FC2ブログ

2019-08-14

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

★★★★+(4.5)
wこんな夜更けにバナナかよ
鑑賞No:02933
製作:2018年/日本/120分
監督:前田哲
出演:大泉洋/高畑充希/三浦春馬/萩原聖人

北海道の医学生・田中はボランティアとして、身体が不自由な鹿野と知り合う。筋肉が徐々に衰える難病・筋ジストロフィーを12歳の時に発症した鹿野は、いつも王様のようなワガママぶりで周囲を振り回してばかりいたが、どこか憎めない愛される存在だった。ある日、新人ボランティアの美咲に恋心を抱いた鹿野は、ラブレターの代筆を田中に依頼する。しかし、実は美咲は田中と付き合っていて・・・・。

大泉洋主演と聞いてコメディ調の映画か?、はたまた難病・筋ジストロフィー患者の話と聞いてお涙頂戴ものの映画か? と思って観たが、そのどちらでもない、人生や生き方を考えさせられる本音の映画だった。悪者は一切登場しない。登場人物は皆いい人。だから観ていても気分は全く悪くはならない心地好い映画。しいて言えば、主人公の鹿野はとんでもない奴で、最初はなんて奴だと腹が立った。難病であることを逆手にとって、言いたい放題、やりたい放題。何でこんな奴のボランティアをみんな好んでするのか不思議だった。だから、美咲が愛想を尽かして毒説かまし、ボランティアを拒否して帰った時はまさには拍手喝采した。でも次第に鹿野の本音が分かり、美咲も打ち解けていく。コメディ調でもお涙頂戴ものでもないと冒頭書いたが、さすがは大泉洋、笑わせるところは笑わせ、しっかりと泣かすところは泣かせてくれた。ラストは予感していた通り、哀しい結末ではあったが、まわりの家族やボランティアにはそれを感じさせないほど喜びや楽しみを与えた、本人も周りも満足する人生だったと思えるため、暗くはならない爽やかなエンディングでとてもよかった。

劇場公開日 2018年12月28日



>>こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話の続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2019-04-29

コーヒーが冷めないうちに

★★★★(4.0)
wコーヒーが冷めないうちに
鑑賞No:02920
製作:2018年/日本/116分
監督:塚原あゆ子
出演:有村架純/伊藤健太郎/波瑠/林遣都

時田数が働く喫茶店「フニクリフニクラ」には、ある席に座ると望み通りの時間に戻れるという不思議な噂があった。過去に戻るには面倒なルールがいくつもあったが、その全てを守った時、優しい奇跡が舞い降りるのだという。今日も店には、噂を聞きつけてやって来たキャリアウーマンの清川二美子や、訳あり常連客の高竹佳代と房木康徳、なぜか妹から逃げ回っている平井八絵子ら、それぞれ事情を抱える人々が訪れてくる。タイムスリップの引き金になるコーヒーを淹れることのできる数も、近所の美大生・新谷亮介に導かれるように、自分自身の秘められた過去に向き合っていく・・・・。

コーヒーを淹れて冷める間際まで過去にタイムスリップでいるという、何とも奇妙な設定ではあるが、誰でも一度は過去に戻っていたいと思ったことはあるだろう。未来に行きたいという人は、未知の世界に対する興味や好奇心が強いことを表すが、過去に戻りたい人は後悔があることが大半であろう。現実的な設定ではないが、多くの人のそんな叶わぬ希望を叶えてくれる4つのエピソードから構成されている。その叶わぬ希望とは、本当の気持ちや真意を知らないまま、ほとんどが永遠の別れをしてしまった彼女や夫、姉などがその真相を確かめるために過去に戻ろうとする話になっている。その全てのエピソードがどれも残された人に対する思いやりに溢れていて、思わず涙を誘う良作。

劇場公開日 2018年9月21日



>>コーヒーが冷めないうちにの続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2018-01-23

これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫

★★(2.0)
wこれでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫
鑑賞No:02187
製作:2011年/日本/110分
監督:佐藤英明
出演:浅野忠信/堀北真希/阿部力/木村多江

大好きな少女マンガを作りたくて出版社に入社した武田初美。しかし「少年サンデー」に配属された彼女は、人気絶頂のギャグマンガ家・赤塚不二夫の担当にされてしまう。マジメで乙女な初美は初日から振り回されっぱなしで溶け込めなかったが、赤塚の強烈な手ほどきを受けていくうちに、初美は徐々にその才能を開花し、やがて2人は最強のコンビになっていく・・・・。

どこまでが本当の話か分からないが、ぶっ飛んだ赤塚不二夫という漫画家の一面を見ることはできるが、それは想定内の側面でしかなかったというのが感想。最初から最後までバカバカしいともいえる赤塚の見た目だけの言動が描かれているが、実は・・・といった赤塚の隠された内面的なものは全く描かれていないため、意外性や感動もなく、ただ単に赤塚不二夫ってこんな変な漫画家だったんだ・・・という印象しか残らない薄っぺらい作品になってしまっているのが残念。

劇場公開日 2011年4月30日



>>これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫の続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. CM(0)

2017-10-29

極道の妻たち

★★★(3.0)
w極道の妻たち
鑑賞No:00294
製作:1986年/日本/120分
監督:五社英雄
出演:岩下志麻/かたせ梨乃/佳那晃子/円浄順子

粟津環は堂本組若頭補佐で粟津組組長の妻である。服役中の夫の留守を預かり、さらに組の勢力を伸ばすほどの辣腕ぶりだった。堂本組総長の急死によって、その妻・絹江にも頼りにされるようになるが、跡目相続を巡って、柿沼派と蔵川・小磯派との争いが勃発し、・・・・。

ヤクザ映画といえばやはり「仁義なき戦い」シリーズだが、おなじカテゴリーとはいえ、一線を画す作品といえるのではないか。関西弁、極道、そして男の世界でありながら妻の立場からの視点など、やはり新鮮で異色であり、通称「極妻(ごくつま)」も定着した。このシリーズは主演女優を岩下志麻、十朱幸代、三田佳子と替えてシリーズ化するが、やはりこの1作目の岩下志麻版のインパクトが強い。ゆえにシリーズ4作目からは再び岩下志麻に主演が戻り、岩下の代名詞ともいえるシリーズとなっている。岩下と共に出演し、これまた出世作になったともいえるかたせ梨乃の存在感ある体当たり演技も見もの。

