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2018-03-05

関ヶ原

★★★+(3.5)
w関ヶ原
鑑賞No:02887
製作:2017年/日本/149分
監督:原田眞人
出演:岡田准一/役所広司/有村架純/平岳大

幼くして豊臣秀吉に才能を認められ、取りたてられた石田三成は、秀吉に忠誠を誓いながらも、正義ではなく利害で天下を治める秀吉の姿勢に疑問も抱いていた。そんな三成の下には、猛将として名高い島左近や伊賀の忍びの初芽らが仕えるようになるが、秀吉の体調が思わしくないなか、天下取りの野望を抱く徳川家康は、言葉巧みに武将たちを自陣に引き込んでいった。そして1598年8月、秀吉が逝去。1600年9月15日、毛利輝元を総大将に立てた三成の西軍と、家康率いる東軍が関ヶ原で天下分け目の決戦に挑むこととなる・・・。

司馬遼太郎の名作小説の映画化。原作は30年以上前に読んだが、ついに映画化されたかという感慨深い作品。ただ、原作は単に徳川家康VS石田三成という構図ではなく、関ヶ原の戦いに参加した武将たちのそれぞれの目的・意図、思い・駆け引きなどを立場立場で描いた群像劇の様相が強い。そこを映画でどう描かれるかが私の最大の注目点だったが、やはり2時間余りでは十分満足できる内容は無理だったようだ。関ヶ原の合戦シーンはCGも駆使し、迫力あるシーンが展開するが、アクションシーンとしての凄さであって、原作を映像化したものとは言い難い。また、家康や三成自体も十分ではなかったが、その他の武将はほとんど個として描かれておらず、それゆえ、合戦シーンへの布石になっておらず、何かごちゃごちゃした分かりにくい合戦シーンになってしまった感がある。もう少し、群像劇の様相を感じる後世にして欲しかったが、大河ドラマのように1年かけて描かないと描けない原作だったように思う。

劇場公開日 2017年8月26日



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2017-06-08

戦国自衛隊1549

★★+
戦国自衛隊1549
鑑賞No:01437
製作:2005年/日本/119分
監督:手塚昌明
出演:江口洋介/鈴木京香/鹿賀丈史/北村一輝/綾瀬はるか

2003年、陸上自衛隊の秘密実験の最中に的場一左率いる中隊が460年前の戦国時代に飛ばされる。それから2年後、過去の世界の過干渉が原因と思われる異常現象が起こり始めたため、歴史を正すため新たに救出部隊をタイムスリップさせる。救出部隊の一員として1549年の世界にやってきた鹿島らは、そこで織田信長になりすました的場一左を見るのだった・・・。

角川グループ60周年記念作品として製作された、1979年製作版のリメイク。ただし完全なリメイクではなく、ストーリーはオリジナル。ツッコミどころが多すぎて、もはやタイムスリップものとは考えず、単純に現代の自衛隊が戦国時代に行ったらどうなるか?を楽しめばいいと思う。いきなりタイムスリップのシーンから入るのも、下手に突っ込まれる説明をするよりも手っ取り早いと考えたからではないだろうか?(リメイクということで、すでに設定は広くしられているということもあると思うが・・・)しかし1979年版はどちらかというと戦国大名対自衛隊という構図であったのに対し、今回は自衛隊対自衛隊という感じで、イマイチ半村良原作の面白さが半減していた。織田信長や豊臣秀吉も、歴史に疎い人でも取っ付きやすいように無理やり登場させているような気がした。

劇場公開日 2005年6月11日

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2017-05-05

セトウツミ

★★★★
セトウツミ
鑑賞No:02855
製作:2016年/日本/75分
監督:大森立嗣
出演:池松壮亮/菅田将暉/中条あやみ/鈴木卓爾

性格は正反対だがどこかウマの合う高校2年生の内海想と瀬戸小吉は、放課後にいつも河原で話をしながら暇つぶしをしている。くだらない言葉遊びや、思いを寄せる女子へのメールの内容、時にはシリアスなことも語り合う。そんな二人を見守る同級生の樫村一期に瀬戸は憧れているが、樫村は内海に好意を抱いており・・・・。

