川貴教(ズズ)
遠藤憲一(メンデス)
段田安則(ハシモト)
石丸幹(二ムタ)
秋元才加(マンモ)
阿南健治(トチヤマ)
梶原善(ババサヒブ)
田村梨果(イルマ)
浅野和之(謎の男)
山本耕史(ゼット)
大竹しのぶ(ハナ)
西田敏行(堂本博士)
佐藤浩市(村田大樹)


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2015-11-08

寄生獣 完結編

★★★★
寄生獣 完結編
鑑賞No:02727
製作:2015年/日本/117分
監督:山崎貴
出演:染谷将太/深津絵里/阿部サダヲ/橋本愛

右手に寄生生物ミギーを宿した高校生・泉新一の暮らす東福山市は、広川市長を中心に組織化されたパラサイトたちが一大ネットワークを構築。寄生生物殲滅を目指す人間側も、対パラサイト特殊部隊を結成して奇襲作戦の準備を進めていた。一方、人間の子を産み、人間との共存を模索するパラサイト・田宮良子は、ミギーと共生する高校生・泉新一の存在に、その可能性を見出していたが、新一は母親を殺されたことをきっかけに寄生生物への憎しみを募らせていた。そんな彼らの前に、最強のパラサイト・後藤が現れる・・・。

人気コミック「寄生獣」を実写映画化した2部作の後編。前編に当たる前作が、寄生生物の恐怖や寄生生物とのバトル、そして寄生生物が人間社会に侵食し組織化していく様子を描いたパニックホラー的な要素が強かったのに対し、本作は寄生生物と人間との対決を軸に人間の反撃が始まる。そんな中、前作とは逆に人間の怖さや愚かさ、寄生生物の弱さに触れ、現代の人間社会に警鐘を鳴らすが如く、メッセージ性の強い内容となっている。本作の見ものの一つだったのが浅野忠信演じる最強パラサイトの登場。しかし、SATを全滅させるも、そのシーンは描かれておらず、人間に戻った新一とのタイマンでも新一を仕留めることができず逆に反撃をくらうなど、最強度にクエスチョンがつく感じがした。むしろ、本当に最強の寄生生物と言えるのはミギーではなかったか?

劇場公開日 2015年4月25日



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2015-08-27

木村家の人びと

★★★★
木村家の人びと
鑑賞No:00291
製作:1988年/日本/113分
監督:滝田洋二郎
出演:鹿賀丈史/桃井かおり/岩崎ひろみ/伊嵜充則

お金に異常なまでに執着を持つ木村家。朝からモーニング・コール・サービスや新聞配達、出前弁当、白タクと小銭を稼ぎまくるアルバイトをしている。ある日、この異常な一家の生活を見かねた嫁兄の夫婦がある提案をするが・・・。

小銭を貯めることに執着している一家を描くホーム・コメディ。評論でこの一家を“明るい守銭奴”と記載してあったが、まさにその通り。お金の稼ぎ方に賛否両論はあると思うが、いろんなアイデアでお金を稼ごうという姿勢や、それなりの努力は立派。ただしこんなことをしてまでも・・・という金儲けの手法もあってすべて感心するわけにもいかない。これに対し、一緒に金儲けに執心しながらも冷めた目で両親を見ている子供たちが救いだった。

劇場公開日 1988年5月14日


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2015-08-23

木更津キャッツアイ 日本シリーズ

★★★
木更津キャッツアイ
鑑賞No:01396
製作:2003年/日本/123分
監督:金子文紀
出演:岡田准一/櫻井翔/酒井若菜/岡田義徳

余命半年を宣告されたぶっさんだが不思議と元気に過ごしていた。21歳最後の夏に木更津で盛大にロックフェスティバルを開くことになり、キャッツのメンバーも氣志團の推薦でラブソングを歌うことに。そんな時、死んだはずのオジーが生き返り大騒ぎになる・・・。

TVシリーズは見ず、先に「ワールドシリーズ」を観ての本作鑑賞となったため、ストーリーが前後しているが、元々ハチャメチャなストーリーなので気にせず楽しめた。癖のある出演者が多く、それぞれの個性を活かした演出となっているし、哀川翔まで出ているのには驚いた。