劇場公開日 1986年11月15日



>>極道の妻たちの続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2017-08-05

コン・エアー

★★★★
コン・エアー
鑑賞No:00742
原題:Con Air
製作:1997年/アメリカ/114分
監督:サイモン・ウェスト
出演:ニコラス・ケイジ/ジョン・キューザック

身重の妻を守るため殺人を犯し、8年間服役した元兵士のキャメロン・ボーが晴れて仮釈放されることになった。彼は一刻も早く妻と、服役中に産まれた娘に会うために囚人輸送機コン・エアーに乗り込む。しかしそこには凶悪犯のサイラス・グリッサムや連続殺人鬼のガーランド・グリーンらがおり、離陸後ほどなくしてコン・エアーは彼らによって乗っ取られることに・・・・。

ニコラス・ケイジもいいが、この映画を面白くしているのはやはり悪役。その中でもジョン・マルコヴィッチの演技は光っている。俳優陣を見ただけでも安心して観れる感じがする映画。ストーリー的にはずば抜けたものはないものの、多少派手過ぎるアクションも悪くはないし、終始ハラハラドキドキさせられる展開もよかった。メッセージ性はないが、純粋に楽しめる娯楽作品。

劇場公開日 1997年10月25日



>>コン・エアーの続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2017-01-12

獄門島

★★★★
獄門島
鑑賞No:01102
製作:1977年/日本/141分
監督:市川崑
出演:石坂浩二/大原麗子/草笛光子/太地喜和子

復員船で死んだ鬼頭千万太の遺書を友人から預かった金田一耕助は、その友人の代わりに獄門島と呼ばれる島を訪れることになる。そこは古い因習の残る孤島で、鬼頭家の本家と分家が対立する島だった。本家の長男にあたる千万太には三人の異母妹がいたが、金田一が島を訪れた日を境に、この三人の妹が次々と殺されていく・・・。

「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」に続く市川崑監督の金田一耕助シリーズ第3弾。俳句の内容に従って殺人を行うなんて何と現実性のない設定ではあるが、横溝ワールドと思えばこれも一興。殺される女性たちの色彩豊かな着物姿と凄惨な殺され方が対照的で一種美的なものも感じました。謎めいた展開を醸し出す雰囲気を味わえる横溝正史作品ですが、その分結末は意外性や説得性(特に動機付け)が弱く感じてしまう。謎解きというよりはエンターテイメント性を追求した見方のほうが楽しめるように思う。「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」に比べ、やや地味な印象のある本作だが、原作的には推理小説としては評価の高い作品といわれている。

劇場公開日 1977年8月27日



>>獄門島の続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2017-01-04

高台家の人々

★★★+(3.5)
w高台家の人々
鑑賞No:02835
製作:2016年/日本/116分
監督:土方政人
出演:綾瀬はるか/斎藤工/水原希子/間宮祥太朗

趣味と特技が妄想という地味で冴えないOL・木絵の勤める会社に、名家・高台家の長男・高台光正が転勤してきた。光正には、高台家に代々引き継がれている、人の心を読むテレパシー能力が備わっており、馬鹿馬鹿しくも楽しい妄想をする木絵と過ごす時間は、光正にとって癒しの時間となっていく。木絵の純粋な心に光正は次第に惹かれ、順調な関係を続ける木絵と光正だったが、木絵の前に「高台家」の存在が大きく立ちはだかる・・・・。

森本梢子による人気ラブコメディ漫画の映画化。設定は面白いと言えば面白いが、その設定を活かすためか、綾瀬はるか作品に多く感じる低レベルタッチのコメディ。斎藤工もTVなどで映画コメンテイターのような評論をしている割にはこんな映画に出るの?と思わず思ったが、後半は意外とシリアスな展開になり、結婚と心を読まれる苦しみの狭間で悩む女性を良く演じていた。唯一、結婚に反対する大地真央演じる母親が悪役のような演出だが、基本、悪い人間は出てこないので感じよく鑑賞できる。市村正親演じる空気の読めない父親の存在は作品的に大きい。

劇場公開日 2016年6月4日



>>高台家の人々の続きを読む

  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2016-05-05

GONIN サーガ

★★★
GONIN サーガ
鑑賞No:02786
製作:2015年/日本/129分
監督:石井隆
出演:東出昌大/桐谷健太/土屋アンナ/柄本佑

社会からつまはじきにされた5人組による、暴力団・五誠会系大越組襲撃事件から19年。五誠会は若き3代目の誠司が勢力を拡大し、襲撃事件で殺された大越組の若頭・久松の遺児・勇人は、母の安恵を支えながら、真っ当な人生を歩んでいた。そんなある日、19年前の事件を追うルポライターが安恵のもとに取材に現れたことから、事件関係者たちの運命の歯車がきしみ始める・・・・。

石井隆監督の「GONIN」(1995)の続編。前作の登場人物たちの息子たちに焦点を当てた新たなストーリーとなっている。前作とかなり繋がりがあるため、本作を観る前には必ず前作を観ていることをお勧めする。キャストは前作が豪華すぎたため、幾分こじんまりした感は否めない。ただ、回想という形で前作のキャストの多くが出演し、前作で生き残った登場人物が本作でも登場するサプライズもある。その最たるのが根津甚八。すでに俳優業を引退しており、本作限定の復帰だが、往年の渋さが消え別人のような変貌ぶりに違う意味で驚かされる。内容的にはまずまずの面白さだが、ラストはこの手の作品に多い皆殺し的な結末で、ちょっと興ざめした。

劇場公開日 2015年9月26日



(キャスト一覧)
東出昌大(久松勇人)
桐谷健太(大越大輔)
土屋アンナ(菊池麻美)
柄本佑(森澤慶一)
安藤政信(式根誠司)
根津甚八(氷頭要)
竹中直人(明神)
福島リラ(余市)
テリー伊藤(式根隆誠)
井上晴美(久松安恵)
りりィ(大越加津子)
松本若菜(百合香)
菅田俊(松浦譲)
井坂俊哉(黒木正行)
鶴見辰吾(久松茂)
佐藤浩市(万代樹彦)