此元和津也の人気漫画「セトウツミ」を実写映画化した作品。原作は、関西弁の男子高校生2人が放課後にまったりとしゃべるだけというシンプルな内容で、2人の繰り広げるシニカルな会話劇の面白さで人気のコミック。ベタベタの親友というわけではなく、時にはけんか腰に争ったり、でもすぐ元に戻ったり、仲良しとは思えない毒舌も吐くけど、どこかウマが合うというのが一番似合う2人だが、小ネタコントのような内容で、2人の自然体ともいえる演技とまったり感についつい惹きこまれる。くだらないと言えばくだらない話題がほとんどだが、それでも飽きさせない構成と演技は見もの。

劇場公開日 2016年7月2日



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2016-12-19

聖獣学園

★★
聖獣学園
鑑賞No:00304
製作:1974年/日本/91分
監督:鈴木則文
出演:多岐川裕美/山内えみ子/渡辺やよい/大谷アヤ

修道尼だった母・美智子の死因をつきとめるべく修道院に入ることを決意した多岐川魔矢は、夜の手配師青木健太に体を与えた次の日、セントクルス修道院の肋修女となった。院長小笠原綾、副院長松村貞子に助修女の部屋に案内された魔矢は、少年刑務所出身の石田松子と同室になり意気投合する。そんな魔矢と松子が、松村に逆らう態度を見せたために、松村は、修道尼の美恵に彼女たちの監視を命令するが・・・・。

修道尼だった母親の死に不審を抱いた娘が修道院に入り、真相を突き止めて復讐するという、ありきたりなストーリー。さすがに女の園というか、女の世界なので、宗教観とも絡まって陰湿な仕打ちや禁断の関係など、エログロシーンは満載。ただ、さほど興味深い内容ではなかった。この映画を有名にしたのは、何と言っても、多岐川裕美のデビュー主演作であり、唯一のヌードシーンがあるからです。もちろん、デビュー作ですから、その当時は無名の新人だったはずですが、とはいえ、その脱ぎっぷりは、その後の名声からは驚きの一言です。

劇場公開日 1974年2月16日



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2016-09-24

選挙

★★+
選挙
鑑賞No:01494
製作:2006年/日本/120分
監督:想田和弘
出演:山内和彦/山内さゆり/小泉純一郎/川口順子

東京で切手コイン商を営む山内和彦は、ひょんなことから川崎市宮前区議員補欠選挙に立候補することに。しかしまったく政治の素人であり、選挙区も縁もゆかりもない土地。そんな地盤もないところで激しい選挙戦に入るが・・・・。

2005年10月に行われた川崎市宮前区議員補欠選挙に立候補した山内和彦氏に密着したドキュメンタリー。何も知らず、選挙を題材にしたドラマかと思って観始めたが、実際にあった選挙のドキュメンタリーだった。自民党公認候補として出馬しているだけあって、応援には石原伸晃や川口順子、橋本聖子、萩原健司など著名な政治家が多数やってきて、挙句の果てには当時の首相である小泉首相までも応援に駆けつけてくる。本編は特にナレーションもなく、実際の選挙運動を淡々と映している。本人はまったくしがらみのない候補者で改革を進めるといっているが、実際の選挙の内情をこのように目の当たりに見せられると、立候補した時点ですでにさまざまなしがらみが発生しており、自分一人の考えや思想なんか到底貫き通すことなど難しいことがよく判る。決して面白いわけではなく、映画というより報道特集のような作品。

劇場公開日 2010年6月19日(日本初公開 2007年6月9日)



(キャスト一覧)
山内和彦
山内さゆり
小泉純一郎
川口順子
石原伸晃
萩原健司
橋本聖子


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2016-07-30

千と千尋の神隠し

★★★+
千と千尋の神隠し
鑑賞No:01108
製作:2001年/日本/124分
監督:宮崎駿
声の出演:柊瑠美/入野自由/夏木マリ/菅原文太

10歳の少女、千尋は両親と共に引越し先の新しい家に向う途中だったが、彼女らを乗せた車はいつの間にか、不思議の町に迷い込んでしまう。その町の奇妙さに釣られ、どんどん町の中に足を踏み込んでいった両親は、町の掟を破ったためブタにされてしまう。一人残った千尋は、町を支配する魔女“湯婆婆”に名前を奪われ、湯屋で働くことに・・・・。

