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2019-08-05

サムライマラソン

★★(2.0)
wサムライマラソン
鑑賞No:02930
製作:2019年/日本/104分
監督:バーナード・ローズ
出演:佐藤健/小松菜奈/森山未來/染谷将太

。外国の脅威が迫る幕末の世。安中藩主・板倉勝明は藩士を鍛えるため、15里の山道を走る遠足を開催することに。しかし行き違いによって幕府への反逆とみなされてしまい、安中藩取り潰しを狙う刺客が藩士不在の城に送り込まれる。遠足参加中に藩の危機を知った安中藩士の唐沢甚内は、計画を阻止するべく走り出す・・・・。

日本のマラソンの発祥と言われる史実「安政遠足(あんせいとおあし)」を題材に執筆した小説「幕末まらそん侍」の映画化ということで歴史好きには期待が高まった。また、原作の土橋章宏は「超高速!参勤交代」で第8回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した脚本家・作家で、ついつい「超高速!参勤交代」のイメージでイメージが膨らんだ。ネット上では評価が分かれているそうだが、私は最初に勝手に作られた自己イメージの影響もあって、落胆させられざるを得なかった。特に前半はストーリーもブツ切りで分かりにくく、背景や登場人物についても説明が少ないので、何をゴールに今、何を描かれているのか、ぼんやりしたまま進行するのであまり映画に入り込めなかったのが正直な感想。

劇場公開日 2019年2月22日



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2019-06-26

最後の猿の惑星

★★+(2.5)
w最後の猿の惑星
鑑賞No:00084
原題:Battle for the Planet of the Apes
製作:1973年/アメリカ/93分
監督:J・リー・トンプソン
出演:ロディ・マクドウォール/クロード・エイキンズ

人類と猿類との戦争はついに核戦争へと発展し、両者はほとんど全滅してしまう。その中でわずかに生き残った猿類のリーダー、シーザーは未来を予知できた両親が残したといわれるビデオを発見し、人類との共存を目指すようになる。しかし、ミュータント化した人類が猿の都を攻撃してきて激しい戦闘が繰り返されることに・・・。

「猿の惑星」シリーズ最終章。衝撃的な第1作から、その後日譚ともいえる第2作、チョット視点を変えて舞台を現代の地球にした第3作と、インパクトは薄れながらも「猿の惑星」の世界を広げていったシリーズだが、最後はなんかむりやり辻褄を合わせながら丸く収めたといった感が強い。でも結局、矛盾が多く、第1作のような衝撃さは微塵もない、あまり意味のない結末編となったのは残念。第3作目まではなんとか面白いシリーズで期待もあっただけに落胆した。

劇場公開日 1973年7月21日



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2018-05-06

サンクタム

★★★+(3.5)
wサンクタム
鑑賞No:02223
原題:Sanctum
製作:2011年/アメリカ・オーストラリア/109分
監督:アリスター・グリアソン
出演:リチャード・ロクスバーグ/リース・ウェイクフィールド

パプアニューギニアの密林地帯にあるエサーラ洞窟を調査中の探検家フランクと息子のジョシュらだったが、調査費用の出資者カールと恋人ヴィクトリアが洞窟に到着したころ、サイクロンが発生し、地上への唯一の出口がふさがれてしまう。豪雨により大量の水が洞窟に流れ込む中、フランクたちは洞窟が海につながっていると信じて前人未到の水路を進んでいくが・・・・。

名作「ポセイドン・アドベンチャー」の洞窟版ともいえる内容。サイクロン発生のため、閉じ込められた洞窟に大量の水が流れ込んできたために脱出を試みる探検家たち。しかし、脱出の過程の中で一人また一人、脱落していく。また、極限状態にあって、人間の本性をさらけ出しながらも生きるために必死になる姿もまさに「ポセイドン・アドベンチャー」と瓜二つ。ストーリーには新鮮味はないが、それでも最後まで息を突かせない。閉所恐怖症の人にはちょっと辛いかもしれない映画。

劇場公開日 2011年9月16日



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2018-04-22

裁判長!ここは懲役4年でどうすか

★★★(3.0)
w裁判長!ここは懲役4年でどうすか
鑑賞No:02108
製作:2010年/日本/96分
監督:豊島圭介
出演:設楽統/片瀬那奈/螢雪次朗/村上航

売れないライターの南波タモツはある日、映画プロデューサーの須藤光子から愛と感動の裁判映画の脚本執筆を依頼され、取材のために裁判を傍聴することに。しかし、プロデューサーの求める愛と感動の裁判にはなかなかめぐり合えず時間だけが過ぎていった。そんな頃、傍聴席で知り合った傍聴マニアの西村たちと知り合ったタモツはやがて彼らと行動をともにするようになり・・・・。

大学の専攻が法学部だったので実習で法廷見学いわゆる傍聴を体験しましたが、こういっては非常に不謹慎ですが、つまらないドラマよりも百倍も面白いです。何といってもそこで展開されるドラマは作り物ではなく事実であり、人間臭さが満載で人間の愚かさ、滑稽さ、優しさ、小賢しさなどが詰まっているからです。そんな要素が詰まった映画かと思って鑑賞しましたが、どのエピソードも軽く、中途半端でちょっと残念。それでもラストの裁判では何か心に残るエピソードに・・・と期待しましたが、ええっ!的結末でもう唖然です。裁判という素材はいくらでも面白くできる素材なので、作り手の力不足と言わざるを得ない作品です。でも気楽に観るにはそれなりに楽しめます。

劇場公開日 2010年11月6日



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2018-03-26

散歩する侵略者

★★★+(3.5)
w散歩する侵略者
鑑賞No:02889
製作:2017年/日本/129分
監督:黒沢清
出演:長澤まさみ/松田龍平/高杉真宙/恒松祐里

数日にわたって行方がわからなくなっていた夫・真治が、まるで別人のように優しくなって帰ってきたことに戸惑う妻・鳴海。それ以来、真治は毎日どこかへ散歩に出かけるようになる。同じ頃、町で一家惨殺事件が発生し、不可解な現象が続発。取材を進めるジャーナリストの桜井は、ある事実に気づく。不穏な空気が町中を覆う中、鳴海は真治から「地球を侵略しに来た」という衝撃的な告白を受ける・・・・。

宇宙人が地球侵略に来るという、極めてよくありがちな設定だけど、何とものんびりした侵略モノかという印象の作品。まず、侵略者は3人。宇宙人自体は形を持たないため、人間に憑依して存在する。ただ、物理的に体は奪い取れても、精神的な面で分からない概念が多く、理解するために他の人にイメージさせてその概念を奪い取ることで理解を深めていく。それがそんなに急ぐわけでもなく、淡々と行われていく。一体、地球侵略するまでにどれくらいかかるのか分からないぐらい長期的な侵略であることが面白いというか、もはやギャグである。あまりにのんびりした侵略であることが「散歩する」というタイトルにも表れている。期待したよりは大したことが無かった作品。

劇場公開日 2017年9月9日



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2018-03-22

三度目の殺人

★★★+(3.5)
w三度目の殺人
鑑賞No:02888
製作:2017年/日本/124分
監督:是枝裕和
出演:福山雅治/役所広司/広瀬すず/満島真之介

勝つことにこだわる弁護士・重盛は、殺人の前科がある男・三隅の弁護を仕方なく担当することに。解雇された工場の社長を殺害して死体に火をつけた容疑で起訴されている三隅は犯行を自供しており、このままだと死刑は免れない。しかし三隅の動機はいまいち釈然とせず、重盛は面会を重ねるたびに、本当に彼が殺したのか確信が持てなくなっていく・・・。