  1. 邦画-こ

2015-12-31

恋する♥ヴァンパイア

★★
恋する♥ヴァンパイア
鑑賞No:02752
製作:2015年/日本/102分
監督:鈴木舞
出演:桐谷美玲/戸塚祥太/田辺誠一/大塚寧々

世界一のパン職人になる夢を持つキイラは、一見するとごく普通の女の子だが、バンパイアの血を引いている。12歳の時に両親を亡くし、親戚一家に引き取られてから8年がたち、パン屋でアルバイトをしていたキイラは、幼い頃に毎日のように遊んでいた初恋相手の哲と偶然の再会を果たす。哲とデートを重ね、幸福な将来に思いをはせるキイラだったが、バンパイアと人間は恋をしてもいいのか思い悩む・・・・。

アイドル系のタレントを起用しての作品なので多少はしょうがないと思うが、やはり観ていてこっちが恥ずかしくなるようなシーンが多く、そのことからも作品の質の低さがうかがえる。桐谷美玲も今後、女優として大成していくのであれば、早々とこんな作風からは脱却していろんな役に体当たりしてもらいたい。作品自体も、胸キュンもの路線が狙いであれば、恋とヴァンパイアという設定だけにして欲しかった。へたに両親殺しなどの設定を入れたがゆえに、敵同士が恋に落ちるという不自然さが違和感として強く感じられた。

劇場公開日 2015年4月17日



  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-11-14

GO

★★★
GO.jpg
鑑賞No:01096
製作:2001年/日本/122分
監督:行定勲
出演:窪塚洋介/柴咲コウ/大竹しのぶ/山崎努

在日韓国人三世の杉原は、視野を広めるため日本の普通高校に入学する。そこで初めて知る恋や、親友との友情などを経験しながらも、自分が在日である疎外感を感じるようになる・・・。

直木賞を受賞した金城一紀の同名小説の映画化。日本人には判らない在日であることか生じる疎外感・苦悩を窪塚洋介が好演している。柴咲コウは「バトルロワイアル」でその存在を知ったが、「バトル~」とはまったく違う不思議な魅力の女子高生をこれまた好演している。在日であることで恋に破れかけ、落胆した杉原がやり場のない思いを父親(山崎努)にぶつけるシーンは見もの。

劇場公開日 2001年10月20日


  1. 邦画-こ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-11-12

極道大戦争

★+
極道大戦争
鑑賞No:02729
製作:2015年/日本/125分
監督:三池崇史
出演:市原隼人/成海璃子/リリー・フランキー/高島礼子

神浦に憧れて極道の世界に入った舎弟の影山亜喜良は、映画のような理想の世界からほど遠い現在のヤクザ社会に退屈な毎日を送っていた。そんなある日、神浦の命を狙う刺客たちが次々と現れる。死闘の果てに倒れた神浦は、死にぎわに影山の首筋に噛みつき「ヤクザバンパイアとして生きろ」との言葉を残して絶命。影山の体内には神浦の血が逆流し、ヤクザバンパイアとして覚醒する・・・・。

バンパイアのヤクザに噛みつかれた人間が次々とヤクザ化してしまうという荒唐無稽な世界を描いた作品。荒唐無稽ながら、前半はまだまともなストーリー展開だったが、中盤くらいからストーリーは暴走を始める。そして後半は「なんじゃこりゃ!」といった内容で観るに堪えない。もう内容がぶっ飛びすぎてついていけないにも拘らず、通常なら90分程度の作品であるべきなのに125分と意外に長尺な分、中だるみ感も半端ではない。市原隼人、成海璃子、リリー・フランキー、高島礼子とそれなりのキャストを揃えながらこれは酷過ぎる。

劇場公開日 2015年6月20日


  1. 邦画-こ

2015-09-25

GONIN

★★
GONIN.jpg
鑑賞No:02715
製作:1995年/日本/109分
監督:石井隆
出演:佐藤浩市/本木雅弘/根津甚八/竹中直人/椎名桔平

バブル崩壊により暴力団・大越組に多額の借金を抱えてしまったディスコのオーナー万代。彼はさまざまな出会いにより知り合った4人の男たちと共に、大越組事務所からの現金強奪を実行する。しかし、それも些細なミスから大越組に知れ、彼らは命を狙われることになる・・・・。

バブル崩壊で世間からはみ出してしまった五人の男たちが仕組んだ強盗計画の顛末をスタイリッシュな映像で描くバイオレンス・アクション。スタイリッシュを追求したと言えば聞こえがいいが、ただ単に内容の無い、ただのドンパチ映画ともいえる。というのも、描かれている大半はバイオレンスシーンで、ひたすらこれでもかと言わんばかりに、登場人物はほとんど死んでしまう。その割に人物描写は少なく、強盗計画や人選理由、彼らの追跡方法などほとんど説明なく、こんなのあり?といえるストーリー展開で酷過ぎた。ただすごいのはキャスト。こんな作品にこれだけの豪華キャストはすごい。それだけにもったいない気が大いにする。もっと内容のある脚本ならもっともっと大ヒットし有名な作品になったはず。2015年に20年ぶりに続編「GONIN サーガ」が公開されるが、主演が東出昌大では前作よりさらにショボそう。

劇場公開日 1995年9月23日



  1. 邦画-こ

2015-07-08

コミック雑誌なんかいらない!

