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2019-01-07

友罪

★★★(3.0)
w友罪
鑑賞No:02904
製作:2018年/日本/129分
監督:瀬々敬久
出演:生田斗真/瑛太/佐藤浩市/夏帆

ジャーナリストの夢を諦めて町工場で働き始めた益田は、同じ時期に入社した鈴木と出会う。無口で影のある鈴木は周囲との交流を避けている様子だったが、同じ年の益田とは少しずつ打ち解けていく。しかしある出来事をきっかけに、益田は鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人なのではないかと疑いを抱くようになり・・・。

やはり注目は瑛太が演じる少年Aのその後の青年役。感情を心の奥底に隠し、得体の知れない狂気的な男を演じるところは「アヒルと鴨のコインロッカー」を彷彿させるし、NHK大河ドラマ「西郷どん」での大久保利通役にも通ずる。そのため、全体的には暗く、重い作品だが最後まで見入ってしまう。ただ、「64 ロクヨン」の瀬々敬久監督作品なのである程度は仕方ないが、佐藤浩市の役どころや演技が「64 ロクヨン」と被るのには観ていて困った。

劇場公開日 2018年5月25日



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2017-04-25

夕凪の街 桜の国

★★★★+
夕凪の街 桜の国
鑑賞No:01526
製作:2007年/日本/118分
監督:佐々部清
出演:田中麗奈/麻生久美子/堺正章/吉沢悠/中越典子

原爆投下から13年後の広島。地元の小さな会社で働く皆実は、同僚の打越から愛を告白されるが、原爆で死んだ父や妹のことを思うと自分だけが幸せになることはできないと彼を受け入れられずにいた。しかし、自分の被爆体験を彼に語ることで次第に心を開いていくが、やがて皆実にも原爆症の症状が現れてくる。時は過ぎ、平成19年の東京。皆実の弟、旭は家族に内緒で広島に向う。父の行動に不審を抱いた娘の七波は駅でバッタリ会った友人の東子と共に父の後を追うが・・・。

こうの史代原作の同名コミックの映画化。タイトルは「夕凪の街」と「桜の国」の2部構成であることを示す。「夕凪の街」では原爆症の不安を抱えながら、自分だけが生き残った苦悩に苦しむ皆実を、「桜の国」では、父の秘密を追うことで自分のルーツが明らかになっている七波をそれぞれ描きながら、後半は2つの時代がうまく交錯しながらストーリー展開していく見事な構成となっている。原爆がテーマなので重くはあるが、それぞれ悩みながらも明るく振舞う2人の女性により、決してすごく暗いというイメージではなかった。ただ、それだけに起こる現実は物悲く、せつなかった。すでに終戦から60年以上経ち、私も含め戦争の恐ろしさ・悲惨さが風化しつつある今こそ、この映画を観て再認識して欲しいと思える映画。(私も広島県出身ですので、より強く感じます)それにしても、藤村志保の台詞、「あんた、被爆者と結婚する気ね」は胸にグサリときた。被爆者だからこそ、重みのある、子を思う言葉だが、こんな言葉を言わなくてはいけない現実が実際に数多くあったのかと思うと、怒りと悲しみで思わず涙がこぼれた。

劇場公開日 2007年7月28日



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2017-03-22

誘拐

★★★★
誘拐
鑑賞No:00764
製作:1997年/日本/109分
監督:大河原孝夫
出演:渡哲也/永瀬正敏/酒井美紀/柄本明

東昭物産の常務が誘拐され、犯人グループから身代金として3億円を要求してくる。また身代金受け渡しの様子をテレビ中継するようにとの前代未聞の条件も指示される。身代金の運び役は同じ会社の重役が指名され、何十ものテレビカメラが生中継する中、犯人はまるでゲームを楽しむかのごとく、運び役を走らせる。やがて運び役は心筋梗塞の発作で倒れてしまう・・・。

身代金目的の誘拐事件では身代金授受が最大のキーポイントとなるが、それを全国民監視の下、堂々と行うという意表をついた設定にまず興味を惹かれる。実際に身代金を持って走る運び役のシーンも迫力があって緊張感も伝わって来る感じ。ラストの意外な真相に至るまで、なかなか惹き付けて止まない展開はよかった。

劇場公開日 1997年6月7日



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2016-11-22

雪に願うこと

★★★+
雪に願うこと
鑑賞No:01417
製作:2005年/日本/112分
監督:根岸吉太郎
出演:伊勢谷友介/佐藤浩市/小泉今日子/吹石一恵

東京で起業した会社が倒産しかかり逃げてきた上、帯広のばんえい競馬で持ち金をすってしまった学は、調教師の兄を訪ねる。事情を知った兄は、身勝手な学に腹を立てながらも厩務員の仕事を与える。
やがて厩舎での仕事や、自分と二重写しの馬ウンリュウ号を通して人生の挫折から立ち直っていこうとする・・・。