ストーリーは意外と単純で分かりやすい。しかし、観終わっても実はよく分からず、モヤモヤ感が残る。それは結論というか、真相が明らかにされないまま終わるからだ。監督としては、真相を明らかにしないことで観客それぞれに答えを求めるという手法を取っているらしい。斬新と言えるかもしれないが、ズルいともいえる。ただ、真相といっても考えられるパターンは3つしかない。①咲江のために三隅が殺した、②咲江が殺し、三隅が咲江を庇って自白、③咲江と三隅が協力して二人で殺した、の3つである。どれをとっても斬新な真相とはいえない。そのために真相を明らかにしないという逃げ方をしたようにしか思えない。別の見方をすると、司法の現実に対する批判のようなコメントも見るが、それならばその点をもっと強調して欲しかった。

劇場公開日 2017年9月9日



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2018-03-09

西遊記

★★★+(3.5)
w西遊記
鑑賞No:01470
製作:2007年/日本/120分
監督:澤田鎌作
出演:香取慎吾/内村光良/伊藤淳史/深津絵里

2006年1月からTV放送された人気ドラマの映画化。「西遊記」の中で最も有名な強敵、金角・銀角が登場するエピソードを描いている。天竺を目指す三蔵法師と孫悟空・沙悟浄・猪八戒の一行は砂漠の中にある街に立ち寄る。そこで勇猛な姫・玲美から、妖怪大王の金角・銀角によって亀にされた両親お助けて欲しいと懇願される。一行は金角・銀角退治のため、彼らが潜む臥龍山に向かうが・・・。

正月に子供と一緒に観るには最適の映画。何も考えずにボォーと観るのがお勧め。TV版はじっくり観たことはなかったが、子供たちがTVで観ているのを何気に見たことはあったので、キャラクターに違和感は感じなかった。なお、評価点は大人の観点と子供の観点の中間で評価しています。(大人的には少し甘い評点、子供的は少し辛い評点というところでしょうか?)SFXにはそれなりにお金をかけているのか、まずまず見ごたえのある映像で満足でした。またストーリー的にも、西遊記で一番面白いエピソードを持ってきたらしく、これもまずまずでした。軽いタッチが多いのも、TV版からの流れなのか?子供向けとしてみた場合はいいノリなのかなという感じでした。全体的に見て感じたのは、まさに「水戸黄門」だなということ。三蔵法師が黄門様で、悟空・沙悟浄が助さん格さん、猪八戒がうっかり八兵衛といったところ?
悪巧みをするお代官様・悪徳商人が金角・銀角で、黄門様一行に助けを求める町娘が玲美という感じでしょうか?(ピッタリ水戸黄門に当てはまります) 妖怪同士の対決なので、妖術を駆使した対決かと思いきや、対決シーンの大半は殺陣というのもこんな感想を抱かせる一因でした。(唯一決定的に違うのは、お決まりの印籠で「控えお~ろ~」がないこと!?) 前半のにせ三蔵法師一行にも笑えた。キャスト的にも良かったので、欲を言えばもう少し絡んで欲しかった。

劇場公開日 2007年7月14日



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2017-12-22

最後の忠臣蔵

★★★★(4.0)
w最後の忠臣蔵
鑑賞No:02120
製作:2010年/日本/133分
監督:杉田成道
出演:役所広司/佐藤浩市/桜庭ななみ/山本耕史

赤穂浪士の討ち入り後に、切腹の列に加わることを許されず、大石内蔵助から「真実を後世に伝え、浪士の遺族を援助せよ」と密命を受け、生き延びることになった寺坂吉右衛門。彼は討ち入りから16年、その密命を全うするため、全国を歩き回っていた。そんなある日、吉右衛門は偶然、ある男を見かける。それは、討ち入り前夜に忽然と姿を消した瀬尾孫左衛門だった。彼もまた、大石内蔵助から密命を受けて、討ち入りに参加せず、これまで生き延びていたのだが・・・・。

忠臣蔵といえば、江戸城松の廊下での浅野内匠頭の刃傷事件、そして赤穂浪士の吉良邸討ち入りが有名であり、欠かされることなく必ず描かれる定番シーンだが、本作は忠臣蔵といっても後日譚に重きを置いており、主役も討ち入り後に生き延びた寺坂吉右衛門と瀬尾孫左衛門のため、これらの超有名シーンはほとんど割愛されている。よって従来の忠臣蔵とはちょっと違ったイメージになっているが、定番の内容ではないため、かえって新鮮。武士の鑑として褒め称えられた四十七士とは正反対に、討ち入りに参加しなかった赤穂浪士やその家族にスポットを当て、忠臣蔵の裏舞台で後々まで苦しんだ人々がいたことは今まで意識しなかったため、新たな忠臣蔵の側面を見せつけられた感じがする。

劇場公開日 2010年12月18日



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2017-11-05

3月のライオン 後編

★★★+(3.5)
w3月のライオン 後編
鑑賞No:02876
製作:2017年/日本/139分
監督:大友啓史
出演:神木隆之介/有村架純/倉科カナ/染谷将太

川本3姉妹との出会いから1年がたち、今年も獅子王戦トーナメントが始まるが、最高峰を目指す棋士たちには、さまざまな試練が待ち受けいた。一方、川本家に3姉妹を捨てた父親が突然現れ、耳を疑うような要求を突き付けてくる・・・・。

羽海野チカの大ヒットコミックの実写映画化2部作の後編。将棋をテーマに対局シーンの多かった前編。この流れから後半は伊藤英明演じる後藤九段、そして加瀬亮演じる宗谷名人との対決が主軸かと思いきや、後編はちょっと趣が異なり、3姉妹の次女のいじめ問題、零の義姉の愛人・後藤九段の妻の死、そして3姉妹の父の不倫問題など、将棋とは直接関係ない重いテーマが次々と出てきて、将棋そのものは少し脇に置かれた感じ。そのため、肝心の後藤九段との対決シーンは前半ほどの迫力はなく、宗谷名人とは対決直前でジ・エンドと、何とも消化不良感の残るラストだった。一方、有村架純の憎まれ役の熱演、対照的に倉科カナのファンになりそうなくらいのイイお姉さん役が光った。

劇場公開日 2017年4月22日



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2017-10-30

3月のライオン 前編

★★★★(4.0)
w3月のライオン
鑑賞No:02875
製作:2017年/日本/138分
監督:大友啓史
出演:神木隆之介/有村架純/倉科カナ/染谷将太

幼い頃に交通事故で両親と妹を亡くし、父の友人である棋士・幸田に引き取られた桐山零。深い孤独を抱えながらすがりつくように将棋を指し続けてきた零は、中学生でプロ棋士の道を歩みはじめる。しかしある事情から幸田家での居場所を失い、東京の下町でひとり寂しく暮らしていた。そんなある日、和菓子屋を営む川本家の三姉妹と知り合った零は、彼女たちとの賑やかで温かい食卓に自分の居場所を見出していく・・・・。

羽海野チカの大ヒットコミックを実写映画化した2部作の前編。将棋の話で2部作?という思いで観始めたけど、内容は意外と濃く、丁寧に描いているので見ごたえがある。ややテンポが遅く、冗長に感じる嫌いはあるが、登場人物も脇役まで細かく設定して人物像がよく分かるように描いているため、主人公だけでなく、それぞれの人物に感情移入ができる点も奥が深い。そういえば、最近の傾向として2部作作品は増えており、「ちはやふる」のカルタのように、これまでスポットが当たりにくかったテーマを取り上げる風潮の一つだと感じられた。ただ、個人的な問題点として、将棋にあまり詳しくないことがあった。結構、対局シーンが出るが、優位なのか不利なのか分からないので、その点はリアルタイムに楽しめなかったのは残念。キャストを見ても、名人役として風格が半端ない加瀬亮、特殊メイクで全く別のキャラクターを創出した染谷将太、これまでのイメージとは真逆の憎まれ役を演じながらもどこか翳があり大人の女の色気も醸し出す有村架純など、見どころは多い。