ジブリ作品は実は本作以外は「もののけ姫」「ハウルの動く城」ぐらいしか観ていない。よってこう言うのもなんだが、宮崎作品で一番印象深い作品がこの作品である。他の作品も現実世界とはチョット違った感じのする世界が描かれているが、その中でもこの「千と千尋」は現実世界とはかなり隔絶感を感じさせる異次元空間を創出していたように感じた。ゆえにそんな世界にわずか10歳の少女がたった一人で迷い込んだにも関わらず、決してくよくよすることなく、明るくたくましく生き抜こうとする姿に感動すら覚えたから、特に印象深く残っている。そういった中で登場人物(?)も、湯婆婆をはじめ、一度見ると忘れられないカオナシ、汚れの塊のようなオクサレさまなどユニークなものが多い。

劇場公開日 2001年7月20日



(キャスト一覧)
柊瑠美(千尋)
入野自由(ハク)
夏木マリ(湯婆婆/銭婆)
内藤剛志(お父さん)
沢口靖子(お母さん)
我修院達也(青蛙)
神木隆之介(坊)
玉井夕海(リン)
大泉洋(番台蛙)
はやし・こば(河の神)
上條恒彦(父役)
小野武彦(兄役)
菅原文太(釜爺)
脇田茂
斎藤志郎
山本道子
塚本景子
中村彰男
得丸伸二
山像かおり
香月弥生
浅野雅博
林田一高
山本郁子
目黒未奈
石橋徹郎
椎原克知
片渕忍
鬼頭典子
鍛冶直人
助川嘉隆
太刀川亞希
東幸枝
安田顕
佐藤重幸
佐古真弓
添田園子
冨平晶子
増田美奈子
小野香織
山田里奈
高地美和
竹内裕美
奥真紀子


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2016-05-31

先生と迷い猫

★★+
先生と迷い猫
鑑賞No:02785
製作:2015年/日本/107分
監督:深川栄洋
出演:イッセー尾形/染谷将太/北乃きい/ピエール瀧

校長職を定年退職し、妻に先立たれて一人暮らしをする森衣恭一。堅物で偏屈なことから近所でも浮いた存在で、訪ねてくるのは亡き妻がかわいがっていた野良猫のミイだけ。追い払おうとする森衣をよそに、ミイは毎日妻の仏壇の前に座っていた。そんなある日、ミイが姿を見せなくなり、気になって探し始めた始めた森衣は、同じようにミイを探す人々がいることを知り、その交流のなかで「いなくなってからでは伝えられない気持ち」に気付く・・・・。

これといって書くことがない映画。ストーリーもありきたりいというか、ごくありふれた日常の中での出来事(行方不明の猫捜し)を描いているが、事件性はなく、緊急性や深刻さもないため、非常に退屈ではある。ともかく外面的には変化の乏しい作品である。あえて見どころというと、内面的な描写だろうか。元校長ということもあって、堅物で人付き合いが苦手な主人公が、猫捜しを通じて周囲の人たちと次第に交流を僅かではあるが深めていき、内面的な変化が外面にも少し影響が現れてくる、その微妙な変化をイッセー尾形がうまく演じている点だろうか。

劇場公開日 2015年10月10日



(キャスト一覧)
イッセー尾形(森衣恭一)
染谷将太(小鹿祥吾)
北乃きい(松川真由美)
ピエール瀧(広川)
嶋田久作
佐々木すみ江
カンニング竹山
久保田紗友
もたいまさこ(森衣弥生)
岸本加世子(井上容子)


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2016-05-10

世界で一番美しい夜

★★★
世界で一番美しい夜
鑑賞No:02788
製作:2007年/日本/160分
監督:天願大介
出演:田口トモロヲ/月船さらら/市川春樹/松岡俊介

日本の西のはずれにある“要村”が、日本一の出生率を誇る村として政府から表彰されることになった。その発端は今から14年前、新聞記者の水野一八がこの村に左遷してきたことから始まる。彼は夫を殺害したと噂されるスナックの美人ママ・輝子から不思議な話を聞かされ・・・・。

