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2014-02-28

ワイルド・バレット

★★★+

鑑賞No:01747
製作:2006年/ドイツ、アメリカ/122分
監督:ウェイン・クラマー
出演:ポール・ウォーカー/キャメロン・ブライト


イタリアン・マフィアの手下であるジョーイは、警官殺しに使用された拳銃の後始末をボスから頼まれ、自宅の地下室に隠していた。しかし隣家に住む、息子の友達のオレグがその拳銃を盗み、虐待を繰り返していた父親・ユゴルスキーを撃ってしまう。ユゴルスキーはロシアン・マフィアの一味で、銃の出所が知られることを恐れたジョーイは、警察やマフィアよりも早くオレグを見つけ出し、銃を取り戻さなければならなかった・・・・。


最初、人間関係などがよく分からず、戸惑いながら観ていたが、ストーリーが進むにつれ、複雑化していく一方、人間関係もよく分かってきて次第に面白くなってきた。また、テンポよい展開と、先が読めない展開についついラストまで一気に観てしまう作りになっている。この手の映画にしては多少詰め込みすぎで、やや長めなのが気にはなりましたが、ハリウッド映画とはちょっと一味違った(ドイツとアメリカの合作)雰囲気のクライム・サスペンスで、最後までハラハラさせられます。





  1. 洋画(わ行)

2014-02-27

フレフレ少女

★★+

鑑賞No:01745
製作:2008年/日本/114分
監督:渡辺謙作
出演:新垣結衣/永山絢斗/柄本時生/斎藤嘉樹


女子高生の百山桃子は、ある日偶然出会った野球部のエース・大嶋に一目ぼれし、彼を応援するために廃部寸前の応援団に入団する。しかし、応援団には龍太郎ひとりしかおらず、最低5人いないと廃部になるという。そこで桃子はなんとかあと3人を集め、廃部は免れることに。その働きから、桃子は団長に任命されることに・・・・。


アイドル映画と思えば、まぁー普通の映画でしょうか。ストーリー的にはありきたりで新鮮味こそないが、野球やサッカーといったスポーツ部ではなく、応援団といういわば裏方的な部にスポットライトを当てているところはいい。まして応援団の代表的なイメージである硬派からはほど遠い5人(ましてや1人は女性で、なおかつ団長ですから・・・)はキャラ的に面白かった。主演の新垣結衣も後半での応援シーンではなかなか様になっており、あとは応援団長らしい声量があれば百点満点だったが、さすがにそこまでは・・・・・という感じだった。これは期待せずに気楽に観るべき映画でしょう。






  1. 邦画-ふ

2014-02-26

アブダクティ

★+

鑑賞No:02482
製作:2013年/日本/95分
監督:山口雄大
出演:温水洋一/麻亜里/仁科貴/播田美保


家族にも見捨てられ、借金を抱えた中年の日雇い警備員・千葉厚志は、目を覚ますとコンテナの中に閉じ込められていた。コンテナは船に積まれてどこかへ運ばれていき、やがて千葉と同じように拉致され、コンテナに閉じ込められている被害者が何百人もいることがわかる。千葉は隣り合うコンテナの壁越しに他の被害者と話をし、情報を集めるが・・・・。


個性派俳優の温水洋一が主演のシチュエーションサスペンス。冒頭はカナダ映画「CUBE/キューブ」を思わせるような設定で、どのような展開になるのか、どんなラストが用意されているのか、いやがうえにも期待が高まる設定の映画。登場人物も少なく(というか、後半まではほとんど温水洋一の一人芝居で、他の俳優は声のみの出演)、コンテナの中というワン・シチュエーションなので、どう見ても低・低予算映画。それゆえ、この手の映画はアイデア勝負だったが、ストーリー展開のテンポが悪すぎ。しかも全くワクワク・ドキドキ感がなく、ありきたりというか、雑で平凡な展開。そしてオチのない、酷い展開のラスト。もう、ひどすぎます。「CUBE」には足元にも及ばない低レベル映画。





  1. 邦画-あ

2014-02-25

グラン・トリノ

★★★★+

鑑賞No:01744
製作:2008年/アメリカ/117分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/ビー・バン


朝鮮戦争の帰還兵ウォルトは、最愛の妻を亡くし、実の息子とも折り合いが悪く、心を閉ざした毎日を送っていた。ウォルトの亡き妻もウォルトが懺悔することを望んでいたが、頑固な彼は牧師の勧めを断っていた。そんなある日、近所のアジア系移民のギャングが、ウォルトの隣に住む少年タオに、ウォルトの愛車グラン・トリノを盗ませようとするが・・・・。