劇場公開日 2017年3月18日



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2017-10-28

サード

★★★(3.0)
wサード
鑑賞No:00296
製作:1978年/日本/103分
監督:東陽一
出演:永島敏行/吉田次昭/森下愛子/志方亜紀子

高校野球の3塁手として活躍していたサードは、友人のⅡBと女の子ふたりで、“どこか大きな町へ行こう”と話し合う。そのためにはお金が必要だと4人は売春を始める。が、ある日客のヤクザとトラブルになったサードは傷害事件を起こしてしまい少年院へ入れられてしまう・・・・。

画面から滲み出る雰囲気は、寺山修二ワールドが醸し出す独特な世界観からくるのだろうか。何とも言えない気だるさ、閉塞感は70年代特有のものなのか。青春時代の様々な形をこのような視点から見た映画としては異色の作品と言える。今見ると、あまりにも初々しく、けれども息吹や汗臭さは間近に感じられるようなリアル感がある永島敏行と森下愛子の演技が映像として記憶に残る作品。

劇場公開日 1978年3月25日



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2017-09-25

サバイバルファミリー

★★★★(4.0)
wサバイバルファミリー
鑑賞No:02873
製作:2017年/日本/117分
監督:矢口史靖
出演:小日向文世/深津絵里/泉澤祐希/葵わかな

東京で暮らすごく平凡な一家、鈴木家。当たり前のように電化製品に囲まれた生活を送っていたある日、電気を必要とするあらゆるものがなぜか使えなくなり、東京は大混乱に陥ってしまう。交通機関や電話、ガス、水道まで完全にストップした生活に人々が困り果てる中、鈴木家の亭主関白な父・義之は、家族を連れて東京を脱出することを決意するが・・・・。

原因不明の電気消滅によって廃墟寸前となった東京から脱出した一家の奮闘をコミカルに描いたサバイバルドラマ。ライフラインが止まり、それに完全に依存した生活をしていた人々は大混乱に陥る。初期段階ではすぐ回復するだろうとの楽観視から仕事のため会社に行ったり、地域コミュニティにおいても互いに団結・協力して乗り切ろうとの気運があるが、事態が長期化するに従って、利己的な考えや行動が目立つようになり、異常な雰囲気になっていく。そして、東京脱出を試みる鈴木家はあろうことか、自転車で妻の実家のある鹿児島に向かうという暴挙に出て、行く手で様々な困難に見舞われるというのが本作の中心となっている。内容的には非常事態における人間の行動・心理がよく描かれていて面白かったが、特に目新しさはあまりなく、ありがちな内容。日頃、コミュニケーションの乏しい家族が、この非常事態を通して次第に心を通わせていくといった展開もありきたりといえばありきたり。本作は2003年に起こった来たアメリカ大停電がヒントらしいが、この大アクシデントも29時間で回復したにもかかわらず、本作の非常事態は2年半続くというリアル感なしを通り越した設定なのがチョット気になった。東京から鹿児島までの移動時間はストーリー上、必要なのはわかるが、リアル感が全くないのだ。それにこれだけの大アクシデントに対する原因が明らかにされなかったのには消化不良感が残った。(本筋とは直接関係ないと言えば関係ないが・・・)

劇場公開日 2017年2月11日



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2017-07-08

さくらん

★★
さくらん
鑑賞No:01433
製作:2007年/日本/111分
監督:蜷川実花
出演:土屋アンナ/椎名桔平/木村佳乃/成宮寛貴/菅野美穂

8歳で遊郭「玉菊屋」に売られたきよ葉は最初何度も逃亡を試みては連れ戻され折檻されていたが、やがて花魁・粧ひの挑発で吉原一の花魁を目指すことになる。やがて成長したきよ葉はライバルの高尾との争いに勝ち、花魁の座を勝ち取るが・・・。

吉原の遊郭を舞台に女の意地と儚い恋を描く安野モヨコの原作コミックの映画化。今までにない感覚の遊郭ものを製作しようとしたと思われるが、至る面でかみ合っていなかったように思われる。まず主演の土屋アンナは一人浮いていた感じがしたし、どうしても感情移入ができなかった。音楽は椎名林檎が担当していたらしいが何か映画と違和感があったし、写真家が映画監督ということで映像美が話題になったがやたら“赤”が目に付き思っていたほどの感動は感じなかった。また個人的な印象だけだが、脇の菅野美穂や木村佳乃などが好演していたので余計に土屋アンナの素人っぽさが気になった。(原作は読んでいないので、原作にあっているのかもしれませんが・・・)

劇場公開日 2007年2月24日



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2017-07-02

サイレン

★★★+
サイレン
鑑賞No:01298
製作:2005年/日本/86分
監督:堤幸彦
出演:市川由衣/田中直樹/阿部寛/西田尚美

天本由貴は病弱な幼い弟の静養にために、父と3人で夜美島に引っ越してきた。しかし島民の視線は冷たく、隣に住む女性からは「サイレンが鳴ったら外に出てはならない」と忠告される。それは29年前に起こった全島民消失事件から来る島の言い伝えだった。以降、由貴の周辺で奇妙な現象が起こり始める・・・。

「サイレンが鳴ったら外に出てはならない」という宣伝コピーが焼きついていたわりにストーリーは全く知らなかったのだが、予想していた内容とは大幅に違っていて、意外な展開となった。映画の内容はこれ以上触れていくとネタばれになるので控えるとして、タイトルの「サイレン」に代表されるように本作は「音」にこだわっていると言うか、「音」で怖がらせようとしている点が新鮮だった。

劇場公開日 2006年2月11日



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2017-07-01

叫(さけび)

★★
叫(さけび)
鑑賞No:01411
製作:2006年/日本/104分
監督:黒沢清
出演:役所広司/葉月里緒菜/小西真奈美/伊原剛志

東京の埋立地で女の水死体が見つかる。捜査に当たった刑事の吉岡は、現場に自分の痕跡を見つけ自分が犯人ではないかとの疑問が浮かぶ。あいまいな自分の記憶に不安を覚えカウンセリング治療を始めるが、彼の前に見におぼえのない赤いドレスの女の幽霊が現れる・・・・。

はっきり言ってよく分からない映画。幽霊のような怪奇現象を扱っているということで、すべてに明確さを求められないが、何が言いたいか(タイトルも含め)掴みがたかった。ネタばれになるので記載しないが、ラストで多少解明するものの、逆に何の意味があるの?と更なる疑問が膨らむシーンもある。ミステリー映画に分類されているが、ミステリー性は低く、かといってホラーといえるほど怖くもない、チョット中途半端な作品だった。

劇場公開日 2007年2月24日



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2017-05-26

聖の青春

★★★
聖の青春
鑑賞No:02858
製作:2016年/日本/124分
監督:森義隆
出演:松山ケンイチ/東出昌大/染谷将太/安田顕

幼い頃から腎臓の難病・腎ネフローゼを患い、入退院を繰り返した村山聖は、入院中に何気なく父から勧められた将棋に心を奪われる。師匠との出会い、そしてプロ棋士として羽生善治ら同世代のライバル棋士たちと死闘を繰り広げ、まさに命を削りながら将棋を指す聖だったが・・・・。