北海道の障害物レース“ばんえい競馬”を舞台にした、家族の絆を描くドラマ。自分では頑張ってきたつもりだが結果的に挫折し八方ふさがりとなってしまって世間から逃避しているにも拘らず自尊心の強い弟、そんな弟に辛く当たりながらもなんとか助けてやろうとする兄。対立しながらもお互い次第に打ち解けあっていく兄弟の姿をよく描いている。老人ホームに入っている母親に弟を会わせることにした兄の心境の変化には拍手喝采したが、母親に会ったときの厳しい現実には涙してしまう。彼らを取り巻く人々も厳しい生活の中、伸び伸びイキイキと生きている様はいかにも北海道らしい。実際のばんえい競馬は経営難から廃止の危機に瀕しているようだが、本作をきっかけに再興できればと思う。

劇場公開日 2006年5月20日



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2015-08-12

ゆきゆきて、神軍

★★
ゆきゆきて神軍
鑑賞No:00347
製作:1987年/日本/122分
監督:原一男
出演:奥崎謙三

1982年、兵庫県神戸市。妻・シズミと二人でバッテリー商を営む奥崎謙三は、ニューギニア戦の生き残りであり、69年に、死んだ戦友の怨念をこめて“ヤマザキ、天皇を撃て!”と叫んで天皇にパチンコ玉4個を発射した男である。奥崎はニューギニアの地に自分の手で埋葬した故・島本一等兵の母を訪ね、彼女をニューギニアの旅に連れていくことを約束した。奥崎の所属部隊・独立工兵第36連隊で、終戦後23日もたってから“敵前逃亡”の罪で二人の兵士が射殺された事件があったことを知った奥崎は行動を開始した・・・・。

個性的な記録映画で、一般にはとても受け入れられないと思われた作品だったが、ロングラン上映される異例のヒット作となった作品。ただ、奥崎の執拗な追及を原監督は忠実にカメラで追っていくドキュメンタリーだが、その様子は傍若無人で苦々しい感情に何度もさせられる。それが一方では受けて、ロングラン上映になったのだろうけど、気分のいい映画ではない。

劇場公開日 1987年8月1日


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2014-11-18

ゆれる

★★★★+
ゆれる
鑑賞No:01344
製作:2006年/日本/119分
監督:西川美和
出演:オダギリジョー/香川照之/伊武雅刀/新井浩文

母の一周忌法要のために帰省した弟・猛は、兄・稔と、稔が店長を勤めるガソリンスタンドで働く千恵子の3人で近くの渓谷にドライブに行く。千恵子は昔の猛の恋人で、稔が千恵子に好意を抱いていると知りながら、前日2人は関係を持っていた。そして単独行動をとっていた猛が遠目で見る中、稔と一緒に渓谷の吊り橋にいた千恵子が転落する・・・。

第28回ヨコハマ映画祭や第61回毎日映画コンクールの作品賞などを受賞した人間ドラマ。千恵子の死をきっかけに、兄妹の絆がゆれる様をゆれる吊り橋にかけているのはわかったが、裁判の結末とラストの兄・稔の表情には釈然としないものが残った。まったく違う道を歩んでいる兄と弟は表向き近いようで実は遠い存在なのか?男の子2人の親である私には複雑な思いに駆られる映画だった。オダギリジョーは観るたびに俳優として成長している感があり、その他の出演者も皆地味な俳優だが個性的な俳優を揃え、淡々と進むストーリーを飽きさせない旨みを出していた。
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2014-05-05

許されざる者

★★★★
許されざる者(2013年)
鑑賞No:02514
製作:2013年/日本/135分
監督:李相日
出演:渡辺謙/佐藤浩市/柄本明/柳楽優弥

幕末、幾多の志士を斬りまくり、「人斬り十兵衛」と恐れられた釜田十兵衛は、幕府崩壊後いつしか姿を消し、人里離れた場所で静かに暮らしていた。やがて月日は流れ、妻に先立たれた十兵衛のもとにかつての仲間が現れ、無残に傷つけられた女郎と賞金のため、再び刀を手にすることになるが・・・・。