まさにクリント・イーストウッドのための映画のようで、孤独で頑固な元自動車工のウォルト役ははまり役といえる。最初はとっつきにくく、嫌なオヤジという感じを遺憾なく漂わせていたが、実は正義感が強く、孤独ゆえ本当に心を通わせた人に対しては命をかけてまでも尽くそうとする人情味を持った横顔を次第に見せてくるあたり、見事な演技とストーリー展開である。実の息子たちよりも心を通わせた近所に住むモン族の人々との交流や、タオを教育することに次第に生きがいを感じていくが上に、最期にウォルトが取る行動には意外と言うよりも、軍人として敵を殺さざるを得なかったむなしさと贖罪からの、天晴れともいうべき結末に息を飲んだ。悲しい結末だが、なぜか胸のすくラストで満足の一作。





  1. 洋画-く

2014-02-24

P.S.アイラヴユー

★★★

鑑賞No:01740
製作:2007年/アメリカ/126分
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンク/ジェラルド・バトラー


最愛の夫ジェリーを脳腫瘍で亡くし、失意のため自宅に引きこもったままとなっていたホリー。そんな時、ホリーは30歳の誕生日を迎え、ホリー宛に誕生日プレゼントが贈られてくる。それはジェリーからのメッセージが入ったテープレコーダーだった。そして次の日からメッセージ通り、次々とジェリーから手紙が届けられるようになるが・・・・。


女性からの視点の映画なので、男性と女性では感じ方が違うかもしれないが、男性である自分にはあまり感動的なものは伝わってこなかった。まずは冒頭の険悪な夫婦喧嘩シーン。結局は仲直りするが離婚間近か?とも思える夫婦関係に深い愛情は冒頭から伝わってこなかった。そして突然の夫の死。いきなり葬儀のシーンなので、死に対するリアル感がなく、主人公の悲しみをすぐに共有できなかった。ストーリーが進行するにつれ、二人の愛情の深さは分かってくるが、突然の死の割には用意周到な手紙の準備(まぁ、これは映画の核の部分なのであまり突っ込んでも仕方ないが・・・)や、夫の友人と簡単に寝てしまうところなど、不自然で理解しがたい部分もあり、なかなか映画の中に入り込んでいけなかった。もう1点、主人公の配役にも問題があったかもしれない。ヒラリー・スワンクは私の中では「ミリオンダラー・ベイビー」での印象が強すぎ、この作品の主人公のイメージとマッチしていなかったのも原因かもしれない。





  1. 洋画-ひ

2014-02-23

映画 謎解きはディナーのあとで

★★★

鑑賞No:02481
製作:2013年/日本/121分
監督:土方政人
出演:櫻井翔/北川景子/椎名桔平/中村雅俊


シンガポール行きの豪華客船に乗ってクルーズに出かけた令嬢・宝生麗子と執事・影山。久々の休暇に心がはずむ麗子だったが、シンガポールへの寄贈品の警備にあたっていた麗子の上司・風祭警部も同じ客船に乗っていた。さらに船の中で殺人事件が発生し、犯人からの犯行声明が出され・・・・。


2011年本屋大賞1位に選ばれたベストセラー小説をドラマ化した「謎解きはディナーのあとで」の劇場版。TVドラマの方は全く見ていなかったが、本作だけ観てもさほど支障はない。原作がユーモアミステリーだとは知っていたが、映画で観るとこれほどおちゃらけているとは正直驚いた。それでも「謎解き~」というタイトルから推察して最後は名探偵のごとく、すべての謎を見事に解き明かしてくれると信じて観ていたが・・・。確かに名探偵に該当する執事の影山が謎解きはしてくれるが、イマイチ現実性やミステリー性に乏しく、あっ!と驚く展開までには至らなかった。それでも出演者は意外と多彩で、それなりに楽しませてくれる作品。





  1. 邦画-な

2014-02-22

南京の基督

★★★

鑑賞No:00504
製作:1995年/日本、香港/100分
監督:トニー・オウ
出演:レオン・カーフェイ/富田靖子


1920年代の南京。小説家の岡川は友人に誘われて遊郭に行った時に、年老いた父の借金返済のために遊郭で働こうとする金花と出会い、金花は岡川に身を任せる。そして二人は同棲を始めるが、岡川に妻子がいることを知った金花は姿を消し、岡川も日本に帰国する。しかしほどなくして遊郭に舞い戻った金花は客から梅毒をうつされてしまう・・・・。