劇場公開日 2003年11月1日


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2015-08-18

木更津キャッツアイ ワールドシリーズ

★★★+
木更津キャッツアイ2
鑑賞No:01387
製作:2006年/日本/131分
監督:金子文紀
出演:岡田准一/櫻井翔/佐藤隆太/酒井若菜

幾多の苦難を跳ね飛ばし生き延びたぶっさんが死んで3年。木更津市長が進める再開発計画の場所である空き地でバンビが天の声を聞く。それは「それを作れば彼はやってくる」というぶっさんの声だった。疎遠だったキャッツ・メンバーを木更津に呼び戻したバンビは、試行錯誤しながらやがて空き地に野球場を作ることに・・・。

TV放送で人気を得、映画化されたシリーズの完結編。実はTV版も前作の映画版を観たことがなかった作品。よって観始めはよく分からなかったが、それでも次第に理解できる親切で見事な構成だった。細かい部分はさすがに前作等を観ていないと分からないが、ともかく小ネタが次々と出てきて飽きさせない。野球映画かと思いきや、そこまで野球は描かれておらず、「フィールド・オブ・ドリームス」のような展開ながら、ゾンビが出てくる展開は爆笑。初めて観ても大いに楽しめる。

劇場公開日 2006年10月28日


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2015-05-09

キツツキと雨

★★★★+
キツツキと雨
鑑賞No:02647
製作:2011年/日本/129分
監督:沖田修一
出演:役所広司/小栗旬/高良健吾/臼田あさ美

とあるのどかな山村に、ある日突然、ゾンビ映画の撮影隊がやってくる。ひょんなことから撮影を手伝うことになった60歳の木こりの克彦と、その気弱さゆえにスタッフをまとめられず狼狽する25歳の新人監督・幸一は、互いに影響を与えあい、次第に変化をもたらしていく・・・・。

2011年・第24回東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞した作品。あまり期待せず、何気に観始めた映画だがこれは面白かった。職人気質で一見、人付き合いの悪そうな役所広司演じる木こりの岸さんだが、そこはやはり田舎の人、実は親切で、困っている映画撮影隊の結構無理難題な頼みごとを乗り気ではないながら結局巻き込まれて手伝っていく様を面白おかしく描いている。また、小栗旬演じる気弱な新人監督・幸一との交流も主題のひとつ。彼との交流を通して、岸さんは映画の良さを知り、映画にのめりこんでいくし、幸一も監督としての自信をつけていく。タイトルの「キツツキと雨」の意味がよくわからなかったが、キツツキというのは、森で暮らす木こりのことを言うらしい。雨はこの作品を観てもらえれば分かります。

劇場公開日 2012年2月11日


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2015-04-27

寄生獣

★★★+
寄生獣
鑑賞No:02640
製作:2014年/日本/109分
監督:山崎貴
出演:染谷将太/深津絵里/阿部サダヲ/橋本愛

ある日、人間の脳を乗っ取って肉体を操り、他の人間を捕食する「パラサイト」と呼ばれる謎の寄生生物が出現。平凡な高校生活を送っていた泉新一も、一匹のパラサイトに襲われるが、新一の脳を奪うことに失敗したパラサイトは、そのまま右腕に寄生し、自らを「ミギー」と名乗って新一と共生することに。当初は困惑した新一も、次第にミギーに対して友情に近い感情を抱くようになる。やがてパラサイトと人間とが殺し合う事態が発生。新一とミギーもその争いに巻き込まれていく・・・・。

鑑賞したのは劇場版ではなく、TVの金曜ロードshowで放映されていた特別編。放映前に、顔が割れるシーンがあるが注意して観るように警告していたが、確かにこの映画の象徴的なシーンで、子供たちも観るTV放送でこのシーンは衝撃的ではあるが、ないと作品として成り立たないほどの映像だった。やはり、CG技術が可能にした映画で、CGがないとできない作品でもあることがわかった。ストーリーは割と単純で分かりやすいが、そもそもこの寄生獣のことについての説明はほとんどない。本作は2部構成で真相は後編に当たる「完結編」で明らかになるようなので期待したい。

劇場公開日 2014年11月29日


  1. 邦画-き

2015-02-03

樹の海

★★
樹の海
鑑賞No:02612
製作:2004年/日本/119分
監督:瀧本智行
出演:萩原聖人/井川遥/池内博之/津田寛治

暴力団組織にそそのかされて5億円もの公金を横領、口封じの為に殺されて、樹海に遺棄された朝倉。奇跡的にも一命は取り留めたものの、犯罪者と成り下がった今、この森を出ても行き場所はない。朝倉は寝袋を手に森の中をあてどもなくさまようしかなかった。森を歩くうちに、朝倉は一人の男に会う・・・・。