ネフローゼ症候群という難病と闘いながら将棋に人生を賭け、29歳の若さで亡くなった棋士・村山聖(さとし)の生涯を描いた大崎善生による同名ノンフィクション小説の映画化。村山聖を演じた松山ケンイチは体重を20kg以上も増やしてこの役に臨んでおり、その熱演は見もの。また、これまでさほど演技は上手とは思えなかった東出昌大も、冷静沈着な羽生善治をかなり抑えた静かな演技で重厚さを醸し出し、好演していた。村山聖の名はしてはいたが、詳しいことは知らず、ただ若くして亡くなった天才棋士程度の認知だったが、この映画でその壮絶な人生を知ることができた。
羽生善治との対戦は手に汗握る戦いであったように感じとられるが、如何せん、将棋は駒の進み方程度しか知らない自分にとっては、完全にその激しさが伝わってこなかったのは残念。

劇場公開日 2016年11月19日



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2017-04-24

真田十勇士

★★★
真田十勇士
鑑賞No:02852
製作:2016年/日本/135分
監督:堤幸彦
出演:中村勘九郎/松坂桃李/大島優子/永山絢斗

関ヶ原の戦いから10年後。真田幸村は天下の名将としてその名を世に轟かせていたが、実際の幸村は奇跡的に運に恵まれ続けただけの腰抜け男で、自分の虚像と実像の差に悩んでいた。そんなある日、幸村は抜け忍の猿飛佐助と出会う。自分の嘘とハッタリで幸村を本物の天下一の武将に仕立てあげることを決意した佐助は、同じく抜け忍の霧隠才蔵ら9人の仲間を集め、「真田十勇士」を結成。亡き秀吉の遺志を継いで豊臣家復権を狙う淀殿に呼び寄せられた幸村と十勇士は、瞬く間に徳川との戦いの最前線に立つことになってしまう・・・・。

真田信繁(幸村)を主人公にしたNHK大河ドラマの放送による真田人気に乗じたかのように上映された作品。大河ドラマには架空の真田十勇士は出てこないが、真田と言えば十勇士とも言える人気を誇っている十勇士に本作ではスポットが当てられている。ただ、従来の真田十勇士のイメージとはちょっと違った感じだし、何よりも真田幸村が実は腰抜けだったという設定は意表をついている。やはり大河ドラマと違い、映像スケールは格段に大きいが、2時間強という時間の制約の中で、十勇士を描き切れていなかったのは残念。ラストのオチも途中で読めてしまうので、意外性は低い。

劇場公開日 2016年9月22日



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2016-11-08

座頭市(1989年版)

★★★
座頭市(1989年)
鑑賞No:01587
製作:1989年/日本/116分
監督:勝新太郎
出演:勝新太郎/緒形拳/樋口可南子/陣内孝則

牢を出たばかりの座頭市は、漁師の儀助の家に厄介になりながら、五右衛門一家の開く賭場で遊んでいた。その賭場で大勝ちした市に憮然とした五右衛門一家は取り囲むが、女親分のおはんのとりなしにより難を逃れる。そんな頃、跡目を継いだばかりの五右衛門は、宿場一帯を仕切るため、八州取締役に取り入ろうとしていた・・・。

「座頭市」シリーズは1962年以降、数多く作られたが、この作品は主役の勝新太郎が唯一監督を務めた作品。また勝新太郎による座頭市は本作品が最後となっている。勝新・座頭市はTVでは何度か観たことがあったが、映画で観るのは初めて。基本的にはTVと特に変わった印象はなかったが、勝新太郎が製作・監督・脚本・主演を務めただけあって座頭市の面白い部分を巧く集めた、いわゆる集大成のような感はあった。座頭市というキャラクタも魅力あるキャラである。盲目という障害を持ち、世間的には弱者という立場にあり、腰の低い按摩という普段の姿から、一変して立ち回りは後ろにも目があるかのごとく見事な居合術に唖然とする。この180度の変わりようもヒーローものの一つの魅力だ。20年前の作品ということもあり、お馴染みの顔ぶれも多いが皆若く、ある意味新鮮に観ることができた。「2」の企画もあったようだが、撮影中の不幸な事件や、勝新太郎の逮捕などで流れたことは残念である。

劇場公開日 1989年2月4日



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2016-07-28

ザ・マジックアワー

★★★★+
ザ・マジックアワー
鑑賞No:01588
製作:2008年/日本/136分
監督:三谷幸喜
出演:佐藤浩市/妻夫木聡/深津絵里/綾瀬はるか

港町・守加護(すかご)のクラブ「赤い靴」の支配人・備後はギャングのボス・手塩の情婦であるマリと密通したことがばれて絶体絶命のピンチになる。しかし、ひょんなことから助かる唯一として、5日以内に幻の殺し屋であるデラ富樫を連れてくればよいことになる。だが、顔も居場所も分からないデラ富樫を連れてくることは不可能で、窮余の一策として彼はとんでもないことを考え出す。それは、備後が映画監督になりすまし、無名の俳優・村田大樹を映画の撮影と騙してデラ富樫に仕立て上げ、このピンチを切り抜けることだった・・・・。

136分というやや長尺な映画ながら、そんな長さを感じさせない好作品。全編随所に散りばめられたユーモアやギャグは瞬間的なバカ笑いというよりも、腹の底からジワジワくる失笑とでも言おうか、「ククククッ」といった思いきっり吐き出せない笑いでおなかがよじれてしまった。ともかく、売れない俳優が自分の夢であった役柄を与えられ、その役を演じきようとする姿と、本物のギャングたちの微妙な勘違いが生み出す見事な辻褄に三谷幸喜の本領発揮を見ることができる。あたふたする備後役の妻夫木聡を尻目に、自己主張の強い演技に没頭する村田大樹役の佐藤浩市の演技は絶品で、この人のための映画なんだなと感じる作品でした。出演者も豪華で、メインの佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行らはもちろん、チョイ役でも主役級の俳優が目白押しなのは「THE 有頂天ホテル」同様、三谷監督の人脈の広さを感じさせられる。

劇場公開日 2008年6月7日



(キャスト一覧)
佐藤浩市(村田大樹)
妻夫木聡(備後登)
深津絵里(高千穂マリ)
綾瀬はるか(鹿間夏子)
西田敏行(天塩幸之助)
小日向文世(長谷川謙十郎)
寺島進(黒川裕美)
戸田恵子(マダム蘭子)
伊吹吾郎(鹿間隆)
浅野和之(清水医師)
市村萬次郎(菅原虎真)
柳澤愼一(高瀬允)
香川照之(江洞潤)
甲本雅裕(太田垣直角)
近藤芳正(今野貴之介)
梶原善(西さん)
阿南健治(野島)
榎木兵衛(なべさん)
堀部圭亮(バンビ)
山本耕史(愚痴る男)
市川亀治郎(カメ)
市川崑(監督)
中井貴一(磐田とおる)
鈴木京香(小夜子)
谷原章介(ニコ)
寺脇康文(ワンチャイ・バンダラビカル)
天海祐希(喪服の女)
唐沢寿明(ゆべし)


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2016-01-13

サウスバウンド

★★★★
サウスバウンド
鑑賞No:01513
製作:2007年/日本/114分
監督:森田芳光
出演:豊川悦司/天海祐希/北川景子/田辺修斗

小学校6年生の上原二郎の父・一郎は破天荒な男だった。税金の督促にきたおばさんには「だったら国民やめます」と追い返したり、修学旅行の費用が高いと学校まで乗り込んできたりという始末。そんなある日、恐喝事件がもとで二郎が起こした喧嘩が原因で一郎は学校や相手方の親と激しくやりあうことになる。そこで見かねた一郎の妻さくらは突然、「我が家は沖縄の西表島に引っ越します!」と宣言し、一家は沖縄へ。地元の人々にも温かく迎えられ、静かでのどかな島生活が始まるかに思えたが・・・。