芥川龍之介の同名短編小説の映画化。清純派女優のイメージが強かった富田靖子が大胆なヌードシーン、濡れ場を演じて有名になった作品です。この演技で彼女は第8回東京国際映画祭で最優秀女優賞を獲得するぐらい熱演しています。ただヌードシーンばかり話題になりますが、当時の中国における貧困層の悲惨な現実を見せつける映画でもあり、その中で不治の病に冒されながら健気にも愛する小説家を待ち続ける金花役を見事に演じていたように思います。ただ結末はあまりにも悲しくせつないので、観ていてつらかったです。これだけ体当たりで好演した富田靖子ですが、その後目立った活躍がないのは残念です。


  1. 洋画-な

2014-02-21

バンク・ジョブ

★★★★

鑑賞No:01725
製作:2008年/イギリス/110分
監督:ロジャー・ロナルドソン
出演:ジェイソン・ステイサム/サフロン・バロウズ


1971年、中古車販売をしているテリーは旧知の女性マルティーヌが持ちかけてきた銀行強盗計画に乗り、仲間を集めて実行に移す。銀行強盗はまんまと成功し、テリーらは巨額の金品を奪い取る。しかし、この計画は王室のスキャンダルの証拠写真を回収するためのものだった。その事実を知った彼らは・・・・。


イギリスで実際に起こり、報道規制によって真実が封印された銀行強盗事件に基づいた作品。前半は銀行強盗の成否にドキドキ、後半は彼らが奪った写真や帳簿の回収を図る組織に狙われる展開にハラハラと、終始テンポよいサスペンスに楽しめる。普通は銀行強盗だけでも十分楽しめる題材だが、この映画は銀行強盗後がさらに盛り上がるという、1つで2度美味しい作品となっている。さらにこれが実話ということだし、できるだけ事実を忠実に再現しているらしいので、さらに興奮度アップです。ラストも痛快で後味の良いクライム・サスペンス映画です。


  1. 洋画-は

2014-02-20

おろち

★★

鑑賞No:01720
製作:2008年/日本/107分
監督:鶴田法男
出演:木村佳乃/中越典子/谷村美月/山本太郎


100年に一度、永い眠りにつき、不老不死の身体で人間世界をさまよう謎の美少女・おろち。彼女は、29歳を過ぎると醜い姿になてしまうという悲劇にとりつかれた門前家に家政婦として潜り込む。そこには2人の美しい姉妹・一草と理沙がいたが、ある日理沙は死の寸前にある母親からある秘密を打ち明けられる・・・・。


楳図かずおの同名漫画の映画化。楳図かずお作品といえば子供の頃見た印象では、怪奇的でオドロオドロしたイメージが強いが、映画ではそんなオドロオドロした感じはなく、恐怖感はあまり伝わってこなかった。独特の恐怖感を催すような映像的演出も少なかったが、出ている女優陣の美しさもその原因のよう。そういう中で、木村佳乃と中越典子の熱演は今までのイメージを払拭するほどなかなか見もの。そして不思議な存在感のある谷村美月こそ楳図ホラーが醸し出す雰囲気に近い女優のような気がした(なので、もう少し彼女の存在を強調して欲しかった)。作品自体はイマイチ感が拭えないが、ラストのドンデン返しは良かった。


  1. 邦画-お

2014-02-18

富士山頂

★★★★

鑑賞No:01783
製作:1970年/日本/126分
監督:村野鐵太郎
出演:石原裕次郎/山崎努/渡哲也/芦田伸介


3774メートルの富士山頂。ここにレーダーを設置すべく情熱に燃える気象庁の葛木課長は3年にわたり大蔵省に足を運び、ついにその夢が実行に移されるときがくる。一方、大成建設と共にこの工事を受注した三菱電機は技術部員の梅原を技術責任者として対応させることに。やがて工事は始まるが、予想以上の気象条件に難作業は続くことに・・・・。


ビデオ・DVD化されておらず、幻の名作といわれている本作が、以前、石原裕次郎二十三回忌特別企画としてTV放映されたため観ることに。昔、NHKで「プロジェクトX」という人気番組があったが、その映画版のごとく、ある目的に向って不屈の男たちが自分たちの夢と使命感で職務を果たそうとする姿はやはり感動と尊敬の念を呼ぶものである。この作品では、大自然の猛威にさらされながら危険を克服し、富士山頂に気象レーダーを設置するというものだが、高山病や天候の急変、資材運搬の困難さ、乱気流、大型台風の接近と、工事を疎外する状況が次々と襲ってきて、工事は困難を極める。しかし気象庁からは納期厳守を言い渡され、担当者たちは苦境に陥る。それでもあきらめず事を成そうとする不屈の精神には頭が下がる。36歳の石原裕次郎をはじめ、勝新太郎、渡哲也、芦田伸介、宇野重吉、山崎努など豪華キャストによる感動の一作。