4つのエピソードからなるオムニバス映画。4つのエピソードは特に絡みはしないが、樹海と自殺というキーワードで共通している。1話1話はそれぞれ単純なエピソードで深みはなく、また演出もどれも単調で中だるみしそうになるが、4話のそれぞれ異なったエピソードで構成していることで、なんとか最後まで持つかなといった感じ。どれも結論じみた結末もなく、観る者に考えさせる形式のよう。そのため、観終わってもどうもスッキリしない作品。


  1. 邦画-き

2014-11-06

gift

★★★★
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鑑賞No:02573
製作:2014年/日本/91分
監督:宮岡太郎
出演:遠藤憲一/松井玲奈/柿澤勇人/石井貴就

一代で財を成したものの、傍若無人で偏屈な性格から周囲にうとまれている会社社長の篠崎善三は、娘への贈り物を届けるための旅に出ることを決める。片足が不自由で杖が手放せない篠崎は、キャバクラ嬢の山根沙織を旅に同行させるため、「お前の100時間を100万円で買ってやる」と言い出し、ホストに騙されて借金を抱えていた沙織も篠崎の申し出を受けるが・・・・。

おじさんとキャバクラ嬢の何とも奇妙なロードムービーを描いた映画だと思っていたら違っていた! タイトルの「gift」、冒頭の不可解な手紙、目的不明の指輪らしき贈り物、そして妻子を蔑ろにしてまで一代で財を成すほどお金に執着した男の大判振る舞いの金の使い方など、疑問は膨らみながら奇妙な旅は続く。途中、2人は反目しあいながらも次第に打ち解けていくシーンも。ロードムービーならではの展開。だが、ラストも近づき、真相を知ると愕然とさせられる。これまで張られていた伏線が一気に意味を成す。疑問が解けると同時に、単なるロードムービーではなく、何とも重いテーマの映画だなぁと考えさせられる。愛知県他限定公開の映画らしいが、こういう映画こそもっと広く公開してほしい。
  1. 邦画-き

2014-11-05

銀の匙 Silver Spoon

★★★+
銀の匙 Silver Spoon
鑑賞No:02570
製作:2014年/日本/111分
監督:吉田恵輔
出演:中島健人/広瀬アリス/市川知宏/黒木華

進学校に通いながらも挫折し、逃げるように大蝦夷農業高校に入学した八軒勇吾は、将来の目標や夢を抱く同級生たちに劣等感を抱き、酪農実習や部活には四苦八苦。慣れない農業高校の生活の中で悩み、戸惑いながらも、次第に自分なりの答えを見つけ始める八軒だったが・・・・。

荒川弘の人気コミックの映画化。学園モノの映画はこれまでも数多く観てきたが、このような農業高校を舞台にした学園モノは初めて。主人公自身は受験競争から脱落した夢なきエリートだが、授業を受ける周りの同級生たちは厳しい酪農が実生活を支える家庭の子が多く、遊びではない、生活に直結した学業であることが身に沁みる。そのギャップは主人公にも感じられるが、主人公は彼らしさの考えで自分の思い、道を貫こうとし、その姿勢はやがて周りにも受け入れられていく。青春ドラマの体を取りながら、農業高校の実態、現実をリアルに描いた作品。
  1. 邦画-き

2014-09-03

ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発

★+
ギララの逆襲
鑑賞No:01697
製作:2008年/日本/98分
監督:河崎実
出演:加藤夏希/加藤和樹/夏木陽介/ビートたけし

洞爺湖湖畔の国際会議場で、日本はじめ主要8ヶ国の首脳によるサミットが開催されていた。その会議の最中、札幌に怪獣が現れたとの連絡が入る。中国のロケットが墜落し、ロケットに付着していた胞子から宇宙怪獣ギララが誕生したというのだ。ギララは火玉を吹き、町を破壊し始めており、早急な対策を要していた。各国首脳は早々と帰国しようとするが、アメリカ大統領は残って戦うと言い出す・・・・。