直木賞作家・奥田英朗の同名小説の映画化。2時間弱の本作は、約1時間づつで東京編と沖縄編の2部構成となっている。東京編では、父親・一郎の破天荒なエピソードと、そんな父親が嫌でしょうがない息子の一郎の心情と、喧嘩事件に至る経緯を描いている。一転、舞台を沖縄・西表島に移してからは、まぶしいばかりの沖縄の空と海のもと、色々な制約に縛られることなく家族で生きていこうとする一家を描きながらも、やはり遠く離れた東京からの制約に果敢に抵抗する父と、それまで父に反発していた二郎が父の姿に誇らしさを感じていくさまを描いている。結局は巨大な権力の前の蟷螂の斧がごとく敗れ去り、ややスッキリしない部分もあったが、「たとえ負けるとわかっていても、自分が正しいと思ったら戦え!」(正確な台詞は曖昧ですが、こんな感じ?)と言った父・一郎の言葉には感動した。時代ずれしたところはあるものの、純粋でどこか憎めない父・一郎のおかしさとたくましさに、笑え感動する一作。

劇場公開日 2007年10月6日

(キャスト一覧)
豊川悦司
天海祐希
田辺修斗
松本梨菜
北川景子
松山ケンイチ
平田満
吉田日出子
加藤治子


  1. 邦画-さ
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2015-08-15

さよなら歌舞伎町

★★★+
さよなら歌舞伎町
鑑賞No:02694
製作:2014年/日本/135分
監督:廣木隆一
出演:染谷将太/前田敦子/イ・ウヌ/ロイ

一流ホテル勤めと周囲に偽りラブホテルの店長をしている徹は、ミュージシャンを夢見る同居中の恋人・沙耶との関係が倦怠期になりかけていた。歌舞伎町にあるラブホテルに出勤し多忙な1日が始まるが、ホテルでは家出少女と来店した風俗スカウトマン、時効を間近に控え男と潜伏生活を送るホテルの清掃人など、年齢も職業もさまざまな男女の人生が交錯し・・・・。

染谷将太と前田敦子の初共演で話題となった本作だが、実態は染谷将太を主人公とした群像劇。前田敦子は染谷将太の恋人役だが、数々のエピソードの中の1つの登場人物レベルで、そのエピソードも大した内容ではないため、インパクトは薄い。逆に印象に残り、エピソードとしても作品の核となる、時効を待つ男とそれをかくまうホテルの清掃員、恋人にホステスと偽って働くデリヘル嬢のエピソードがなかなか良い。同じラブホテルに主人公の恋人や妹、時効を待つ男女を追う刑事などが居合わせるという、奇跡的な偶然はちょっと行き過ぎだが、1つ1つ単独ではあってもおかしくないエピソードなので、映画的には目をつぶれるか。時効の件はどういう結末で終わるのか興味津々だったが、この結末にはどうも100%納得できない、何かもやもや感が残った。でも最悪はエンディング直前のラストでの前田敦子のソロで歌うシーン。歌唱力の無さに興ざめした。
 
劇場公開日 2015年1月24日



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2015-05-02

柘榴坂の仇討

★★★★
柘榴坂の仇討
鑑賞No:02632
製作:2014年/日本/119分
監督:若松節朗
出演:中井貴一/阿部寛/広末涼子/中村吉右衛門

幕末の安政7年、主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、仇討ちを命じられた金吾は、時が明治へと移り変わってもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、井伊を討った水戸藩浪士の最後のひとりで、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛を見つけ出すが、その日、明治政府によって仇討ち禁止令が発せられる・・・。

人気作家・浅田次郎による短編集「五郎治殿御始末」所収の一編を映画化した時代劇。主人の仇討のためのみ、明治になってからも生き続け、仇討相手を探し続ける元・武士と、名を変えて身をひそめ、ひっそりと生き続ける仇討相手を、双方の立場から描いている。双方に事情があり、事件後のお互い苦しい立場を抱えて生きざるを得ない様子がよく表現されているため、この両者が最後は相まみえなければならないかと思うと、その結末にハラハラさせられた。

劇場公開日 2014年9月20日


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2014-08-14

サンブンノイチ

★★★+
サンブンノイチ
鑑賞No:02549
製作:2013年/日本/119分
監督:品川ヒロシ
出演:藤原竜也/田中聖/小杉竜一/中島美嘉/窪塚洋介

人生の一発逆転をかけて銀行強盗を成功させた、キャバクラ「ハニーバニー」店長のシュウ、ボーイのコジ、常連客の健さん。手にした数億円の大金は3人で山分けするはずだったが、それぞれが自分の取り分を少しでも増やそうと駆け引きを始める。さらに謎の女や闇の帝王など、さまざまな人物がその金を狙って現れ・・・・。

これも吉本芸人監督作かと思うとチョット引くところはあったが、本当につまらない吉本芸人作品の中では出来のいい作品で、つっこみどころは多々あるが、目まぐるしく変化するストーリーは観ていて面白かった。銀行強盗犯3人のうちの一人を、芸人の小杉竜一が演じていたが、はっきり言って演技はへたくそだが、テンポ良い会話のやり取りが特徴のこの作品にあって、芸風の小気味よいつっこみは作品にマッチしていてなかなかよかった。ただ、チョイ役とはいいながら意味もなく吉本芸人を多用しているのは気になるところ。そんな中で主役ではないが、窪塚洋介の存在感ある演技は秀逸。ラストは中途半端な終わり方で、続編を匂わせる終わり方。




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2014-08-07

THE 焼肉 MOVIE プルコギ

★★★
プルコギ
鑑賞No:01824
製作:2006年/日本/114分
監督:グ・スーヨン
出演:松田龍平/山田優/ARATA/田村高廣

日本中が空前の焼肉ブームの中、斬新かつ前人未踏の焼肉料理で人気テレビ番組「焼肉バトルロワイヤル」のキングに君臨する男がいた。その名は、巨大焼肉チェーン店「虎王」の御曹司、トラオ。その「虎王」が唯一業績不振なのが北九州だった。そこには焼肉の達人が営む「プルコギ食堂」があり、達人の一番弟子・タツジが切り盛りしていた・・・・。

映画そのものは大した内容ではなく、随所にバカバカしいシーンもあり、真面目に観る映画ではない。基本は赤肉VS白肉の焼肉対決で、昔、TVでやっていた「料理の達人」のような内容。やはりこの手の映画を観ると、どうしても焼肉が食べたくなってしまうが、さほど良質ではない素材の肉を、達人が焼くと究極の焼肉になるのがよく分からなかった(焼くタイミングだけでそこまで味が変わる?)。ただ、達人役を演じた田村高廣の演技はまさに際立っており、この映画が遺作となったのは非常に残念。個人的には赤肉が好きだが、達人の焼いた白肉も食べてみたい衝動に駆られる映画。

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2014-01-26

さよなら渓谷

★★★

鑑賞No:02475
製作:2013年/日本/116分
監督:大森立嗣
出演:真木よう子/大西信満/大森南朋/鶴田真由


緑豊かな渓谷で幼児殺害事件が起こり、容疑者として実母の立花里美が逮捕される。しかし、里美の隣家に住む尾崎俊介の内縁の妻かなこが、俊介と里美が不倫関係にあったことを証言。現場で取材を続けていた週刊誌記者の渡辺は、俊介とかなこの間に隠された秘密を迫っていく・・・・。