  1. 邦画-ふ

2014-02-17

HOUSE ハウス

★★+

鑑賞No:00326
製作:1977年/日本/88分
監督:大林宣彦
出演:池上季実子/大場久美子/松原愛/神保美喜


中学生のオシャレは、イタリアから帰国した父親に新しい母を紹介され、ショックを受ける。そのショックを吹き飛ばすため、夏休みにオバチャマの羽臼邸に仲間たち6人と行くことにする。オバチャマもみんなを歓迎してくれ、都会育ちの7人にとってはオバチャマの家がある田舎の雰囲気は新鮮で大喜びするが、実はオバチャマは数年前に死んでいた・・・・。


「転校生」「時をかける少女」などの尾道3部作で有名な大林宣彦監督の初監督作品。ホラー映画だが、ファンタジックさのある映像が大林監督らしさがにじみでているともいえるが、人を食べる屋敷と化した妖怪が少女たちを次々と食べていくという、コミカルながら残酷な内容。ストーリーや映像はもう何でもアリの世界で、ハチャメチャといえなくもないが、サービス精神も多分に窺える。映画としての品位や品質は必ずしも高いとはいえないが、なぜか印象に残る映画でした。(そこがカルト映画たる所以でしょうか・・・?)


  1. 邦画-は

2014-02-16

奇跡のリンゴ

★★★+

鑑賞No:02480
製作:2013年/日本/129分
監督:中村義洋
出演:阿部サダヲ/菅野美穂/池内博之/山崎努


日本最大のりんご畑が広がる青森県中津軽郡で生まれ育った秋則は、りんご農家の娘・美栄子とお見合い結婚して婿入りし、りんご作りに携わるようになる。しかし、りんごの生産に不可欠な農薬が美栄子の体を蝕んでいることがわかり、秋則は私財を投げ打ち、絶対不可能と言われていた「りんごの無農薬栽培」に挑むが・・・・。


不可能と言われたりんごの無農薬栽培に取り組み成し遂げた木村秋則さんの実話の映画化。周囲の反対・批判にも屈せず、10年以上にわたり無農薬栽培に挑戦し続け、そして最後には成功させたという意味では感動的なドラマでした。でも、それは最後に成功するからであって、家族の生活をどん底まで落とした上、進退極まって死のうとするこんな父親は家族にとって不幸そのもの。死にきれず、また成功につながる解決策を見出すから良かったようなものの、一歩間違えれば「悲劇のリンゴ」になりかねない話でした。むしろ「奇跡」というのは、この父親の無謀な挑戦を文句も言わず、耐え忍んで支えていった家族だと思います。父親が挫折して無農薬栽培をやめようとした時、むしろ子供が「やめないで」と叫んだシーンの方が感動的でした。





  1. 邦画-き

2014-02-15

フィツカラルド

★★★★

鑑賞No:00368
製作:1982年/西ドイツ/157分
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
出演:クラウス・キンスキー/クラウディア・カルディナーレ


19世紀末の南米ペルー。未開の土地に文明の光を当てようとして失敗を繰り返していた冒険家フィツカラルド。カルーソーのオペラを聴き感激した彼は、今度はオペラハウスを建てようと決意する。しかし目的地まで達するには、数トンもの巨船を山越えさせなければならなかった・・・。


アマゾン川の上流にオペラハウスを作りたいという、空前絶後の発想もすごいが、それを現実にやろうとするところに本当の凄さを感じる映画。そしてこの映画を語る上で避けて通れないのが、オペラハウスを作るために巨船を山越えさせるシーン。これは圧巻です。このシーンのために観るだけでも価値があります。この観ているだけで疲れそうな山越えの後、激流下りという難所がありますが、ここになると爽快ですらあり、ラストはもう感動!長尺ですが、忍耐強く観てはまれば感動の一作です。


  1. 洋画-ふ

2014-02-14

悪魔のような女

★★★+

鑑賞No:00646
製作:1996年/アメリカ/107分
監督:ジェレマイア・S・チェチック
出演:シャロン・ストーン/イザベル・アジャーニ


全寮制の聖アンセルム男子校。理事長のガイは学校長の妻ミアと結婚したことで今の地位と財産を手に入れたのだったが、教師の一人ニコルとも愛人関係にあり、ミアにはいつもひどい仕打ちをしていた。ニコルはミアに同情し、いつもミアをかばっていたが、ついに2人は共謀してガイを殺す計画を実行に移す・・・・。


登場人物が少なく、ストーリーも分かりやすいが、色々と仕掛があって結構楽しめる作品。ヒッチコック的なサスペンス・スリラーの要素も多分にあり、殺されたはずのガイが本当に殺されているのかというのが最後まで恐怖として引きずっていく。ありきたりといえばそれまでだが、最後のドンデン返しもこの手のサスペンスものでは当然の一作。