2008年に開催された洞爺湖サミットに便乗して作られた映画だが、何でギララなの?と言うのが率直な感想。東宝のゴジラ、大映のガメラに対抗して松竹が1967年に製作した唯一の怪獣映画「宇宙大怪獣ギララ」を蘇えらせたのだが、40年前の怪獣のため私には懐かしさがなかった。ただ、怪獣のフォルムにしろ、怪獣が破壊するシーンにしろ、映像的な懐かしさは感じられた。内容的には、「日本以外全部沈没」を作った監督の作品だけあって、つまらなさ感は拭えない。時局をパロっているところは笑えるところもあるが、大人には幼稚で、子供には分かりにくいといった中途半端な作品にもなっている。ビートたけしがなぜ出演したのか分からないが、松本人志の「大日本人」を思い出した。怪獣映画ファンで、バカバカしい映画の好きな方にはお奨めの映画。
  1. 邦画-き

2014-04-06

凶悪

★★★★+

鑑賞No:02501
製作:2013年/日本/128分
監督:白石和彌
出演:山田孝之/ピエール瀧/リリー・フランキー/池脇千鶴


取材のため東京拘置所で死刑囚・須藤と面会した雑誌ジャーナリストの藤井は、須藤が死刑判決を受けた事件のほかに犯した殺人のすべてに関与した「先生」と呼ばれる首謀者がいるという告白を受ける。須藤は「先生」がのうのうと生きていることが許せず、藤井に「先生」の存在を記事にして世に暴くよう依頼するが・・・・。


2005年に、ある死刑囚が告発した3件の殺人事件を描いた実話を基にした映画。日本の実話ものの傑作「復讐するは我にあり」に匹敵するほどの恐るべき内容で身震いしながらも最後まで目が離せなかった。狂気に満ちた殺人犯・須藤純次と、事件を裏で操る「先生」と呼ばれる冷徹な男・木村孝雄。2人とも情に厚かったり身内に親身だったりする側面を見せながらも、気に入らない相手や保険金殺人のターゲットには容赦しない冷酷さを見せる二面性を持っており、実に怖い。この怖い男2人をピエール瀧とリリー・フランキーが見事なまでに好演している。死刑囚・須藤の告発を受けた雑誌ジャーナリスト・藤井が事件の真相を徐々に暴いていくストーリーだが、構成も非常によく、最後まで緊張感とハラハラ感が持続できる。





  1. 邦画-き

2014-02-16

奇跡のリンゴ

★★★+

鑑賞No:02480
製作:2013年/日本/129分
監督:中村義洋
出演:阿部サダヲ/菅野美穂/池内博之/山崎努


日本最大のりんご畑が広がる青森県中津軽郡で生まれ育った秋則は、りんご農家の娘・美栄子とお見合い結婚して婿入りし、りんご作りに携わるようになる。しかし、りんごの生産に不可欠な農薬が美栄子の体を蝕んでいることがわかり、秋則は私財を投げ打ち、絶対不可能と言われていた「りんごの無農薬栽培」に挑むが・・・・。


不可能と言われたりんごの無農薬栽培に取り組み成し遂げた木村秋則さんの実話の映画化。周囲の反対・批判にも屈せず、10年以上にわたり無農薬栽培に挑戦し続け、そして最後には成功させたという意味では感動的なドラマでした。でも、それは最後に成功するからであって、家族の生活をどん底まで落とした上、進退極まって死のうとするこんな父親は家族にとって不幸そのもの。死にきれず、また成功につながる解決策を見出すから良かったようなものの、一歩間違えれば「悲劇のリンゴ」になりかねない話でした。むしろ「奇跡」というのは、この父親の無謀な挑戦を文句も言わず、耐え忍んで支えていった家族だと思います。父親が挫折して無農薬栽培をやめようとした時、むしろ子供が「やめないで」と叫んだシーンの方が感動的でした。





  1. 邦画-き

2013-10-30

飢餓海峡

★★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01847
製作:1964年/日本/183分
監督:内田吐夢
出演:三國連太郎/左幸子/伴淳三郎/高倉健


昭和22年、台風の最中に、北海道岩内で質店一家3人が惨殺される強盗殺人事件が起こる。さらに犯人は放火して逃げ、時を同じくして起こった青函連絡船の沈没惨事に紛れて忽然と姿を消した。青函連絡船の船客の死体収容にあたっていた函館警察の刑事・弓坂は、引き取り手のない2人の死体に疑惑を抱き、この2人が質店強盗殺人の犯人と睨み、もう一人の行方が分からない犬飼多吉を追うことに・・・・。