吉田修一の同名小説の映画化。冒頭、幼児殺害事件の容疑者として実母が逮捕されるというスタートをするが、ストーリーの核なのかなと思ったこの事件は、ストーリーにはあまり絡んでこない。実は、15年前に起きたレイプ事件の被害者と加害者という関係の夫婦の共同生活が主題で、なぜこのような関係になったのかを、週刊誌記者・渡辺が暴いていくのがストーリーの核となっている。ただ、場面場面が結構コロコロ変わり、そのつなぎがあまり良くないので少々分かりにくいシーンもある。また、俊介役の大西信満のセリフがぼそぼそとしているため、余計分かりにくかった。大胆な濡れ場もさることながら、レイプ被害者という暗い過去のある翳ある女性を熱演した真木よう子の演技が光る作品。





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2013-12-31

桜姫

★+

鑑賞No:02456
製作:2013年/日本/95分
監督:橋本一
出演:日南響子/青木崇高/麻美ゆま/平間美貴


高家の娘・桜姫は、ある夜、釣鐘の入れ墨を持つ権助に襲われ、激しく抵抗するが、初めて男を知った喜びに権助を忘れられなくなる。権助を運命の相手と思い定めた桜姫は家を飛び出し、やがて場末の遊郭へと流れついた桜姫は、圧倒的な人気を誇る遊女となっていくが・・・・。


お色気たっぷりのエロシーン満載映画だが、内容はひどい。歌舞伎狂言作者・四世鶴屋南北による演目「桜姫東文章」をベースにしているらしいが、ちゃんとした時代劇かと思いきや、あまりにもおふざけが過ぎ、低級のホラー映画のようなテイストに仕上がった残念な作品。





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2013-08-16

さよならドビュッシー

★★★
シネマ大好き!

鑑賞No:02406
製作:2013年/日本/131分
監督:利重剛
出演:橋本愛/清塚信也/ミッキー・カーチス/柳憂怜


ピアニストを目指す16歳の遥は、両親や祖父、従妹らに囲まれ幸せに暮らしていたが、ある日火事に巻き込まれ、祖父と従姉妹のルシアを亡くし、自らも全身に火傷を負いながらも九死に一生を得る。それでもピアニストになることをあきらめない遥は、音大生・岬洋介の指導の下、コンクール優勝を目指してレッスンに励む。しかし、周囲で不吉な出来事が続発し・・・・。


ミステリー作品にありがちな、莫大な遺産をめぐる不可解な事件が柱の作品だが、動機、犯人などはしょぼい内容で、原作は読んでいないので分からないが、とても賞を獲った作品が原作とは思えないクオリティ。さらに隠された驚愕の真実がラストで分かるストーリーだが、勘のいい人ならかなり早い段階でこの真実は読めてしまう。また、この真実自体、現実味のない、まさに小説の世界の話のような陳腐なトリックだった。むしろ、死の淵から生還した少女の再生、夢へのチャレンジを描いたドラマとして観る方がよさそう。

  1. 邦画-さ

2013-07-09

THE 有頂天ホテル

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01296
製作:2005年/日本/136分
監督:三谷幸喜
出演:役所広司/松たか子/佐藤浩市/香取慎吾


新年のカウントダウンまであと2時間の高級ホテル「ホテルアバンティ」。副支配人・新堂の使命はこのイベントを無事に済ますことだが、次々と困った事態が起こることに。客室係の竹本ハナは昔、代議士の愛人だったが捨てられた過去があったが、この日、汚職事件を追及するマスコミから逃れてその代議士がホテルにやってきて・・・・。


興行収入60億円を記録した大ヒットコメディ映画。大晦日、カウントダウンパーティを2時間後に控えたホテルを舞台に巻き起こるハプニングの連続に息もつかせない。ホテルの従業員たちと、ホテルの宿泊客らが複雑に絡み合い、ドタバタしながらも最後は感動を呼ぶ仕掛け。相変わらず出演者も豪華。役所広司が落ち着いていながら笑いを誘うホテルマンを好演している。

  1. 邦画-さ

2013-07-03

座頭市 (2003年版)

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01205
製作:2003年/日本/115分
監督:北野武
出演:ビートたけし/浅野忠信/大楠道代/夏川結衣


銀蔵一家が仕切る宿場町に、按摩の市、浪人の服部源之助とその妻おしの、そして芸者のおきぬ、おせいの姉妹が相次いで到着する。市はさっそく賭場に出かけ、新吉という気のいい男と知り合いになり、ひょんなことから芸者姉妹が訳ありであることを見抜く。一方、服部は病身の妻のため、用心棒の口を探していた・・・・。


勝新・座頭市とは全く一新された、新たな座頭市映画はとしては評価できるかもしれないが、時代劇としてはどうか?エンターテイメント映画と銘打っており分からないでもないが、斬新さはその度を越して異様さをも醸し出している。この映画でやはり強く印象の残るシーンといえばラストの大勢によるタップダンスだが、あれなどはその極み。大きく評価が分かれるところであろう。時代劇としてはこれまでのファンの期待を大きく裏切ったかもしれないが、殺陣のシーンはさすがにCG技術の発達により迫力満点!

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2013-06-11

SURVIVE STYLE 5+

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02386
製作:2004年/日本/120分
監督:関口現
出演:浅野忠信/橋本麗香/小泉今日子/阿部寛


殺して埋めても、その度により凶暴になって蘇ってくる妻を、なおも殺しつづけようとする石垣。困り果てた彼は、イギリスからやって来た殺し屋・ジミーに妻殺しを依頼するのだが、結果は同じだった。ところが、そうこうするうち石垣と妻の間には奇妙な愛情が芽生えるようになり、クリスマス、彼は妻と仲直りするが・・・・。


5つ(+1)の独立したエピソードがやがて絡み合っていく愛憎劇。それぞれのストーリーはどれもまともとは言えず、特に浅野忠信のエピソードは不条理極まりなく、他のエピソードとも一線を画していた。そんなエピソードの集まりだが、次第に微妙にかかわり合っていく様は観ていて楽しい。また、次々登場するキャストが思った以上に豪華なのも驚き。個人的には、催眠術で鳥にされてしまう父親のエピソードが興味深いというか怖かったが、途中途中で楽しめたのは小泉今日子演じるCMプランナーが閃くCMだった。

  1. 邦画-さ

2013-06-06

さまよう刃

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01914
製作:2009年/日本/112分
監督:益子昌一
出演:寺尾聰/竹野内豊/伊藤四朗/長谷川初範


妻に先立たれ、一人娘の成長だけを楽しみに生きていた長峰は、ある日突然、残忍な少年たちによって娘を殺されてしまう。しかし、少年法の存在により加害者の少年たちには厳罰は下されない立場となる。そんな犯人への怒りと絶望のどん底にいた長峰のもとに、謎の人物から犯人を告げる電話が入り・・・。


法治国家において長峰の取った行動が許されることかといえばそうではないだろうが、そうせざるを得ない現在の少年法の不備・矛盾を突いた考えさせられる映画。特に残忍な少年たちによって娘を陵辱され殺された父親を寺尾聰が見事な演技で熱演しており、同じ子を持つ親として深い同情を生むものとなったが、映画自体はやや説明・表現不足があり、深い映画でありながらやや安っぽくなっている。