★★★
コミック雑誌なんかいらない
鑑賞No:00295
製作:1986年/日本/124分
監督:滝田洋二郎
出演:内田裕也/渡辺えり/麻生祐未/原田芳雄

ワイドショーの人気レポーター、キナメリは有名人のスキャンダルをハイエナのごとく嗅ぎ回る男。今日も事件を求めて街へ繰り出す。ロス疑惑の三浦和義にマイクを向け、神田正輝との結婚を控えた聖子の家に張り込み、ヤクザの抗争を取材するが・・・・。

1985年に実際に起こった事件を、内田裕也演じる芸能レポーターの目を通し、再現ドラマ風に仕立てた作品。この年は有名な事件が多く、また本人も登場したりするのでリアル感は半端ではなく、ドラマなのか真実なのか分からなくなってしまう。それにしても、今の時代では考えられない、内田裕也のふてぶてしいまでの芸能レポーターぶりには驚嘆。ここまでではないにしろ、こんな時代もあったのかと、なぜか懐かしさすら感じる。あと、この映画のクライマックスともいえる、豊田商事事件を描いたシーン。ビートたけしの鬼気迫る演技は凄かった。

劇場公開日 1986年2月1日


  1. 邦画-こ

2015-07-03

五条霊戦記 GOJOE

★★
五条霊戦記
鑑賞No:00984
製作:2000年/日本/137分
監督:石井聰亙
出演:浅野忠信/永瀬正敏/隆大介/岸部一徳

平安時代末期。平家が支配する京の都は荒れ果て、世紀末の様相を呈していた。五条橋では、平家武者が次々と襲われ、人々に“鬼”の仕業と恐れられていたが、その正体は源氏の生き残り、遮那王こと源義経だった。その頃、夢の中で「鬼を退治せよ」との掲示を受けた弁慶は、義経を討つべく立ち上がる。そして五条橋で弁慶が見たものは、希有なる容姿を持ち最強の気を操る美青年の姿だった・・・・。

歴史好きの私にとって、この手の映画が一番許せないというか、嫌いなタイプだ。義経と弁慶の名を出すなら彼らのことは史実に忠実に描くか、あるいは多少誇張してもいいので万人がある程度知っている、あるいは納得する逸話・エピソードを描くか、あるいはギリギリの線で義経がジンギスカンになったというところまでは映画としても許せるが、本作はもはや史実や逸話の域をはるかに逸脱し、何これ?の世界である。義経と弁慶の新解釈の物語と銘打っているが思い上がりも甚だしい。内容は義経と弁慶に全く関係ない。よって、オリジナルのキャラクターで描くべきなのにストーリーやキャラクターに自信がないのだろうか、客の興味を惹くための義経と弁慶というネームバリューの大きいキャラの名を騙ったとしか思えない。だから内容のない、つまらない作品となってしまっている。とても残念。

劇場公開日 2000年10月7日


  1. 邦画-こ

2015-06-24

この空の花 長岡花火物語

★★★★
この空の花 長岡花火物語
鑑賞No:02667
製作:2011年/日本/160分
監督:大林宣彦
出演:松雪泰子/高嶋政宏/原田夏希/猪股南

11年夏、熊本・天草の地方紙記者の玲子が新潟・長岡を訪れる。目的は、中越地震を乗り越え復興し、東日本大震災の被災者をいち早く受け入れた同地を取材すること。そして、長年音信不通だった元恋人からの「長岡の花火を見てほしい」という便りに心ひかれたためだった・・・・。

普通の映画だと思ったら大間違いの映画。ドラマでもなく、ドキュメンタリーでもない、今まで観たことのないジャンルの作品だ。これを無名の監督が作ったのならまだ分かるが、大御所・大林宣彦監督が作ったというのだから驚き。そのチャレンジ精神には拍手喝采。ただ、それだけ独特な作風なだけに万人受けする作品ではない。また、最初、題材は東日本大震災かと思ったが、それにとどまらず、長岡の歴史全般に波及し、ストーリーも一見、支離滅裂するかのごとく飛び飛びだ。けれども何故か妙に惹きこまれるから不思議。160分という長尺ながら飽きさせない内容だった。

劇場公開日 2012年5月12日


  1. 邦画-こ

2015-06-15

この世で俺/僕だけ

★★
この世で俺/僕だけ
鑑賞No:02665
製作:2014年/日本/109分
監督:月川翔
出演:マキタスポーツ/池松壮亮/佐野史郎/野間口徹

元バンドマンで今はしがない中年サラリーマンの伊藤博と、警察官の父親への屈折した思いを抱く不良高校生・黒田甲賀。伊藤はあるテレビ番組を見たことをきっかけに、怪しげな男がコンビニ前に止めた車を思いきって強奪。その様子に何かを感じた甲賀は伊藤を追いかけ、捕まえるが、そこで2人は車の後部座席にあった段ボール箱の中に、ひとりの赤ん坊を見つける。その赤ん坊は街の再開発に反対する政治家・大隈泰三の子どもで、大隈の立候補を阻止したい市長の指示で、ヤクザが偽装誘拐を企てていたことがわかるが・・・・。

面白そうな予感がしたので期待して観たが、大して面白くはなかった。ストーリーに奇想天外な展開あるいは大ドンデン返しなど、予想外のものを大いに期待していたのだが、それがなかったのが大きな原因。また、内容があまりない割には、何か冗長でダラダラした感が否めなかった。109分の作品だが、さっさとやれば半分ぐらいの時間で終わりそうな感じ。ダラダラしている割にはつながりはぎこちなく、スムーズな展開とも言いにくい。リアリティもなく、観ていて、何なのこの映画は?と思ってしまった。

劇場公開日 2015年1月31日


  1. 邦画-こ

2014-08-31

恋の渦

★★★★
恋の渦
鑑賞No:02553
製作:2013年/日本/140分
監督:大根仁
出演:新倉健太/若井尚子/柴田千紘/後藤ユウミ/松澤匠

部屋コンに集まった9人のチャラ男とギャル。目的はイケてないオサムにユウコを紹介することだった。しかし、やって来たユウコのルックスに男たちはドン引きし、コンパは大した盛り上がりも見せず終了。だが、その夜から彼らの浮気や嫉妬、下心が交錯する恋の駆け引きが展開していくが・・・・。

2006年に上演された劇団ポツドールの三浦大輔による同名戯曲で、本音と嘘が入り混じった男女9人の恋をめぐる室内劇の映画化。登場人物はほぼ、部屋コンに参加した9人だが、9人とも役者名も知らない無名?の俳優のため、最初は顔と名前が一致しづらく、ついていけるかな・・・?と思ったが、観ているとだんだん惹きこまれていく展開で、非常に面白かった。舞台劇の映画化だけあって、シチュエーションは男たちの部屋(4部屋)に限られ、そこを舞台に男女の恋模様が描かれる。刻々と変化する恋模様と意外な展開ではあるが、ありがちな恋愛劇で、とても分かりやすかった。それにしても、最後は、女はしたたかでズル賢く、男は単純でバカであることを痛感させられるが、これも現実か・・・?