日本一の出生率を誇る村のその謎を描いた映画?だった。少子化が深刻な問題となっている日本にとっては興味あるテーマである。ただ、映画としてはどうだろうか?メッセージ性を感じる作品ではあったが、特にこれはというメッセージは読み取れなかった。真面目なシーンもあるかと思えば、馬鹿げたシーンもあり、グロいシーンもエロいシーンもホラーっぽいシーンもある何とも不思議な内容である。160分という長尺なのも多少問題があり、中だるみしてしまうきらいはある。元・宝塚の月船さららの大胆演技にも注目。

劇場公開日 2008年5月24日



(キャスト一覧)
田口トモロヲ
月船さらら
市川春樹
松岡俊介
美知枝
斉藤歩
江口のりこ
佐野史郎
柄本明
角替和枝
三上寛
石橋凌


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2016-02-08

全然大丈夫

★★+
全然大丈夫
鑑賞No:01631
製作:2007年/日本/110分
監督:藤田容介
出演:荒川良々/木村佳乃/岡田義徳/田中直樹

世界一怖いお化け屋敷を作るのが夢の、古本屋の長男で植木職人の照男。もうすぐ30歳になるというのに暇さえあれば人を怖がらせていた。一方、照男の幼なじみの久信も自分の仕事に自身が持てずに悩んでいた。そんな久信の職場にアルバイトであかりという女性がやってくる。しかし手先が不器用なあかりは失敗ばかり起こし職場をクビになってしまう。心配になった久信は、あかりを照男の古本屋に紹介し、そこで働くことに。そんな彼女に好意を抱き始めた照男と久信は・・・・。

映画全体に流れる雰囲気はまったりしていて、いわゆる脱力系コメディといわれる分野だろうか?
恋も仕事も不器用な男女3人が織りなす三角関係を描いているが、周りを固める俳優陣もどことなくみんなまったりしていて、緩やかな時間の流れの中で次の展開を期待させられながら見せられた映画だった。木村佳乃が演じていた役は、今までの彼女のイメージをぶち壊すような役どころで意外ながら面白かった。(極度の不器用さで、ホームレスをウォッチングしたり、何か不気味な絵を描いたり、ちくわが大好きでいつも持ち歩いていたり・・・と、身近にいたらチョット怖い!?)主演の荒川は、不器用な男部分はよく演じられていたと思うが、コミカルな部分は全然笑えなくて期待外れだった。何が“全然大丈夫”かよく分からなかった、現代の若者に関わるさまざまな問題の、ある側面を捉えた映画だという見方はできるかも?

劇場公開日 2008年1月26日



(キャスト一覧)
荒川良々(遠山照男)
木村佳乃(木下あかり)
岡田義徳(小森久信)
田中直樹(骨董修復職人・湯原)
蟹江敬三(照男の父・英太郎)
きたろう(近所の金物屋・栗田)
伊勢志摩(照男の姉・智子)
村杉蝉之介(旅番組レポーター・ヤマトカタル)
江口のりこ(「デラックリン」社員・梅沢)
小倉一郎(照男の叔父・浩太郎)
根岸季衣(清掃員・豊原)
大久保鷹(ホームレス・ナガやん)
白石加代子(ホームレスのアーティスト・ヌーさん)


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2015-10-31

青春の殺人者

★★★+
青春の殺人者
鑑賞No:01216
製作:1976年/日本/132分
監督:長谷川和彦
出演:水谷豊/内田良平/市原悦子/原田美枝子

親に溺愛され、親に与えられたスナックの経営を始めた斉木順。ある日、彼は父親から店の手伝いをしているケイ子との交際をやめるように言われ、父親を殺してしまう。さらに帰宅してきた母親も誤って殺してしまう・・・・。