  1. 邦画-さ

2013-06-01

サイドウェイズ

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01910
製作:2009年/日本/123分
監督:チェリン・グラック
出演:小日向文世/生瀬勝久/菊地凛子/鈴木京香


かつてはTVのヒーロー番組で主人公を演じたことのある親友・大介の結婚式を1週間後に控え、ドライブ旅行をするためにロサンゼルスにやってきたシナリオライターの道雄。二人はワインの産地ナパ・バレーにドライブ旅行に出かけるが、そこで道雄はかつての片思いの女性・麻有子とばったり再会し・・・・。


第77回アカデミー賞で脚色賞を受賞したコメディ・ドラマ「サイドウェイ」のリメイク。ただ、オリジナルを観ていないので、良くも悪くも比較コメントはできない。ストーリー的には単純で大きな変化はないものの、小日向文世と生瀬勝久の持ち味がよく活かされており、彼らのやり取りは面白い。ただ、リメイクとはいえ、この2人と、この2人に絡む女性2人、菊地凛子、鈴木京香が登場人物のほぼ中心なので、舞台がアメリカである必要性はあまり感じなかった。若い頃、好意を持っていた女性と20年ぶりに再会するとこんな感じかなとついつい思わせてくれて、どこか共感できる映画ではあったが、男がいつまで経っても子供なのに対し、女性の成長ぶりにちょっと悲しいやら恥ずかしいやら・・・・。

  1. 邦画-さ

2013-04-07

さまよう獣

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02355
製作:2012年/日本/94分
監督:内田伸輝
出演:山崎真実/波岡一喜/渋川清彦/山岸門人


豊かな自然に恵まれた田舎の村。ある日突然、都会からやってきて、田舎のバス停に降り立ったキヨミは、老女キヌに拾われる。過去を語ろうとしないキヨミは、孫同然のマサルと3人で囲む食卓で、どう振舞えばいいのか分からない。やがて、キヨミは謎めいた魅力で、作家を夢見るシンジやトマト栽培に励むタツヤを虜にしていく・・・。


謎めいた趣でスタートし、ワケあり女にどんな過去があったのか期待を膨らませながら観ていたが、じれったいほど展開に大きな変化がなく、ワケありのワケもありきたりなものでがっかり。後半、津田寛治演じる主人公を追う男が現れ、どんな展開になるかと思いきや、マサルと逃げた家で悠長に食事し、その後結ばれるという訳の分からない展開で終わるという内容にはもう唖然。低予算映画なんだろうけど、出来も予算相応のレベル。





  1. 邦画-さ

2013-03-09

サマータイムマシン・ブルース

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01877
製作:2005年/日本/107分
監督:本広克行
出演:瑛太/上野樹里/与座嘉秋/真木よう子


夏休みなのに毎日大学に来て部室でたむろしているSF研究会の5人。ある日、大切な部室のエアコンのリモコンを壊してしまう。次の日、いつものように部室に来た5人はそこで見慣れない物体を見つける。それがタイムマシンだと知った彼らは、昨日に戻って壊れる前のリモコンを取ってこようとするが・・・・。


タイムトラベルものだが、結構時空を行ったり来たりするため、途中から複雑になってくる。ただし、メインの行き来は「今日」と「昨日」だけという、スケールの小さいタイムトラベルではある。冒頭はぶつ切りのようなストーリーにややうんざりするが、その理由が後半分かってきて、色々な伏線が張られている面白さを堪能することができる。「バック・トゥ・ザ・フーチャー」のようなノリで楽しめる娯楽作品。


  1. 邦画-さ

2012-11-15

猿ロック THE MOVIE

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01969
製作:2010年/日本/112分
監督:前田哲
出演:市原隼人/比嘉愛未/高岡蒼甫/芦名星


天才カギ師・猿丸耶太郎、通称サルのもとに、ある日、謎の美女・マユミが訪ねてくる。マユミは、勤務先の金庫の暗証番号を忘れて困っているので開けて欲しいというのだ。二つ返事で引き受けたサルだったが、開けた金庫の中にあったのは、数日前に銀行強盗犯が現場から持ち去ったトランクだった・・・・。


これもTVドラマの劇場版だが、安易な映画化の問題をまたしても露呈したかのような作品。逃走劇が中心のような宣伝がされていたが、そのスケールは映画にしてはあまりにも小さく、TVのスペシャル版ですらないほど。ストーリーも陳腐で、マユミに対するサルの妄想で何度も鼻血を出すシーンなどは、陳腐を通り越してもう超古典的過ぎてあきれるほど。意外性やどんでん返しを予想させたいようなストーリー展開も、なんかギクシャクした内容で納得がいかない。TVドラマはヒットしたかもしれないが、もう少しなんとかならないものだろうか・・・・。

  1. 邦画-さ

2012-10-31

サマーウォーズ

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01959
製作:2009年/日本/114分
監督:細田守
声の出演:神木隆之介/桜庭ななみ/谷村美月/富司純子


小磯健二はもう少しのところで数学オリンピック日本代表の座を逃した理系オタク。ある日、健二は憧れの先輩・夏希からバイトを誘われ、彼女の故郷に一緒に旅行する。そして打ち明けられたバイトの内容は、夏希の親戚の前で彼女のフィアンセのふりをすることだった。そんな時、たまたま仮想空間OZのパスワードを解いてしまったことにより、世界は大混乱に・・・。


ネット犯罪・サイバー犯罪を題材にした作品が昨今増えてきており、観て理解するにも色々とネット知識が必要なので、大変だなと感じた作品。ネットの中では大事件だが、どうしても観ていて現実感があまりないので、緊張感も思ったほど高まらないのがサイバー犯罪の怖さでもあり、映画的には弱点かもしれない。それでもテンポいい展開に思わずドキドキハラハラはしてしまった。この作品は、ネット社会を題材にしながら実は今までの古きよき時代の家族・親類縁者のつながり・絆の大切さを訴えている映画なんだなとつくづく感じる映画でした。

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2012-10-30

酒井家のしあわせ

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01947
製作:2006年/日本/102分
監督:呉美保
出演:森田直幸/友近/ユースケ・サンタマリア/鍋本凪々美


関西の田舎町に住む酒井家は、どこにでもありそうな平凡な4人家族。しかし、実は母の照美は再婚で、長男の次雄は前夫の連れ子だったため、次雄の妹の光とは父親違いの兄妹という関係だった。そんなある日、照美と喧嘩した父・正和が突然家を出ると言い出して・・・・。


ほのぼの系あるいはコメディ系の映画かと思って観たが、意外とシビアな内容の映画。ただほのぼの感もコメディ感もあるのだが、シビアな内容も含め、どれも中途半端な感じは否めず、感情移入もあまりできなかった。最近の傾向である、お笑い芸人の映画出演もこの映画でも目立つが、その効果は薄く、その点でも残念。主演の友近やユースケ・サンタマリアは自然体の演技で好感は持てるが、インパクトはあまり感じられない作品となっている。

  1. 邦画-さ

2012-10-23

サイドカーに犬

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01475
製作:2007年/日本/94分
監督:根岸吉太郎
出演:竹内結子/古田新太/松本花奈/椎名桔平


夏休みのある日、母親が家出した薫の家に“ヨーコ”なる女性がやってくる。快活で男勝りでタバコも吸うこの破天荒な女性は神経質な母親とは正反対の女性だったが、次第に薫はヨーコに魅力を感じ、心を開いていく・・・。