  1. 邦画-こ

2014-02-08

怖がる人々

★★★

鑑賞No:00396
製作:1994年/日本/117分
監督:和田誠
出演:真田広之/原田美枝子/黒木瞳/佐野史郎


“恐怖”をテーマにした5話のオムニバス。
「箱の中」
深夜のエレベータ。男は美女と乗り合わせるが、エレベータが突然停止したことでその美女が豹変する・・・。
「吉備津の釜」
ふとしたきっかけで紹介してもらった仕事場に向う女が、子供の頃に聞かされた吉備津の釜のおじさんの話を思い出し、不気味に思って・・・・。
「乗越駅の刑罰」
久しぶりに里帰りした男が、無人駅と思って通り抜けようとして駅員に呼び止められ、イビリ始められる・・・・。
「火焔つつじ」
土砂降りの雨の中で知り合った男と女が宿に空きがないため一夜を共に過ごすことになるが、女には何か秘密が・・・。
「五郎八航空」
突然の豪雨のため無人島で男2人は足止めをくらうが、やってきた不定期の飛行機に乗ることに。しかし操縦していたのは事故で操縦できない操縦士の妻だった・・・。


ややコメディの入ったブラックホラーともいうべき作品。1作1作は深みはないが、5作オムニバスということで、バラエティに富んだエピソードが楽しめる。どれも「恐怖」をテーマに、現実ではないだろうがあったら怖いという話ばかり。それぞれのエピソードをより高めているかどうかは出演者の演技力によるところが大きい作品でもある。


  1. 邦画-こ

2014-02-02

ゴジラVSビオランテ

★★★

鑑賞No:00550
製作:1989年/日本/105分
監督:大森一樹
出演:三田村邦彦/田中好子/高橋幸治/金田龍之介


1984年。ゴジラが新宿を襲撃した際、現場に残されたゴジラ細胞を盗み出したものがおり、そのG細胞はやがて中東のサラジア国の手に渡る。その国では遺伝子工学の権威・白神博士がG細胞の研究を行っていた。しかしバイオメジャーの工作で研究所は破壊され、研究成果は消滅、白神博士は愛娘を失ってしまう・・・。


ゴジラシリーズの第17作。1984年にシリーズ再開第1作として製作された「ゴジラ」の続編。平成ゴジラシリーズは対決する怪獣として過去の名のある怪獣を配することで、新旧ファンを取り込もうという穿った見方をしてしまう。列挙しても、キングギドラ、モスラ、メカゴジラ・・・と往年の有名怪獣ばかり。そんな中にあってこの「ビオランテ」は新しい怪獣であり、過去の栄光に捉われないチャレンジ精神を買いたい。ストーリーはやや難解で、子供向きの怪獣映画としては不適かもしれないが、怪獣の造形にしてもストーリー内容にしても、従来のゴジラとはちょっと違っていて興味深い。





  1. 邦画-こ

2013-11-28

GOEMON

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01767
製作:2008年/日本/128分
監督:紀里谷和明
出演:江口洋介/大沢たかお/広末涼子/奥田瑛二


時は豊臣秀吉が天下を治める時代。超人的な身体能力を武器に金持ちから盗んでは貧しい者に分け与える、庶民にとっては英雄の盗賊・石川五右衛門が彗星のごとく現れる。そんな中、五右衛門は盗み出した財宝の中に重大な秘密が隠されている南蛮製の箱を見つけるが・・・。


石川五右衛門の映画だと思って観たら後悔する映画。これが、歴史上の人物や歴史小説の有名人物を配さず、オリジナルのキャストであればそれはそれで評価できたかもしれない。しかし、歴史上の人物を多く配しながら、内容はめちゃくちゃ。監督は既成概念に捉われない自分なりの解釈・感性で撮ったらしいが、あまりにも受入れ側と乖離していたのではないか?映像美は大胆で個性的ともいえるが、あまりにも現実離れしすぎた行き過ぎたアクション、CGの使い過ぎによる非現実性、時代感や国籍すら分からない映像・衣装、そしてストーリーの未熟さを補うためか部分的に史実に頼ったり、歴史上の人物を配することで興味を惹かせようとする小手先の内容。どれもこれも私には肌に合わないことばかりで、この監督がこのスタイルを貫くのであれば、個人的にはもう観ることはないかもしれないと感じられる作品だった。





  1. 邦画-こ

2013-05-23

こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02224
製作:2011年/日本/112分
監督:川村泰祐
出演:香取慎吾/香里奈/速水もこみち/深田恭子


亀有公園前派出所勤務の巡査長・両津勘吉が小学校時代のあこがれの同級生・桃子と偶然再会し、心をときめかせる。そんなとき、警察庁長官の孫娘が誘拐される事件が発生。桃子が事件に巻き込まれていることを知った両津は、真相解明に乗り出すが・・・・。


両津勘吉の漫画でのキャラクターがやはり強烈なので、これを実写で演じるのは難しいと思う。なおさら、その役をアイドルスターが演じるというのは違和感がありすぎて、香取慎吾の頑張りは伝わってはきたが、やはり無理があったことは否めない。ストーリーはまずまずでそこそこ楽しめる内容だが、感動作という色合いが強い作品となっているがゆえに、マンガ本来のコメディさは影をひそめていたのは少し残念。

  1. 邦画-こ

2013-03-12

小森生活向上クラブ

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01918
製作:2008年/日本/108分
監督:片嶋一貴
出演:古田新太/栗山千明/忍成修吾/有森也実


小森正一は食欲不振と不眠症に悩む、大手商社の課長。会社ではやる気のない新入社員に手を焼いていた。そんなある日、電車の中で痴漢の冤罪をなすりつける女たちに怒りが爆発し、その女をホームから突き落として殺してしまう。それを機に小森は一変し、悪を退治することに快感を覚え始め・・・。