  1. 洋画-あ

2014-02-13

新幹線大爆破

★★★★+

鑑賞No:00302
製作:1975年/日本/153分
監督:佐藤純彌
出演:高倉健/山本圭/千葉真一/宇津井健


1500人の乗客を乗せて東京から博多に向った新幹線ひかり109号に爆弾を仕掛けたとの電話が国鉄に入る。この爆弾はスピードが80キロ以下になると自動的に爆発するというのだ。さらに犯人はこの脅迫電話が嘘でないことを立証するため、同じ爆弾を仕掛けた札幌の貨物列車を爆破する。その上で犯人は国鉄本社に500万ドルを要求してきた・・・・。


乗客を人質にして、スピードが80キロ以下になると仕掛けた爆弾が爆発するという設定はお気づきの方も多いと思いますが、キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロック主演の「スピード」と瓜二つです。製作年代的にこちらが先ですが、「スピード」が警察視点なのと爆弾が仕掛けられたバス内でのアクションが主体なのに対し、本作は犯人視点の要素がつよく、また新幹線内というよりは犯人逮捕や新幹線の運行を管理する司令室内での対応が中心で、「スピード」とは設定は酷似しているものの趣は異にしている。緻密な計画の下、事件は進行していくが、犯人側、警察側それぞれ想定外のアクシデントに見舞われ思うように事が運ばず、新幹線爆破までのタイムリミットが刻々と近づいてくるという緊張感がたまらない映画。かなりの豪華キャストであり、出演者もみな若いので、それを観るだけでも楽しめる。





  1. 邦画-し

2014-02-12

少年H

★★★★

鑑賞No:02479
製作:2013年/日本/122分
監督:降旗康男
出演:水谷豊/伊藤蘭/吉岡竜輝/花田優里音


昭和初期の神戸。名前のイニシャルから「H(エッチ)」と呼ばれる少年・肇は、好奇心と正義感が強く、厳しい軍事統制下で誰もが口をつぐむ中でも、おかしなことには疑問を呈していく。Hは仕立て屋を営む父とクリスチャンの母に見守られ成長するが、やがて戦況は悪化し、神戸の町は大空襲に見舞われて・・・・。


舞台美術家でエッセイストの妹尾河童の自伝的小説の映画化。水谷豊と伊藤蘭夫婦の共演が話題となったが、何よりも肇役を演じた少年の名演が光った。あと驚くべきは当時の背景を再現したCG技術。全く違和感なく戦中の様子を再現しており、もはやこの技術があれば、どんな時代でもどんな背景でも作り出せるので映画化できないものはないだろうと思わせた。ストーリーは、太平洋戦争に突入し、日本国中が狂気に向かって進む中、その時代に翻弄される家族を描いている。その中で、今となっては当たり前のことが戦争中は否定されるが、少年Hは周りに流されず純粋に考え、間違っていると思うと平気で口に出す。大人や友人たちは慌てるが、観ている私たちはその通りだと頷いてしまう。戦後、手に入れた白米を、母親が隣の家族や行き倒れの人に分け与えようとするときもそうだ。一見、少年はいやらしい人間のように思えるが、あの状況下にあって、人間の本性を正々堂々とさらけ出した、いいシーンというか、本音のシーンだ。また、戦争中に狂気に走っていた人の、戦後の態度の豹変ぶりも興味深い。色々と見どころの多い作品である。





  1. 邦画-し

2014-02-11

ラッシュ/プライドと友情

★★★★

鑑賞No:02477
製作:2013年/アメリカ、ドイツ、イギリス/123分
監督:ロン・ハワード
出演:クリス・ヘムズワース/ダニエル・ブリュール


76年のF1チャンピオンシップで、フェラーリのドライバーとして快調なレースを続けていたラウダは、ドイツ・ニュルブルクリンクで開催された第11戦ドイツGPで大事故に見舞われ重傷を負う。それでも奇跡的な復帰を果たしたラウダだったが、ライバルでもあるマクラーレンのハントにポイント差をつめられてしまっていた・・・・。


F1レースにおける、ジェームス・ハントとニキ・ラウダという好対照の2人の争いを描いた実話。F1レースにはあまり興味がないので、とっかかりはあまり興味深く入っていけなかったが、F1マシン同様、次第に面白さは加速され、見入っていく作品だった。ともかく実話なので、そのドラマ性は高い。特にラウダを演じたダニエル・ブリュールはラウダ本人に会ってオーストリア訛りを習得したり、事故後のヤケド痕を特殊メイクで表現するなど、リアリティも追求している。そして運命の最終戦・日本GP。期待した直接対決とはならなかったが、スピード感満開の息詰まるレースは目が離せず熱くなる。なかなか見ごたえのある男たちのヒューマンドラマ。