水上勉の同名小説の映画化。最近は自分の理解力が落ちてきたのか、あるいはストーリーがいたずらに複雑なのか、省略しすぎているのか、それとも観る者の想像に任せているのか、分かりにくい映画が多いように思える。そんな中、この映画を観たが、3時間という長尺ながら飽きさせず、また分かりやすく丁寧に描かれていた。無駄もなく手抜きもないというのが、飽きさせずかつ分かりやすい原点なのかもしれない。主役の三國連太郎の、犬飼多吉/樽見京一郎のいわゆる二役も見事だったが、晩年のコメディアンとしての姿しか記憶のなかった伴淳のシリアスな演技も印象的。今の重厚な演技とは対照的な若き日の高倉健の血気盛んな刑事役も見ものだった。内容は単なる犯罪サスペンスではなく、終戦直後の貧困の中で生きていくために必死だった貧しきものの生き様、人間ドラマを見るようだった。映画の背景となっている事故・事件も洞爺丸沈没事故や岩内町大火を題材にしており、リアル感があった。


  1. 邦画-き

2013-09-11

休暇

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01872
製作:2007年/日本/115分
監督:門井肇
出演:小林薫/西島秀俊/大塚寧々/大杉漣


刑務官の平井は平々凡々とした人生を送る40歳過ぎの独身男。ある日、姉の紹介でシングルマザーの美香と見合いし、その場の雰囲気で二人の結婚は決まったような状況になる。この結婚を人生の節目にしたい平井は、美香を新婚旅行に連れて行きたいと考え、死刑囚の支え役をやれば1週間の休暇がもらえることから、この支え役を志願するのだったが・・・・。


死刑制度の是非を論じる際に視点が死刑囚にいってしまいますが、この映画を観ると、その死刑に立ち会う刑務官という職業があり、こういう人たちの複雑な気持ちや辛い現実を目の当たりに見せてもらった感じがしました。ただ、刑務官側だけから描いているのではなく、死刑囚を演じていた西島秀俊も、死刑への言い知れぬ恐怖を静かな演技の中で見事に表現していたと思います。

  1. 邦画-き

2013-08-14

きいろいゾウ

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02403
製作:2013年/日本/131分
監督:廣木隆一
出演:宮崎あおい/向井理/緒川たまき/リリー・フランキー


出会ってすぐ惹かれあい結婚したツマとムコ。2人は東京から田舎の古い1軒家に移り住み、互いに秘密を抱えたままではあったが、穏やかな日々を送っていた。しかし、ムコ宛に届いた1通の差出人不明の手紙をきっかけに、2人の気持ちは大きく揺らぎ始める・・・・。


西加奈子の人気小説の映画化。原作は読んでないので、ストーリーは全く分からないまま観始めたが、前半のイメージはゆる系、まったり系のほのぼの夫婦愛のストーリーかと思ったが、ツマが動物や植物と話をしたりするシーンにはちょっと首をかしげ、さらに夫婦の関係が揺るぎ始める1シーンで、水道の水を執拗に止めるムコの手を殴り続けるツマには恐怖すら覚え、ホラー映画の雰囲気さえ醸し出す、前半とは違和感を感じる展開に。そして夫婦の気持ちを揺るがすきっかけとなる1通の手紙にまつわるムコの過去も何か中途半端で、盛り上がりも感動も無い作品となっていたのは残念。

  1. 邦画-き

2013-07-30

北のカナリアたち

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02399
製作:2012年/日本/130分
監督:阪本順治
出演:吉永小百合/柴田恭兵/仲村トオル/里見浩太朗


日本最北の島・礼文島と利尻島で小学校教師をしていた川島はるは、ある事件で夫を失う。それをきっかけに島を出てから20年後、教え子のひとりを殺人の疑いで追う刑事の訪問がきっかけとなり、はるはかつての生徒たちに会う旅へ出る。はるに会った生徒たちはそれぞれの思いを口にし、次第に事件の謎が明らかになっていく・・・・。


現在と過去が頻繁に入れ替わり少々戸惑うが、はるが教え子を訪ねて話をしていくうちに、20年前の謎が次第に明らかになっていく展開は興味深く観れる。20年前の謎とは、はるの夫が死に至る原因と、はるが島を離れる原因。しかし、映画の雰囲気からして涙を誘うような理由・原因があるのかと思ったら、警官との不倫? それも不倫に至る経緯が描かれていないのでどうも納得いかない展開。そのため、ラストの教え子全員が廃校に集まるシーンもイマイチ泣けない結果となった。