クリント・イーストウッド監督・主演で第65回米アカデミー作品賞、監督賞ほか4部門を受賞した傑作西部劇「許されざる者」(1992)の日本版リメイク。明治初期の北海道が舞台で、旧幕府側の人間、新政府側の人間、アイヌ人、女郎など色々な立場の人間が登場し、権力を持つ者と、その権力に従わざるを得ない者との格差をまざまざと見せつけられます。ただ、どちらも、いい、悪いでいうと、みんな脛に傷持つ悪い人ばかりで、心から同情したり共感することはできません。主人公の十兵衛だって、今は権力者の前にひざまづかなければならない立場だが、改心したとはいえ、かつては非常な人斬りで多くの命を奪っていた人間ですから・・・。しいて同情できるのは女郎たちと残された十兵衛の子供たちでしょうか。ただ、それでも最後は虐げられた人間の復讐を果たし、溜飲は下がります。



出演者
渡辺謙(釜田十兵衛)
佐藤浩市(大石一蔵)
柄本明(馬場金吾)
柳楽優弥(沢田五郎)
忽那汐里(なつめ)
小池栄子(お梶)
國村隼(北大路正春)
小澤征悦(堀田佐之助)
三浦貴大(堀田卯之助)
滝藤賢一(姫路弥三郎)
近藤芳正(秋山喜八)


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2013-03-07

夢売るふたり

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02346
製作:2012年/日本/137分
監督:西川美和
出演:松たか子/阿部サダヲ/田中麗奈/鈴木砂羽


東京の片隅で小料理屋を営む貫也と妻の里子。店は小さいながらも繁盛していたが、調理場からの失火が原因の火事で全てを失ってしまう。絶望して酒びたりの日々を送っていた貫也はある日、常連客だった玲子と再会、酔った勢いで一夜を共にしてしまい、それがきっかけで大金を手にする。その事を知った里子は、結婚詐欺で金をだまし取る事を思いつき・・・・。


結婚詐欺を始めるきっかけまでは非常に面白い展開で興味津々で観ていたが、具体的に結婚詐欺を働くようになってからがさっぱりダメ。結婚詐欺の対象を多くしたがために、一人一人のエピソードに全く深みがなく、話も省略しまくっているため、全然感情移入できない始末。これはトリックを全く明かさないミステリーを見せられているようで、制作サイドの怠慢とも取れる。さらに後半に入って分かりにくいシーンが多く、ラストに至ってはこれで終わり?と首をかしげたくなる終わり方。やはり詐欺の対象者をもっと絞り、話に深みを持たせ、そしてもっとドロドロしい復讐劇にするなど、面白くなる要素の多い題材だっただけに残念である。





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2012-10-04

誘拐ラプソディー

★★★
シネマ大好き!

鑑賞No:02004
製作:2009年/日本/111分
監督:榊英雄
出演:高橋克典/林遼威/船越英一郎/哀川翔


前科物で数百万円の借金を抱える伊達秀吉は、人生にくたびれて自殺しようとするが、死に切れずにいた。そんなところに家出をしてきた小学生・篠宮伝助が現れる。伝助が金持ちの子どもだと知ると、秀吉は伝助を誘拐して身代金を奪い取ろうと実行に移す。しかし、実は伝助はヤクザの組長の息子で、やがて秀吉はヤクザたちに追われることに・・・。


高橋克典がコミカルな演技全開で終始する誘拐もの。棚からぼた餅的に易々と良家のお坊ちゃんを誘拐できたと喜ぶ、借金まみれの主人公だが、実はヤクザの息子と知り仰天。さらに誘拐するつもりのないのに、さらにその友達も加わり、その子は警官の息子というから笑える。誘拐ものとは言いながら、手口はありきたりの古めかしさ。誘拐された子も人懐っこく悲壮感はなく、誘拐ものというよりはコミカルなロードムービーといった方がよい内容。


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2012-03-30

行きずりの街

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02117
製作:2010年/日本/123分
監督:阪本順治
出演:仲村トオル/小西真奈美/南沢奈央/窪塚洋介


12年前に生徒の雅子との恋愛スキャンダルが原因で教職を追われ、東京から故郷に戻り、塾教師をしていた波多野。しかし、塾の元教え子・ゆかりが東京で失踪したため、12年ぶりに上京し、ゆかりの行方を追うことに。そして、彼女の身辺を調査するうちに、かつて波多野が勤めていた学園の幹部が関与している疑いが出てきて・・・・。


原作が、「このミステリーがすごい!」で第1位に輝いたと聞いていたので、かなり期待して観たのですが、ちょっとゲストの豪華なTVのサスペンスドラマを観ているような感じで、映画としてはちょっと安っぽい感じが否めませんでした。ジャンルも、ミステリーなのか、ラブロマンスなのか、どちらも両立させたかったのかも知れませんが、逆にどちらも中途半端な感じで終わったよう。主演の仲村トオルも熱演していましたが、なぜか観た後のインパクトに欠ける気がしました。唯一の注目は小西真奈美。可愛い感じの強い女優だったが、最近は幅広い役柄に挑戦し、今回はバーのマダムを熱演している。



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