  1. 洋画-ら

2014-02-10

R100

★+
R100.jpg
鑑賞No:02476
製作:2013年/日本/100分
監督:松本人志
出演:大森南朋/大地真央/寺島しのぶ/前田吟

都内有名家具店に勤務する片山貴文は、「ボンデージ」という謎めいたクラブに入会してしまい、それ以降、さまざまなタイプの美女が過激なボンデージに身を包み、SMプレイの舞台は街中に留まらず、家庭や職場にも出現するようになる。やがて美女たちのは、片山をプレイは次第にエスカレートしていくが・・・・。

「大日本人」「しんぼる」「さや侍」に続く、お笑いタレント・松本人志の監督第4作。過去3作も酷い内容で個人的には酷評(他の多くのレビューも酷評だが・・・)だったが、本作も輪をかけて酷い。監督的には面白いとおもっているのだろう一発ギャグ的エピソードの、ストーリー性のないつぎはぎという印象が強く、ただただ訳の分からない映画としか言いようがない。前半からストーリーは崩壊しているが、後半はもう滅茶苦茶。タランティーノ風の演出のようなシーンもあるが、はるかに及ばないクオリティ。興業的にも大コケしたらしいが当然の結果と言える。私も途中、眠くなった。お笑いタレントの安易な映画製作に警鐘を鳴らしたい。

劇場公開日 2013年10月5日



(キャスト一覧)
大森南朋(片山貴文)
大地真央(女王様)
寺島しのぶ(女王様)
片桐はいり(女王様)
冨永愛(女王様)
佐藤江梨子(女王様)
渡辺直美(女王様)
前田吟(片山の義理の父)
YOU(片山の妻・節子)
西本晴紀(息子・嵐)
松本人志(警察官)
松尾スズキ(支配人)
渡部篤郎(岸谷)


  1. 邦画-あ

2014-02-09

ことの終わり

★★★

鑑賞No:01776
製作:1999年/イギリス、アメリカ/101分
監督:ニール・ジョーダン
出演:レイフ・ファインズ/ジュリアン・ムーア


1946年のロンドン。小説家のベンドリックスは2年ぶりに友人のヘンリーとその妻サラに会う。そしてヘンリーから、サラが浮気しているのではないかと悩んでいると告げられる。その浮気相手が気になったベンドリックスは、ヘンリーに内緒で探偵事務所に浮気相手の調査を依頼する。実は戦時中、ベンドリックスとサラは不倫していたからだった・・・・・。


友人から妻の浮気の悩みを聞かされた主人公。実は過去に自分もこの友人の妻と不倫しているわけだが、そういう立場にありながら“浮気相手(第三の男)”に嫉妬心を抱いて、友人に内緒で探偵を使って浮気相手を突き止めようとする。なんとも変な話だが、妙に興味を惹くつかみではある。この浮気調査と過去の主人公の不倫の詳細が交錯しながらストーリーは展開していくが、後半、その“浮気相手(第三の男)”が判明してからは興味が半減し、内容的にも理解しがたい面が出てくる。前半興味深いだけに、後半の展開には観る人によって意見が分かれるところではないでしょうか?


  1. 洋画-こ

2014-02-08

怖がる人々

★★★

鑑賞No:00396
製作:1994年/日本/117分
監督:和田誠
出演:真田広之/原田美枝子/黒木瞳/佐野史郎


“恐怖”をテーマにした5話のオムニバス。
「箱の中」
深夜のエレベータ。男は美女と乗り合わせるが、エレベータが突然停止したことでその美女が豹変する・・・。
「吉備津の釜」
ふとしたきっかけで紹介してもらった仕事場に向う女が、子供の頃に聞かされた吉備津の釜のおじさんの話を思い出し、不気味に思って・・・・。
「乗越駅の刑罰」
久しぶりに里帰りした男が、無人駅と思って通り抜けようとして駅員に呼び止められ、イビリ始められる・・・・。
「火焔つつじ」
土砂降りの雨の中で知り合った男と女が宿に空きがないため一夜を共に過ごすことになるが、女には何か秘密が・・・。
「五郎八航空」
突然の豪雨のため無人島で男2人は足止めをくらうが、やってきた不定期の飛行機に乗ることに。しかし操縦していたのは事故で操縦できない操縦士の妻だった・・・。


ややコメディの入ったブラックホラーともいうべき作品。1作1作は深みはないが、5作オムニバスということで、バラエティに富んだエピソードが楽しめる。どれも「恐怖」をテーマに、現実ではないだろうがあったら怖いという話ばかり。それぞれのエピソードをより高めているかどうかは出演者の演技力によるところが大きい作品でもある。