サラリーマンの持つ妄想を映像化したという点で分かる部分もあるが、何せ作り方が雑というか、あまりにもバカバカしいので観ていて失笑を超えて恥ずかしくなる映画。B級映画と割り切ってみればそれまでだが、もうちょっと社会派のブラックユーモアになっていれば、特にサラリーマンにはもっと受け入れられるかも!?ロバート・デ・ニーロの「タクシー・ドライバー」がパロディになっているが、それもよかったかどうか疑問。いくつかのエピソードで成り立っているので、深夜のショートドラマで十分のような内容。

  1. 邦画-こ

2012-12-23

極道めし

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02255
製作:2011年/日本/108分
監督:前田哲
出演:永岡佑/勝村政信/落合モトキ/麿赤兒


刑務所の囚人にとって年に一度のごちそう、おせち料理。とある刑務所204房には、毎年恒例の「思い出グルメ対決」があった。それは、人生で一番美味しかった料理の話をし、一番美味しそうな話をした者が元日のおせち料理を1品ずつもらえるのだ。新人の健太は思い出の味などなかったが、仲間の話を聞いているうちに・・・・。


グルメ映画だが、出てくる料理は贅沢なもの、高級なものではなく、普通の料理。ただ、語りべの思い出、思い入れとも相まって、どの料理もそれなりにおいしそうに感じられる。これは映画のストーリーだけでなく、観ている側にも1つや2つは思い出の料理があり、それが重なって思い出されるからかもしれない。ラスト、主人公が元恋人のラーメン屋に行くが、何も告げずに黙ってラーメンを食べて店を出ていくシーンはとても切なかった。

  1. 邦画-こ

2012-12-18

ゴールデンスランバー

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01963
製作:2010年/日本/139分
監督:中村義洋
出演:堺雅人/竹内結子/吉岡秀隆/香川照之


首相の凱旋パレードが始まった仙台市内の大通りで突然、爆発が発生し首相が暗殺されるという大事件が起こる。大学時代の旧友に誘われ、現場近くにいた宅配ドライバーの青柳は、銃を構えた警官が近づいて来るのを見て、とっさに逃げてしまう。首相暗殺犯に仕立てられた青柳に、その後、彼に不利な証拠が次々と明るみにされ・・・・。


突っ込みどころは満載の映画。よって評価は大きく分かれる映画だと思うが、あえて★4つとした。あまり理屈や理由、リアリティを求めず、オズワルドにされた男の生き様、逃げ様だけを楽しめば、十分楽しめる。また前代未聞の暗殺犯とされた堺雅人の飄々とした演技にも好感が持てる。さらにストーリーの各所に散りばめられた伏線は後半、美味く活きており、小気味名な感動を感じる。一方、小技はきめ細かいが、肝心の大きな謎は解決も解説もされず、やはり不満と消化不良感は残る。また通り魔殺人犯が主人公に絡んでいくところはあまりにも不自然で違和感の感じる部分ではあった。

  1. 邦画-こ

2012-11-09

交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01967
製作:2010年/日本/123分
監督:松田秀知
出演:米倉涼子/陣内孝則/林遣都/津川雅彦


私用で北海道に行くために羽田空港を訪れた玲子は、先日交渉に当たった現金強奪事件の人質だった青年を目撃する。青年の不審な行動に胸騒ぎを覚えた玲子は、青年を追って同じ飛行機に乗り込む。やがて、その飛行機はハイジャック犯に乗っ取られてしまう・・・。


これも最近流行のTVドラマの劇場版。普通なら観ない部類の映画だが、予告編でハイジャックが題材のような映画だったので、興味を持って観た。予告編通り、ハイジャックもので、その点では予想を裏切らなかったが、(TVドラマを見てないので詳しくは分からないが)これはタイトル通り、交渉人(ネゴシエーター)が主役の映画では?としたら、主人公である交渉人の活躍するシーンは皆無ではなかったか?しいて言えば陣内孝則演じる主人公の上司と犯人との間で交渉はあるが、それはあくまでハイジャック犯の要求を聞いているだけで決してネゴシエーションではなかった・・・・。あと色々とつっこみどころは満載で、さすがにそこまでは・・・というのもいくつもあったが、個人的には意外と楽しめた。ただ、ラストでいくつか意外などんでん返しがあるかと思ったが、当初の振りに比べ、オチはありふれたものだったのがイマイチ残念。

  1. 邦画-こ

2012-11-04

交渉人 真下正義

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01285
製作:2005年/日本/128分
監督:本広克行
主演:ユースケ・サンタマリア/寺島進/小泉孝太郎/國村隼


クリスマス・イブの東京で地下鉄の最新鋭実験車両が何者かに乗っ取られる。雪乃とデートの約束をしていた警視庁刑事部交渉課準備室課長の真下は室井管理官より呼び出され、犯人との交渉を命じられる。早速、列車指令室に出向いた真下は犯人との交渉を始めるが・・・・。


大人気TVドラマシリーズ「踊る大捜査線」から誕生したスピンオフ・ムービー。警視庁初の交渉人・真下正義を主人公とし、地下鉄テロとの対決を描く。「踊る大捜査線」のからの大きなリンクはなく、登場人物も主人公の真下正義をはじめ、恋人の雪乃、室井管理官など一部に限られる。ただし、さすがに細部では数々のリンクがあって面白い。役者も寺島進や國村隼などの個性的な俳優が新たに参加し、違った魅力を醸し出している。映画的には「踊る大捜査線」とはかなり異なった印象で、全く違った映画となっているが、頭脳戦を中心とした息詰まる展開は見どころ。

  1. 邦画-こ

2012-10-26

こわい童謡 -裏の章-

★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01464
製作:2007年/日本/79分
監督:福谷修
出演:安めぐみ/松尾敏伸/津田寛治/多部未華子


聖蘭女学院合唱部で起こった大量殺人事件の惨劇から5年。深夜の校舎から童謡が聞こえるという噂から、TVクルーが取材に訪れ、音響分析官・響子も取材に同行する。響子は校内の不穏な空気を察し、5年前の事件に関わる音声データを基に独自の調査を始める。しかし、取材が進むにつれ、TVクルーが次々と異変に襲われていく・・・。


「こわい童謡 -表の章-」の謎解き編という位置づけの本編。単なる心霊現象としてでなく、音声データを基に科学的に解明しようとするアプローチは斬新だったが、音(超低周波)と心霊現象との関係は何となく理解できるが、それと殺人は結びつきにくく、さらに殺人と童謡の関係も説明不足で、納得のいく解決とは言いがたかった。さらに拙い演技の役者が多い中、最後はTVクルー全員がおかしくなってしまうという低俗なホラーっぽくなったのは興ざめだった。映画というよりTVドラマスペシャル程度の内容であり、まして2部作にする必要のない作品と感じたのは私だけでしょうか・・・?

