★★★★
鑑賞No:02059
製作:2009年/日本/112分
監督:石井裕也
出演:満島ひかり/遠藤雅/相原綺羅/岩松了
家を飛び出し、上京して5年経つOLの木村佐和子。過去に4人の男に捨てられ、今は職場の上司で、バツイチ・子持ちの新井健一と付き合っている。そんな時、佐和子の叔父から電話があり、佐和子の父が入院したことを知らされる。そして、佐和子の実家はしじみ工場で、一人娘の佐和子に工場を継ぐように求められ、健一親娘とともに実家に戻るが・・・・。
「しょうがない」が口癖で諦めの人生を送ってきた女性が、父の入院と倒産寸前の実家のしじみ工場の現実を突きつけられ、人生どん詰まりから開き直って孤軍奮闘するドラマ。これが現実だと結構つらい内容だが、主人公の持ち前の性格と軽いタッチの描き方で、あまり深刻には感じられない不思議さがある。主人公役の満島ひかりはあまり馴染みがない女優さんだが、個人的には結構可愛くて、彼女の口から出てくるフレーズ「中の下」ではない(当然「上」でしょう)ので、ちょっとピンとこないところもあった。(最近、こういう設定が多い気がするが・・・)しかし、見た目可愛い女優さんの割りに体当たり演技には感心する。冒頭の腸内洗浄のシーンや肥を担いで畑にウンコを撒いたりとなかなか凄い。後で知ったが、妻夫木聡、深津絵里の「悪人」で殺される女性役もしていたんですね。イメージがまったく違っていて気づきませんでした。これからが楽しみな女優さんです。映画の方も単純に楽しめます。最近軟弱になった男性諸氏に特に観て欲しい、女性のたくましさをつくづく感じる映画です。