  1. 邦画-こ

2014-02-07

メジャーリーグ2

★★★

鑑賞No:00481
製作:1994年/アメリカ/105分
監督:デイヴィッド・ウォード
出演:チャーリー・シーン/トム・ベレンジャー


万年最下位から脱して、昨シーズン奇跡の逆転優勝をしいたインディアンズ。当然今シーズンも期待がかかるところだが、なぜかナインのやる気が見えず、チームは連敗続き。観客も激減し、行き着くところまで来た感のあったチームだが、ある日、日本からやってきた助っ人のタナカの参入で、次第にチームは復調し始める・・・・。


ボロボロのチーム状態から奇跡の快進撃を続けるという構図は1作目と同様のストーリー展開で目新しさのない続編だが、快進撃のきっかけとなるのが日本人助っ人の活躍によるという点が斬新で、その助っ人役をとんねるずの石橋貴明が熱演したことでも話題となった。今でこそ、日本人プレーヤーの多くがメジャーリーグに進出し、あたかも日本人助っ人として活躍している昨今だが、当時はまだ野茂すらメジャーに行っていない頃なので、ある意味時代を先読みした映画だといえる。石橋貴明の演技はややオーバーアクション気味で日本人のイメージとはやや違った印象を与えるものの、マンネリ化しがちな続編にいい意味でインパクトを与えている。



  1. 洋画-め

2014-02-06

亡国のイージス

★★★+

鑑賞No:01774
製作:2005年/日本/127分
監督:阪本順治
出演:真田広之/寺尾聰/佐藤浩市/中井貴一


東京湾沖で訓練中の海上自衛隊イージス艦「いそかぜ」で艦長が何者かに殺される。副艦長の宮津は先任伍長の仙石に、犯人が仙石の部下・如月一等海士であると告げ、乗務員を艦から退去させる。しかし、実は宮津は某国の対日工作員・ヨンファと共謀してある計画を実行しようとしていた・・・・。


福井晴敏の同名小説の映画化。スケールの大きな内容の映画だが、舞台のほとんどがイージス艦内のため、スケールの大きさは実感では伝わってこない。また、閉鎖空間で多くの敵を相手に孤軍奮闘す様は、「沈黙の戦艦」のスティーブン・セガールや「ダイ・ハード」のブルース・ウィリスに酷似している。しいて言うなら、単なるアクション映画ではなく、至るところで、長い間の平和に安穏としている日本に戦争という現実を突き付け、自衛隊とは?国家とは?国民を守るとは?などといったテーマを再認識するよう訴えかけている映画。それにしても、プロのテロ集団に対し、一伍長があそこまで戦うのはチョット行き過ぎ・・・?





  1. 邦画-ほ

2014-02-05

天国はまだ遠く

★★★

鑑賞No:01775
製作:2008年/日本/117分
監督:長澤雅彦
出演:加藤ローサ/徳井義実/河原さぶ/宮川大助


都会での生活に疲れた千鶴は、死に場所を求めて山奥に入り、寡黙な青年・田村が営む民宿にたどり着く。そこで千鶴は大量の睡眠薬を飲んで自殺を図るが失敗。やがてその民宿に留まって田村の仕事を手伝ううちに、次第に明るさと生きる望みを取り戻していくが・・・・。


“自殺”というキーワードが出てくるものの、それほどリアルで直接的ではなく、映画全体としては大して大きな事件の起こらない、最近の邦画に多い癒し系の映画。徳井義実のチョット不慣れな演技も、逆に田舎の誠実な青年というイメージが出ていて却ってよかったのかもしれない。ただ彼はいいが、吉本興業が絡んでいるため吉本芸人が多く出ているのはチョット気になった。お話自体はフィクションっぽさがあるが、この二人の恋の行方は逆に現実っぽく、映画としては消化不良感が残るかもしれない。





  1. 邦画-て

2014-02-04

ペネロピ

★★★+

鑑賞No:01773
製作:2006年/イギリス、アメリカ/101分
監督:マーク・パランスキー
出演:クリスティーナ・リッチ/ジェームズ・マカヴォイ


先祖の悪行のためかけられた呪いによって、名家・ウィルハーン家にブタの鼻と耳を持った娘ペネロピが生まれる。両親は娘をマスコミや世間から守るため、ペネロピを死んだことにし、屋敷の外には一切出ないように育てることにした。そして呪いを解く唯一の方法-同じ名家の男性と結婚すること-のため、何度も見合いを行うが、一目ペネロピを見た男性はみんな逃げ出すのだった・・・。