1969年に千葉県市原市で実際に起こった事件を元にした中上健次の小説「蛇淫」を題材にした作品。最近は年齢を重ね、落ち着いた雰囲気があり、「相棒」の杉下右京役の印象が強い水谷豊だが、そんなイメージをくつがえすような若き日の水谷豊の個性を十二分に出した作品。ある程度の年齢の人なら分かるはずの伝説的なTVドラマ「傷だらけの天使」でのチンピラ青年役を彷彿させる。実際の事件が題材だが、事件そのものを追うのではなく、ちょっとしたことから過ちを犯した青年のその後の心情と行動を描く青春映画となっている。ただ事件そのものもセンセーショナルなだけあって、殺人シーンは結構リアル。あとやっぱり印象に残るのは原田美枝子の大胆なヌードシーンでしょうか。

劇場公開日 1976年10月23日


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2015-10-26

Zアイランド

★★★
Zアイランド
鑑賞No:02724
製作:2015年/日本/108分
監督:品川ヒロシ
出演:哀川翔/鈴木砂羽/鶴見辰吾/木村祐一

10年前、敵対する竹下組との抗争で怪我を負い、組が解散となったヤクザの宗形博也は、刑務所にいる弟分・武史に代わり、武史の娘・日向の面倒を見ながら運送業を営み生活していた。しかし、武史の出所が決まると、父親に会いたくないと日向が家出。宗形と武史は日向が向かったという銭荷島に赴くが、そこには謎の病気が広まっていた・・・・。

哀川翔の芸能生活30周年を記念したオリジナル作品。監督がお笑いタレントの品川ヒロシということもあって、やたらお笑いタレントが出演しているのは鼻につくが、セリフのやり取りは漫才のごとく面白く小気味いい。ただ、演技はイマイチだが、そんな中、ヤクザの反町を演じる木村祐一はドスの利いた演技が光っていた。ストーリーはもうバカバカしさを通り越してハチャメチャだが、そんな中でも最後はハッピーエンドと思いきや、特に武史一家の結末は何かやるせない展開でちょっと重苦しい。

劇場公開日 2015年5月16日


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2015-07-04

センチメンタルヤスコ

★★
センチメンタルヤスコ
鑑賞No:02339
製作:2012年/日本/87分
監督:堀江慶
出演:岡本あずさ/池田成志/滝藤賢一/和田正人

両親の命日になると自殺未遂を繰り返してきたキャバクラ嬢のヤスコが、何者かに首を絞められ意識不明の重体で病院に搬送される。容疑者としてヤスコの恋人だった7人の男が浮かび上がるが、7人の証言は食い違い、隠されていたヤスコの過去が明らかになっていく・・・・。

「ベロニカは死ぬことにした」の堀江慶監督が旗揚げした劇団「CORCFLASES」で上演された舞台劇を、堀江監督自ら映画化した作品。舞台劇の場合、その特有の雰囲気と、舞台劇ゆえの制限もあるので、ある程度突飛な設定も許されるのかもしれないが、本作は舞台劇の設定をそのまま映画に持ってきたような気がする(舞台劇の設定は知らないが・・・)。それゆえ、違和感のある、おかしな設定の作品になっている。そもそも、携帯電話の履歴に名前があっただけで容疑者扱い、しかも病院の待合室に全員呼び出して集団尋問だなんて、絶対ありえない設定。もうこの時点でこの映画に対する底の浅さが露呈している。実際、内容も底が浅い。面白そうなテーマだっただけに残念な作品。

劇場公開日 2012年4月21日


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2014-12-16

青天の霹靂

★★★+
青天の霹靂
鑑賞No:02590
製作:2014年/日本/96分
監督:劇団ひとり
出演:大泉洋/柴咲コウ/劇団ひとり/風間杜夫

39歳の売れないマジシャンの晴夫は、母に捨てられ、父とは絶縁状態。ある日、父の訃報を聞いて絶望した晴夫は、気がつくと40年前の浅草にタイムスリップしていた。そこで若き日の父・正太郎と母・悦子と出会い、スプーン曲げのマジックで人気マジシャンになった晴夫は、父とコンビを組むことに。やがて母の妊娠が発覚し、自身の出生の秘密と向き合うこととなる・・・・。