芥川賞作家・長嶋有のデビュー作の映画化。内気な少女と男勝りの女性・ヨーコとの交流を描く。竹内結子が出演する映画・ドラマはほとんど観たことがなかったが、私が抱いていたイメージとは違う役柄を好演していたように思った。父親が少しヤバイ商売に手を出していたことから、どんな展開になっていくのかちょっとワクワクしながら観ていたが、大きな事件には発展せず、終始ヨーコと薫の交流に主軸をおいた、ほのぼの?とでも言うべきか、嫌な気分にならず最後まで観れたのはとてもよかった。この夫婦とヨーコとの三角関係には相当の修羅場があったと思うが、詳しくは描かれていない。ラストにちょっと女同士の争いはあるが・・・。そういえば、父親役の古田新太の台詞のなかで、「争うごとや難しいことは嫌いだ」といった内容のものがあったが、その映画自体、難しいことや争いごとがあるにもかかわらず、あえてあまり触れないように感じた。ゆえに最初、ヨーコが登場した際も、父親とヨーコの関係が分からず、もやもやした気持ちで観ていた。だが結果的に、映画全体としては爽やか感が残る良作となっていたように思う。薫役の松本花奈も内気な少女を好演しており、ラストの父親との別れのシーンで、内気な少女が精一杯自分の気持ちを表現するかのように父親に頭突きをするところはジーンときた。

  1. 邦画-さ

2012-06-11

桜田門外ノ変

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02078
製作:2010年/日本/137分
監督:佐藤純彌
出演:大沢たかお/長谷川京子/柄本明/生瀬勝久


安政7年(1860年)、開国推進に力を入れる大老・井伊直弼を暗殺するため、水戸藩攘夷派の志士たちが立ち上がる。そして指揮官に関鉄之介が指名され、襲撃は3月3日に決まり、水戸脱藩士17名と薩摩藩士有村次左衛門の18名が実行部隊として集結する。3月3日、彼らは桜田門で井伊を襲撃し、見事、井伊の首を討ち取る。そして薩摩藩の挙兵に合流するため京都に向かうが、同志たちは次々と死亡、捕縛され、薩摩藩内でも挙兵慎重論が持ち上がり・・・・。


幕末史でも有名な「桜田門外の変」を扱った映画。「幕末」を扱ったドラマや映画ではよく出てくる井伊直弼の暗殺シーンだが、そこばかりクローズアップされていてその前後(特に後)についてはあまり語られていない。この映画は、桜田門外の変に至る経緯だけというよりも、変後の志士たちを追っている点で斬新であり、興味深い。よって変がクライマックスではないため、変自体は割りと前半に描かれている。クライマックスではないといいながら、暗殺シーンは今までのどの作品(私が見た限りですが・・・)よりも詳しくリアルでその場にいるような臨場感があった。ストーリーは時系列に描かれておらず、時代が結構前後するので、ある程度幕末史を知っていないと見ていて戸惑うかもしれませんが、場面チェンジするときに表示される「年代(時間表示)」を注意して見ておくことをお勧めします。暗殺事件関係者の最期についてはきちんと出てはきますが、一人ひとりがあまり詳しく描かれていなかったのは少し残念。





  1. 邦画-さ

2012-05-03

サビ男サビ女

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02106
製作:2010年/日本/91分
監督:藤田容介/松梨智子/呉美保/関口現
出演:桜庭ななみ/中村蒼/友近/小泉今日子


4話からなるオムニバス映画。
「ハゲマシガールズ」
チハルは友人2人とハゲマシガールズを結成し、落ち込んでいる人を歌って踊って励ます活動をしていたが・・・・。
「Boys? meets girl」
地味で目立たない男子高校生・幸之助は、憧れの美少女・香織に近づくため女装したところ、見違えるほどの魅力的な女性に変身したことから自信を持って・・・・。
「くれえむないと!」
家に帰ると電気が点かず、電力会社にクレームの電話を入れる一人暮らしの女・繭子。すると電力会社からお客様対応の責任者がやってきて誠意ある対応をされたことから、繭子はその責任者を豚しゃぶに誘うが・・・・。
「せびろやしき」
主婦・真弓は公園で出会ったリストラにあった男・平田に同情し、家につれて帰って1日過ごさせる。次の日には別の男をつれて帰ってくる真弓。やがて家はリストラされた背広姿の男たちでいっぱいになり・・・・。


前半の2本は安物のショートストーリーのようで、イマイチ感いっぱいだったが、後半の2本は私がサラリーマンということもあって、興味深く観れた。立場的にも友近や小泉今日子目線ではなく、お客様係やリストラされたサラリーマン目線で観てしまうところが少し悲しかったが・・・。友近のクレーマーぶりは芸風が良く活かされていたが、お笑い番組で演じるコントの域は出ていなかったかも。やっぱりなんと言っても独特のまったりさを出した小泉今日子の可愛さは作品中、群を抜いており、キョンキョンらしさがフルスロットルでした。オチもこの「せびろやしき」が一番良かった。


  1. 邦画-さ

2012-04-26

さらば愛しの大統領

★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02132
製作:2010年/日本/87分
監督: 柴田大輔/世界のナベアツ
出演: 宮川大輔/ケンドーコバヤシ/世界のナベアツ/吹石一恵


壊滅的な不況の中、特に大阪は群を抜いて不況と治安の悪さに苦しんでいた。そんな折、お笑い芸人の世界のナベアツが府知事選でまさかの当選を果たす。ナベアツは大阪の独立を公約として掲げており、3か月後に独立国家宣言をすることを発表する。そんなナベアツの暗殺が計画されていることを知った大阪府警の署長は、問題の多い大阪府警の迷コンビ、早川刑事と番場刑事に捜査をさせるが・・・・。


これは映画でしょうか? あまり内容のない低俗なコントのようで、バラエティ番組で放映する程度のものにしか感じなかった。相変わらずお笑いタレントが映画進出した作品だが、才能のないお笑いタレントの監督業への挑戦はあまりに安易で観客を馬鹿にしたというか、独りよがりでついていけない。製作する側も製作させる側も、ちょっと人気が出たから、ちょっと映画を撮ってみたかったからという安易な気持ちではなく、本気で映画を撮りたいなら本気で映画を勉強して本気で撮って欲しい。そんな気持ちにしかならなかった作品。


  1. 邦画-さ

2012-03-23

さや侍

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02179
製作:2011年/日本/103分
監督:松本人志
出演:野見隆明/熊田聖亜/板尾創路/柄本時生


伊香藩水位微調役・野見勘十郎は、ある出来事をきっかけに刀を捨て、無断で脱藩、一人娘のたえと共に流浪の旅を続けていたが、ある日遂に多幸藩の追っ手によって捕らえられてしまう。そして下された刑罰は「三十日の業」。これは、母君を失った悲しみで笑顔をなくした若君を、一日一芸で三十日の間に笑わせられたら無罪放免、できなければ切腹というものだった。翌日から勘十郎は若君を笑わせるため、芸を披露し始めるが・・・・。


松本人志の監督第3作。「大日本人」「しんぼる」とあまりにも酷い映画を見せられてきたが、今回は時代劇で笑いと涙ありとのことだったので多少期待して鑑賞した。たしかに前2作と比べると分かりやすく仕上がってはいるが、やはりこの監督、映画向きというよりはお笑い・コント向きなのだろう。一日一芸を披露する設定の下、映画の大半は短い一人コントのような芸の羅列に終始しており、映画としての感じは薄い。また、素人俳優・野見隆明演じる勘十郎の一芸も決して面白くはなく、結局、個人的には笑いも涙も起こらなかった。松本人志の独特の感性を評価する批評もあるが、もともと映画の才能のない素人監督の、目先を変えた作品による他の映画作品、映画監督との比較を避けた感も否めない。

  1. 邦画-さ