ブタ鼻を付けたぐらいではキュートなクリスティーナ・リッチは化け物にはならないので、見合いした時にみんなが窓を突き破って逃げるシーンには違和感があった。(せめて新聞に載った似顔絵のような顔でないと、あんな逃げ方はしないんでしょう・・・)でも、キュートなクリスティーナ・リッチがあんなブタ鼻をつけていることがこの作品をメルヘンチックな作品にしており、彼女の立場に立って同情したり感情移入できたと思われる。(似顔絵のようなメイクだったら単なるモンスター映画?になっている)登場人物は基本的にいい人ばかりで、観終わってもいい気分でいられるラブ・ストーリーです。





  1. 洋画-へ

2014-02-03

閉ざされた森

★★★★

鑑賞No:01772
製作:2003年/アメリカ/98分
監督:ジョン・マクティアナン
出演:ジョン・トラボルタ/コニー・ニールセン


米軍パナマ基地から訓練に出たレンジャー隊が森の中で消息を絶つ。その後、捜索のため森の上空を飛行していたヘリが3名の隊員を確認するが、彼らは味方同士で撃ち合いをしていた。その結果、1名が死に、救助された2名は固く口を閉ざしたままだった。上官のスタイルズ大佐は元レンジャー隊員だったトム・ハーディを呼び、彼らへの尋問を依頼する。やがて彼らからの証言で、森で起こった事件の真相が明らかになっていく・・・・。


事件の真相を、複数の当事者の証言から追及しようとするが証言に矛盾があり混迷を深めていく・・・・といえばまず黒澤明監督の「羅生門」が頭をよぎるが、ストーリー展開はまさにその影響を受けているといえる。映画での証言者は2人なので分かりやすいといえば分かりやすいが、ただ証言に出てくる人名と顔を観ていて一致させるのに時間がかかり、矛盾点まで理解するのが大変。それでもラストの大ドンデン返しを期待して落ちこぼれないように観ていたが、意外とありきたりな結末?とおもいきや、やってくれました!ちょっとウーンと首を傾げる解説ではあるが、さすがに読めなかったラスト。結末には賛否両論はあると思いますが、最後まで息の抜けないサスペンス映画です。


  1. 洋画-と

2014-02-02

ゴジラVSビオランテ

★★★

鑑賞No:00550
製作:1989年/日本/105分
監督:大森一樹
出演:三田村邦彦/田中好子/高橋幸治/金田龍之介


1984年。ゴジラが新宿を襲撃した際、現場に残されたゴジラ細胞を盗み出したものがおり、そのG細胞はやがて中東のサラジア国の手に渡る。その国では遺伝子工学の権威・白神博士がG細胞の研究を行っていた。しかしバイオメジャーの工作で研究所は破壊され、研究成果は消滅、白神博士は愛娘を失ってしまう・・・。


ゴジラシリーズの第17作。1984年にシリーズ再開第1作として製作された「ゴジラ」の続編。平成ゴジラシリーズは対決する怪獣として過去の名のある怪獣を配することで、新旧ファンを取り込もうという穿った見方をしてしまう。列挙しても、キングギドラ、モスラ、メカゴジラ・・・と往年の有名怪獣ばかり。そんな中にあってこの「ビオランテ」は新しい怪獣であり、過去の栄光に捉われないチャレンジ精神を買いたい。ストーリーはやや難解で、子供向きの怪獣映画としては不適かもしれないが、怪獣の造形にしてもストーリー内容にしても、従来のゴジラとはちょっと違っていて興味深い。





  1. 邦画-こ

2014-02-01

スルース

★★★

鑑賞No:01771
製作:2007年/アメリカ/89分
監督:ケネス・ブラナー
出演:マイケル・ケイン/ジュード・ロウ


ロンドン郊外にある推理小説家ワイクの邸宅に、ティンドルと名乗る男がやってくる。ティングルはワイクの妻と不倫関係にあり、ワイクに離婚を承諾させるためにやってきたのだ。しかしワイクは離婚には応じず、逆にある提案をする。それは、ティングルにワイク邸から高価な宝石を盗ませることだった。これにより、ティングルは大金を得られ、ワイクも宝石に掛けた保険金が入るというものだった・・・・。


キャストはたった2人という、舞台劇のような映画。この手の映画はよほど脚本が魅力的で終始観客を惹き付けられるものでないと成功しない。そういう意味で、演じる2人の俳優の演技は素晴らしく、前半のストーリー展開も興味深いもので、どんな展開になっていくのか?どんな結末になるのか?という期待がどんどん膨らんでいく感じだった。それだけにラストは少々残念。結局分かりにくい展開とラストになってしまい、今までの伏線が活きていないような気がした。この映画はラストの大どんでん返しを期待してはダメですね。





  1. 洋画-す