ストーリーはいたって単純。単純すぎて、ひねりがなさすぎで、先が読めすぎたため、感動できるシーンもあるのだが、思ったほどの感動はなかった。原作は読んでいないが、原作のせいか、監督のせいか、いずれにせよ、劇団ひとりの力量の無さによるもの。劇団ひとりについていうと、演技もくさすぎ。せっかくいい感じの映画になっているのに、一人その雰囲気をぶち壊しているくさい演技にうんざりした。そんな中、大泉洋と柴咲コウの演技はよかっただけに、劇団ひとりが演じた正太郎役を違う役者が演じていたらもっといい作品になっていたように思う。それにしてもタイムスリップ映画ということだが、結局は違うのよね?
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2014-08-18

潜伏 senpuku

★★★
潜伏 senpuku
鑑賞No:02544
製作:2013年/日本/96分
監督:保坂延彦
出演:土屋貴子/なだぎ武/東野克/真由子

介護ヘルパーとして施設で働く波子は、職場で内装工の山路と知り合い、やがて二人は同居するようになる。しかし彼女は、かつて世間を震撼させた無差別テロを行った新興宗教団体「カーマの家」の元信者で、指名手配中の逃亡犯であることを自ら明かし・・・・。

地下鉄サリン事件ほか、数々の社会的事件を引き起こしたオウム真理教の元信者、菊地直子の17年間にわたる逃亡生活をモデルにした作品。実録映画ではないため、この事件の本質を追求したものではないが、実際に17年も逃亡生活をしていた菊池直子の潜伏生活はある程度再現できているのではないかと思った。ただ、犯した犯罪には特に言及せず、ひたすら主人公サイドに立った潜伏状態を描いているためえ、ともすれば美化された部分には疑問が残る。本作でもお笑い芸人を重要な役どころで登用しているが、昨今の安易なお笑い芸人のキャスティングにも不満が残る。




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2014-08-11

赤々煉恋

★★
赤々煉恋
鑑賞No:02543
製作:2013年/日本/83分
監督:小中和哉
出演:土屋太鳳/清水富美加/吉沢亮/吉田羊

自殺したことで浮遊霊となり、この世をさまよい続けている女子高生の樹里は、自分のことが普通に見えるらしい小さな女の子と出会い、その子をりんごちゃんと呼んで交流を深める。しかし、りんごの母親に、人間を自殺へと追いやる「虫男」という死神がとり憑いているのを見つけ・・・・。

単なるホラー映画くらいの気持ちで観始めた作品だが、テーマは自殺で、結構真面目で重い内容だった。ただ、主人公が自殺して、孤独な浮遊霊になって初めて自殺したことを後悔することで、自殺に対する強いメッセージは感じることができる。時間軸がよく変わるので、少しわかりにくく、中だるみする部分もあるが、ラストは緊張の展開に。しかし、結末はせつなく、後味は悪い。




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2014-07-16

千利休 本覺坊遺文

★★
千利休
鑑賞No:00307
製作:1989年/日本/107分
監督:熊井啓
出演:奥田瑛二/三船敏郎/萬屋錦之介/加藤剛

千利休が太閤秀吉の命で自害して27年。愛弟子だった本覺坊は洛北の山中で、半ば世捨て人のように日々を送っていた。ある日、利休がなぜ秀吉の怒りを買ったのかという理由を解明しようとしていた織田有楽斎と会い、有楽斎に問われるまま、死に至るまでの利休の行動を語るのだが・・・・。

千利休はなぜ死ななければならなかったのか?をテーマにした重厚な歴史ドラマ。原作が井上靖だけあって、どこかチョット小難しく、特に精神面の描写が中心なため、結構分かりにくい。出演者もオール男優キャストということで、色気も何もあったものではない、いわゆる映像的にも侘び寂びの世界が展開していく、少し暗い映画ではある。死の謎を追うというよりも、利休の茶人としてのあるべき姿や、本覺坊の師に対する思いなどが描かれている映画で、興味がないと観るには辛い映画。