  1. 邦画-き

2013-07-06

キラー・ヴァージンロード

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01901
製作:2009年/日本/97分
監督:岸谷五朗
出演:上野樹里/木村佳乃/寺脇康文/眞木大輔


幼いころからドジで何をやってもビリッけつの沼尻ひろ子は、やっとのことで素敵な男性と結婚にこぎつけるが、あろうことか式の前日に誤ってアパートの大家さんを殺してしまう。どうしても結婚したいひろ子は、結婚するまでの間だけと自分を言い聞かせ、死体を富士の樹海に隠そうとする。しかし、そこで何度自殺しても死ねない女・小林福子と出会い、死体処理を手伝う代わりに、福子を殺す約束をさせられて・・・・。


上野樹里が醸し出す独特の雰囲気を十分活かした作品で、設定も興味深い内容だったが、映画としてはハチャメチャで高評価はしがたい。俳優の岸谷五朗の初監督作品らしいがまだまだ今後の健闘が必要そう。ストーリーも思ったほどの意外性もなく、最後は落ち着くところに落ち着いた感がある。しいて言えば、ラストがチョット意外?という感じ。木村佳乃も最近、色んな役に挑戦して幅を広げているなと感じさせる。

  1. 邦画-き

2013-02-23

桐島、部活やめるってよ

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02340
製作:2012年
監督:吉田大八
出演:神木隆之介/橋本愛/大後寿々花/東出昌大


バレー部のキャプテンで成績も優秀な桐島。ガールフレンドは、校内ナンバーワンの人気女子・梨沙で、男子からも一目置かれている。ある金曜日の放課後、桐島の姿が見えなくなり、部活をやめたという噂が学校中に広がる。キャプテンの退部に、バレー部員たちは戸惑い、ざわめき始める女子たち。不穏な空気が流れる中、映画部員たちが行動を始めた・・・・。


タイトルから「桐島」が主役と思いきや、「桐島」なる人物は皆の口から名前として出てくるだけで、結局最後まで姿を見せない。また、同じ時間を人物ごとに視点を変えて何度も描くことによって群像劇がより強調されるという、不思議な効果と、人物の浮き彫りに成功している。登場人物を演じている俳優がほとんど知らない人だったので、この効果は大きい。ただ、「桐島」は出てこないし、桐島に関する真実は不明のまま、最後にオチもなく、なんか消化不良のまま終わってしまう感は否めない。よって解釈は百人百様となる映画のようで、誰に感情移入するかによっても見方も感想も違ってきそうな映画。





  1. 邦画-き

2012-09-27

逆転裁判

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02288
製作:2011年/日本/135分
監督:三池崇史
出演:成宮寛貴/斎藤工/桐谷美玲/中尾明慶


弁護士と検事の直接対決により3日間で判決を下す「序審裁判」制度が導入された世の中。上司が殺害された事件で被告の弁護人となった新人弁護士・成歩堂龍一は、幼なじみの天才検事・御剣怜侍と法廷で激しいバトルを繰り広げる。その裁判の後、成歩堂のもとに御剣が殺人容疑で逮捕されたという知らせが届き、御剣の弁護を引き受けるが・・・・。


大人気ゲームの映画化。ただし、このゲームはやったことがないので、良くも悪くも本作鑑賞には何の影響もなかった。法廷モノは好きなジャンルで、全体的なストーリー展開は悪くない感じがしたが、ゲームのキャラクターがそうなのか、主人公のお茶らけた言動が全体の緊張感のなさを生み、それがこの映画の評価を下げているような気がした。結末も意外とありきたりで、題名の“逆転”から大ドンデン返しを期待していたが、それがなかったのが少し残念。

  1. 邦画-き

2012-08-06

キサラギ

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01401
製作:2007年/日本/108分
監督:佐藤祐市
主演:小栗旬/ユースケ・サンタマリア/小出恵介/塚地武雅


清純派アイドルの如月ミキが自殺して1年、彼女の1周忌を偲ぶ会に熱烈なファンと名乗る5人の男たちが集まる。最初はミキの思い出話で盛り上がっていたが、突然、彼女の死に疑念を抱いているオダ・ユージがストーカーによる他殺説を主張する・・・・。