  1. 邦画-こ

2012-10-25

こわい童謡 -表の章-

★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01462
製作:2007年/日本/74分
監督:福谷修
出演:多部未華子/近野成美/悠城早矢/秦みずほ


東京の名門校、聖蘭女学院に転校してきた彩音は奇妙な幻聴に悩まされていた。そんな時、ルームメイトで同じ合唱部に所属する奈々香が飛び降り自殺をする。死の直前、奈々香は童謡「かごめかごめ」を口ずさんでいた。その後、合唱部の女生徒が次々と失踪する。そしてその度に彼女らは彩音の前で「とおりゃんせ」や「はないちもんめ」などの童謡を口ずさんでいた・・・。


何とも訳の分からない映画。夢なのか現実なのか境がはっきりせず、次々と死んでいく(あるいは失踪する)時に口ずさまれる童謡と死の関係も全く分からない。結局何も分からないまま、合唱部は顧問の先生も含め全員死んじゃうの?といった感じでの終わり方には不満たっぷり。またホラー映画なんだろうけど、ちっとも怖くないのも不満の一因。まー、これは前編(謎編)らしく、後編ですべての謎が解けるらしいので、後編に期待したいところ。昔から、その歌詞に対して色々な解釈がなされてきた童謡「かもめかもめ」「はないちいもんめ」などをどのように解釈し、表の章の謎を解決して溜まった不満をスッキリさせてくれるか期待したいところ。

  1. 邦画-こ

2012-09-13

孤高のメス

★★★★+


シネマ大好き!
鑑賞No:02022
製作:2010年/日本/126分
監督:成島出
出演:堤真一/夏川結衣/吉沢悠/中越典子


89年、大学病院との癒着で腐敗したさざなみ市民病院に、ピッツバーグ大学で肝臓移植も手がけた外科医・当麻が着任する。彼は優れた技術と、患者を救いたいという強い信念で、次々と困難なオペを成功させていく。彼の行動は、旧態然とした病院を活気付けていく反面、彼を快く思わない医師たちからは反発を招いていく。そんな中、市長が末期の肝硬変で倒れ、病院に運び込まれてくる・・・・。


北野武監督の「アウトレイジ」を観た直後の鑑賞だっただけに、この両極端にあるともいえる作品が描く「命」の重さの違いを痛感した。「アウトレイジ」があまりにも軽く、まるで虫けらのように描かれている「命」を、本作では何物にも代えがたい尊いものとして描いている。その目の前の命を何としても救おうとして奮闘する外科医を堤真一が好演しているが、その姿勢はまさに“孤高”である。ただし、とっつきにくそうな雰囲気もありながら、都はるみの歌を愛し、手術中に都はるみの歌を流すことをスタッフに反対されると子供のように脹れるところなどは人間味があって好感が持てた。現代医療の問題も取り上げながら、法に触れる恐れを冒してまで生体肝臓移植に挑む医師の感動作。我が子の臓器提供を申し出る母親の苦渋の決断には涙してしまう。

  1. 邦画-こ

2012-09-07

ごくせん THE MOVIE

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02017
製作:2009年/日本/118分
監督:佐藤東弥
出演:仲間由紀恵/亀梨和也/生瀬勝久/三浦春馬


ヤンクミこと山口久美子は新たに赤銅学院高校3年D組の担任になっていたが、新しい生徒たちはなかなかヤンクミに馴染んでくれず手を焼いていた。そんな彼女の前に、かつての教え子・小田切が教育実習生として赤銅学院にやってくる。大喜びのヤンクミだったが、卒業生の一人が警察沙汰で追われ行方不明に・・・・。


これもTVドラマの劇場版につき、人物関係や設定がイマイチ分からないまま観たので、やはり知っている人よりは面白さ半減なのかもしれない。それにしても、70年代の熱血学園ドラマを彷彿させるがごとくのヤンクミの台詞には感動を大きく飛び越えて観ていて恥ずかしくなる。さらにアクションはついてきていないが喧嘩も強すぎるし、見た目と違って生徒からは女性として評価されていないし、といったビジュアル面ではどうもチグハグ感が否めない作品。「TRICK」でも共演している仲間由紀恵と生瀬勝久のやり取りがある意味一番面白いが、TVのスペシャル版の域を出ない作品ではある。

  1. 邦画-こ

2012-08-08

告白

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02031
製作:2010年/日本/106分
監督:中島哲也
出演:松たか子/岡田将生/木村佳乃/高橋努


ある中学校の終業式直後のホームルームで、担任の森口悠子は37人の生徒の前で告白を始める。自分の娘が死に、警察には事故死と判断されたが、実は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたと・・・・。事件に関わった人々の告白によって真相が明らかになっていく中、犯人に対し森口が与えた壮絶な罰によって犯人の生徒に対する復讐が遂げられていく・・・・。


冒頭からいきなり始まり、延々と30分にわたる松たか子演じる森口悠子の告白。その内容は衝撃的で、彼女の淡々とした口調に空恐ろしい恐怖を感じながらも、告白内容に惹きつけられていく。松たか子によるメインの告白はこの30分間で、内容的には完結しており、ショートストーリーとしても成り立っている。しかし、この告白後、後日譚のような内容が実は本編であり、告白内容よりも衝撃的な展開をしていく復讐劇となる。直接的には手をほとんどかけず、精神的にじわじわと追い込んでいき、自分と同じ最愛のものを失う恐怖と悲しみを味合わそうとする究極の復讐に、戦慄を覚えながら見てしまった。主人公の気持ちも分かるが、決して後味のよい映画ではない。ただ、主人公の一方的な告白とせず、関係者それぞれの立場からの告白を交えていることで事件の真相により迫ることができる。