千利休 本覺坊遺文-1



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2014-06-13

セーラー服と機関銃

★★★
セーラー服と機関銃
鑑賞No:00305
製作:1981年/日本/112分
監督:相米慎二
出演:薬師丸ひろ子/渡瀬恒彦/風祭ゆき/大門正明

4人しか子分のいないヤクザ・目高組の親分が死んだ。親分は死ぬ前、自分の跡目は血縁者にと遺言していたが、唯一の血縁者は同じ頃、車に轢かれて亡くなっていた。一方、事故死した父と最後の別れをし、文字通り天涯孤独となった女子高生の星泉は父の愛人・マユミを頼って一緒に暮らし始める。そんな泉の前に見知らぬ男たちが現れ、目高組四代目組長を襲名してほしいと告げられる・・・。

人気推理作家の赤川次郎の同名小説の映画化。赤川次郎原作らしく漫画みたいな設定だが、公開当時、薬師丸ひろ子の異常人気で大ヒットしたような記憶がある。この頃は新たなアイドル歌手が大勢輩出され、アイドル映画全盛のような感があったが、もともとアイドル歌手出身ではない薬師丸ひろ子の映画はこれらアイドル映画とはどこか一線を画していた。ただ、かといって高尚とかいうわけでもなく、コミカルでライトタッチだが何かオーラのようなものを感じで観ていた。ストーリー自体は単純で、かつありえないような漫画チックさもあり、観ていてこちらが恥ずかしくなるようなシーンもあるが、それなりに当時としては楽しめル作品。(今の人はどう見るか疑問だが・・・)そしてラストシーンで機関銃をぶっ放して、「カ・イ・カ・ン」というシーンは未だに印象深い。当時を知る世代にとっては、最近のチョットとぼけているがまったりしたお母さん役の多い薬師丸ひろ子の演技は、今まで持っていたイメージを損なわず彼女の持ち味を見事に引き出したように感じる人が多いのでは?

セーラー服と機関銃-01 セーラー服と機関銃-02




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2013-02-04

ゼロの焦点

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01937
製作:2009年/日本/131分
監督:犬童一心
出演:広末涼子/中谷美紀/木村多江/西島秀俊


見合い結婚で夫・憲一と結婚した禎子だったが、結婚式から一週間後、憲一は仕事の引継ぎで金沢に行ったきり行方不明になる。夫の過去をほとんど知らない禎子は、憲一の行方を追うべく金沢に向かう。しかし何の手がかりを得ることなく日は過ぎていくばかり。出張先から憲一の兄も金沢に駆けつけるが、その兄が何者かに殺されてしまう・・・・。


ミステリー作品としては全体的に分かりやすい内容にはなっているけど、事件に関係する登場人物が少ないことにもよる。また前半のスローテンポと、後半の謎解きのあっけなさには、ミステリー作品における緊張感というものを半減させたきらいはあった。3大女優の共演というのも売りの一つだったが、広末涼子と木村多江は男に騙される不幸な女性としか映らず、あまりインパクトのある存在ではなかった。それに引き換え、中谷美紀は存在感ある役どころで、他の2人を食っていたよう。それにしても鹿賀丈史の役どころがあまり描かれていないため、彼の行動が不可解に映る。

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2013-01-03

セイジ 陸の魚

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02298
製作:2011年/日本/108分
監督:伊勢谷友介
出演:西島秀俊/森山未來/裕木奈江/新井浩文


広告代理店で働く“僕”のもとに送られてきたある一通の企画書をきっかけに、その送り主に会いに行く。それはバブルの熱気冷めやらぬ20年前のこと。適当に就職先を決めた“僕”は、学生最後の夏休みに1人で当てのない自転車旅行に出かけていたとき、山道でカズオが運転する軽トラックに衝突してしまう。そして手当てのためにと、連れて行かれたドライブインで雇われ店長のセイジと出会い・・・・。


セイジとの出会いによる主人公の青年のすがすがしい成長記あるいは回想記のような作品と先走って想像して観ていただけに、終盤でのセイジの行動に度肝を抜かれた。感情を揺さぶる前に痛さが身体を突き抜けていく感じの映画だった。最初からどこか暗い、重い感じのする映画だという感じは拭えなかったが、ここまでいくとは・・・・。セイジという人間がよく分からず、行動はもっとわからない。そして説明もない。すべて観る者に解釈させるような作りには少々不満と消化不良感が残る。

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