自殺したアイドルの死の真相に迫るサスペンス・コメディ。全編が1周忌を偲ぶ会の場所となるアパートの一室のみで繰り広げられるという、まさに舞台劇のような映画。回想シーンで出てくる自殺したアイドル以外は、偲ぶ会に集まった5人のみの出演でストーリーが展開されるが、話は二転三転し飽きさせないストーリーでとても楽しめる。またオダ・ユージの他殺説を発端に、色々な事実が明らかになっていき、5人の立場が目まぐるしく変わっていく様もいいが、ストーリーの途中にちりばめられている伏線の意味が次第に分かってくるのも小気味よい。軽妙なタッチで描かれており、気楽に観れる作品。





  1. 邦画-き

2012-07-28

麒麟の翼 ~劇場版・新参者~

★★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02273
製作:2012年/日本/129分
監督:土井裕泰
出演:阿部寛/新垣結衣/黒木メイサ/溝端淳平


腹部を刺されたカネセキ金属の製造本部長、青柳武明が日本橋の麒麟像の前で息を引き取った。その直後、現場から逃亡しようとした青年、八島冬樹は車に轢かれて意識不明となる。捜査本部は武明の鞄を所持していた冬樹の犯行と断定するが、所轄の刑事・加賀恭一郎は武明の行動に疑問を抱き、被害者の家族や容疑者の恋人から丹念に話を聞いていくうちに意外な事実が・・・・。


ミステリーものだが、やたら謎めいた設定で分かりにくいストーリーものと違い、非常に丁寧に分かりやすく描かれている。冒頭に発生する事件も単純で、犯人も明確すぎてこれでいいの?と思ってしまうが、ストーリーが進行するに従って、次第に謎めいてきて興味はどんどん募り、見逃せなくなる。謎解きも、ラストで一気ではなく、後半じわじわと解明されていく展開も、視聴者に合わせているようで心地よい。泣かせるミステリーというふれこみでもあるが、さすがに泣きはしなかったが、切ない気持ちになるミステリー。久々に良質の邦画を観た感じ。





  1. 邦画-き

2012-06-08

キャタピラー

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02075
製作:2010年/日本/84分
監督:若松孝二
出演:寺島しのぶ/大西信満/吉澤健/粕谷佳五


太平洋戦争末期。シゲ子のもとに、中国に出征していた夫の久蔵が戻ってくる。ただ、シゲ子の元に帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿になっていた。それでも世間から軍神と崇められる久蔵に献身的に尽くすシゲ子だったが、久蔵の食欲と性欲を満たすだけの生活に次第に空虚感と歪んだ優越感を抱くようになっていく・・・・。


明らかに反戦映画なんでしょうけど、それ以上に、人間の本能の凄まじさを見せつけられる映画。戦争で四肢を失った久蔵には多少同情するが(多少というのは、久蔵も戦場では戦勝者の常として、現地でひどいことをしているので、その報いではあるため)、感情移入できるほどのビジュアルではないので、さもすると目をそむけたくなってしまい、あまり気分のいい映画ではない。久蔵とシゲ子のセックスシーンも多く、寺島しのぶの脱ぎっぷりは見事だが、あまりいやらしさはなく、生々しさが妙に目立った。体を張った演技と、歪んだ夫への感情変化の演技が認められて寺島しのぶは第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を取ったものと思われるが、作品自体は監督の過激で独特の表現に多少戸惑う感は否めない。


  1. 邦画-き

2012-04-28

君と歩こう

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02136
製作:2009年/日本/90分
監督:石井裕也
出演:目黒真希/森岡龍/吉谷彩子/渡部駿太


とある片田舎の高校で英語教師をしている34歳の明美は、教え子の男子高校生ノリオの不幸な境遇に同情し、2人で駆け落ちする。東京のアパートで同居生活を始めた2人だったが、生活は苦しく、明美はジムとエステに通っていると嘘をついてカラオケ店でアルバイトを始めるが・・・。


少なくとも私は出演者の1人も知らない、全く無名の俳優だらけの映画。演技も上手くないし、効果音やバックミュージックは大きいのに声は小さく聞き取りにくい。とてもメジャーな作品とはいえないが、何か不思議な世界観と印象が残る作品。イマイチ、駆け落ちした動機も分からないし、この二人の関係も微妙で、リアル感はない。目的も将来展望も何もない駆け落ち生活の中で触れ合う人々もなんか変。駆け落ち、自殺、離婚、学生妊娠・・・などなど、とかく重いテーマになりそうな事柄があまり重く感じられず、軽いタッチで描かれている。とにかく評価の難しい作品で、決して面白い映画ではないが、何か引っかかる作品です。


  1. 邦画-き