  1. 邦画-こ

2012-07-21

ゴーストライターホテル

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02268
製作:2011年/日本/81分
監督:伊東寛晃
出演:阿部力/坂本真/池田鉄洋/世界のナベアツ


今まで1度も本を書き上げた事の無い作家志望の内海文一は、他人の本の書評を書く事で生計を立てていたが、浪費家の妻・尚子には愛想を尽かされ、大学時代の同期・鷺宮は人気作家となり、大きな差をつけられていた。そんな時、かつての文豪たちがお忍びで宿泊し作品を仕上げたという「本天堂」というホテルに泊まり執筆を試みるが・・・・。


面白そうな設定だったので期待して観たが、全くの期待外れ。特にゴーストとして出てくる文豪たちを演じているのはお笑いタレントのオンパレードで、自分のキャラやネタを前面に出してくるので、文豪というイメージは全くなく、全然入り込めなかった。また、文豪たちと一緒に生み出す作品も続編というスタイルだが内容が全く不透明なため、リアリティもなく、吉本新喜劇の枠を出ない程度の作品さにただ残念。

  1. 邦画-こ

2012-07-18

恋の罪

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02259
製作:2011年/日本/144分
監督:園子温
出演:水野美紀/冨樫真/神楽坂恵/児嶋一哉


ラブホテル街のアパートで女の死体が発見される。事件担当する女刑事・和子は、仕事と幸せな家庭を持つにもかかわらず、愛人との関係を断てないでいた。謎の猟奇殺人事件を追ううちに、大学のエリート助教授・美津子と、人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦・いずみの驚くべき秘密に触れ引き込まれていく和子だったが・・・。


「淋しい熱帯魚」ほどのグロテスクさはなかったが、園子温監督の持つ独特の世界観というか映像感性は共通のものを感じた。しかし、内容は分かりにくかった。分かりにくいというより、何を描きたかったのか?意味が分からなかった。ただ、やたら意味のないヌードシーンが多く、特に冒頭の水野美紀のヘアーヌードには驚いたが、ストーリーとは全く関係ない、無意味なシーン。単なる話題作りのためだけか?鬼才と呼ばれている監督だが、その良さは全く理解できない作品。

  1. 邦画-こ

2012-07-16

今度は愛妻家

★★★★
シネマ大好き!


鑑賞No:02036
製作:2009年/日本/131分
監督:行定勲
出演:豊川悦司/薬師丸ひろ子/水川あさみ/濱田岳


かつては売れっ子カメラマンとして知られていた北見俊介だったが、今は仕事もせず、だらだらした生活を送っていた。そんなダメ亭主を支えていたのは妻さくらだったが、ある日、さくらから「子供を作る気がなかったら別れて」と告げられる。そんなさくらにも何とかその場しのぎぎをしていたが、オーディション用の写真撮影に来た蘭子といい仲になりそうなところをさくらに見つかって・・・・。


ダメ亭主にとうとう愛想を尽かして離婚を突きつける妻。本当は愛しているのに、本当はそばにいてくれないと困るのに、口でそれをうまく表現できず、悪態をついては二人の仲は最悪の方向に。実際現実でも増えている熟年離婚ってこうなのか?とつくづく考えさせられる。この映画を観ていると、やっぱり男って馬鹿で単純で子供だなぁと思ってしまう。でも実は違っていた。何もかも違っていた。男が馬鹿で単純で子供だなぁということは違ってないけど、ラストは今までの感情を覆させられる。どうなるかと思っていたこの夫婦のこの結末とは・・・。トヨエツと薬師丸ひろ子もいいけど、石橋蓮司演じるオカマの存在も大きい。ラストは涙する映画。

  1. 邦画-こ

2012-07-02

コクリコ坂から

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02263
製作:2011年/日本/95分
監督:宮崎吾朗
声の出演:長澤まさみ/岡田准一/竹下景子/石田ゆり子


1963年の横浜。松崎海は高校二年生。父を海で亡くし、仕事を持つ母・良子をたすけて、下宿人もふくめ6人の大世帯の面倒を見ている。そんな海の通う高校で老朽化した文化部部室の建物「カルチェラタン」の取り壊し計画が持ち上がる。そして、部室棟を守ろうとする少年・俊と出会った海は、俊に心を寄せていく。二人は順調に距離を縮めていくが、ある日を境に、急に俊がよそよそしくなって・・・。


今の世代の高校生にはどう映ったか分からないが、昭和の良き時代の、高校生の初々しいラブストーリー。主人公2人の意外な関係を知った時は思わずストーリーのせつなさに胸を締め付けられたが、よく考えると、2人が異母兄弟だとあまりにもドロドロしすぎてジブリっぽくなくなるので、ラストで明かされる真相で納得。家族や下宿人、生徒たち、そして粋な理事長までいい人ばかりの登場人物群なので、気分よく見れる映画。ただし涙を誘うシーンはあるよ。





  1. 邦画-こ

2012-05-25

ゴースト もういちど抱きしめたい

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02099
製作:2010年/日本/116分
監督:大谷太郎
出演:松嶋菜々子/ソン・スンホン/鈴木砂羽/樹木希林


女実業家として成功していた星野七海は、ある夜、ひょんなことから陶芸家を目指す韓国人青年ジュノと出会う。またたく間に惹かれあった二人はやがて結婚し、幸せな日々を送っていた。しかしある日、七海は引ったくり犯のバイクにはねられ、命を落としてしまう。本来なら天国に向かうはずの七海だったが、ジュノのそばを離れられずにゴーストとして現世に留まることに・・・・。


いうまでもなく、1990年製作のハリウッド映画「ゴースト ニューヨークの幻」の日本版リメイク。出演者の人物設定やゴーストが男女逆転しているものの、基本のストーリー展開はオリジナルとほぼ同じなので、新規性はない。むしろ、松嶋菜々子演じる七海が有名な若き女実業者であったり、二人の出会いが酔っ払ってのナンパだったりと、純愛物の割に設定に興ざめする部分はある。また松嶋菜々子以外はあまり描かれておらず(犯人たちの関係など)、松嶋菜々子のためのような映画で、ネタ切れ感と韓流ブーム頼り感は否めない。霊媒師を演じた樹木希林のみオリジナル感を見事に踏襲していた。

  1. 邦画-こ